「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/11/18
毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
パンサラッサ(2023年サウジCなど)
ラヴズオンリーユー(2021年ブリーダーズCフィリー&メアターフなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
シンエンペラー(ジャパンC)
スコールユニバンス(京阪杯・キャピタルS)
チェイスザドリーム(京阪杯)
ドナベティ(キャピタルS)
カフジオクタゴン(カノープスS)
インヒズアイズ(花園S)
フィドルファドル(カトレアS)
ミッキーストライク(コントレイルM)
ナヴォーナ(コントレイルM・オリエンタル賞)
ルシュヴァルドール(栂尾特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、毎年、東京大学に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それからは、皆さんもよう知っとるように、菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。

矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目やった2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとったし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。

しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」、「馬を語り、馬に学ぶ」っちゅう3冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。

ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。

実際、去年はJRAだけで「507戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎は「479戦」と、かなり近い数字やったけど、3番目に多い美浦の斎藤誠厩舎が「376戦」やったんやから、どれだけ多かったんがよう分かりますな。

2014年の矢作君は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は「57勝」を上げて、また1位になっとりました。

それに、2021年までの3年間も、

2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(調教師リーディング2位)
2020年→53勝・獲得賞金20億3556万円(同1位)
2021年→52勝・獲得賞金16億5818万円(同2位)

っちゅうエエ成績を残しとって、特に2021年は、ラヴズオンリーユーを使ったブリーダーズCフィリーズ&メアターフや、マルシュロレーヌを使ったブリーダーズCディスタフとか、海外でG1を4勝もしとったし、一昨年も矢作君の厩舎は勢いが続いとって、JRAで、「重賞4勝を含む59勝・獲得賞金12億7726万円」っちゅう成績を残して、「四度目のリーディング1位」になっとって、海外でも、パンサラッサを使ったドバイターフとか、重賞を4勝もしとったんや。

そんで去年は、パンサラッサを使ったサウジCを勝って、このレースだけで1000万ドル(約13億5000万円)を稼いどったし、JRAでは、51勝を上げたんやけど、調教師リーディングは、55勝でトップやった杉山晴紀厩舎と4勝差の2位で終わっとったし、前の年に4勝しとった重賞が、1勝だけやったこともあって、稼いだ賞金が「11億0206万円」と、一昨年を大きく下回ってしもうたんですわ。

しかも、矢作君の厩舎は、今年も悪い流れが続いとって、海外では、フォーエバーヤングを使ったサウジダービー(G3)とUAEダービー(G2)を勝って、148万ドル(約2億2200万円)の賞金を稼いどるし、地方でも、ジャパンダートクラシック(JpnI)を勝って、7000万円の賞金を稼いどるんやけど、JRAでは、先週までが43勝で、調教師リーディングは、52勝を上げて1位の須貝尚介厩舎と9勝差の4位やし、稼いだ賞金が「9億3638万円」と、去年の同じ時期(11月19日【日】まで)の「9億1085万円」とあまり変わらん数字になっとるから、今の矢作君は、「一昨年までの勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろ。

それに、彼の厩舎は、JRAの重賞を、2015年から去年まで、9年続けて勝っとって、この間に40勝もしとるんやけど、今年はまだ勝っとらんのですわ。

そんな中、今週は、

1着賞金5億円のジャパンC
シンエンペラー

1着賞金4100万円の京阪杯
スコールユニバンス(キャピタルSにも登録)
チェイスザドリーム

1着賞金2700万円のキャピタルS
ドナベティ

など、全部で10頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬にも注目しとった方がエエやろうな。


2024/11/18
中舘英二君などが馬事公苑の同期なんですよ
鹿戸雄一調教師(美浦)

主な管理馬:
エフフォーリア(2021年有馬記念など)
ベストアクター(2020年阪急杯)
スマートオリオン(2015年中京記念など)
スクリーンヒーロー(2008年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
ウインカーネリアン(京阪杯)
トロヴァトーレ(キャピタルS)
ウインオーディン(アーモンドアイC)

担当者:調教師情報部 元調教師M

鹿戸雄一君は、お父さんが北海道の門別にある生産牧場で働いていて、もちろん、本人にとっても子供の頃から馬が身近な存在でした。

中学校を出た後、鹿戸君は、馬事公苑の長期騎手課程に入って、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みだった久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている木幡初広君と出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいます。

乗り役として、マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(現在のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げていた鹿戸君は、3度目の挑戦で調教師の試験に受かって、2007年の2月一杯で乗り役を引退しました。

調教師の試験に受かってからの彼は、ゼンノロブロイのイギリス遠征に帯同するなど、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師をやって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことも教わった後、増沢末夫さんと矢野進さんの厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。

開業1年目の鹿戸君は、幸先良く、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝つなど、全部で15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいました。

次の年からは、ずっと20勝以上を続けていて、2016年には、ビッシュを使った紫苑Sを勝つなど、33勝を上げていましたし、賞金も、2017年が「3億8832万円」だった以外は、毎年4億円以上を稼いでいるんですよ。

2021年は、エフフォーリアを使った皐月賞で、開業した年以来のGI勝ちを飾ると、この馬で天皇賞・秋と有馬記念も勝って、他も入れたら、年末までに28勝を上げて、今までで一番多い「11億2690万円」の賞金を稼いでいました。

そして一昨年は、ウインカーネリアンで関屋記念を勝つなど、2021年よりも多い33勝を上げましたけど、GIを勝てなかったことが響いて、稼いだ賞金は「6億5282万円」と、前の年の6割くらいでしたから、去年の鹿戸君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうね。

実際、去年は、ウインカーネリアンで東京新聞杯、セットアップで札幌2歳Sを勝つなど、全部で33勝を上げて、稼いだ賞金が「7億1182万円」と、一昨年を大きく上回って、今までで2番目の数字でした。

それに、今年もいい流れが続いていて、先週までに、今までで一番多い35勝を上げていますし、稼いだ賞金が、「7億2782万円」と、もう去年を上回っていますから、今の鹿戸君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金が4100万円の京阪杯にウインカーネリアン、1着賞金が2700万円のキャピタルSにトロヴァトーレ、1着賞金が1840万円のアーモンドアイCにウインオーディンと、特別レースに3頭を登録してきましたので、「揃って勝負懸かり」と私は見ています。

2024/11/18
関西で一番古い外厩施設の「信楽牧場」が実家なんですわ
中内田充正調教師(栗東)

主な管理馬:
リバティアイランド(2023年オークスなど)
セリフォス(2022年マイルCSなど)
ダノンファンタジー(2018年阪神ジュベナイルFなど)
ダノンプレミアム(2017年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
エリキング(京都2歳S)
アスクコンナモンダ(キャピタルS)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

栗東トレセンから車で40分くらいのところにある「信楽牧場」(滋賀県甲賀市)が、中内田充正君の実家ですな。

彼の親父さんは、少し前まで牧場の代表をやっとった中内田克二さんで、「競走馬育成協会」の副会長理事もやっとります。

「信楽牧場」は、関西で一番古い外厩施設で、その他に運営しとる「ヒルサイドステーブル」は、同じ施設を使えるよう、「ノーザンファームしがらき」の中に馬房を置いとりますな。

充正君は、高校生やった頃、アイルランドにホームステイして、そん時に、ヨーロッパには競馬のことを教えてくれる学校があるっちゅうことを知って、向こうの高校に留学しとったんですわ。

それから、イギリスの「ウェストオックスフォードシャーカレッジ」で馬学と経済学を学んどって、在学中には、フランスに渡って、クリスティア・ヘッド厩舎で研修を受けとりました。

卒業してからは、ジャパンCを勝ったペイザバトラーでお馴染みやった、アメリカのロバート・フランケル厩舎で調教助手をやって、その頃のフランケル厩舎には、2003年のベルモントSを勝ったエンパイアメーカーとか、走る馬が何頭もおって、充正君はその調教に乗っとったそうや。

結局、10年くらい海外で勉強しとった充正君は、日本に戻ってから、2007年に競馬学校の厩務員課程を出て、2011年に調教師の試験に受かるまで、ずっと橋田満厩舎で調教助手をやっとりました。

橋田厩舎は、1998年の宝塚記念を勝ったサイレンススズカや、1999年のダービーを勝ったアドマイヤベガや、2003年と2004年のエリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴや、2005年の天皇賞・春を勝ったスズカマンボとかでお馴染みですな。

試験に受かった後、2014年に厩舎を開業するまで期間があったんで、充正君はその間に、技術調教師として、藤原英昭君や角居勝彦君に、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとって、藤原厩舎では、2012年の天皇賞・秋を勝ったエイシンフラッシュや、2013年のマイルCSを勝ったトーセンラーの調教を担当しとったし、角居厩舎では、ルーラーシップが2012年に香港のクイーンエリザベス2世Cを勝った時の遠征に同行しとったんや。

そんで、開業した2014年は「7勝・獲得賞金1億7751万円」っちゅう成績やったけど、その後は、

2015年→23勝・獲得賞金2億9682万円(調教師リーディング48位)
2016年→31勝・獲得賞金5億0984万円(同20位)
2017年→46勝・獲得賞金7億5893万円(同8位)
2018年→45勝・獲得賞金8億8644万円(同9位)
2019年→48勝・獲得賞金12億8505万円(同4位)
2020年→36勝・獲得賞金7億7341万円(同12位)

っちゅう形で順調に実績を積み重ねとって、2021年は、54勝を上げて、初めて「調教師リーディングの1位」になっとったし、賞金も、2019年の次に多い「11億3628万円」を稼いどったんやから、ホンマに大したもんやで。

ただ、一昨年は、セリフォスを使ったマイルCS、リバティアイランドを使った阪神ジュベナイルFと、GIを2勝したこともあって、賞金は「12億1215万円」と、2021年を上回ったんやけど、勝利数は「48」で、リーディングは、59勝で1位やった矢作芳人厩舎に11勝の差を付けられた3位やったし、去年は、リバティアイランドで牝馬三冠を勝って、プログノーシスで札幌記念と金鯱賞を勝つなど、48勝を上げて、今までで一番多い「17億4265万円」の賞金を稼いどったんやけど、リーディングは、55勝で1位の杉山晴紀厩舎に7勝の差を付けられた3位やったんですわ。

そんでもって今年は、クイーンズウォークでクイーンCとローズS、プログノーシスで金鯱賞を勝つなど、先週までに38勝を上げとるんやけど、リーディングは、52勝を上げて1位の須貝尚介厩舎に14勝の差を付けられた9位やし、GIを勝てとらんこともあって、稼いだ賞金が「9億0433万円」と、まだ去年の半分ぐらいなんや。

せやから、今の充正君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が3300万円の京都2歳Sにエリキング、1着賞金が2700万円のキャピタルSにアスクコンナモンダを登録しとるんで、「どっちも勝負懸かり」と見ておくべきやろ。

2024/11/18
中山競馬場で誘導馬の世話をしていましたね
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
カフェファラオ(2022年フェブラリーSなど)
サリオス(2019年朝日杯FSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)

今週の主な登録馬:
シュトルーヴェ(ジャパンC)
ダノンベルーガ(ジャパンC)
ゴンバデカーブース(キャピタルS)
エスコバル(アーモンドアイC)
ヒストリアイ(アプローズ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師N

千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。

大学を出た後は、電気設備の工事などをやっていることで有名な「関電工」(本社所在地:東京都港区芝浦)で、経理の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。

競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。

初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、ずっと20勝以上をキープしていますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めて重賞を勝った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてGIを勝っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までにJRAで、「GIの15勝を含めて重賞を76勝」という実績を残しています。

それに海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を6勝もしているのですから、本当に大したものです。

2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどがよく走りましたから、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。

でも、その後は、

2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
2020年→48勝・獲得賞金12億0988万円(同3位)
2021年→35勝・獲得賞金8億2426万円(同14位)
2022年→34勝・獲得賞金11億3958万円(同18位)

と書けば分かる通り、「リーディング1位」を逃し続けていましたし、特に2021年と一昨年は、「リーディングのトップ10」にも入れなかったんですよ。

もちろん、去年の堀君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、タスティエーラでダービーを勝つなど、重賞を4勝、他も入れたら38勝を上げて、稼いだ賞金が「14億1416万円」と、一昨年の数字を大きく上回っていましたし、調教師リーディングは9位になっていました。

そして今年は、チャックネイトを使ったアメリカJCCを勝つなど、先週までに重賞を7勝していますし、他も入れたら42勝を上げていて、「調教師リーディング6位」になっていますけど、GIを勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「10億5964万円」と、去年の同じ時期(11月19日【日】まで)の「13億5989万円」を大きく下回っています。

もちろん、今の堀君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょうし、そんな中、今週は、1着賞金が5億円のジャパンCにシュトル-ヴェとダノンベルーガ、1着賞金が2700万円のキャピタルSにゴンバデカーブースなど、5頭をレースに登録してきましたので、どれもメイチに仕上げてくるでしょうね。