「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/09/02
明治大学の馬術部に入っていました
高柳瑞樹調教師(美浦)

主な管理馬:
スターズオンアース(2022年オークスなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
ホウオウイクセル(2021年フラワーC)
タマノブリュネット(2016年レディスプレリュード)

今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(セントウルS)
テリオスサラ(紫苑S)

担当者:調教師情報部 元調教師O

高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。

2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。

瑞樹君が馬に乗り始めたのは、札幌光星高校の馬術部に入ってからで、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。

そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将を任されていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾っていたんですよ。

大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうかを両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。

6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。

それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。

2016年は、JRAでは「22勝・獲得賞金2億9183万円」と、前の年の数字を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。

でも、その後の4年間は、

2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円

という形で成績が伸び悩んでいましたから、2021年の瑞樹君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょう。

実際、2021年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、初めてJRAの重賞を勝つなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝っていました。

そして、一昨年も勢いは続いていて、スターズオンアースで桜花賞とオークスを勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」と、今までで一番の数字だったんですよ。

でも、去年は11勝しか上げられなくて、しかも、ジャパンCで3着、有馬記念で2着だったスターズオンアースと、京阪杯を勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金は「7億3091万円」と、一昨年を下回ってしまいました。

それに、今年も悪い流れが続いていて、先週までに11勝を上げていますけど、オーシャンSを勝ったトウシンマカオ以外の馬がほとんど活躍できていないこともあって、稼いだ賞金が「1億7987万円」と、去年のペースを大きく下回っていて、誰が見ても、「このままではまずい」と思うような状況ですから、今の瑞樹君は、「大きいレースを勝って一気に巻き返したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにトウシンマカオ、1着賞金が5200万円の紫苑Sにテリオスサラを登録してきましたので、間違いなくどっちもメイチに仕上げてくるでしょうね。

2024/09/02
親父さんはイブキマイカグラを管理しとりましたな
中尾秀正調教師(栗東)

主な管理馬:
マジンプロスパー(2013年CBC賞など)
ビッググラス(2007年根岸S)

今週の主な登録馬:
ヨシノイースター(セントウルS)
カネコメシスター(浜松S)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

中尾秀正君は、1990年の阪神3歳Sを勝ったイブキマイカグラや、2003年のジャパンダートダービーを勝ったビッグウルフなどを管理しとって、2009年の2月に調教師を引退した中尾正さんの息子で、1996年の桜花賞を勝ったファイトガリバーなどでお馴染みやった中尾謙太郎さん(2004年に引退)と、1997年の皐月賞とダービーを勝ったサニーブライアンなどでお馴染みやった中尾銑治(せんじ)さん(2006年に引退・故人)は、伯父にあたりますな。

そんな競馬一家に生まれた秀正君は、当たり前のように、「自分もこの世界で働きたい」と考えるようになって、1985年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から親父さんの厩舎で厩務員をやって、11月からは調教助手をやっとりました。

2002年、調教師の試験に受かった秀正君は、2004年の3月に厩舎を開業しとって、同期には、秀正君と同じく親父さんが調教師やった池江泰寿君がいますな。

秀正君は、開業した年に8勝、2年目に15勝を上げると、3年目やった2006年には、「31勝・獲得賞金4億3740万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとって、2007年には、ビッググラスを使った根岸Sで初めての重賞勝ちを飾っとったし、その後も、CBC賞を連覇したマジンプロスパーとかがよう走ったんで、2017年までは、ほとんどの年で3億円以上の賞金を稼いどったんや。

2018年からの3年間は、勝利数が一気に減ってしもうて、賞金も3億円を大きく下回ってしもうたんやけど、その後は、

2021年→21勝・獲得賞金3億4295万円
2022年→25勝・獲得賞金4億2614万円

っちゅう形で巻き返しに成功しとります。

せやけど、去年は勢いが止まってしもうて、「17勝・獲得賞金3億2706万円」っちゅう成績で、一昨年を大きく下回っとったんや。

もちろん、今年を迎えるにあたって秀正君は、「一昨年までの勢いを取り戻さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、今年は、先週までに11勝を上げとって、稼いだ賞金が「2億3285万円」と、去年の同じ時期(9月3日【日】まで)の「1億8838万円」を上回っとります。

そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにヨシノイースター、1着賞金が1840万円の浜松Sにカネコメシスターを登録しとりますんで、秀正君は、「先週までの勢いを止めたくない」と考えて、どっちもキッチリ仕上げてくるやろ。

2024/09/02
慶応大学を出てサラリーマンになる予定でしたが…
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
ボンドガール(紫苑S)
オーキッドロマンス(京成杯AH)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みだった飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までに、GIの9勝を含めて重賞を37勝もしているんですよ。

2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、2020年までの3年間も、

2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円

という素晴らしい成績を残していて、2020年には、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。

そして2021年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。

一昨年は、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは、重賞を勝てなかったこともあって、全体の成績が「27勝・獲得賞金6億8644万円」と、2021年を大きく下回ってしまいました。

もちろん、去年の手塚君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、ソールオリエンスを使った皐月賞など、重賞を3勝、他も入れたら33勝を上げて、稼いだ賞金が「11億7308万円」と、一昨年を大きく上回って、巻き返しに成功していたんですよ。

ただ、今年は状況が悪くなっていて、先週までに21勝を上げていますけど、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「4億9503万円」と、まだ去年の4割ぐらいですから、今の手塚君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が5200万円の紫苑Sにボンドガール、1着賞金が4100万円の京成杯AHにオーキッドロマンスを登録していますから、「どっちも勝負懸かり」と考えておくべきでしょうし、実際に手塚君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2024/09/02
レストランで働いてから乗り役になったんや
音無秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ピクシーナイト(2021年スプリンターズSなど)
モズスーパーフレア(2020年高松宮記念など)
クリソベリル(2019年チャンピオンズCなど)
インディチャンプ(2019年マイルCSなど)

今週の主な登録馬:
モズメイメイ(セントウルS)
イーグルノワール(エニフS)
ウナギノボリ(浜松S)
インプロバイザー(汐留特別)

担当者:調教師情報部 元調教師T

ラグビーボールやエルカーサリバーとかでお馴染みやった田中良平厩舎から、1979年に乗り役としてデビューした音無秀孝君は、1985年のオークスを、28頭立ての21番人気やったノアノハコブネで勝つなど、1993年に引退するまでに、全部で84勝を上げとりましたな。

元々、料理人を目指しとった音無君は、中学を出てからレストランで見習いとして働いとったんやけど、そこにおった3年間で競馬が大好きになって、それから乗り役を目指したっちゅう、今では考えられん経歴の持ち主なんや。

乗り役を引退してからの音無君は、田中良平さんの長男の田中章博(のりひろ)厩舎で調教助手をやって、1995年に調教師の試験に受かると、その年の6月に自分の厩舎を開業して、7月には早くも、イナズマタカオーを使った北九州記念で初の重賞勝ちを飾っとりましたな。

それからも、音無厩舎は順調に勝ち星を増やしとって、オレハマッテルゼを使った2006年の高松宮記念で初めてGIを勝つと、オウケンブルースリを使った2008年の菊花賞、カンパニーを使った2009年の天皇賞・秋とマイルCS、ミッキーアイルを使った2014年のNHKマイルCと2016年のマイルCS、ミッキーロケットを使った2018年の宝塚記念、インディチャンプを使った2019年の安田記念とマイルCS、モズスーパーフレアを使った2020年の高松宮記念、ピクシーナイトを使った2021年のスプリンターズSとか、今までに、GIの14勝を入れて重賞を87回も勝っとるんや。

2004年の音無厩舎は、48勝を上げて「10億3187万円」の賞金を稼いどったし、それから2010年まで、ずっと10億円以上を稼いどりました。

中でも2009年は、「45勝・獲得賞金15億0488万円」っちゅう成績で、「最多賞金獲得調教師賞」を受賞しとったし、2010年は、「52勝・獲得賞金11億5654万円」っちゅう成績で、初めて「調教師リーディング1位」になったんやから、乗り役よりも、調教師として馬を管理する方が向いとるんやろうな。

2011年から2015年までは、成績が伸び悩んどったんやけど、その後は、

2016年→45勝・獲得賞金11億9467万円
2017年→47勝・獲得賞金12億2770万円
2018年→45勝・獲得賞金13億2507万円
2019年→43勝・獲得賞金13億1710万円
2020年→38勝・獲得賞金11億9437万円
2021年→34勝・獲得賞金10億9386万円

と、2021年まで6年続けて10億円以上の賞金を稼いどりました。

ただ、去年までの2年間は、

2022年→35勝・獲得賞金5億4170万円
2023年→27勝・獲得賞金6億3037万円

っちゅう成績で、10億円を大きく下回ってしもうたんですわ。

そんで今年は、先週までに15勝を上げとるんやけど、京都牝馬Sを勝ったソーダズリングとアイビスSDを勝ったモズメイメイ以外の馬があまり活躍できとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億3254万円」と、去年の同じ時期(9月3日【日】まで)の「4億6543万円」を下回っとるんで、今の音無君は、「エエ頃の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろ。

それに、音無君は、今年の6月10日(月)に「70歳の誕生日」を迎えとって、来年の2月一杯で定年なんやから、今は、「引退までになるべく多く稼いでおきたい」とも考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにモズメイメイ、1着賞金が2400万円のエニフSにイーグルノワールとか、特別レースに4頭を登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。