「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2025/06/23
オーギュストロダンの厩舎で働いとったんですわ
中村直也調教師(栗東)

主な管理馬:
ライオットガール(2023年レパードSなど)
ヤマニンサルバム(2023年中日新聞杯など)

今週の主な登録馬:
ハヤテノフクノスケ(函館記念)
スマートハンター(西部日刊スポーツ杯)

担当者:調教師情報部 元調教師H

1978年の8月生まれで、大阪出身の中村直也君は、競馬とは関係のない普通の家庭で育ったんやけど、人気漫画やった「風のシルフィード」を読んだことと、ゲームの「ダービースタリオン」をやったことがきっかけで、この世界に興味を持つようになって、高校を出てからは、英語と馬のことを教えてくれるオーストラリアの学校に行って、その後は、アイルランドに行って、エイダン・オブライエン厩舎で働いとったんですわ。

エイダン・オブライエン君は、皆さんもよう知っとる通りで、ガリレオ、ディラントーマス、デザートキング、オーギュストロダンとか、数え切れんほど多くの馬でG1を勝っとる調教師やな。

日本に帰ってきてからの中村君は、2004年の1月、JRA競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月からは湯浅三郎厩舎で厩務員をやって、2005年の2月からは調教助手をやって、2007年に定年で湯浅厩舎が解散してからは、小崎憲厩舎で調教助手をやっとりました。

2020年、めでたく調教師の試験に受かった中村君は、定年で解散になった浅見秀一厩舎を引き継ぐ形で、2022年の3月に開業しとって、それから年末までに、「17勝・獲得賞金2億9654万円」っちゅう、初めの年としては優秀な成績を残しとったんですわ。

そんで、開業2年目やった一昨年は、ライオットガールを使ったレパードSで初めて重賞を勝つと、ヤマニンサルバムを使った中日新聞杯も勝つなど、全部で24勝を上げて、稼いだ賞金は「5億1019万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。

ただ、去年は、ライオットガールで地方交流重賞の兵庫女王盃を勝って、「3000万円」の賞金を稼いだんやけど、JRAでは、新潟大賞典を勝ったヤマニンサルバム以外の馬がイマイチやったこともあって、「15勝・獲得賞金4億2027万円」っちゅう成績で、一昨年を下回ってしもうたんや。

もちろん、今年を迎えるにあたって、中村君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、先週までに15勝を上げて、稼いだ賞金が「2億5145万円」と、もう去年の6割近い数字になっとります。

もちろん、今の中村君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が4300万円の函館記念にハヤテノフクノスケ、1着賞金が1550万円の西部日刊スポーツ杯にスマートハンターを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるやろうな。

2025/06/23
西山牧場の分場でアルバイトをしていたんですよ
竹内正洋調教師(美浦)

主な管理馬:
シンリョクカ(2024年新潟記念)

今週の主な登録馬:
フクノブルーレイク(ラジオNIKKEI賞)
ライジンマル(いわき特別)
ホーリ―ブライト(長万部特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

竹内正洋君は、「競馬ブック」などでお馴染みの競馬記者、竹内康光さんの息子さんで、中学生の頃は乗り役になるのが夢で、阿見町(茨城県稲敷郡)にある西山牧場の分場でアルバイトをしていたんですよ。

でも、体が大きくなってしまったので、乗り役になることを諦めて、青森県の十和田市に校舎がある北里大学の獣医学部を卒業した後、2006年に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から国枝栄厩舎で厩務員をやって、11月からは矢野照正厩舎で調教助手をやっていました。

それから、ずっと矢野厩舎で経験を積んでいましたけど、矢野さんが2014年の2月に定年で引退したので、奥村武厩舎に移ると、その年の12月に調教師の試験に受かって、2015年の3月に自分の厩舎を開業しています。

初めの年は、「5勝・獲得賞金8981万円」という成績でしたけど、その後の5年間は、

2016年→10勝・獲得賞金1億7654万円
2017年→12勝・獲得賞金1億9129万円
2018年→10勝・獲得賞金1億8656万円
2019年→11勝・獲得賞金1億8154万円
2020年→22勝・獲得賞金3億2556万円

という形で順調に実績を積み重ねていました。

2021年は、「13勝・獲得賞金2億2310万円」という成績で、前の年を大きく下回ってしまいましたけど、その後は、

2022年→21勝・獲得賞金3億5556万円
2023年→22勝・獲得賞金3億7774万円

という成績を残して、巻き返しに成功していましたし、去年は、シンリョクカを使った新潟記念で「初の重賞勝ち」を飾るなど、開業してから一番多い23勝を上げて、稼いだ賞金も「4億2531万円」という今までで一番の数字だったんですよ。

でも、今年は状況が悪くなっていて、先週までに6勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億4040万円」と、まだ去年の3割ぐらいですから、今の竹内君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は1着賞金が4100万円のラジオNIKKEI賞にフクノブルーレイクなど、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、どれも全力で仕上げますね。

2025/06/23
乗り役時代に2008年のスプリンターズSを勝っとりますな
上村洋行調教師(栗東)

主な管理馬:
ベラジオオペラ(2025年大阪杯など)
アルマヴェローチェ(2024年阪神ジュベナイルF)
ウィリアムバローズ(2024年東海Sなど)
アイアンバローズ(2023年ステイヤーズS)

今週の主な登録馬:
マコトヴェリーキー(函館記念)
ドゥラリアル(博多S)
レクスノヴァス(臥牛山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

親父さんが厩務員をやっとった上村洋行君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯などを勝ったインターグロリアや、1995年のセントウルSなどを勝ったビコーペガサスとかを管理しとった柳田次男厩舎から、1992年に乗り役としてデビューしとって、この年に、トシグリーンに乗った京王杯AHで初めて重賞を勝っとったし、全部で40勝を上げて、「最多勝利新人騎手」を受賞しとりましたな。

その後も、ナムラコクオーに乗った1993年のラジオたんぱ杯3歳Sと1994年のシンザン記念と1996年のプロキオンSを勝つとか、順調に実績を積み重ねとったんやけど、「黄斑上ぶどう膜炎」っちゅう目の病気にかかってしもうて、そん時は乗り役を引退することも考えたそうや。

2004年に4回も手術を受けた上村君は、その後、めでたく病気が治って、また順調に実績を積み重ねとったし、2008年には、スリープレスナイトに乗ったスプリンターズSで、初めてGIを勝っとりましたな。

そんで、重賞を10勝、通算で570勝っちゅう実績を残して、2014年に乗り役を引退しとります。

引退した時の上村君は40歳と、まだまだ乗り役としてバリバリ活躍できる年齢やったけど、前の年に受けた調教師試験に落ちてしもうて、「本気で調教師を目指すには、乗り役との両立は難しい」と考えたそうや。

それからは、池添兼雄厩舎で調教助手をやりながら、毎日8時間くらいの勉強を続けて、5回目の挑戦やった2017年の12月に、めでたく調教師の試験に合格しとります。

試験に受かってからは、技術調教師として、2021年の2月に引退した角居勝彦君の厩舎で、色んなことを学んどりましたな。

2019年の3月に自分の厩舎を開業した上村君は、それから年末までに、「10勝・獲得賞金1億9691万円」っちゅう、最初の年としてはまずまずの成績を残しとったし、その後の5年間も、

2020年→19勝・獲得賞金2億2195万円
2021年→25勝・獲得賞金4億2467万円
2022年→32勝・獲得賞金4億8978万円
2023年→40勝・獲得賞金8億6367万円
2024年→43勝・獲得賞金12億5577万円

っちゅう形で、成績が完全に「右肩上がり」になっとって、特に去年は、ベラジオオペラを使った大阪杯で、調教師としては初めてGIを勝つと、アルマヴェローチェで阪神ジュベナイルFも勝っとるんですわ。

それに、今年もエエ流れが続いとって、ヤンキーバローズでファルコンSを、ベラジオオペラで大阪杯を勝つなど、先週までに20勝を上げとるし、その他にも、アルマヴェローチェが桜花賞とオークスで2着、ベラジオオペラが宝塚記念で2着やったこともあって、どの厩舎よりも多い「10億2176万円」の賞金を稼いどるから、今の上村君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円の函館記念にマコトヴェリーキー、1着賞金が1840万円の博多Sにドゥラリアルなど、3頭を特別レースに登録しとるんで、「どれも勝負懸かり」と考えておくべきやろ。

2025/06/23
スマートボーイなどを生産した「グランド牧場」が実家です
伊藤圭三調教師(美浦)

主な管理馬:
ナチュラルライズ(2025年東京ダービーなど)
ハヤブサマカオー(2017年兵庫ジュニアグランプリ)
スマートボーイ(2003年マーチSなど)
プリエミネンス(2002年エルムSなど)

今週の主な登録馬:
ビーオンザカバー(ラジオNIKKEI賞)
チェイスザウェイ(渡島特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

伊藤圭三君の実家は、スズカマンボやサンビスタなどを生産したことで有名な、北海道の静内にある「グランド牧場」でして、1927年にここを作ったのは、彼のお祖父さんの幸太郎さんです。

「グランド牧場」は、1985年から、3代目で圭三君のお兄さんの佳幸さんが牧場の代表をやっていて、今は4代目の佳洋さんが代表をやっています。

こういう環境で育った圭三君は、早い内から「自分も競馬に関わる仕事をしたい」と考えていたのでしょう。

実際、1986年からの11年間は、1992年のカブトヤマ記念を勝ったユーワビームなどを管理していた小林常泰厩舎で調教助手として経験を積んで、1997年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しました。

それから、彼の厩舎は、初めの年に、「12勝・獲得賞金1億9133万円」という数字を残していましたし、3年目だった2000年には、スマートボーイを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝って、5年目だった2002年には、プリエミネンスを使ったエルムSなど、重賞を3勝して、他も入れたら「28勝・獲得賞金5億4762万円」という成績を残して、優秀調教師賞をもらっています。

そうそう、スマートボーイとプリエミネンスは、どっちも「グランド牧場」の生産馬なんですよ。

2003年からしばらくの間、圭三君の厩舎は成績が伸び悩んでいましたけど、2021年までの5年間は、

2017年→22勝・獲得賞金2億9807万円
2018年→17勝・獲得賞金3億2549万円
2019年→34勝・獲得賞金4億3376万円
2020年→33勝・獲得賞金4億8515万円
2021年→33勝・獲得賞金5億0165万円

と書けば分かる通り、賞金が「完全に右肩上がり」になっていましたし、特に2021年は、稼いだ賞金が、かなり久々に5億円を超えていました。

そして、その後の2年間は、

2022年→26勝・獲得賞金4億7493万円
2023年→20勝・獲得賞金3億2021万円

という右肩下がりの成績になってしまいましたけど、去年は、34勝を上げて、稼いだ賞金が「5億2816万円」と、過去2年を大きく上回って、巻き返しに成功していたんですよ。

ただ、今年は、ナチュラルライズで地方交流重賞の京浜盃と羽田盃と東京ダービーを勝って、この3レースで「1億8000万円」の賞金を稼いでいますし、JRAでは、先週までに12勝を上げていますけど、去年は6勝していた特別レースを1勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億8820万円」と、まだ去年の3割ぐらいですから、今の圭三君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょうね。

そんな中、今週は、1着賞金が4100万円のラジオNIKKEI賞にビーオンザカバー、1着賞金が1550万円の渡島特別にチェイスザウェイを登録していますので、私が彼でしたら、どっちも全力で仕上げるのは間違いありません。

しかも、圭三君の厩舎は、JRAの重賞を、スマートボーイを使った2003年のマーチSから、20年以上もご無沙汰していますので、ラジオNIKKEI賞のビーオンザカバーには、「JRAでは久々の重賞勝ちをここで」という思いも込められているのでしょう。