「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/09/17
東京農工大学農学部の獣医学科を卒業しています
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
アカイトリノムスメ(2021年秋華賞など)
アーモンドアイ(2018年牝馬三冠など)
アパパネ(2010年牝馬三冠など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
サリエラ(オールカマー)
ミラビリスマジック(木更津特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

国枝栄君は、岐阜県本巣郡の北方(きたがた)町出身で、近くに笠松競馬場があったことから、競馬に興味を持つようになって、地元の本巣高校に通っていた頃、「この世界で働きたい」と思ったそうです。

高校を出てからの彼は、東京農工大学農学部の獣医学科に入って、もちろん、この頃には馬術部に入っていましたし、卒業してからは、大学の2年先輩で、当時、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていて、今年の3月5日(火)に調教師を引退した高橋裕君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になったんですよ。

ちなみに、山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げています。

国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。

最初の年は、使った頭数が少なかったので8勝止まりでしたが、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで、初めて重賞を勝っています。

それに、国枝君の厩舎は、2010年にアパパネで、2018年にアーモンドアイで、それぞれ牝馬三冠を勝つなど、厩舎を開業してから今までに、GIを22勝、重賞を67勝もしていますし、2019年には、アーモンドアイを使ったドバイターフで、初めて海外のG1を勝ちましたね。

2018年、アーモンドアイなどの活躍で、「45勝・獲得賞金16億0611万円」という素晴らしい成績を残した国枝君は、2021年までの3年間も、

2019年→44勝・獲得賞金12億4822万円
2020年→44勝・獲得賞金15億9603万円
2021年→48勝・獲得賞金13億5194万円

と書けば分かる通り、毎年、10億円以上の賞金を稼いでいました。

そして一昨年は、7月2日(土)に節目の「JRA通算1000勝」を達成しましたけど、全体では「39勝・獲得賞金8億8881万円」という成績で、勝利数と賞金のどちらも2021年までを大きく下回ってしまいましたし、去年も、サクセッションで新潟ジャンプSを、フィアスプライドでターコイズSを勝つなど、全部で41勝を上げましたけど、GⅠに2回しか馬を使えなかったことなどから、稼いだ賞金は「8億0741万円」と、やはり2021年までの数字を大きく下回ってしまったんですよ。

もちろん、今年を迎えるにあたって国枝君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えていたのでしょうし、実際、今年は、ステレンボッシュで桜花賞を勝つなど、先週までに20勝を上げていて、稼いだ賞金が「7億6289万円」と、もう去年の9割ぐらいになっていますから、今の国枝君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうね。

そんな中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにサリエラ、1着賞金が1550万円の木更津特別にミラビリスマジックを登録していますので、どっちも「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に国枝君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2024/09/17
親父さんはフランスのG1を勝っとりますな
坂口智康調教師(栗東)

主な管理馬:
ビザンチンドリーム(2024年きさらぎ賞)
エイシンクリック(2022年阪神スプリングJ)
ゴールドクイーン(2019年かきつばた記念)

今週の主な登録馬:
ビザンチンドリーム(神戸新聞杯)

担当者:調教師情報部 元調教師T

滋賀県出身の坂口智康君は、親父さんが、2019年の2月一杯で調教師を引退した坂口正則さんで、この厩舎は、皆さんもよう知っとる通り、エイシンサニーを使った1990年のオークスとか、JRAの重賞を27回も勝っとったし、海外でも、エイシンヒカリを使った2015年の香港C(G1)と2016年のイスパーン賞(仏・G1)を勝っとります。

それに、調教師として、宝塚記念を勝ったハマノパレードとかを管理しとって、通算690勝を上げとった坂口正二さんは正則さんの叔父さんやし、マヤノトップガンやキングヘイローやデュランダルとかを管理しとって、2011年に調教師を引退した坂口正大(まさひろ)さんは、正則さんの従兄弟にあたるんやから、「筋金入りの競馬一家」と言えますな。

こういう環境で育った智康君は、2007年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から親父さんの坂口正則厩舎で厩務員と調教助手をやって、2018年に調教師の試験に受かるまでの11年間、ずっと坂口厩舎で経験を積んで、2019年の3月に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに、彼と同じく、2019年の3月に開業した調教師は、石坂公一君、稲垣幸雄君、上村洋行君、加藤士津八君、長谷川浩大君、深山雅史君がいますな。

智康君の厩舎は、開業1年目に、「11勝・獲得賞金2億2340万円」っちゅう、同期の中で一番の成績を残しとったし、ゴールドクイーンを使った地方交流のかきつばた記念で、初めての重賞勝ちを飾っとるように、調教師としてええスタートやったんですわ。

開業2年目やった2020年は、6勝しか上げられんかったこともあって、稼いだ賞金が「1億2325万円」と、前の年を下回ったんやけど、その後の2年間は、

2021年→15勝・獲得賞金2億1000万円
2022年→14勝・獲得賞金2億4980万円

と、賞金が右肩上がりやったし、特に一昨年は、エイシンクリックを使った阪神スプリングJで、初めてJRAの重賞を勝っとりました。

そんで、去年は14勝を上げたんやけど、重賞を勝っとらんたこともあって、稼いだ賞金が「2億0261万円」と、一昨年を下回っとったんで、今年を迎えるにあたって智康君は、「一昨年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとったんやろうな。

実際、今年はビザンチンドリームできさらぎ賞を勝つなど、先週までに8勝を上げて、稼いだ賞金が「2億0534万円」と、もう去年を上回っとるんで、今の智康君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が5400万円の神戸新聞杯にビザンチンドリームを登録しとるんで、智康君がこの馬をメイチに仕上げてくるとワシは見とります。

2024/09/17
横綱だった「稀勢の里関」が部活の後輩なんですよ
林徹調教師(美浦)

主な管理馬:
ミアネーロ(2024年フラワーC)
ソングライン(2022年安田記念など)
アナザーリリック(2022年福島牝馬S)
クレッシェンドラヴ(2020年七夕賞など)

今週の主な登録馬:
ロバートソンキー(オールカマー)
マーブルマカロン(伊賀S)

担当者:調教師情報部 元調教師O

林徹君は、お父さんの仕事の関係で、10歳の時、千葉県の佐原市から、美浦の隣にある茨城県の竜ケ崎市に引っ越してきて、中学2年生の時、ウイニングチケットが勝った1993年のダービーを見て、競馬に興味を持ったそうです。

そうそう、彼が通っていた龍ケ崎市立の長山中学校は、元横綱・稀勢の里関の出身校で、林君は、野球部の先輩なんですよ。

進学校として有名な東京の開成高校に通っていた頃、「競馬の世界で働きたい」と思うようになった林君は、東京大学の医学部に進んでから、馬術部に入っていました。

ちなみに、競馬関係者の中で、開成高校の卒業生には、栗東で調教師をやっている矢作芳人君がいますし、東大の卒業生には、美浦で調教師をやっている小笠倫弘(みちひろ)君がいるんですよ。

東大を卒業した後、林君は、美浦トレセンの近くにある外厩施設の「ミホ分場」で4年くらい働いていて、当時、そこには、ゼンノロブロイ、ダンスインザムード、バランスオブゲームなど、走る馬が何頭も調整に来ていましたので、いい経験になったのでしょう。

それから、2006年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から本間忍厩舎で厩務員をやって、11月からは加藤和宏厩舎で調教助手をやって、その後は、田子冬樹厩舎と矢野英一厩舎で、調教師の試験に受かった2016年の12月まで調教助手をやっていました。

試験に受かってからの林君は、技術調教師として、社台ファームやノーザンファームや追分ファームで研修を受けた後、イギリスやアイルランドなど、海外に足を運んでいましたし、帰国してからは、同じ開成高校を出ている矢作君の厩舎で、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、2018年の3月に自分の厩舎を開業しています。

開業した年は、「10勝・獲得賞金1億1574万円」という成績でしたけど、2年目だった2019年は、クレッシェンドラヴを使った福島記念で初めて重賞を勝つなど、「18勝・獲得賞金3億1862万円」と大きく数字を伸ばしていました。

2020年は、「14勝・獲得賞金2億3938万円」という成績で、前の年の数字を下回ってしまいましたけど、2021年は、ソングラインを使った富士Sを勝つなど、24勝を上げて、賞金も「4億0467万円」と、大きく数字を伸ばしていたんですよ。

一昨年は、ソングラインを使った1351ターフスプリント(サウジアラビアのG3)で、「初めての海外重賞勝ち」を飾って、1着賞金90万ドル(約1億0400万円)を稼ぎましたし、JRAでは、同じソングラインを使った安田記念で「初めてのGI勝ち」を飾るなど、全部で22勝を上げて、「5億7782万円」の賞金を稼いでいました。

それに、去年もいい流れが続いていて、ソングラインでヴィクトリアマイルと安田記念を勝つなど、今までで一番多い30勝を上げて、稼いだ賞金も「7億3274万円」と、今までで一番の数字だったんですよ。

ただ今年は、先週までに10勝しかできていませんし、「稼ぎ頭」だったソングラインを引退させたことや、フラワーCを勝ったミアネーロ以外の馬があまり活躍できていないこともあって、稼いだ賞金が「2億7946万円」と、まだ去年の3割ぐらいです。

もちろん、今の林君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにロバートソンキー、1着賞金が1840万円の伊賀Sにマーブルマカロンを登録していますので、私が林君でしたら、どっちも全力で仕上げますね。

2024/09/17
今年は海外で100万ドルの賞金を稼いどるし…
高野友和調教師(栗東)

主な管理馬:
ジャンタルマンタル(2024年NHKマイルCなど)
ナミュール(2023年マイルCSなど)
レイパパレ(2021年大阪杯など)
ショウナンパンドラ(2015年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
ショウナンラプンタ(神戸新聞杯)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

福島県出身の高野友和君は、県内では有名な進学校の福島高校を卒業してから、国立の帯広畜産大学に進んどって、大学では、勉強をしながら馬術もやっとったんや。

そうそう、帯広畜産大学は、シンボリ牧場の代表をやっとって、2019年の4月25日(木)に亡くなった和田孝弘さんとか、高野君の他にも、卒業生には競馬関係者が何人もおるんですわ。

大学を出てから高野君は、先輩のツテで「ノーザンファーム空港」(北海道苫小牧市)に就職しとって、そこで、ステイゴールドとか、ツルマルボーイとか、走る馬によう関わったそうですな。

そんで、2002年に、競馬学校の厩務員課程を出た後、その年の7月から松田国英厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやって、それから8年くらい松田厩舎におったんや。

高野君が厩舎を開業したんは、2011年の3月で、その年にいきなり19勝を上げて、「2億7002万円」の賞金を獲得するっちゅう、上々のスタートを切っとりましたな。

それから、彼の厩舎は2015年までに、

2012年→12勝・獲得賞金2億1394万円
2013年→20勝・獲得賞金2億7974万円
2014年→30勝・獲得賞金5億5519万円
2015年→34勝・獲得賞金9億4756万円

っちゅう成績を残しとって、2014年は、ショウナンパンドラを使った秋華賞で、初めての重賞勝ちをGIで飾っとったし、シャイニングレイを使ったホープフルSも勝っとって、2015年は、ショウナンパンドラでオールカマーとジャパンCを勝っとるんや。

こうやってエエ成績を残せとるんは、「ノーザンファーム空港」におった頃の経験と、松田国英厩舎におった頃に、キングカメハメハやダイワスカーレットとか、走る馬を間近で見とった経験を、しっかり活かせとるからなんやろ。

次の2016年は、「18勝・獲得賞金3億7342万円」っちゅう成績で、前の年を大きく下回ってしもうたんやけど、それから一昨年までは、

2017年→29勝・獲得賞金4億7909万円
2018年→33勝・獲得賞金5億9538万円
2019年→40勝・獲得賞金7億9332万円
2020年→29勝・獲得賞金8億3063万円
2021年→36勝・獲得賞金9億1219万円
2022年→28勝・獲得賞金10億0095万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、去年は、ナミュールを使ったマイルCSと、ジャンタルマンタルを使った朝日杯FSを勝つなど、重賞を5勝、全部で36勝を上げて、稼いだ賞金は「10億6857万円」と、今までで一番の数字やったんですわ。

そんで今年は、ナミュールがドバイターフで2着に入って、100万ドル(約1億4900万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、ジャンタルマンタルでNHKマイルCを勝つなど、先週までに21勝を上げて、稼いだ賞金が「6億6353万円」と、去年の同じ時期(9月18日【月】まで)の「5億4582万円」を大きく上回っとるんで、今の高野君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が5400万円の神戸新聞杯にショウナンラプンタを登録してきましたんで、気合いを入れて仕上げてくるやろ。