「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2022/06/20
海外のG1を6勝もしているんですよ
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
カフェファラオ(2022年フェブラリーSなど)
サリオス(2019年朝日杯FSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)

今週の主な登録馬:
サトノセシル(江の島S)
ヒシイグアス(宝塚記念)

担当者:調教師情報部 元調教師M

千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。
大学を出た後は、電気設備工事などをやっている、東証プライム上場企業の「関電工」で、経理の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。
初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを飾った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までに、JRAで、「GIの14勝を含め重賞を64勝」という実績を残しています。
それに、海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を6勝もしているのですから、本当に大したものです。
2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどの活躍で、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
でも、その後の6年間は、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
2020年→48勝・獲得賞金12億0988万円(同3位)
2021年→35勝・獲得賞金8億2426万円(同14位)
と書けば分かる通り、「リーディング1位」を逃し続けていますし、特に去年は、リーディングの「トップ10」にも入れなかったんですよ。
それに今年は、カフェファラオを使ったフェブラリーSとダノンベルーガを使った共同通信杯を勝っていますけど、先週までが「13勝・獲得賞金5億2902万円(同36位)」という成績で、「調教師リーディング」では、33勝を上げて1位の池江泰寿厩舎に20勝差を付けられていますし、賞金も、「9億6906万円」を稼いで1位の友道康夫厩舎に「4億4004万円」の差を付けられていますから、きっと今の堀君は、「早く上との差を詰めたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が1840万円の江の島Sにサトノセシル、2億円の宝塚記念にヒシイグアスと、賞金の高い特別レースに2頭を登録してきましたので、どっちも全力で仕上げてくる筈ですよ。

2022/06/20
市立船橋高校と日本獣医畜産大学で馬術をやっていました
栗田徹調教師(美浦)

主な管理馬:
タイトルホルダー(2021年菊花賞など)
アルクトス(2021年マイルCS南部杯など)
シャインガーネット(2020年ファルコンS)
シェアースマイル(2011年エーデルワイス賞)

今週の主な登録馬:
タイトルホルダー(宝塚記念)
ニシノレバンテ(HTB杯)

担当者:調教師情報部 元調教師N

栗田徹君は、市立船橋高校で馬術を始めて、日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)に進学してからも馬術部に入っていました。
この大学を出ている調教師と言えば、すぐに思い付くのは、1981年の桜花賞を勝ったブロケードなどでお馴染みの高松邦男さんや、1992年と1993年の安田記念を勝ったヤマニンゼファーや2014年の皐月賞を勝ったイスラボニータなどでお馴染みの栗田博憲さん(2019年の2月一杯で引退)や、2019年のクイーンエリザベス2世Cと香港Cを勝ったウインブライトでお馴染みの畠山吉宏君や、2017年の札幌記念を勝ったサクラアンプルールでお馴染みの金成貴史君や、一昨年の宝塚記念と有馬記念や去年の宝塚記念などを勝ったクロノジェネシスでお馴染みの斉藤崇史君などです。
大学を卒業してからの徹君は、ノーザンファームで働いて、そこで「調教師になりたい」と思ったそうで、2002年に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から萩原清厩舎で厩務員をやって、5月から栗田博憲厩舎で調教助手をやって、8年くらいそこで腕を磨いていました。
ちなみに徹君は、元々、「佐藤」という名字でしたけど、栗田博憲さんの娘さんと結婚して、婿養子になっているので、今は名字が「栗田」になっています。
2010年の12月、4回目の挑戦で調教師の試験に受かった徹君は、次の年の3月に自分の厩舎を開業していて、3ヶ月しか準備期間がなかったんですけど、国枝栄厩舎や角居勝彦厩舎に行って馬のことを色々と教わりながら、合間を縫って、馬を集めに北海道の牧場にも通っていたんですよ。
開業してからは、初めの年に9勝を上げて、他にも、シェアースマイルを使った地方交流重賞のエーデルワイス賞を勝っていましたし、2年目の2012年は5勝止まりでしたけど、2013年と2014年が14勝、2015年が21勝と、順調に数字を伸ばしていました。
その後、2019年までの4年間も、
2016年→22勝・獲得賞金2億9544万円
2017年→16勝・獲得賞金2億8383万円
2018年→27勝・獲得賞金3億8530万円
2019年→29勝・獲得賞金4億8911万円
という安定した成績を残していて、特に2019年は、アルクトスを使ったプロキオンSで初めてJRAの重賞を勝つなど、開業してから一番の勝ち星を上げていたんですよ。
一昨年は「26勝・獲得賞金4億5065万円」という成績で、2019年を少し下回ってしまいましたけど、アルクトスを使った、1着賞金が5000万円の地方交流G1・マイルCS南部杯を勝っていましたし、去年は、タイトルホルダーを使った菊花賞で初めてJRAのGIを勝つなど、26勝を上げて、今までで一番多い「6億3118万円」の賞金を稼いでいました。
そして今年も、タイトルホルダーを使った日経賞と天皇賞・春を勝つなど、先週までに8勝を上げて、稼いだ賞金は「4億5163万円」と、去年の同じ時期(6月20日【日】まで)の「2億2796万円」を大きく上回っています。
もちろん、今の徹君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が2億円の宝塚記念にタイトルホルダー、1510万円のHTB杯にニシノレバンテと、賞金の高い特別レースに2頭を登録していますので、私が徹君でしたら、どっちも全力で仕上げますね。

2022/06/20
地元の高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうや
杉山晴紀調教師(栗東)

主な管理馬:
アリーヴォ(2022年小倉大賞典)
ミスニューヨーク(2021年ターコイズS)
デアリングタクト(2020年オークスなど)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)

今週の主な登録馬:
アリーヴォ(宝塚記念)
デアリングタクト(宝塚記念)
ボルサリーノ(甲州街道S)
ワンダーイチョウ(花のみちS)
アイリッシュセンス(日野特別)
ケイサンフリーゼ(リボン賞)

担当者:調教師情報部 元調教師T

1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおって、そういう友達の影響でレースを見るようになったそうやな。
そんで、中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになった杉山君は、最初は乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって彼は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市・現在の小松トレーニングセンター)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしとったんですわ。
この頃は、2000年の武蔵野Sなどを勝ったサンフォードシチーや、2002年の産経大阪杯など重賞を3勝したサンライズペガサスとかが調整に来とって、彼も乗っとったそうやな。
で、その年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武先生が定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年の12月に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と一気に数字を伸ばしとりました。
それに、3年目やった2018年は、地方で、ケイティブレイブを使ったダイオライト記念と日本テレビ盃を勝っとったし、JRAでも、ウインテンダネスを使った目黒記念と、ケイティブレイブを使ったJBCクラシックを勝つなど、「19勝・獲得賞金4億8160万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
そんで、2019年も、地方では、ケイティブレイブで浦和記念を勝って、JRAでも、ロードマイウェイを使ったチャレンジCを勝つなど、「30勝・獲得賞金5億7710万円」っちゅう成績を残しとったし、一昨年は、デアリングタクトで桜花賞とオークスと秋華賞を、アールスターで小倉記念を勝つなど、42勝を上げて、賞金は「11億4272万円」と、勝ち星と賞金のどっちも、開業からずっと右肩上がりになっとりました。
せやけど去年は、「37勝・獲得賞金8億0939万円」っちゅう成績で、初めて前の年の数字を下回ってしもうたんやから、今年の杉山君は「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとるんやろう。
実際、今年は、アリーヴォを使った小倉大賞典を勝つなど、先週までが「21勝・獲得賞金4億3242万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(6月20日【日】まで)の「13勝・獲得賞金3億5164万円」を大きく上回っとります。
もちろん、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、厩舎にもっと勢いを付けたい」と考えとるんでしょうな。
こういった中、今週は、1着賞金が2億円の宝塚記念にアリーヴォとデアリングタクト、1840万円の甲州街道Sにボルサリーノ、1840万円の花のみちSにワンダーイチョウなど、全部で6頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬もメイチに仕上げてくるとワシは見とります。

2022/06/20
神奈川大学を卒業するまで馬に乗ったことがなかったそうです
木村哲也調教師(美浦)

主な管理馬:
ジオグリフ(2022年皐月賞)
イクイノックス(2021年東京スポーツ杯2歳S)
オーソリティ(2021年アルゼンチン共和国杯など)
ステルヴィオ(2018年マイルCSなど)

今週の主な登録馬:
オーソリティ(宝塚記念)
ナイトフローリック(日野特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

木村哲也君は、家族や親戚に関係者がいた訳ではなく、お父さんがサラリーマンだったので、元々、競馬の世界に進むつもりはなくて、神奈川大学の工学部建築学科を出ていますし、馬に乗った経験も全くなかったそうです。
でも、急に馬と関わる仕事がしたくなって、一人で北海道に行って牧場で働いて、その後は、アイルランドに行って馬のことを学んでいたんですよ。
2000年の4月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、その年の10月から、1980年の中山記念を勝ったヨシノスキーや、1985年のクイーンSを勝ったアサクサスケールなどを管理していた、佐藤征助厩舎で厩務員をやって、次の年の5月からは、高橋裕(ゆたか)厩舎で調教助手をやっていました。
その後は、勢司和浩厩舎で調教助手と厩務員をやって、中川公成(ただしげ)厩舎で調教助手をやって、2010年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に自分の厩舎を開業しています。
初めの年は、「6勝・獲得賞金5941万円」という成績でしたけど、2年目は9勝、3年目は16勝と順調に数字を伸ばしていて、2018年までの5年間も、
2014年→14勝・獲得賞金2億2627万円
2015年→31勝・獲得賞金4億8362万円
2016年→37勝・獲得賞金5億4819万円
2017年→33勝・獲得賞金5億8982万円
2018年→48勝・獲得賞金9億3209万円
という成績を残していましたし、特に2018年は、プリモシーンでフェアリーSと関屋記念を勝って、ステルヴィオでスプリングSとマイルCSを勝つなど、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の成績で、「最高勝率調教師」も受賞していたんですよ。
でも、その後の3年間は、
2019年→36勝・獲得賞金6億4672万円
2020年→34勝・獲得賞金7億1030万円
2021年→28勝・獲得賞金7億5700万円
と書けば分かる通りで、成績が伸び悩んでいましたから、今年の木村君は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、ジオグリフで皐月賞を勝つなど、先週までに19勝を上げて、稼いだ賞金は「8億3361万円」と、もう去年の数字を上回っているんですよ。
もちろん、今の彼は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が2億円の宝塚記念にオーソリティ、1510万円の日野特別にナイトフローリックと、2頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、私が木村君でしたら、どっちも全力で仕上げますね。