「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/10/28
岩手大学の農学部を卒業しています
尾関知人調教師(美浦)

主な管理馬:
ドゥレッツァ(2023年菊花賞)
グローリーヴェイズ(2021年香港ヴァーズなど)
レッドファルクス(2017年スプリンターズSなど)
サクラゴスペル(2015年京王杯SCなど)

今週の主な登録馬:
クロミナンス(アルゼンチン共和国杯)
ダルダヌス(フルーツラインC)

担当者:調教師情報部 元調教師M

千葉県出身の尾関知人君は、高校生の時に、映画化もされた宮本輝さんの小説・「優駿」を読んだことがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、岩手大学農学部の獣医学科に進んで、その先輩に、2018年の2月に定年で調教師を引退した和田正道さんがいて、和田さんに進路の相談をしたら、同じ大学の卒業生が獣医をやっていた「ノーザンファーム空港」(住所:北海道苫小牧市美沢114-2)を紹介してもらって、卒業した後はそこで働いていたんですよ。

「ノーザンファーム空港」にいた時は、調整のためにいたスペシャルウィークやグラスワンダーやエアグルーヴなど、走る馬を間近で見られたそうで、これは尾関君にとっていい経験になったのでしょう。

その後は、1999年にJRA競馬学校の厩務員課程を出て、藤沢和雄厩舎と藤原辰雄厩舎で調教厩務員をやってから、和田正道厩舎で調教助手をやった後、2002年から自分の厩舎を開業した2009年まで、大久保洋吉厩舎で調教助手をやっていました。

尾関君の厩舎は、開業した年こそ7勝止まりでしたけど、次の年からは、

2010年→15勝・獲得賞金1億6456万円
2011年→19勝・獲得賞金2億4447万円
2012年→36勝・獲得賞金4億1969万円

と、毎年のように成績を伸ばしていて、2012年は、関東リーディングで、藤沢君と堀君と国枝君に次ぐ4位になっていました。

これは、「ノーザンファーム空港」で経験したことや、大久保洋吉厩舎にいた時に、2002年の高松宮記念を勝ったショウナンカンプや、2004年の青葉賞を勝ったハイアーゲームや、2004年の阪神ジュベナイルFを勝ったショウナンパントルなど、走る馬を間近で見ていたことを、しっかり活かせているからなのでしょうね。

2016年の尾関君は、レッドファルクスでスプリンターズSとCBC賞を勝つなど、全部で35勝を上げて、「6億4832万円」の賞金を稼いでいました。

ただ、その後の4年間は、

2017年→26勝・獲得賞金5億8711万円
2018年→26勝・獲得賞金4億3468万円
2019年→23勝・獲得賞金5億1129万円
2020年→24勝・獲得賞金4億7843万円

という形で伸び悩んでいましたし、2021年は、グローリーヴェイズで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは、「14勝・獲得賞金3億1292万円」という物足りない成績に終わっています。

もちろん、一昨年の尾関君は、「キッチリ巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、一昨年は、「20勝・獲得賞金3億6856万円」という成績で、2021年を上回っていました。

それに、去年もいい流れが続いていて、ドゥレッツァで菊花賞を勝って、スルーセブンシーズで中山牝馬Sを勝つなど、全部で20勝を上げて、稼いだ賞金は「6億4958万円」と、今までで一番の数字だったんですよ。

ただ、今年は勢いが止まっていて、先週までに17勝を上げていますけど、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「3億5518万円」と、まだ去年の半分くらいですから、今の尾関君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にクロミナンス、1着賞金が1840万円のフルーツラインCにダルダヌスを登録していますので、「どちらも勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2024/10/28
2021年にフランスの重賞を勝っとるんや
大久保龍志調教師(栗東)

主な管理馬:
ディープボンド(2022年阪神大賞典など)
チュウワウィザード(2020年チャンピオンズCなど)
ダノンシャーク(2014年マイルCSなど)
アサクサキングス(2007年菊花賞など)

今週の主な登録馬:
アウトレンジ(みやこS)
ハピ(みやこS)
エイシンワンド(京王杯2歳S)
ハンベルジャイト(フルーツラインC・貴船S)

担当者:調教師情報部 元調教師T

皆さんもよう知っとる通り、大久保龍志君は、ナリタブライアンやナリタタイシンやメジロパーマーやエリモジョージとかで、重賞50勝を含む597勝っちゅう素晴らしい実績を残して2006年の2月に定年で調教師を引退しとって、去年の1月21日(土)に亡くなった大久保正陽さんの次男で、メジロドーベルやショウナンカンプやショウナンパントルとかで、重賞42勝を含む878勝っちゅう実績を残して、2015年の2月に定年で調教師を引退した美浦の大久保洋吉さんは親戚ですな。

そうそう、大久保龍志厩舎で調教助手をやっとる大久保裕章君は、龍志君の弟で、一昨年の3月に、池添学君の厩舎から乗り役としてデビューして、今はニュージーランドで武者修行をしとる大久保友雅(ゆうが)君は、裕章君の息子なんですわ。

栗東高校から京都産業大学に進んで、馬術部に入っとった龍志君は、1988年の9月に競馬学校の厩務員課程に入ると、次の年から親父さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2001年に調教師の試験に受かっとりました。

それから、2003年に自分の厩舎を開業した龍志君は、その年に、「23勝・獲得賞金3億4892万円」っちゅう、1年目としてはかなりエエ成績を残しとったし、その後も順調に勝ち星を増やしとって、2007年には、アサクサキングスを使った菊花賞で初めてGIを勝っとって、他にも、ダノンシャークを使った2014年のマイルCSや、チュウワウィザードを使った2020年のチャンピオンズCとか、今までに重賞を25回も勝っとります。

初めてGIを勝った2007年に、龍志君の厩舎は、31勝を上げて、「8億7617万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。

次の年からは賞金が伸び悩んどったんやけど、2018年からの4年間は、

2018年→獲得賞金5億6745万円
2019年→獲得賞金6億1567万円
2020年→獲得賞金6億8902万円
2021年→獲得賞金7億1985万円

と書けば分かる通り、右肩上がりで数字を増やしとって、特に2021年は、ディープボンドを使った阪神大賞典を勝つなど、26勝を上げて、14年振りに賞金が7億円を超えとったし、この馬でフランスに遠征して、G2のフォワ賞を勝っとったんですわ。

それに、一昨年も勢いが続いとって、ディープボンドで前の年に続いて阪神大賞典を勝つなど、JRAで「31勝・獲得賞金7億9089万円」っちゅう好成績を残しとったし、川崎記念で1着、ドバイワールドカップで3着、帝王賞で2着やったチュウワウィザードとかの活躍で、地方と海外を入れた獲得賞金が、「10億7611万円」っちゅう素晴らしい数字やったんや。

そんで去年は、31勝を上げたんやけど、地方交流重賞のダイオライト記念と平安Sを勝ったグロリアムンディ以外の馬があまり活躍できんかったこともあって、稼いだ賞金が「7億1563万円」と、一昨年を下回っとったし、今年も悪い流れが続いとって、先週までに34勝を上げとるんやけど、小倉2歳Sを勝ったエイシンワンド以外の馬があまり活躍できとらんこともあって、稼いだ賞金が「6億5073万円」と、去年の10月までの「6億5539万円」を下回っとります。

もちろん、今の龍志君は、「一昨年までの勢いを取り戻したい」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が4000万円のみやこSにアウトレンジとハピ、1着賞金が3800万円の京王杯2歳Sにエイシンワンド、1着賞金が1840万円のフルーツラインCにハンベルジャイト(貴船Sにも登録)と、特別レースに4頭を登録してきましたんで、ワシが龍志君やったら、どれもメイチに仕上げますわ。

2024/10/28
美浦トレセンの診療所で獣医として働いていました
上原佑紀調教師(美浦)

主な管理馬:
特になし

今週の主な登録馬:
エンドレスサマー(京王杯2歳S)
クリダーム(フルーツラインC)

担当者:調教師情報部 元調教師N

上原佑紀君は、同じ美浦に厩舎を構えていて、2006年の天皇賞・秋など、GIを5勝したダイワメジャーや、2017年の高松宮記念を勝ったセイウンコウセイなどを管理していたことでよく知られている、上原博之君の次男ですね。

お父さんの仕事を考えれば当然ですが、佑紀君は、小学3年生の頃から馬術をやっていて、高校時代には「全日本ジュニア選手権」で優勝していましたし、その頃から、「将来は馬に携わる仕事をしたい」と考えていて、そのために、今は神奈川県の藤沢市に校舎がある日本大学の獣医学科に進学して、そこではもちろん馬術部に入っていましたし、「全日本学生馬術会」で優勝するほどの腕前だったんですよ。

大学を卒業した後は、美浦トレセンの診療所で獣医として働いていたんですけど、「自分の経験が調教師として活かせるんじゃないか」と思って、2016年から「ノーザンファーム空港」(住所:北海道苫小牧市美沢114-2)で働いていましたし、競馬学校に入学する前には、2021年のクイーンエリザベス2世Sなど、G1を6勝もしたバーイードを管理していたことでよく知られているイギリスのウィリアム・ハガス厩舎や、フランスの小林智厩舎で、1年間ぐらい馬のことを学んでいました。

帰国してからは、2017年に競馬学校の厩務員課程に入って、2018年からは池上昌和厩舎で厩務員と調教助手をやって、2019年からは堀宣行厩舎で調教助手をやって、3回目の挑戦だった2021年に、調教師の試験に合格しています。

ちなみに、佑紀君は1990年の生まれで、平成生まれが調教師になったのは、彼が初めてだったんですよ。

試験に合格した後は、開業するまでに時間があったので、藤沢和雄厩舎と国枝栄厩舎と矢作芳人厩舎と中内田充正厩舎で研修を受けていましたし、武幸四郎厩舎のセキフウがサウジアラビアとドバイに遠征した時と、新谷功一厩舎のクラウンプライドがアメリカに遠征した時は、技術調教師として帯同していました。

そして、去年の3月に厩舎を開業していて、同期の調教師には、小栗実君と緒方努君と西園翔太君がいます。

去年の佑紀君は、年末までに「16勝・獲得賞金2億1110万円」という、最初の年としてはまずまずの成績を残していましたし、勝利数が、同期の中では一番だったんですよ。

こうやっていいスタートを切れたのは、調教助手をやっていた時と、自分の厩舎を開業する前に、色々な厩舎で学んだことをしっかりと活かせているからなのでしょうね。

そして今年は、先週までに20勝を上げていて、その他にも、スプリングSに使ったアレグロブリランテが2着に入ったことなどにより、稼いだ賞金が「4億0192万円」と、もう去年の2倍近くになっています。

もちろん、今の佑紀君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうし、そんな中、今週は、1着賞金が3800万円の京王杯2歳Sにエンドレスサマー、1着賞金が1840万円のフルーツラインCにクリダームを登録してきましたので、どっちもメイチに仕上げてくるでしょうね。

そうそう、佑紀君の厩舎は、去年の3月に開業したばかりということもあって、まだ重賞を勝てていませんから、京王杯2歳Sのエンドレスサマーには、「初めての重賞勝ちをこの馬で」という思いも込められていると私は見ています。

2024/10/28
中学生の時に「びわこ国体」の強化選手に選ばれとったんですわ
野中賢二調教師(栗東)

主な管理馬:
シヴァージ(2021年シルクロードS)
インティ(2019年フェブラリーSなど)
グリム(2018年レパードSなど)
トウカイトリック(2010年阪神大賞典など)

今週の主な登録馬:
プロミストウォリア(みやこS)
ロードアヴニール(みやこS)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

野中賢二君は、親父さんが厩務員をやっとって、子供の頃から毎日のように馬を見とったから、乗り役を目指すようになって、10歳の頃に乗馬を始めたんや。

けど、中学3年の頃に身長が伸びてきたんで、乗り役になるのを諦めて、馬術に集中することにしたんですわ。

そうしたら、県内でたったひとり、中学生で「びわこ国体」の強化選手に選ばれるほどの腕になっとったし、高校でも馬術部に入っとったんや。

その後は、1982年の10月から藤岡範士(のりひと)厩舎で厩務員をやって、次の年の4月から調教助手をやって経験を積んで、2007年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとります。

野中君は、厩舎を開業した時に、トウカイテイオーやフラワーパークやスティルインラブとかを管理しとって、定年を待たんで2008年の2月に引退した松元省一さんの厩舎から20頭を引き継いどって、その中にはトウカイトリックがいましたな。

トウカイトリックは、2010年の阪神大賞典で、野中君が初めての重賞勝ちを飾った馬やし、その年の秋には、この馬でオーストラリアのコーフィールドCとメルボルンCに挑戦できたんやから、彼は、この馬を引き継がせてくれた松元さんに心の底から感謝しとるんやろ。

その後は、エーシンメンフィスを使った2012年の愛知杯、エイシンブルズアイを使った2016年のオーシャンS、グリムを使った2018年のレパードS、インティを使った2019年の東海SとフェブラリーS、シヴァージを使った2021年のシルクロードSとかを勝っとって、他も入れたら、今までにJRAで、重賞を11勝、通算368勝を上げとりますな。

2012年の野中厩舎は、トウカイトリックやエーシンメンフィスの活躍などで、「23勝・獲得賞金4億6079万円」っちゅう成績を残しとって、次の年から2018年までは成績が伸び悩んどったんやけど、その後は、さっき名前を挙げたインティとかがよう走ったんで、

2019年:22勝・獲得賞金5億3669万円
2020年:30勝・獲得賞金5億2383万円
2021年:22勝・獲得賞金5億2105万円

と、3年続けて5億円以上の賞金を稼いどりました。

ただ、その後は、

2022年:25勝・獲得賞金4億0294万円
2023年:17勝・獲得賞金4億7944万円

っちゅう成績で、2021年までの数字を大きく下回ってしもうたんや。

そんで今年は、先週までに25勝を上げとるんやけど、重賞を勝っとらんことなどが響いて、稼いだ賞金が「3億4864万円」と、去年の10月までの「4億2180万円」を下回っとるんですわ。

もちろん、今の野中君は、「もっと稼がなアカン」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が4000万円のみやこSにプロミストウォリアとロードアヴニールを登録してきましたんで、どっちもキッチリ仕上げてくるやろうな。