「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/12/02
お父さんはドージマファイターを管理していたんですよ
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
ブラウンラチェット(阪神ジュベナイルF)
ショーマンフリート(常総S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みだった飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までに、GIの9勝を含めて重賞を38勝もしているんですよ。

2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、2020年までの3年間も、

2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円

という素晴らしい成績を残していて、2020年には、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。

そして2021年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。

でも、一昨年は、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは、重賞を勝てなかったこともあって、全体の成績が「27勝・獲得賞金6億8644万円」と、2021年を大きく下回ってしまいました。

もちろん、去年の手塚君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、ソールオリエンスを使った皐月賞など、重賞を3勝、他も入れたら33勝を上げて、稼いだ賞金が「11億7308万円」と、一昨年を大きく上回って、巻き返しに成功しています。

ただ、今年は状況が悪くなっていて、先週までに33勝を上げていますけど、アルテミスSを勝ったブラウンラチェット以外の馬があまり活躍できていないこともあって、稼いだ賞金が「7億5241万円」と、まだ去年の6割ぐらいですから、今の手塚君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が6500万円の阪神ジュベナイルFにブラウンラチェット、1着賞金が1840万円の常総Sにショーマンフリートを登録していますから、「どっちも勝負懸かり」と考えておくべきでしょうし、実際に手塚君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2024/12/02
乗り役時代にスプリンターズSを勝っとるんですわ
上村洋行調教師(栗東)

主な管理馬:
ベラジオオペラ(2024年大阪杯など)
ウィリアムバローズ(2024年東海Sなど)
アイアンバローズ(2023年ステイヤーズS)

今週の主な登録馬:
アルマヴェローチェ(阪神ジュベナイルF)
マコトヴェリーキー(中日新聞杯)
トリポリタニア(エリカ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師I

親父さんが厩務員をやっとった上村洋行君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯などを勝ったインターグロリアや、1995年のセントウルSなどを勝ったビコーペガサスとかを管理しとった柳田次男厩舎から、1992年に乗り役としてデビューしとって、この年に、トシグリーンに乗った京王杯AHで初めて重賞を勝っとったし、全部で40勝を上げて、「最多勝利新人騎手」を受賞しとりましたな。

その後も、ナムラコクオーに乗った1993年のラジオたんぱ杯3歳Sと1994年のシンザン記念と1996年のプロキオンSを勝つとか、順調に実績を積み重ねとったんやけど、「黄斑上ぶどう膜炎」っちゅう目の病気にかかってしもうて、そん時は乗り役を引退することも考えたそうや。

2004年に4回も手術を受けた上村君は、その後、めでたく病気が治って、また順調に実績を積み重ねとったし、2008年には、スリープレスナイトに乗ったスプリンターズSで、初めてGIを勝っとりましたな。

そんで、重賞を10勝、通算で570勝っちゅう実績を残して、2014年に乗り役を引退しとります。

引退した時の上村君は40歳と、まだまだ乗り役としてバリバリ活躍できる年齢やったけど、前の年に受けた調教師試験に落ちてしもうて、「本気で調教師を目指すには、乗り役との両立は難しい」と考えたそうや。

それからは、池添兼雄厩舎で調教助手をやりながら、毎日8時間の勉強を続けて、5回目の挑戦やった2017年の12月に、めでたく調教師の試験に合格しとりました。

試験に受かってからは、技術調教師として、2021年の2月に引退した角居勝彦君の厩舎で、色んなことを学んどりましたな。

2019年の3月に自分の厩舎を開業した上村君は、それから年末までに、「10勝・獲得賞金1億9691万円」っちゅう、最初の年としてはまずまずの成績を残しとったし、その後の4年間も、

2020年→19勝・獲得賞金2億2195万円
2021年→25勝・獲得賞金4億2467万円
2022年→32勝・獲得賞金4億8978万円
2023年→40勝・獲得賞金8億6367万円

っちゅう形で、成績が完全に「右肩上がり」になっとって、特に去年は、ベラジオオペラを使ったスプリングSで、調教師としては初めて重賞を勝つと、その後も、ステイヤーズSとチャレンジCを勝っとるんですわ。

それに、今年もエエ流れが続いとって、地方では、ウィリアムバローズを使った日本テレビ盃を勝って、「4000万円」の賞金を稼いどるし、JRAでは、ベラジオオペラを使った大阪杯で初めてのGI勝ちを飾って、ウィリアムバローズを使った東海Sも勝つなど、先週までに41勝を上げて、「調教師リーディング」の7位になっとるし、稼いだ賞金が「10億9201万円」と、もう去年を大きく上回っとります。

もちろん、今の上村君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろうし、今週は、1着賞金が6500万円の阪神ジュベナイルFにアルマヴェローチェ、1着賞金が4300万円の中日新聞杯にマコトヴェリーキー、1着賞金が1070万円のエリカ賞にトリポリタニアを登録しとるんで、「どれも勝負懸かり」と考えておくべきやろ。

2024/12/02
同志社大学の馬術部に入っとったんや
牧浦充徳調教師(栗東)

主な管理馬:
サンライズホーク(2024年かきつばた記念など)
ヴェントヴォーチェ(2023年オーシャンSなど)
ドライスタウト(2021年全日本2歳優駿)
ドンフォルティス(2017年北海道2歳優駿)

今週の主な登録馬:
シランケド(中日新聞杯)
タイセイブレイス(カペラS)
メイショウイジゲン(アクアラインS)
グッジョブ(アクアラインS)

担当者:調教師情報部 元調教師T

京都出身の牧浦充徳君は、競馬とは縁のない家庭に育ったんやけど、中学生の頃から馬術をやっとって、1991年の石川国体で3位に入っとったし、同志社大学に進んでからも馬術を続けとりました。

大学を出る前は、サラリーマンになるつもりで就職活動をしとったそうやけど、「やっぱり馬に携わる仕事がしたい」と思った牧浦君は、「社台ファーム」で2年くらい働いとったんや。

その後、1999年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、2000年の4月から加用正厩舎で厩務員をやって、その年の8月から調教助手をやって、2002年から森秀行厩舎で調教助手をやっとりました。

皆さんもよう知っとる通りで、森厩舎におった頃は、2001年のフェブラリーSを勝ったノボトゥルーや、2003年の東京大賞典を勝ったスターキングマンや、2008年の皐月賞を勝ったキャプテントゥーレや、交流重賞を6つも勝ったアグネスジェダイとかを担当しとりましたな。

2009年に34歳の若さで調教師の試験に受かって、その年の6月に自分の厩舎を開業した牧浦君は、最初の年こそ4勝止まりやったけど、その後は、2年目が9勝、3年目が13勝と、順調に勝ち星を増やしとったし、それからは、毎年2ケタの勝ち星を上げとります。

2017年は、今までで一番多い29勝を上げとって、「3億8682万円」の賞金を稼いどったし、この年は、ドンフォルティスを使った地方交流の北海道2歳優駿で初めて重賞を勝ったんやから、ホンマに嬉しかったんでしょうな。

2020年に牧浦君の厩舎は、2017年の次に多い26勝を上げて、稼いだ賞金は「4億1459万円」と、前の年を大きく上回っとったんですわ。

そんで2021年は、ドライスタウトを使った地方交流の全日本2歳優駿で、初めてG1を勝ったんやけど、JRAでは「18勝・獲得賞金2億3985万円」と、前の年を大きく下回ってしもうたんや。

せやから、一昨年の牧浦君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、一昨年は、ヴェントヴォーチェを使ったキーンランドCで初めてJRAの重賞を勝つなど、「24勝・獲得賞金4億0624万円」っちゅう成績を残して、2021年を大きく上回っとったし、去年は、ドライスタウトで武蔵野Sを、ヴェントヴォーチェでオーシャンSを勝つなど、全部で24勝を上げて、稼いだ賞金は「5億2331万円」と、今までで一番の数字やったんですわ。

ただ、今年は、先週までに21勝を上げとるんやけど、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億0022万円」と、まだ去年の7割ぐらいなんで、今の牧浦君は、「去年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円の中日新聞杯にシランケド、1着賞金が3800万円のカペラSにタイセイブレイスとか、4頭を賞金の高い特別レースに登録しとるんで、ワシが彼やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。

2024/12/02
矢作芳人君が面接を手伝っとったんや
松下武士調教師(栗東)

主な管理馬:
ショウナンバルディ(2021年中日新聞杯)
ジョーカナチャン(2020年アイビスSD)
レシステンシア(2019年阪神ジュベナイルFなど)
カラクレナイ(2017年フィリーズレビュー)

今週の主な登録馬:
ショウナンザナドゥ(阪神ジュベナイルF)
ビップデイジー(阪神ジュベナイルF)
テリオスマナ(チバテレ杯・名古屋日刊スポーツ)
ショウナンキズナ(鳴海特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

大阪出身の松下武士君は、中学生の時から、実家の近くにあった乗馬クラブに通っとって、高校生になった頃には、「競馬の世界で働きたい」と考えとったそうや。

そんで、高校を出てからは牧場で働いて、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から安田伊佐夫厩舎で厩務員をやって、2月からは調教助手をやって、2008年のジャパンCダートで2着やったメイショウトウコンなどを担当しとりました。

その後は、武田博厩舎と清水久詞厩舎で調教助手をやって、5回目の挑戦やった2013年の12月に、32歳の若さで調教師の試験に受かっとります。

2015年の3月に厩舎を開業するまでの間、松下君は、矢作芳人厩舎で技術調教師をやって、矢作君と一緒に、「キーンランド・セプテンバーセール」に行って馬の見方を教わったり、実際に厩舎をどうやって回したらエエんかなどを教わっとったんですわ。

ちなみに矢作君は、松下君の調教師試験に向けて、面接の練習を手伝っとったそうで、松下君はそのことを今でも感謝しとるし、「矢作先生を目標に頑張りたい」と話しとりましたな。

2015年の松下君は、小野幸治厩舎から引き継いだオースミムーンで6月の東京ジャンプSを勝って、早くも「初めての重賞勝ち」を飾っとったし、9月にもこの馬で阪神ジャンプSを勝つなど、全体で「14勝・獲得賞金2億4965万円」っちゅう数字を残しとって、2016年は、「27勝・獲得賞金3億7711万円」と、一気に数字を伸ばしとったんですわ。

それに、2021年までの5年間も、

2017年→16勝・獲得賞金3億6178万円
2018年→22勝・獲得賞金3億7402万円
2019年→20勝・獲得賞金5億0551万円
2020年→22勝・獲得賞金4億8365万円
2021年→21勝・獲得賞金5億8492万円

っちゅう安定した成績を残しとって、特に2019年は、レシステンシアを使った阪神ジュベナイルFで初めてのGI勝ちを飾っとったし、2021年は、阪急杯とセントウルSを勝ったレシステンシアや、中日新聞杯を勝ったショウナンバルディなどの活躍で、開業してから一番の賞金を稼いどりました。

ただ、一昨年は、シャマルで交流重賞を3勝するなど、地方で6勝もしたんやけど、JRAでは、「19勝・獲得賞金4億1209万円」っちゅう成績で、2021年を下回ってしもうたし、去年は、シャマルで地方交流重賞の黒船賞を勝って、JRAでは25勝を上げたんやけど、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金は「3億5793万円」と、一昨年を下回っとるんですわ。

もちろん、今年を迎えるにあたって、松下君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとったんやろうな。

実際、今年は、シャマルで地方交流G1のかしわ記念を勝って、「8000万円」の賞金を稼いどるし、JRAでは、先週までに22勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億4359万円」と、去年を上回るのは時間の問題になっとるんで、今の松下は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が6500万円の阪神ジュベナイルFにショウナンザナドゥとビップデイジーとか、全部で6頭を特別レースに登録してきましたんで、「どれも勝負懸かり」とワシは見とります。