「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/10/07
慶応大学の商学部を卒業しているんですよ
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
ボンドガール(秋華賞)
オーキッドロマンス(信越S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みだった飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までに、GIの9勝を含めて重賞を37勝もしているんですよ。

2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、2020年までの3年間も、

2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円

という素晴らしい成績を残していて、2020年には、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。

そして2021年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。

一昨年は、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは、重賞を勝てなかったこともあって、全体の成績が「27勝・獲得賞金6億8644万円」と、2021年を大きく下回ってしまいました。

もちろん、去年の手塚君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、ソールオリエンスを使った皐月賞など、重賞を3勝、他も入れたら33勝を上げて、稼いだ賞金が「11億7308万円」と、一昨年を大きく上回って、巻き返しに成功していたんですよ。

ただ、今年は状況が悪くなっていて、先週までに24勝を上げていますけど、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「5億6165万円」と、まだ去年の5割にも達していませんから、今の手塚君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にボンドガール、1着賞金が2700万円の信越Sにオーキッドロマンスを登録していますから、「どっちも勝負懸かり」と考えておくべきでしょうし、実際に手塚君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2024/10/07
ダンスパートナーやウオッカとかに乗っとりましたな
四位洋文調教師(栗東)

主な管理馬:
トゥードジボン(2024年関屋記念)
カルチャーデイ(2023年ファンタジーS)
ハギノアレグリアス(2023年シリウスSなど)

今週の主な登録馬:
セキトバイースト(秋華賞)
カルチャーデイ(信越S)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

誰でもよう知っとる通り、四位洋文君は、1991年に古川平厩舎から乗り役としてデビューしとって、競馬学校の同期には、馬に蹴られて大ケガしたことが原因で2016年に調教師を勇退した日吉正和君、調教師をやっとる水野貴広君、古賀慎明厩舎の調教助手をやっとる土谷智紀君、2015年に乗り役を引退した藤田伸二君とかがいますな。

1994年、ゴールデンジャックに乗った報知杯4歳牝馬特別(現在のフィリーズレビュー)で初めて重賞を勝った四位君は、1996年、イシノサンデーに乗った皐月賞で初めてGIを勝つと、この年の秋には、ダンスパートナーに乗ったエリザベス女王杯も勝っとりました。

その後も、アグネスデジタルに乗った2001年の天皇賞・秋、ウオッカに乗った2007年のダービー、ディープスカイに乗った2008年のNHKマイルCとダービー、レッドディザイアに乗った2009年の秋華賞などを勝っとって、他も入れたら、GIの15勝を含めて重賞を76勝もしとりましたな。

2019年の12月、2度目の挑戦で調教師の試験に合格した四位君は、2020年の2月に乗り役を引退するまで、JRA通算1586勝っちゅう実績を残しとります。

それから1年間、藤沢和雄厩舎と千田輝彦厩舎で技術調教師をやって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことを教わっとったんや。

そんで、2021年の3月1日(月)、18馬房で自分の厩舎を開業した四位君は、3月7日(日)、サマービートを使った小倉8Rの4歳上1勝クラスで、調教師としての初勝利を上げとりました。

このレースが管理馬を使い始めて2戦目で、同じ3月1日付けで開業した調教師は、四位君の他に、小林真也君、杉山佳明君、鈴木慎太郎君、田中克典君、茶木太樹君、辻哲英君、辻野泰之君、畑端省吾君の8人がおるんやけど、四位君が同期の中で一番乗りの勝利だったんですわ。

せやけど、2021年の成績は、「10勝・獲得賞金1億7825万円」っちゅうもんで、勝ち星は、15勝やった辻野君と、14勝やった杉山君と田中君に負けてしもうたし、賞金も、「4億1143万円」やった辻野君と、「2億4429万円」やった杉山君と、「2億1935万円」やった田中君に負けてしもうたんや。

もちろん、一昨年の四位君は、「同期の中で一番になりたい」と燃えとったんやろうし、実際、一昨年は「20勝・獲得賞金3億2641万円」っちゅう成績で、2021年を大きく上回ったんですわ。

それに、去年もエエ流れが続いとって、地方では、ハギノアレグリアスで名古屋大賞典を勝っとるし、JRAでは、ハギノアレグリアスでシリウスS、カルチャーデイでファンタジーSを勝つなど、全部で24勝を上げて、稼いだ賞金は「4億5377万円」と、一昨年を大きく上回っとりました。

そんで今年は、トゥードジボンで関屋記念、ハギノアレグリアスでシリウスSを勝つなど、先週までに18勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億9965万円」と、去年の同じ時期(10月9日【月】まで)の「3億4978万円」を上回っとるんで、今の四位君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にセキトバイースト、1着賞金が2700万円の信越Sにカルチャーデイを登録しとるんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるやろ。

それに、四位君は、さっき書いた通り、重賞は勝っとるんやけど、まだGⅠを勝てとらんので、秋華賞のセキトバイーストには、「この馬で初めてのGⅠ勝ちを」っちゅう思いも込められとるとワシは見とります。

2024/10/07
トロットサンダーの厩舎で調教助手をやっていましたね
加藤征弘調教師(美浦)

主な管理馬:
グラティアス(2021年京成杯)
ノンコノユメ(2018年フェブラリーSなど)
グレンツェント(2017年東海Sなど
シャドウゲイト(2010年中京記念など)

今週の主な登録馬:
アドマイヤベル(秋華賞)
ナスティウェザー(テレビ静岡賞)
アイソラシー(朝日岳特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

加藤征弘(ゆきひろ)君は、お祖父さんとお父さんが馬主さんという、競馬が身近な家庭で育っていて、子供の頃は乗馬のスポーツ少年団に入っていましたし、高校に進んでからは、馬術部に入っていましたから、競馬の世界を目指したのは、自然なことだったのでしょう。

1991年の5月に競馬学校の厩務員課程に入った加藤君は、その年の9月からは、クライムカイザーで1976年のダービーを勝つなど、乗り役として大活躍した加賀武見さんの厩舎で厩務員をやって、同じ年の11月からは、1991年の中山大障害・春(今の中山グランドジャンプ)を勝ったシンコウアンクレーなどでお馴染みの二本柳俊一さんの厩舎で調教助手をやって、1994年の3月からは、1996年の安田記念を勝ったトロットサンダーなどでお馴染みの相川勝敏さんの厩舎で調教助手をやっていました。

それから、2001年に調教師の試験に受かった加藤君は、栗東の森秀行厩舎で技術調教師をやって経験を積んで、次の年の3月に自分の厩舎を開業しています。

加藤君は、最初の年だった2002年こそ、「12勝・獲得賞金1億5238万円」という成績でしたけど、次の年は「26勝・獲得賞金4億4246万円」と、大きく数字を伸ばしていましたし、3年目だった2004年は、ピットファイターを使った武蔵野Sで初めて重賞を勝つなど、「32勝・獲得賞金4億7382万円」という成績を残していました。

しかも、2007年には、シャドウゲイトを使ったシンガポール航空国際Cで、初めてのG1勝ちを海外で飾っていましたし、2011年には、フィフスペトルで京成杯AHを勝つなど、「39勝・獲得賞金6億9069万円」という、今までで一番いい数字を残していましたから、厩務員や調教助手だった頃に、さっき名前を挙げたトロットサンダーなど、走る馬を間近で見てきた経験をしっかり活かせているのでしょうね。

2015年の加藤君は、ノンコノユメで地方交流G1のジャパンダートダービーを勝って「4500万円」の賞金を稼いでいましたし、JRAでは、この馬でユニコーンSと武蔵野Sを勝つなど、「30勝・獲得賞金6億3629万円」という成績を残していました。

でも、去年までの5年間は、

2019年→33勝・獲得賞金5億4207万円
2020年→31勝・獲得賞金5億8243万円
2021年→29勝・獲得賞金4億3763万円
2022年→29勝・獲得賞金4億8075万円
2023年→29勝・獲得賞金4億5568万円

という形で数字が伸び悩んでいましたから、今年を迎えるにあたって加藤君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょう。

実際、今年は、エコロブルームでニュージーランドT、アドマイヤベルでフローラSを勝つなど、先週までに24勝を上げていて、稼いだ賞金が「4億9082万円」と、もう去年を上回っていますから、今の加藤君は、「この勢いを止めたくない」と考えている筈です。

そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にアドマイヤベルなど、特別レースに3頭を登録してきましたので、どれも全力で仕上げてくるでしょうね

2024/10/07
学生時代に「小松温泉牧場」でアルバイトをしとったんですわ
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
ジェラルディーナ(2022年エリザベス女王杯など)
キラーアビリティ(2021年ホープフルSなど)
クロノジェネシス(2021年宝塚記念など)
ラウダシオン(2020年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
タガノエルピーダ(秋華賞)
スリーパーダ(信越S)
ヤマニンアルリフラ(朝日岳特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に、マヤノトップガンが勝った1995年の有馬記念を見たことがきっかけで競馬が大好きになって、高校生の時に、夏休みを使って北海道の牧場で1ヶ月くらい住み込みで働いて、そん時に、「調教師を目指す」と決めたそうですな。

せやから、進学先に日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)を選んで、もちろん馬術部に入っとったし、在学中は、「小松温泉牧場」(住所:石川県小松市埴田町21)でアルバイトをしとって、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとって、卒業した後は、2年くらい「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で働いとったんですわ。

それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。

松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も帯同しとったんですわ。

2014年の12月、調教師の試験に受かった斉藤君は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、この年は「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。

でもって、その後の3年間は、

2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円

と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に2019年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬を使った秋華賞で、初めてGIを勝ったんですわ。

この後も、斉藤君の厩舎はエエ流れが続いて、2020年は、ラウダシオンを使ったNHKマイルC、クロノジェネシスを使った宝塚記念と有馬記念を勝つなど、重賞を5勝、全部で34勝を上げて、稼いだ賞金は「13億5145万円」と、今までで一番の数字やったし、2021年も、クロノジェネシスを使った宝塚記念、キラーアビリティを使ったホープフルSを勝つなど、今まで一番多い44勝を上げとって、2020年の次に多い「11億6956万円」の賞金を稼いどりました。

ただ、その後の2年間は、ジェラルディーナで一昨年のエリザベス女王杯を勝つなど、重賞を7勝もしとるんやけど、全体では、

2022年→37勝・獲得賞金11億0689万円
2023年→29勝・獲得賞金7億7421万円

っちゅう成績で、2021年までを大きく下回っとります。

それに、今年も状況があまり変わっとらんで、ドンフランキーで地方交流重賞のクラスターCを勝って、「3000万円」の賞金を稼いどるし、JRAでは、ヤマニンウルスでプロキオンSを勝つなど、先週までに32勝を上げとるんやけど、去年は4勝しとった重賞を1勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「5億1644万円」と、まだ去年の6割ぐらいなんですわ。

もちろん、今の斉藤君は、「エエ頃の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円の秋華賞にタガノエルピーダ、1着賞金が2700万円の信越Sにスリーパーダとか、特別レースに3頭を登録してきましたんで、どれもメイチに仕上げてくるやろ。