「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/08/19
開業1年目にジャパンCを勝っていますね
鹿戸雄一調教師(美浦)

主な管理馬:
エフフォーリア(2021年有馬記念など)
ベストアクター(2020年阪急杯)
スマートオリオン(2015年中京記念など)
スクリーンヒーロー(2008年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
モリノドリーム(キーンランドC)
シュバルツクーゲル(WASJ第2戦)
サトノヴィレ(五頭連峰特別)
フミバレンタイン(岩室温泉特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

鹿戸雄一君は、お父さんが北海道の門別にある牧場で働いていて、もちろん、本人にとっても子供の頃から馬が身近な存在でした。

中学校を出た後、鹿戸君は、馬事公苑の長期騎手課程に入って、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みだった久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている木幡初広君と出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいます。

乗り役として、マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(現在のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げていた鹿戸君は、3度目の挑戦で調教師の試験に受かって、2007年の2月一杯で乗り役を引退しました。

調教師の試験に受かってからの彼は、ゼンノロブロイのイギリス遠征に帯同するなど、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師をやって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことも教わった後、増沢末夫さんと矢野進さんの厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。

開業1年目の鹿戸君は、幸先良く、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝つなど、全部で15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいました。

次の年からは、ずっと20勝以上を続けていて、2016年には、ビッシュを使った紫苑Sを勝つなど、今までで一番多い33勝を上げていましたし、賞金も、2017年が「3億8832万円」だった以外は、毎年4億円以上を稼いでいるんですよ。

2021年は、エフフォーリアを使った皐月賞で、開業した年以来のGI勝ちを飾ると、この馬で天皇賞・秋と有馬記念も勝って、他も入れたら、年末までに28勝を上げて、今までで一番多い「11億2690万円」の賞金を稼いでいました。

そして一昨年は、ウインカーネリアンで関屋記念を勝つなど、2021年よりも多い33勝を上げましたけど、GIを勝てなかったことが響いて、稼いだ賞金は「6億5282万円」と、一昨年の6割くらいでしたから、去年の鹿戸君は「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうね。

実際、去年は、ウインカーネリアンで東京新聞杯、セットアップで札幌2歳Sを勝つなど、全部で33勝を上げて、稼いだ賞金が「7億1182万円」と、一昨年を大きく上回って、今までで2番目の数字でした。

それに、今年は先週までに24勝を上げて、稼いだ賞金が「5億1596万円」と、去年の同じ時期(8月20日【日】まで)の「4億5420万円」を上回っていますから、今の鹿戸君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金が4300万円のキーンランドCにモリノドリーム、1着賞金が1840万円のWASJ第2戦にシュバルツクーゲルなど、特別レースに4頭を登録してきましたので、「揃って勝負懸かり」と私は見ています。

2024/08/19
保育園から中学校までずっと武豊君と同級生やったんや
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
ゾンニッヒ(キーンランドC)
グレイイングリーン(朱鷺S)
バハルダール(名鉄杯)
ユーキャンドゥイッ(ルスツ特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。

泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよう一緒に遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。

けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。

そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかでお馴染みやった浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。

ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も管理しとったイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。

そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。

しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。

2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。

これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。

そんで、2012年には2回目のリーディング1位になっとって、2017年は、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、3回目のリーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんですわ。

けど、2021年までの4年間は、

2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
2021年→36勝・獲得賞金8億6330万円

っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったんや。

せやから、一昨年の泰寿君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、ジャンダルムでスプリンターズSを勝つなど、全部で47勝を上げて、賞金が「14億5371万円」と、2021年を大きく上回とったんですわ。

そんで去年は、ヴェルトライゼンデで日経新春杯を、ママコチャでスプリンターズSを勝つなど、重賞を5勝したんやけど、全部で35勝と、一昨年の勝利数を大きく下回ったこともあって、稼いだ賞金は「13億6699万円」と、一昨年を下回ってしもうたんや。

それに今年も悪い流れが続いとって、ソウルラッシュでマイラーズCを勝っとるんやけど、先週までに13勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億6438万円」と、まだ去年の3割ぐらいなんで、今の泰寿君は、「一昨年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円のキーンランドCにゾンニッヒ、1着賞金が2700万円の朱鷺Sにグレイイングリーン、1着賞金が2200万円の名鉄杯にバハルダールなど、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきましたんで、ワシが泰寿君やったら、間違いなくどれも気合いを入れて仕上げますわ。


2024/08/19
北海道大学を出てから「ノーザンファーム空港」で働いていたんですよ
武井亮調教師(美浦)

主な管理馬:
シュトラウス(2023年東京スポーツ杯2歳S)
リエノテソーロ(2016年全日本2歳優駿など)


今週の主な登録馬:
スターウェーブ(新潟2歳S)
ソウルアンドジャズ(ルスツ特別)
ソーニャシュニク(ニセコ特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

武井亮君は、山梨県の駿台甲府高校を卒業した後、1年浪人してから、北海道大学の獣医学部に入学していて、大学では馬術部に入っていました。

ちなみに、4年生の時、彼は馬術部で副将をやっていて、その時の主将は、栗東で厩舎を構えている寺島良君だったんですよ。

大学を卒業した後の武井君は、「ノーザンファーム空港」(北海道苫小牧市)で騎乗従業員をやって、2007年の7月に競馬学校の厩務員課程に入りました。

その後、武井君は、2008年の1月から、1998年のジャパンCを勝ったエルコンドルパサーなどでお馴染みの二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で厩務員をやって、その後は、2016年のチャンピオンズCを勝ったサウンドトゥルーなどでお馴染みの高木登厩舎と、2006年のエプソムCと新潟記念を勝ったトップガンジョーなどでお馴染みの和田正道厩舎で調教助手をやっていたんですよ。

そして、2013年の12月に調教師の試験に受かって、次の年の3月に厩舎を開業しているように、厩務員課程を出てから約6年という短い期間で自分の厩舎を構えているのですから、本当に大したものです。

最初の年に「13勝・獲得賞金1億6827万円」という成績を残していた武井君の厩舎は、その後も、

2015年→20勝・獲得賞金2億2875万円
2016年→20勝・獲得賞金2億8173万円
2017年→21勝・獲得賞金3億2646万円

という形で順調に勝ち星と賞金を積み重ねていて、2018年には、22勝を上げて、「4億1224万円」の賞金を稼いでいましたし、2019年には、28勝を上げて、「3億8206万円」の賞金を稼いでいました。

ただ、その後の2年間は、

2020年→18勝・獲得賞金2億7819万円
2021年→14勝・獲得賞金2億4768万円

と書けば分かる通り、勝ち星と賞金のどっちも右肩下がりになっていましたから、一昨年の武井君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、一昨年は、「23勝・獲得賞金3億9582万円」という成績で、2021年を大きく上回っていたんですよ。

それに、去年もいい流れが続いていて、シュトラウスを使った東京スポーツ杯2歳Sで初めてJRAの重賞を勝つなど、「32勝・獲得賞金6億1282万円」という、今までで一番の成績を残しています。

そして今年は、先週までに15勝を上げていますけど、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「2億7856万円」と、まだ去年の半分にも届いていませんから、今の武井君は「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が3100万円の新潟2歳Sにスターウェーブなど、特別レースに3頭を登録していますので、私が武井君でしたら、どの馬もメイチに仕上げるのは間違いありません。

2024/08/19
柴田善臣君と競馬学校の同期なんですわ
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
ソダシ(2022年ヴィクトリアマイルなど)
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)

今週の主な登録馬:
プルパレイ(キーンランドC)
スズカマジェスタ(WASJ第3戦)
インユアパレス(清州特別・岩室温泉特別)
ヴェローチェエラ(ルスツ特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

須貝尚介君は、まだまだ現役で頑張っとる柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、岩戸孝樹君とか、武藤善則君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。

乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで勝って、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、重賞を4勝、通算で302勝を上げとったんや。

でもって、調教師の試験に受かった2008年の2月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝つなど、重賞を18勝、通算506勝っちゅう立派な実績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かったんやけど、そのプレッシャーにも負けんで、初めの内から、

2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9勝もして、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう好成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。

そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティフリー(現在のドバイターフ)を勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。

ただ、その後の6年間は、

2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
2018年→42勝・獲得賞金10億4186万円
2019年→35勝・獲得賞金8億4034万円
2020年→36勝・獲得賞金9億0833万円

っちゅう形で賞金が伸び悩んどったから、2021年の尚介君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、2021年は、ソダシで桜花賞と札幌記念を勝つなど、「42勝・獲得賞金11億7356万円」っちゅう、2020年よりもかなりエエ成績を残しとりました。

そんで一昨年は、ソダシでヴィクトリアマイルを勝って、ドルチェモアで朝日杯FSを勝つなど、今までで一番多い47勝を上げて、稼いだ賞金は「11億4363万円」っちゅう、2021年とほとんど変わらん数字やったんや。

ただ、去年は、29勝しかできとらんし、重賞勝ちが一つだけやったこともあって、稼いだ賞金は「6億6084万円」と、一昨年を大きく下回っとりました。

せやから、今年を迎えるにあたって、尚介君は、「一昨年までの勢いを取り戻したい」と考えとったんやろうし、実際、今年は先週までに36勝を上げて、調教師リーディングは2位になっとるし、稼いだ賞金が「6億0744万円」と、もう去年の9割ぐらいになっとるから、今の尚介君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円のキーンランドCにプルパレイとか、特別レースに4頭を登録してきましたんで、「揃って勝負懸かり」と考えとった方がエエやろ。