注目調教師
2025/09/22
実家が北海道の門別にある生産牧場なんですよ
高柳瑞樹調教師(美浦)
主な管理馬:
スターズオンアース(2022年オークスなど)
トウシンマカオ(2024年セントウルSなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
タマノブリュネット(2016年レディスプレリュード)
今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(スプリンターズS)
ビービーエフォート(勝浦特別)
担当者:調教師情報部 元調教師O
高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。
2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。
瑞樹君は、札幌光星高校に進学してから、馬術部に入っていて、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。
そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将を任されていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾ったんですよ。
大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうかを両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。
6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。
それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。
2016年は、JRAの成績が「22勝・獲得賞金2億9183万円」というもので、前の年を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。
その後の4年間は、
2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円
という形で成績が伸び悩んでいましたけど、2021年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、初めてJRAの重賞を勝つなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝って、巻き返しに成功していました。
そして、2022年も勢いは続いていて、スターズオンアースで桜花賞とオークスを勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」という、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、一昨年は11勝しか上げられなくて、しかも、ジャパンCで3着、有馬記念で2着だったスターズオンアースと、京阪杯を勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金は「7億3091万円」と、2022年を下回ってしまいました。
それに、去年も同じような状況で、16勝を上げましたけど、オーシャンSとセントウルSを勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金が「3億8527万円」と、一昨年を大きく下回っています。
もちろん、今年を迎えるにあたって、瑞樹君は巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、今年は、エネルジコで青葉賞、トウシンマカオで京王杯SCを勝つなど、先週までに16勝を上げていて、稼いだ賞金が「4億0965万円」と、もう去年を上回っていますから、今の瑞樹君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円のスプリンターズSにトウシンマカオ、1着賞金が1550万円の勝浦特別にビービーエフォートを登録してきましたので、私が瑞樹君でしたら、どっちもメイチに仕上げるのは間違いありません。
主な管理馬:
スターズオンアース(2022年オークスなど)
トウシンマカオ(2024年セントウルSなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
タマノブリュネット(2016年レディスプレリュード)
今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(スプリンターズS)
ビービーエフォート(勝浦特別)
担当者:調教師情報部 元調教師O
高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。
2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。
瑞樹君は、札幌光星高校に進学してから、馬術部に入っていて、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。
そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将を任されていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾ったんですよ。
大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうかを両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。
6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。
それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。
2016年は、JRAの成績が「22勝・獲得賞金2億9183万円」というもので、前の年を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。
その後の4年間は、
2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円
という形で成績が伸び悩んでいましたけど、2021年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、初めてJRAの重賞を勝つなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝って、巻き返しに成功していました。
そして、2022年も勢いは続いていて、スターズオンアースで桜花賞とオークスを勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」という、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、一昨年は11勝しか上げられなくて、しかも、ジャパンCで3着、有馬記念で2着だったスターズオンアースと、京阪杯を勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金は「7億3091万円」と、2022年を下回ってしまいました。
それに、去年も同じような状況で、16勝を上げましたけど、オーシャンSとセントウルSを勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金が「3億8527万円」と、一昨年を大きく下回っています。
もちろん、今年を迎えるにあたって、瑞樹君は巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、今年は、エネルジコで青葉賞、トウシンマカオで京王杯SCを勝つなど、先週までに16勝を上げていて、稼いだ賞金が「4億0965万円」と、もう去年を上回っていますから、今の瑞樹君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円のスプリンターズSにトウシンマカオ、1着賞金が1550万円の勝浦特別にビービーエフォートを登録してきましたので、私が瑞樹君でしたら、どっちもメイチに仕上げるのは間違いありません。
2025/09/22
ヴィクトワールピサのドバイ遠征に帯同しとったんですわ
今野貞一調教師(栗東)
主な管理馬:
エキサイトバイオ(2025年ラジオNIKKEI賞)
ドンインザムード(2025年レパードS)
今週の主な登録馬:
タイトニット(シリウスS)
バリアントバイオ(堺S)
担当者:調教師情報部 元調教師S
今野貞一君は、奈良県の奈良市にある帝塚山大学に通っとった頃、知り合いに誘われたことがきっかけで、どんどん競馬が好きになって、その延長で体験乗馬をやってみたら、それがかなり楽しかったんで、「馬に関わる仕事がしたい」と考えるようになったそうやな。
ただ、そん時は20歳を超えとって、騎手になるのは年齢制限で無理やったから、調教助手を目指したんやけど、競馬学校の厩務員課程に入るには、3年以上の牧場経験が必要やったんで、大学を出た後は、茨城県の牛久市にあった「プリンスホースパーク」と、栃木県の那須塩原市にある「鍋掛牧場」で働いとって、その後は、滋賀県の甲賀市にある「信楽牧場」で4年くらい働いとりました。
そんで、2004年の3月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、その1ヶ月後からは調教助手をやって、2006年の4月からは、宮本博厩舎で調教助手をやっとりましたな。
2010年、調教師の試験に受かった時は、まだ33歳やったんで、周りのみんなが「若いのに大したもんや」って感心しとりましたわ。
試験に受かってからの今野君は、「新しいことに挑戦したい」っちゅう考えで、技術調教師として角居勝彦厩舎に所属して、ヴィクトワールピサのドバイ遠征に帯同しとったし、世界を股に掛けて活躍しとった角居君の下で、馬のことだけやなくて、厩舎についての色んなことを学んどりました。
で、今野君は、2012年の3月に自分の厩舎を開業しとって、その年にいきなり、「11勝・獲得賞金2億1519万円」っちゅう、初めの年としてはまずまずの成績を残しとったし、それから2022年まで、
2013年→12勝・獲得賞金2億1925万円
2014年→18勝・獲得賞金2億8985万円
2015年→13勝・獲得賞金2億8947万円
2016年→16勝・獲得賞金2億9238万円
2017年→16勝・獲得賞金2億6106万円
2018年→27勝・獲得賞金3億9596万円
2019年→17勝・獲得賞金2億8201万円
2020年→24勝・獲得賞金3億3914万円
2021年→24勝・獲得賞金4億9045万円
2022年→25勝・獲得賞金4億0167万円
っちゅう形で順調に実績を積み重ねとります。
ただ、一昨年と去年は、
2023年→13勝・獲得賞金3億0056万円
2024年→19勝・獲得賞金3億5493万円
っちゅう形で2022年の成績を大きく下回っとったんですわ。
せやから、今年を迎えるにあたって、今野君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エキサイトバイオを使ったラジオNIKKEI賞で初めての重賞勝ちを飾るなど、先週までに14勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億5031万円」と、もう去年を上回るのは時間の問題になっとります。
もちろん、今の今野君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のシリウスSにタイトニット、1840万円の堺Sにバリアントバイオを登録しとるんで、どっちもメイチに仕上げてくるとワシは見とるんや。
主な管理馬:
エキサイトバイオ(2025年ラジオNIKKEI賞)
ドンインザムード(2025年レパードS)
今週の主な登録馬:
タイトニット(シリウスS)
バリアントバイオ(堺S)
担当者:調教師情報部 元調教師S
今野貞一君は、奈良県の奈良市にある帝塚山大学に通っとった頃、知り合いに誘われたことがきっかけで、どんどん競馬が好きになって、その延長で体験乗馬をやってみたら、それがかなり楽しかったんで、「馬に関わる仕事がしたい」と考えるようになったそうやな。
ただ、そん時は20歳を超えとって、騎手になるのは年齢制限で無理やったから、調教助手を目指したんやけど、競馬学校の厩務員課程に入るには、3年以上の牧場経験が必要やったんで、大学を出た後は、茨城県の牛久市にあった「プリンスホースパーク」と、栃木県の那須塩原市にある「鍋掛牧場」で働いとって、その後は、滋賀県の甲賀市にある「信楽牧場」で4年くらい働いとりました。
そんで、2004年の3月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、その1ヶ月後からは調教助手をやって、2006年の4月からは、宮本博厩舎で調教助手をやっとりましたな。
2010年、調教師の試験に受かった時は、まだ33歳やったんで、周りのみんなが「若いのに大したもんや」って感心しとりましたわ。
試験に受かってからの今野君は、「新しいことに挑戦したい」っちゅう考えで、技術調教師として角居勝彦厩舎に所属して、ヴィクトワールピサのドバイ遠征に帯同しとったし、世界を股に掛けて活躍しとった角居君の下で、馬のことだけやなくて、厩舎についての色んなことを学んどりました。
で、今野君は、2012年の3月に自分の厩舎を開業しとって、その年にいきなり、「11勝・獲得賞金2億1519万円」っちゅう、初めの年としてはまずまずの成績を残しとったし、それから2022年まで、
2013年→12勝・獲得賞金2億1925万円
2014年→18勝・獲得賞金2億8985万円
2015年→13勝・獲得賞金2億8947万円
2016年→16勝・獲得賞金2億9238万円
2017年→16勝・獲得賞金2億6106万円
2018年→27勝・獲得賞金3億9596万円
2019年→17勝・獲得賞金2億8201万円
2020年→24勝・獲得賞金3億3914万円
2021年→24勝・獲得賞金4億9045万円
2022年→25勝・獲得賞金4億0167万円
っちゅう形で順調に実績を積み重ねとります。
ただ、一昨年と去年は、
2023年→13勝・獲得賞金3億0056万円
2024年→19勝・獲得賞金3億5493万円
っちゅう形で2022年の成績を大きく下回っとったんですわ。
せやから、今年を迎えるにあたって、今野君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エキサイトバイオを使ったラジオNIKKEI賞で初めての重賞勝ちを飾るなど、先週までに14勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億5031万円」と、もう去年を上回るのは時間の問題になっとります。
もちろん、今の今野君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のシリウスSにタイトニット、1840万円の堺Sにバリアントバイオを登録しとるんで、どっちもメイチに仕上げてくるとワシは見とるんや。
2025/09/22
親父さんがトウカイテイオーに乗っとったんや
安田翔伍調教師(栗東)
主な管理馬:
ダノンデサイル(2024年ダービーなど)
ピューロマジック(2024年北九州記念など)
オメガパフューム(2020年東京大賞典など)
キングオブコージ(2020年目黒記念など)
今週の主な登録馬:
ピューロマジック(スプリンターズS)
ミッキーゴージャス(ポートアイランドS)
カエルム(兵庫特別)
担当者:調教師情報部 元調教師I
誰でもよう知っとる通り、安田翔伍君は、同じ栗東に厩舎を構えとって、去年の3月5日(火)に定年で引退した安田隆行君の次男ですな。
隆行君は、乗り役やった頃に、1991年の皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つとか、全部で680勝を上げとったし、厩舎を開業してからは、ダートの重賞を6勝したトランセンドや、スプリンターズSと高松宮記念を勝ったカレンチャンや、香港スプリントを連覇するなど、重賞を9勝したロードカナロアとか、よう走る馬を何頭も管理しとったから、競馬ファンなら誰でも、彼のことをよう知っとるんやろ。
それに隆行君は、2019年に、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっとりましたな。
翔伍君は、中学3年生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験に落ちてしもうて、次の年も受けようと思っとったんやけど、高校に通っとるうちに体が大きくなってしもうたんで、騎手になるのを諦めたそうや。
せやけど、「競馬の世界に進みたい」と考えとった彼は、高校を中退して、北海道の新冠にある「ノースヒルズマネジメント」(現在のノースヒルズ)で働いてから、半年くらいアイルランドに留学しとって、帰国した後は、3年ほど「ノーザンファーム空港」で働いて、それから、2002年に競馬学校の厩務員課程に入ったんですわ
2003年に競馬学校を出た後、翔伍君は、その年の1月から親父さんの厩舎で厩務員をやって、2月からは調教助手をやって、カレンチャンやロードカナロアとかを担当するなど、2016年、調教師の試験に受かるまでの14年間、ずっと親父さんの厩舎で経験を積んどったんや。
そんで、「社台ファーム」で技術調教師として経験を積んでから、2018年の3月に自分の厩舎を開業した翔伍君は、それから年末までに、オメガパフュームを使ったシリウスSで初めて重賞を勝つなど、JRAで「9勝・獲得賞金2億4480万円」っちゅう成績を残しとって、その後も、JRAでは、
2019年→23勝・獲得賞金3億5386万円
2020年→21勝・獲得賞金4億6222万円
2021年→28勝・獲得賞金5億2015万円
2022年→23勝・獲得賞金6億4208万円
ちゅう形で賞金が「右肩上がり」になっとったし、オメガパフュームを使った2018年の東京大賞典で初めてのG1勝ちを飾っとって、他も入れたら、この馬でJRAと地方交流を合わせて重賞を8勝もしとるんやから、親父さんの厩舎で走る馬を担当しとった経験をよう活かせとるんやろ。
そんで一昨年は、ジャスティンカフェを使ったエプソムCを勝つなど、27勝を上げたんやけど、JRAと地方で7億円以上を稼いどったオメガパフュームを引退させたことが響いて、稼いだ賞金は「5億7671万円」と、2022年を下回っとったんですわ。
せやから、去年の翔伍君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、去年は、ダノンデサイルでダービーと京成杯、ピューロマジックで葵Sと北九州記念、デシエルトで中日新聞杯を勝つなど、21勝を上げとって、稼いだ賞金が「9億9846万円」と、今までで一番の数字になっとりました。
ただ、今年は、ロードフォンスで地方交流重賞のかきつばた記念を勝って、「3000万円」の賞金を稼いどって、ダノンデサイルでドバイシーマクラシックを勝って「348万ドル」(約5億2200万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、重賞の3勝を入れて、先週までに19勝を上げとるんやけど、GIを勝てとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億4927万円」と、まだ去年の4割ぐらいなんですわ。
もちろん、今の翔伍君は、「JRAのレースでもっと稼がなアカン」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円のスプリンターズSにピューロマジック、1着賞金が2700万円のポートアイランドSにミッキーゴージャスとか、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、ワシが翔伍君やったら、どれもキッチリ仕上げますわ。
主な管理馬:
ダノンデサイル(2024年ダービーなど)
ピューロマジック(2024年北九州記念など)
オメガパフューム(2020年東京大賞典など)
キングオブコージ(2020年目黒記念など)
今週の主な登録馬:
ピューロマジック(スプリンターズS)
ミッキーゴージャス(ポートアイランドS)
カエルム(兵庫特別)
担当者:調教師情報部 元調教師I
誰でもよう知っとる通り、安田翔伍君は、同じ栗東に厩舎を構えとって、去年の3月5日(火)に定年で引退した安田隆行君の次男ですな。
隆行君は、乗り役やった頃に、1991年の皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つとか、全部で680勝を上げとったし、厩舎を開業してからは、ダートの重賞を6勝したトランセンドや、スプリンターズSと高松宮記念を勝ったカレンチャンや、香港スプリントを連覇するなど、重賞を9勝したロードカナロアとか、よう走る馬を何頭も管理しとったから、競馬ファンなら誰でも、彼のことをよう知っとるんやろ。
それに隆行君は、2019年に、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっとりましたな。
翔伍君は、中学3年生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験に落ちてしもうて、次の年も受けようと思っとったんやけど、高校に通っとるうちに体が大きくなってしもうたんで、騎手になるのを諦めたそうや。
せやけど、「競馬の世界に進みたい」と考えとった彼は、高校を中退して、北海道の新冠にある「ノースヒルズマネジメント」(現在のノースヒルズ)で働いてから、半年くらいアイルランドに留学しとって、帰国した後は、3年ほど「ノーザンファーム空港」で働いて、それから、2002年に競馬学校の厩務員課程に入ったんですわ
2003年に競馬学校を出た後、翔伍君は、その年の1月から親父さんの厩舎で厩務員をやって、2月からは調教助手をやって、カレンチャンやロードカナロアとかを担当するなど、2016年、調教師の試験に受かるまでの14年間、ずっと親父さんの厩舎で経験を積んどったんや。
そんで、「社台ファーム」で技術調教師として経験を積んでから、2018年の3月に自分の厩舎を開業した翔伍君は、それから年末までに、オメガパフュームを使ったシリウスSで初めて重賞を勝つなど、JRAで「9勝・獲得賞金2億4480万円」っちゅう成績を残しとって、その後も、JRAでは、
2019年→23勝・獲得賞金3億5386万円
2020年→21勝・獲得賞金4億6222万円
2021年→28勝・獲得賞金5億2015万円
2022年→23勝・獲得賞金6億4208万円
ちゅう形で賞金が「右肩上がり」になっとったし、オメガパフュームを使った2018年の東京大賞典で初めてのG1勝ちを飾っとって、他も入れたら、この馬でJRAと地方交流を合わせて重賞を8勝もしとるんやから、親父さんの厩舎で走る馬を担当しとった経験をよう活かせとるんやろ。
そんで一昨年は、ジャスティンカフェを使ったエプソムCを勝つなど、27勝を上げたんやけど、JRAと地方で7億円以上を稼いどったオメガパフュームを引退させたことが響いて、稼いだ賞金は「5億7671万円」と、2022年を下回っとったんですわ。
せやから、去年の翔伍君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、去年は、ダノンデサイルでダービーと京成杯、ピューロマジックで葵Sと北九州記念、デシエルトで中日新聞杯を勝つなど、21勝を上げとって、稼いだ賞金が「9億9846万円」と、今までで一番の数字になっとりました。
ただ、今年は、ロードフォンスで地方交流重賞のかきつばた記念を勝って、「3000万円」の賞金を稼いどって、ダノンデサイルでドバイシーマクラシックを勝って「348万ドル」(約5億2200万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、重賞の3勝を入れて、先週までに19勝を上げとるんやけど、GIを勝てとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億4927万円」と、まだ去年の4割ぐらいなんですわ。
もちろん、今の翔伍君は、「JRAのレースでもっと稼がなアカン」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1億7000万円のスプリンターズSにピューロマジック、1着賞金が2700万円のポートアイランドSにミッキーゴージャスとか、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、ワシが翔伍君やったら、どれもキッチリ仕上げますわ。
2025/09/22
千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業しています
斎藤誠調教師(美浦)
主な管理馬:
シャドウディーヴァ(2021年府中牝馬S)
トーキングドラム(2017年阪急杯)
ヌーヴォレコルト(2014年オークスなど)
ゴスホークケン(2007年朝日杯FS)
今週の主な登録馬:
ブライアンセンス(シリウスS)
モジャーリオ(勝浦特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
千葉県出身の斎藤誠君は、実家が酒屋という、競馬とは縁のない家庭で生まれ育ったんですけど、お父さんと中山競馬場に行った時に、目の前で馬が走っている姿を見て、「騎手になりたい」と思ったそうで、その後は、二度、競馬学校・騎手課程の試験を受けたのですが、どちらも落ちてしまいました。
でも、競馬の世界で働くことを諦め切れなかった斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、3年くらい生産牧場で働いていたんですよ。
そして、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。
そうそう、皆さんもよく知っている通り、2019年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。
斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別(現在の京都新聞杯)を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょうね。
でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。
最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していました。
それに、2017年までの5年間も、
2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円
という形で順調に実績を積み重ねていて、特に2017年は、賞金が開業してから一番の数字だったんですよ。
その後の4年間は、
2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円
2020年→27勝・獲得賞金5億1797万円
2021年→30勝・獲得賞金5億1317万円
と書けば分かる通り、数字が伸び悩んでいましたけど、2022年は、フルデプスリーダーでエルムSを勝つなど、今までで一番多い42勝を上げて、稼いだ賞金は「7億3195万円」と、2017年の次にいい数字でした。
ただ、一昨年は、37勝を上げたんですけど、重賞を勝てなかったことなどから、稼いだ賞金は「6億9712万円」と、2022年を下回ってしまったんですよ。
それに、去年は、一昨年と同じ37勝を上げましたけど、一昨年に10勝していた特別レースを5勝しかできなかったこともあって、稼いだ賞金が「6億2757万円」と、一昨年の数字を下回ってしまいましたから、今年を迎えるにあたって、斎藤君は巻き返しに燃えていたのでしょうね。
実際、今年は、ブライアンセンスでマーチSを勝つなど、先週までに26勝を上げていますし、稼いだ賞金は「4億9233万円」と、去年の同じ時期(9月22日【日】まで)の「4億5091万円」を、少しとは言え上回っているんですよ。
もちろん、今の齋藤君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうし、こういった中、今週は、1着賞金が3800万円のシリウスSにブライアンセンス、1着賞金が1550万円の勝浦特別にモジャーリオを登録していますので、「揃って勝負懸かり」と私は見ています。
主な管理馬:
シャドウディーヴァ(2021年府中牝馬S)
トーキングドラム(2017年阪急杯)
ヌーヴォレコルト(2014年オークスなど)
ゴスホークケン(2007年朝日杯FS)
今週の主な登録馬:
ブライアンセンス(シリウスS)
モジャーリオ(勝浦特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
千葉県出身の斎藤誠君は、実家が酒屋という、競馬とは縁のない家庭で生まれ育ったんですけど、お父さんと中山競馬場に行った時に、目の前で馬が走っている姿を見て、「騎手になりたい」と思ったそうで、その後は、二度、競馬学校・騎手課程の試験を受けたのですが、どちらも落ちてしまいました。
でも、競馬の世界で働くことを諦め切れなかった斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、3年くらい生産牧場で働いていたんですよ。
そして、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。
そうそう、皆さんもよく知っている通り、2019年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。
斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別(現在の京都新聞杯)を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょうね。
でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。
最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していました。
それに、2017年までの5年間も、
2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円
という形で順調に実績を積み重ねていて、特に2017年は、賞金が開業してから一番の数字だったんですよ。
その後の4年間は、
2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円
2020年→27勝・獲得賞金5億1797万円
2021年→30勝・獲得賞金5億1317万円
と書けば分かる通り、数字が伸び悩んでいましたけど、2022年は、フルデプスリーダーでエルムSを勝つなど、今までで一番多い42勝を上げて、稼いだ賞金は「7億3195万円」と、2017年の次にいい数字でした。
ただ、一昨年は、37勝を上げたんですけど、重賞を勝てなかったことなどから、稼いだ賞金は「6億9712万円」と、2022年を下回ってしまったんですよ。
それに、去年は、一昨年と同じ37勝を上げましたけど、一昨年に10勝していた特別レースを5勝しかできなかったこともあって、稼いだ賞金が「6億2757万円」と、一昨年の数字を下回ってしまいましたから、今年を迎えるにあたって、斎藤君は巻き返しに燃えていたのでしょうね。
実際、今年は、ブライアンセンスでマーチSを勝つなど、先週までに26勝を上げていますし、稼いだ賞金は「4億9233万円」と、去年の同じ時期(9月22日【日】まで)の「4億5091万円」を、少しとは言え上回っているんですよ。
もちろん、今の齋藤君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうし、こういった中、今週は、1着賞金が3800万円のシリウスSにブライアンセンス、1着賞金が1550万円の勝浦特別にモジャーリオを登録していますので、「揃って勝負懸かり」と私は見ています。