「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2025/10/27
「ミルファーム」の代表と慶応大学の同期なんですよ
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
ソールオリエンス(天皇賞・秋)
マスカレードボール(天皇賞・秋)
ツルマウカタチ(国立特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学(本部所在地:東京都港区三田2-15-45)の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みの飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていて、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までにJRAで、GIの9勝を含めて重賞を39勝もしていますし、2022年には、ウインマリリンを使った香港ヴァースで、「初めての海外G1勝ち」を飾っているんですよ。

その中でも、2021年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどちらも今までで一番の数字でしたし、一昨年は、ソールオリエンスを使った皐月賞など、重賞を3勝、他も入れたら33勝を上げて、稼いだ賞金が「11億7308万円」と、2021年の次にいい数字でした。

ただ、去年は流れが悪くなっていて、34勝を上げましたけど、アルテミスSを勝ったブラウンラチェット以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金が「7億7520万円」と、一昨年を大きく下回ってしまったんですよ。

もちろん、今年を迎えるにあたって、手塚君は巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、今年は、マスカレードボールで共同通信杯、リアライズシリウスで新潟2歳Sを勝つなど、先週までに29勝を上げて、稼いだ賞金が「7億5824万円」と、もう去年を上回るのは時間の問題になっていますから、今の手塚君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が3億円の天皇賞・秋にソールオリエンスとマスカレードボールなど、賞金の高い特別レースに3頭を登録していますから、「どれも勝負懸かり」と私は見ています。

2025/10/27
ロードカナロアの厩舎で働いとったんや
高柳大輔調教師(栗東)

主な管理馬:
ミュージアムマイル(2025年皐月賞など)
テンハッピーローズ(2024年ヴィクトリアマイル)
サウンドビバーチェ(2023年阪神牝馬S)
テーオーケインズ(2021年チャンピオンズCなど)

今週の主な登録馬:
ミュージアムマイル(天皇賞・秋)
カズプレスト(ペルセウスS)
ワンダーディーン(もちの木賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

門別の実家が生産牧場っちゅうことで、小さい頃から馬の世話を手伝っとった高柳大輔君は、京都産業大学の馬術部におった1999年には、全日本学生馬術大会に出場しとりました。

そうそう、2011年の1月に美浦で厩舎を開業しとる高柳瑞樹君は、大輔君の兄で、年は2つ違いやな。

大学を卒業した後の大輔君は、ノーザンファームで働いてから、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。

2005年の5月からは、安田隆行厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2016年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、安田厩舎には、トランセンドやカレンチャンやロードカナロアやグレープブランデーがおって、こういう走る馬を間近で見とったんですわ。

そんで、2016年の12月に調教師の試験に受かった大輔君は、それから開業するまで、矢作芳人厩舎と角居勝彦厩舎と音無秀孝厩舎で技術調教師をやって、馬の仕上げ方や、厩舎をやりくりする方法とか、色んなことを教わっとりましたな。

2018年の3月に自分の厩舎を開業した大輔君は、その年の暮れまでに、「13勝・獲得賞金1億9773万円」っちゅう、最初の年としてはまずまずの成績を残しとりました。

その後も、大輔君の厩舎は、

2019年→17勝・獲得賞金3億2805万円
2020年→18勝・獲得賞金3億7357万円
2021年→27勝・獲得賞金6億0811万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、特に2021年は、テーオーケインズを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝つと、この馬でチャンピオンズCと地方交流G1の帝王賞を勝っとったし、ソリストサンダーを使った武蔵野Sも勝っとったんですわ。

そんで、2022年は、「25勝・獲得賞金5億4465万円」と、2021年の数字を下回ってしもうたんやけど、一昨年は、サウンドビバーチェで阪神牝馬Sを勝つなど、「28勝・獲得賞金6億8108万円」っちゅう成績で、勝利数と賞金のどっちも今までで一番の数字やったんですわ。

ただ、去年は、テンハッピーローズでヴィクトリアマイルを勝つなど、全部で27勝を上げたんやけど、一昨年に10勝もしとった特別レースを4勝しかしとらんこともあって、稼いだ賞金が「5億2966万円」と、一昨年を大きく下回っとったから、今年を迎えるにあたって、大輔君は巻き返しに燃えとったんやろ。

実際、今年は、ミュージアムマイルで皐月賞を勝つなど、先週までに22勝を上げて、稼いだ賞金が「6億1977万円」と、もう去年を大きく上回っとるんですわ。

そんな訳で、今の大輔君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろうし、今週は、1着賞金が3億円の天皇賞・秋にミュージアムマイル、1着賞金が2200万円のペルセウスSにカズプレストとか、3頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるやろうな。

2025/10/27
競馬学校に入る前は経理の仕事をしていました
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
タスティエーラ(2023年ダービーなど)
カフェファラオ(2022年フェブラリーSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)


今週の主な登録馬:
タスティエーラ(天皇賞・秋)
ジェイパームス(まほろばS・ペルセウスS)
ヒシアマン(紅葉S)

担当者:調教師情報部 元調教師M

千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。

大学を出た後は、電気設備の工事などをやっていることで有名な「関電工」(本社所在地:東京都港区芝浦)で、経理の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。

競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。

初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、ずっと20勝以上をキープしていますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めて重賞を勝った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてGIを勝っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までにJRAで、「GIの16勝を含めて重賞を79勝」という実績を残しています。

それに海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を7勝もしているのですから、本当に大したものです。

2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどがよく走りましたから、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。

その後は、

2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
2020年→48勝・獲得賞金12億0988万円(同3位)
2021年→35勝・獲得賞金8億2426万円(同14位)
2022年→34勝・獲得賞金11億3958万円(同18位)

と書けば分かる通り、「リーディング1位」を逃し続けていましたし、特に2021年と2022年は、「リーディングのトップ10」にも入れなかったんですけど、一昨年は、タスティエーラでダービーを勝つなど、重賞を4勝、全部で38勝を上げて、稼いだ賞金が「14億1416万円」と、2022年の数字を大きく上回って、調教師リーディングは9位になっています。

ただ、去年は、チャックネイトでアメリカJCCを勝って、シュトルーヴェで日経賞と目黒記念を勝つなど、重賞を7勝もして、全部で48勝を上げましたけど、GIを勝てなかったことなどが響いて、稼いだ賞金は「11億3877万円」と、一昨年を大きく下回ってしまったんですよ。

それに、今年も悪い流れが続いていて、海外で、タスティエーラを使ったクイーンエリザベス2世Cを勝って、1568万香港ドル(約3億円)の賞金を稼いでいますし、JRAでは、サクラトゥジュールで京都金杯を、サトノレーヴで高松宮記念を、カナテープで関屋記念を勝つなど、先週までに32勝を上げていますけど、去年は7勝もしていた重賞を、まだ3勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「8億5130万円」と、去年の同じ時期(10月27日【日】まで)の「10億3094万円」を大きく下回っています。

もちろん、今の堀君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょうし、そんな中、今週は、1着賞金が3億円の天皇賞・秋にタスティエーラ、1着賞金が2700万円のまほろばSにジェイパームスなど、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたので、どれもメイチに仕上げてくるでしょうね。

2025/10/27
同志社大学を卒業しとりますな
牧浦充徳調教師(栗東)

主な管理馬:
サンライズホーク(2024年かきつばた記念など)
ヴェントヴォーチェ(2023年オーシャンSなど)
ドライスタウト(2021年全日本2歳優駿)
ドンフォルティス(2017年北海道2歳優駿)

今週の主な登録馬:
エコロヴァルツ(天皇賞・秋)
シランケド(天皇賞・秋)
マヴィ(もちの木賞)

担当者:調教師情報部 元調教師T

京都出身の牧浦充徳君は、競馬とは縁のない家庭に育ったんやけど、中学生の頃から馬術をやっとって、1991年の石川国体で3位に入っとったし、同志社大学に進んでからも馬術を続けとりました。

大学を出る前は、サラリーマンになるつもりで就職活動をしとったそうやけど、「やっぱり馬に携わる仕事がしたい」と思った牧浦君は、「社台ファーム」(住所:北海道千歳市東丘1288-140)で2年くらい働いとったんや。

その後、1999年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、2000年の4月から加用正厩舎で厩務員をやって、その年の8月から調教助手をやって、2002年から森秀行厩舎で調教助手をやっとりました。

皆さんもよう知っとる通りで、森厩舎におった頃は、2001年のフェブラリーSを勝ったノボトゥルーや、2003年の東京大賞典を勝ったスターキングマンや、2008年の皐月賞を勝ったキャプテントゥーレや、交流重賞を6つも勝ったアグネスジェダイとかを担当しとりましたな。

2009年に34歳の若さで調教師の試験に受かって、その年の6月に自分の厩舎を開業した牧浦君は、最初の年こそ4勝止まりやったけど、その後は、2年目が9勝、3年目が13勝と、順調に勝ち星を増やしとったし、それからは、毎年2ケタの勝ち星を上げとります。

2017年は、今までで一番多い29勝を上げとって、「3億8682万円」の賞金を稼いどったし、この年は、ドンフォルティスを使った地方交流の北海道2歳優駿で初めて重賞を勝ったんやから、ホンマに嬉しかったんでしょうな。

2020年に牧浦君の厩舎は、2017年の次に多い26勝を上げて、稼いだ賞金は「4億1459万円」と、前の年を大きく上回っとったんですわ。

ただ、2021年は、ドライスタウトを使った地方交流の全日本2歳優駿で、初めてG1を勝ったんやけど、JRAでは「18勝・獲得賞金2億3985万円」と、前の年を大きく下回ってしもうたんや。

そんで、一昨年までの2年間は、

2022年→24勝・獲得賞金4億0624万円
2023年→24勝・獲得賞金5億2331万円

っちゅう形で、2021年の賞金を大きく上回っとったんやけど、去年は、重賞を勝てんかったこともあって、稼いだ賞金が「4億5857万円」と、一昨年の数字を下回っとりました。

もちろん、今年を迎えるにあたって、牧浦君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、シランケドで中山牝馬Sと新潟記念を勝つなど、先週までに21勝を上げとって、稼いだ賞金が「5億0390万円」と、もう去年を上回っとります。

もちろん、今の牧浦君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が3億円の天皇賞・秋にエコロヴァルツとシランケドなど、3頭を特別レースに登録しとるんで、ワシが彼やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。