「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/03/18
保育園から中学校まで武豊君と同級生やったんですわ
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
ママコチャ(高松宮記念)
ボッケリーニ(日経賞)
ウェルカムニュース(マーチS)
グレイイングリーン(六甲S)
ヴィヴァン(鈴鹿特別)
ミエスペランサ(君子蘭賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。

泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよう一緒に遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。

けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。

そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかでお馴染みやった浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。

ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も管理しとったイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。

そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。

しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。

2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。

これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。

そんで、2012年には2回目のリーディング1位になっとって、2017年は、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、3回目のリーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんですわ。

けど、2021年までの4年間は、

2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
2021年→36勝・獲得賞金8億6330万円

っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったんや。

せやから、一昨年の泰寿君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、ジャンダルムでスプリンターズSを勝つなど、全部で47勝を上げて、賞金が「14億5371万円」と、2021年の勝利数と賞金を大きく上回とったんですわ。

そんで、去年は、ヴェルトライゼンデで日経新春杯を、ママコチャでスプリンターズSを勝つなど、重賞を5勝したんやけど、全部で35勝と、一昨年の勝利数を大きく下回ったこともあって、稼いだ賞金は「13億6699万円」と、一昨年を下回ってしもうたんや。

それに今年も悪い流れが続いとって、先週までに6勝しかできとらんし、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「1億5696万円」と、まだ去年の1割くらいなんで、今の泰寿君は、「一昨年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、

1着賞金1億7000万円の高松宮記念
ママコチャ

1着賞金6700万円の日経賞
ボッケリーニ

1着賞金3800万円のマーチS
ウェルカムニュース

1着賞金2700万円の六甲S
グレイイングリーン

など、賞金の高い特別レースに6頭を登録してきましたんで、どれも気合いを入れて仕上げてくるやろ。

2024/03/18
元々は料理人を目指しとったんやけど…
音無秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ピクシーナイト(2021年スプリンターズSなど)
モズスーパーフレア(2020年高松宮記念など)
クリソベリル(2019年チャンピオンズCなど)
インディチャンプ(2019年マイルCSなど)

今週の主な登録馬:
ソーダズリング(高松宮記念)
モズメイメイ(高松宮記念)
ラインオブソウル(マーチS)
ウナギノボリ(ブラッドストーンS)
マリアナトレンチ(ロードカナロアC)

担当者:調教師情報部 元調教師T

ラグビーボールやエルカーサリバーとかでお馴染みやった田中良平厩舎から、1979年に乗り役としてデビューした音無秀孝君は、1985年のオークスを、28頭立ての21番人気やったノアノハコブネで勝つなど、1993年に引退するまでに、全部で84勝を上げとりましたな。

元々、料理人を目指しとった音無君は、中学を出てからレストランで見習いをやっとったんやけど、そこにおった3年間で競馬が大好きになって、それから乗り役を目指したっちゅう、今では考えられん経歴の持ち主なんや。

乗り役を引退してからの音無君は、田中良平さんの長男の田中章博(のりひろ)厩舎で調教助手をやって、1995年に調教師の試験に受かると、その年の6月に自分の厩舎を開業して、7月には早くも、イナズマタカオーを使った北九州記念で初の重賞勝ちを飾っとりましたな。

それからも、音無厩舎は順調に勝ち星を増やしとって、オレハマッテルゼを使った2006年の高松宮記念で初めてGIを勝つと、オウケンブルースリを使った2008年の菊花賞、カンパニーを使った2009年の天皇賞・秋とマイルCS、ミッキーアイルを使った2014年のNHKマイルCと2016年のマイルCS、ミッキーロケットを使った2018年の宝塚記念、インディチャンプを使った2019年の安田記念とマイルCS、モズスーパーフレアを使った2020年の高松宮記念、ピクシーナイトを使った2021年のスプリンターズSとか、今までに、GIの14勝を入れて重賞を87回も勝っとるんや。

2004年の音無厩舎は、48勝を上げて「10億3187万円」の賞金を稼いどったし、それから2010年まで、ずっと10億円以上を稼いどりました。

中でも2009年は、「45勝・獲得賞金15億0488万円」っちゅう成績で、「最多賞金獲得調教師賞」を受賞しとったし、2010年は、「52勝・獲得賞金11億5654万円」っちゅう成績で、初めて「調教師リーディング1位」になったんやから、乗り役よりも、調教師として馬を管理する方が向いとるんやろうな。

2011年から2015年までは、成績が伸び悩んどったんやけど、その後は、

2016年→45勝・獲得賞金11億9467万円
2017年→47勝・獲得賞金12億2770万円
2018年→45勝・獲得賞金13億2507万円
2019年→43勝・獲得賞金13億1710万円
2020年→38勝・獲得賞金11億9437万円
2021年→34勝・獲得賞金10億9386万円

と、2021年まで6年続けて10億円以上の賞金を稼いどりました。

ただ、去年までの2年間は、

2022年→35勝・獲得賞金5億4170万円
2023年→27勝・獲得賞金6億3037万円

と、稼いだ賞金が10億円を大きく下回っとるんですわ。

そんで今年は、ソーダズリングを使った京都牝馬Sを勝つなど、先週までに6勝を上げとるんやけど、他の馬があまり活躍できとらんこともあって、稼いだ賞金が「1億8391万円」と、去年の同じ時期(3月19日【日】まで)の「1億6346万円」とあまり変わらん数字なんで、今の音無君は、「エエ頃の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円の高松宮記念にソーダズリングとモズメイメイ、1着賞金が3800万円のマーチSにラインオブソウルとか、特別レースに5頭を登録してきましたんで、それぞれにどんな思惑が込められとるんか、最後まで目が離せませんな。

2024/03/18
お父さんはプロボクサーだったんですが
田中剛調教師(美浦)

主な管理馬:
シャンパンカラー(2023年NHKマイルC)
ロゴタイプ(2016年安田記念など)
フェデラリスト(2012年中山記念など)
マジェスティバイオ(2011年中山大障害など)

今週の主な登録馬:
シャンパンカラー(高松宮記念)

担当者:調教師情報部 元調教師N

田中剛君は、お父さんの田中敏朗さんがプロボクサーで、引退してからはボクシングジムを経営していて、もちろん、田中君も最初はプロボクサーを目指していて、小学生の頃は、お父さんのジムでプロボクサーになるためのトレーニングを受けていたんですよ。

でも、田中君が小学校を卒業する頃に、お父さんの後援会長で、JRAの馬主でもあって、1970年の中山記念を勝ったアカツキなどでお馴染みだった中内佐光さんが、田中君のお父さんに、「体が小さいから、ボクサーよりも騎手にした方がいい」と言ったことがきっかけで、北海道の浦河にある「辻牧場」で働きながら中学校に通うことになりました。

そして、中学校を卒業してから、1976年に馬事公苑の騎手課程に入って、1979年に柄崎義信厩舎の所属でデビューしました。

乗り役としての同期には、今は調教師をやっている、安達昭夫君(エスポワールシチー、デスペラードなどを管理)や、音無秀孝君(ミッキーアイル、カンパニーなどを管理)などがいますね。

ちなみに、田中君の娘さんの歩(あゆみ)さんは、明治学院大学のフランス文学科を卒業してから、全日空の客室乗務員になったあと、フリーのアナウンサーになっていて、大井競馬の「東京シティ競馬中継」(TOKYO MX)の司会をやっていたんですよ。

乗り役としての田中君は、デビュー2年目だった1980年に、カチウマタローに乗った中山大障害・秋で初めて重賞を勝っていて、その後も、オンワードボルカに乗った1985年の中山大障害・秋と東京障害特別・秋や、ノーザンレインボーに乗った1998年の中山大障害・春や、ダイワデュールに乗った2003年の東京ハイジャンプなど、障害でいくつも重賞を勝っていましたし、平地でも、1995年にはゴールデンアイに乗った東京新聞杯を勝っていました。

そして田中君は、2009年に乗り役を引退して柄崎孝厩舎の調教助手になると、2010年には調教師の試験に受かって、その年の10月に、定年前に引退することになった、マルゼンスキーの主戦だったことでお馴染みの中野渡清一さんの厩舎を引き継ぐ形で、自分の厩舎を開業しています。

開業した時期が遅かったこともあって、最初の年は一つも勝てなかったんですが、2011年には、マジェスティバイオを使った東京ジャンプSで初めて重賞を勝って、この馬を使った中山大障害で初めてGIを勝つなど、「10勝・獲得賞金3億1320万円」という成績を残していましたし、2012年は、ロゴタイプを使った朝日杯FSなど、重賞を4つも勝って、今までで一番多い「14勝・4億5197万円」の賞金を稼いでいました。

ただ、その後はずっと成績が伸び悩んでいて、去年までの5年間も、

2019年→「7勝・獲得賞金1億7148万円」
2020年→「13勝・獲得賞金2億1562万円」
2021年→「12勝・獲得賞金1億7101万円」
2022年→「12勝・獲得賞金2億2440万円」
2023年→「9勝・獲得賞金3億1117万円」

と書けば分かる通り、勝ち星と賞金のどちらも2012年を大きく下回っています。

それに今年も悪い流れが続いていて、先週までに平場の2勝しか上げられていませんし、稼いだ賞金が「4836万円」と、まだ去年の15%ぐらいですから、今の田中君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円の高松宮記念にシャンパンカラーを登録していますので、私が田中君でしたら、この馬を全力で仕上げるのは間違いありません。

2024/03/18
ニホンピロウイナーの厩舎から乗り役としてデビューしとりましたな
昆貢調教師(栗東)

主な管理馬:
アンジュデジール(2018年JBCレディスクラシックなど)
ヒルノダムール(2011年天皇賞・春など)
ローレルゲレイロ(2009年スプリンターズSなど)
ディープスカイ(2008年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
マテンロウオリオン(高松宮記念)
マテンロウレオ(日経賞)
ヒルノショパン(丹波特別)
ダブルジョーク(鈴鹿特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

昆貢(こん・みつぐ)君は、キタノカチドキやニホンピロウイナーとかを管理しとった服部正利さんの厩舎から、1978年に乗り役としてデビューして、1989年に引退した後、福島信晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1999年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとりますな。

昔から彼は、「日高の生産馬で結果を出すことが、競馬界全体の活性化に繋がる」っちゅう信念を持っとって、実際に、今、預かっとる28頭は、日高にある牧場で生産された馬が中心で、「社台ファーム」や「ノーザンファーム」とか、社台系の牧場で生産された馬はほとんど預かっとらんのですわ。

せやけど、浦河の笠松牧場で生産されたディープスカイで2008年のダービーとNHKマイルCを勝っとるし、新冠の村田牧場で生産されたローレルゲレイロで2009年の高松宮記念とスプリンターズSを勝っとって、その他にも、静内の橋本牧場で生産されたヒルノダムールで2011年の天皇賞・春を勝っとるんやから、ホンマに大したもんですな。

昆君の厩舎は、ディープスカイがGIを2勝した2008年に、20勝を上げて、「9億0432万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどりました。

けど、それからは数字が伸び悩んどって、2021年までの3年間も、

2019年→獲得賞金4億3822万円
2020年→獲得賞金4億4526万円
2021年→獲得賞金4億1375万円

と書けば分かる通り、賞金が2008年の半分以下やったんや。

そんな訳で、一昨年の昆君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と気合いを入れとったんやろうし、実際、マテンロウオリオンを使ったシンザン記念と、マテンロウレオを使ったきさらぎ賞を勝つなど、稼いだ賞金が「5億2006万円」と、前の3年を大きく上回っとります。

ただ、去年は12勝しかできとらんし、重賞を勝てんかったこともあって、稼いだ賞金が「4億0699万円」と、一昨年を大きく下回っとったし、今年はまだ2勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「6052万円」と、去年の同じ時期(3月19日【日】まで)の「1億2334万円」の半分以下なんで、今の昆君は、「一昨年の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円の高松宮記念にマテンロウオリオン、1着賞金が6700万円の日経賞にマテンロウレオとか、賞金の高い特別レースに4頭を登録しとるんで、ワシが昆君やったら、どれもメイチに仕上げますわ。