「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2025/10/14
国枝栄君と同じ東京農工大学の卒業生なんですよ
森一誠調教師(美浦)

主な管理馬:
エンブロイダリー(2025年桜花賞など)
カビーズシスター(2024年カペラS)

今週の主な登録馬:
エンブロイダリー(秋華賞)
パルデンス(京都競馬場開設100周年記念)
モノポリオ(アイビーS)
スペキオサレジーナ(妙高特別)
ホワイトビーチ(松浜特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

森一誠(もり・かずとも)君は、山形県新庄市の出身で、高校生の時までは地元にいて、1993年、当時、「3強」と言われていた、ウイニングチケットとナリタタイシンとビワハヤヒデのレースを見たことや、その年の有馬記念でトウカイテイオーが勝ったのを見て、「競馬を仕事にしたい」と思ったそうで、実際、その後は、東京農工大学に進学して、馬術部に入っていました。

東京農工大学と言えば、アパパネやアーモンドアイなどでお馴染みの国枝栄君や、スマイルジャックなどを管理していて、去年、定年で引退した小桧山悟君も、ここの卒業生ですね。

ちなみに、今、「ノーザンファーム天栄」(住所:福島県岩瀬郡天栄村小川字中曽根1)で場長をやっている木實谷雄太(きみや・ゆうた)君も、東京農工大学の卒業生で、森君は、木實谷君にとって、「馬術部の先輩」なんですよ。

東京農工大学を卒業した後の森君は、2004年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から、堀宣行厩舎で厩務員と調教助手をやっていました。

森君がいた時の堀厩舎には、2015年の皐月賞とダービーを勝ったドゥラメンテや、2016年の天皇賞・秋などを勝ったモーリスとか、走る馬が何頭もいましたし、森君は、2019年の朝日杯FSを勝ったサリオスを担当していたんですよ。

それに、森君は、厩舎のスポークスマンとして、堀君の代わりにインタビューを受けることが何度もありましたから、森君の顔を知っている競馬ファンは多いのでしょうね。

そして、7回目の挑戦だった2022年の12月に、調教師の試験に受かった森君は、去年の3月に自分の厩舎を開業していて、同期の調教師には、小椋研介君、河嶋宏樹君、高橋一哉君、千葉直人君、福永祐一君、藤野健太君、矢嶋大樹君の7人がいます。

開業1年目だった去年の森君は、中野栄治厩舎から引き継いだガビーズシスターでカペラSを勝って、「初めての重賞勝ち」を飾るなど、全部で15勝を上げて、稼いだ賞金が「2億6318万円」という、最初の年としてはかなりいい成績を残していました。

こうやって、いいスタートを切れたのは、堀厩舎で学んだことをしっかりと活かせているからなのでしょうね。

それに、今年は更に勢いが増していて、エンブロイダリーでクイーンCを勝って、この馬を使った桜花賞で「初めてのGI勝ち」を飾るなど、先週までに18勝を上げて、稼いだ賞金が「4億4181万円」と、もう去年を大きく上回っていますから、もちろん、今の森君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にエンブロイダリーなど、5頭を特別レースに登録してきましたので、実際にどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2025/10/14
保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生やったんや
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
ソウルラッシュ(富士S)
キュクヌス(甲斐路S)
スマートスピア(西湖特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。

泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよう一緒に遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。

けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。

そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかでお馴染みやった浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。

ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も管理しとったイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。

そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。

しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。

2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。

これは、2004年に藤沢和雄さんが残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。

それから、2021年までの4年間は、

2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
2021年→36勝・獲得賞金8億6330万円

っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったけど、2022年は、ジャンダルムでスプリンターズSを勝つなど、全部で47勝を上げて、賞金が「14億5371万円」と、2021年を大きく上回っとりました。

ただ、その後の2年間は、

2023年→35勝・獲得賞金13億6699万円
2024年→29勝・獲得賞金9億9132万円

ちゅう形で、数字が伸び悩んどったんですわ。

もちろん、今年を迎えるにあたって、泰寿君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、ソウルラッシュを使ったドバイターフを勝って、290万ドル(約4億5000万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、ママコチャでオーシャンSを勝つなど、先週までに23勝を上げて、稼いだ賞金が「7億9295万円」と、去年の同じ時期(10月14日【月】まで)の「5億9613万円」を大きく上回っとります。

せやから、今の泰寿君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が5900万円の富士Sにソウルラッシュなど、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたんで、ワシが泰寿君やったら、どれも気合いを入れて仕上げるやろうな。

2025/10/14
開業1年目にジャパンCを勝っていますね
鹿戸雄一調教師(美浦)

主な管理馬:
エフフォーリア(2021年有馬記念など)
ベストアクター(2020年阪急杯)
スマートオリオン(2015年中京記念など)
スクリーンヒーロー(2008年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
ジョスラン(秋華賞)
レイベリング(富士S)
エレクトリックブギ(甲斐路S・伊勢佐木S)
トラマンダーレ(甲斐路S)
ピカピカサンダー(伊勢佐木S)

担当者:調教師情報部 元調教師O

鹿戸雄一君は、お父さんが北海道の門別にある生産牧場で働いていて、もちろん、本人にとっても子供の頃から馬が身近な存在でした。

中学校を出た後、鹿戸君は、馬事公苑の長期騎手課程に入って、天皇賞・秋などを勝ったニッポーテイオーでお馴染みだった久保田金造厩舎から、1984年に乗り役としてデビューしていて、同期には、調教師になっている中舘英二君や、調教助手になっている木幡初広君と出津孝一君や、調教師を辞めて、今は競馬学校の教官をやっている坂本勝美君などがいます。

乗り役として、マイネルプラチナムに乗った1998年の札幌3歳S(現在の札幌2歳S)や、ビーマイナカヤマに乗った2000年と2001年のガーネットS(現在のカペラS)など、重賞を4勝、全部で346勝を上げていた鹿戸君は、3度目の挑戦で調教師の試験に受かって、2007年の2月一杯で乗り役を引退しました。

調教師の試験に受かってからの彼は、ゼンノロブロイのイギリス遠征に帯同するなど、乗り役の頃から調教を手伝っていた藤沢和雄厩舎で技術調教師をやって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことも教わった後、増沢末夫厩舎と矢野進厩舎を引き継ぐ形で、2008年の3月に自分の厩舎を開業しています。

開業1年目の鹿戸君は、幸先良く、矢野進厩舎から引き継いだスクリーンヒーローでアルゼンチン共和国杯とジャパンCを勝つなど、全部で15勝を上げて、「6億8738万円」の賞金を稼いでいました。

次の年からは、ずっと20勝以上を続けていて、2016年には、ビッシュを使った紫苑Sを勝つなど、33勝を上げていましたし、賞金も、2017年が「3億8832万円」だった以外は、毎年4億円以上を稼いでいるんですよ。

2021年は、エフフォーリアを使った皐月賞で、開業した年以来のGI勝ちを飾ると、この馬で天皇賞・秋と有馬記念も勝って、他も入れたら、年末までに28勝を上げて、今までで一番多い「11億2690万円」の賞金を稼いでいました。

2022年は、ウインカーネリアンで関屋記念を勝つなど、2021年よりも多い33勝を上げましたけど、GIを勝てなかったことが響いて、稼いだ賞金は「6億5282万円」と、前の年を大きく下回っていましたから、一昨年の鹿戸君は、巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、一昨年は、ウインカーネリアンで東京新聞杯、セットアップで札幌2歳Sを勝つなど、全部で33勝を上げて、稼いだ賞金が「7億1182万円」と、2022年を大きく上回っています。

それに、去年もいい流れが続いていて、今までで一番多い40勝を上げていますし、稼いだ賞金が、「8億0924万円」と、一昨年を大きく上回っていたんですよ。

そして今年は、先週までに重賞を2勝して、他も入れたら、全部で25勝を上げて、稼いだ賞金が「6億9590万円」と、去年の同じ時期(10月14日【月】まで)の「6億8004万円」を少しとは言え上回っていますから、今の鹿戸君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そういった中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にジョスラン、1着賞金が5900万円の富士Sにレイベリングなど、賞金の高い特別レースに5頭を登録してきましたので、私が鹿戸君でしたら、どの馬も全力で仕上げるのは間違いありません。

2025/10/14
同志社大学を卒業しとるんですわ
藤原英昭調教師(栗東)

主な管理馬:
シャフリヤール(2021年ダービーなど)
ミスターメロディ(2019年高松宮記念など)
ストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイルなど)
エイシンフラッシュ(2010年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
ケリフレッドアスク(秋華賞)
ルージュソリテール(秋華賞)
ファーヴェント(富士S)
アスクアットバット(岩船特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

藤原英昭君は、同志社大学を卒業してから、フェブラリーSを勝ったチアズアトムや、シンザン記念を勝ったメイショウテゾロなどを管理しとった星川薫さんの厩舎で、ずっと調教助手をやっとって、2001年の2月一杯で星川さんが引退する時に、引き継ぐ形で次の月に自分の厩舎を開業しとります。

藤原君は、大学に通っとった頃、ずっと馬術部に所属しとって、色んな大会で上位に入っとったから、そん時は、明治大学におって、3年続けて全日本学生チャンピオンになった美浦の久保田貴士君と、「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとったんや。

藤原君の親父さんの玄房(はるのぶ)さんは、1970年くらいまであった繋駕速歩競走(馬車レース)の乗り役やったし、乗り役を引退した後は、大久保正陽(まさあき)さんの厩舎で厩務員をやって、その頃、ミスターシービーが勝った1983年のダービーで2着やったメジロモンスニーなどを担当しとりました。

もちろん、藤原君は子供の頃から親父さんの仕事振りを見とったんやろうから、この世界に入ったんは当たり前やったんでしょうな。

ちなみに、弟の和男君は調教助手をやっとって、昔は北橋修二厩舎でエイシンプレストンとかを担当しとったし、今は、藤原英昭厩舎におるんですわ。

前に藤原君は、「一戦必勝を厩舎のポリシーにしている」っちゅう話をしとったし、その言葉通り、毎年のように高い勝率を記録しとって、1割8分4厘やった2007年、1割9分9厘やった2008年、1割9分3厘やった2013年と、今までに3回も「最高勝率調教師」を受賞しとります。

それからも、藤原君は順調に実績を積み重ねとって、2018年には、パフォーマプロミスで日経新春杯とアルゼンチン共和国杯を、エポカドーロで皐月賞を勝つなど、58勝を上げて「調教師リーディング1位」になっとったし、今まで一番多い「15億9068万円」の賞金を稼いどりました。

その後の3年間は、

2019年→35勝・獲得賞金10億0013万円
2020年→38勝・獲得賞金8億2974万円
2021年→30勝・獲得賞金9億1410万円

っちゅう成績で、2018年を大きく下回っとったんやけど、2022年は、JRAで40勝を上げて、稼いだ賞金は「9億5308万円」と、少しやけど2021年を上回っとったし、海外では、シャフリヤールで1着賞金が348万ドルのドバイシーマクラシックを勝つなど、全部で「約4億6663万円」を稼いどったんや。

一昨年は、「33勝・獲得賞金6億4352万円」っちゅう成績で、2022年を大きく下回っとったけど、去年は、シャフリヤールがドバイシーマクラシックで2着に入って、120万ドル(約1億7880万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、ダノンマッキンリーでファルコンSとスワンSを勝つなど、38勝を上げとって、その他にも、シャフリヤールが有馬記念で2着やったこともあって、稼いだ賞金が「9億4295万円」と、一昨年を大きく上回っとったんですわ。

そんで今年は、重賞を2勝して、他も入れたら、先週までに35勝を上げて、「調教師リーディング」は5位になっとるんやけど、GIに3回しか馬を使えとらんこともあって、稼いだ賞金は「6億5106万円」と、リーディング6位の友道康夫厩舎が「13億2558万円」を稼いどって、リーディング7位の上村洋行厩舎が「12億8156万円」を稼いどることを考えたら、かなり物足りん数字になっとるんや。

せやから、今の藤原君は、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にケリフレッドアスクとルージュソリテール、1着賞金が5900万円の富士Sにファーヴェントなど、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろ。