「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/07/01
日本獣医畜産大学を出てから「ノーザンファーム」で働いとりましたな
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
ジェラルディーナ(2022年エリザベス女王杯など)
キラーアビリティ(2021年ホープフルSなど)
クロノジェネシス(2021年宝塚記念など)
ラウダシオン(2020年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
ヤマニンウルス(プロキオンS)
タガノトラリア(若戸大橋特別)
マルクパージュ(織姫賞)

担当者:調教師情報部 元調教師I

神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に、マヤノトップガンが勝った1995年の有馬記念を見たことがきっかけで競馬が大好きになって、高校生の時に、夏休みを使って北海道の牧場で1ヶ月くらい住み込みで働いて、そん時に、「調教師を目指す」と決めたそうですな。

せやから、進学先に日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)を選んで、もちろん馬術部に入っとったし、在学中は、「小松温泉牧場」(住所:石川県小松市埴田町21)でアルバイトをしとって、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとって、卒業した後は、2年くらい「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で働いとったんですわ。

それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。

松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も帯同しとったんですわ。

2014年の12月、調教師の試験に受かった斉藤君は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、この年は「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。

でもって、その後の3年間は、

2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円

と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に2019年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬を使った秋華賞で、初めてGIを勝ったんですわ。

この後も、斉藤君の厩舎はエエ流れが続いて、2020年は、ラウダシオンを使ったNHKマイルC、クロノジェネシスを使った宝塚記念と有馬記念を勝つなど、重賞を5勝、全部で34勝を上げて、稼いだ賞金は「13億5145万円」と、今までで一番の数字やったし、2021年も、クロノジェネシスを使った宝塚記念、キラーアビリティを使ったホープフルSを勝つなど、今まで一番多い44勝を上げとって、2020年の次に多い「11億6956万円」の賞金を稼いどりました。

ただ、その後の2年間は、ジェラルディーナで一昨年のエリザベス女王杯を勝つなど、重賞を7勝もしとるんやけど、全体では、

2022年→37勝・獲得賞金11億0689万円
2023年→29勝・獲得賞金7億7421万円

っちゅう形で2021年までを大きく下回っとります。

それに今年も悪い流れが続いとって、先週までに16勝を上げとるんやけど、重賞を勝てとらんこともあって、稼いだ賞金が「2億7402万円」と、まだ去年の3割ぐらいなんですわ。

もちろん、今の斉藤君は、「エエ頃の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のプロキオンSにヤマニンウルスなど、特別レースに3頭を登録してきましたんで、どれもメイチに仕上げてくるやろ。

2024/07/01
国体で優勝して茨城県から表彰されていましたね
戸田博文調教師(美浦)

主な管理馬:
ラストドラフト(2019年京成杯)
グランシルク(2017年京成杯AH)
フェノーメノ(2014年天皇賞・春など)
キストゥヘヴン(2006年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
キングズパレス(七夕賞)
ベンテイガ(鶴ヶ城S)
アメリカンエール(天の川賞)

担当者:調教師情報部 元調教師N

戸田博文君は、お父さんの転勤で、中学生の頃に、東京競馬場のある府中市から美浦に引っ越していて、江戸崎西高校に進んでから馬術部に入ると、3年生の時に滋賀国体で優勝して、茨城県から表彰されています。

それに、専修大学に進んでからも馬術部に入って、4年生の時には、「関東学生馬術協会」の幹事長をやっていましたし、「全日本学生馬術大会」の団体優勝に貢献していました。

大学を卒業してからの戸田君は、京成杯など重賞を3勝したヒシスピードや、ラジオたんぱ賞を勝ったホクセーミドリなどを管理していた高木嘉夫厩舎で、1991年の9月から厩務員をやって、その年の11月からは、新潟大賞典など重賞を3勝したハシノケンシロウや、フラワーCを勝ったフラッシュシャワーなどを管理していた、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていたんですよ。

1995年からは大久保洋吉厩舎で調教助手をやって、1997年のオークスを勝って、1998年と1999年のエリザベス女王杯を連覇するなど、GIを5つも勝ったメジロドーベルや、1999年の産経大阪杯など、重賞を3つ勝ったサイレントハンターや、1999年の中山グランドジャンプを勝ったメジロファラオなどに関わっていました。

2000年の2月、調教師の試験に受かった戸田君は、次の年の6月に自分の厩舎を開業していて、それから今までに、キストゥヘヴンを使った2006年の桜花賞と、フェノーメノを使った2013年と2014年の天皇賞・春という、GIの3勝を入れて、JRAの重賞を20勝しています。

2012年には、フェノーメノで青葉賞とセントライト記念を勝つなど、25勝を上げて、「6億4097万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。

でも、それからは数字が伸び悩んでいて、去年までの5年間も、

2019年→17勝・獲得賞金4億6510万円
2020年→24勝・獲得賞金4億5298万円
2021年→14勝・獲得賞金3億2307万円
2022年→7勝・獲得賞金2億4728万円
2023年→10勝・獲得賞金2億6732万円

という、いい頃の戸田厩舎を知っている者としては、「物足りない」と言わざるを得ない数字だったんですよ。

もちろん、今年を迎えるにあたって、戸田君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、今年は、先週までに13勝を上げていて、稼いだ賞金が「2億3853万円」と、もう去年の9割近くになっていますから、今の戸田君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円の七夕賞にキングズパレス、1着賞金が1840万円の鶴ヶ城Sにベンテイガなど、特別レースに3頭を登録してきましたので、私が戸田君でしたら、どれも全力で仕上げますね。

2024/07/01
サクラバクシンオーがきっかけで競馬の世界を目指したんですよ
和田勇介調教師(美浦)

主な管理馬:
メイショウムラクモ(2021年レパードS)

今週の主な登録馬:
アラタ(七夕賞)
アームテイル(織姫賞)

担当者:調教師情報部 元調教師O

東京都出身の和田勇介君は、中学生の時に、サクラバクシンオーが勝った1993年のスプリンターズSをテレビで見て、「自分も競馬の世界で働きたい」と思ったそうです。

最初、騎手を目指していた彼は、背が伸びてしまったため、その夢を諦めて、高校を卒業した後は、2010年の中山大障害を勝ったバシケーンなどを生産したことでよく知られている、北海道の新冠にある「上井農場」などで働いていました。

そして、1998年のジャパンCなどを勝ったエルコンドルパサーなどを管理していて、2018年の2月に65歳で調教師を引退した二ノ宮敬宇(よしたか)君が牧場に来た時、「大学に行って馬術部に入って、調教師を目指したらどうか?」と勧められて、そのアドバイスに従って、二ノ宮君と同じ東京農業大学に進んで、馬術部に入ったんですよ。

大学を卒業してからは、2005年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から田村康仁厩舎で厩務員をやって、それから久保田貴士厩舎と中川公成(ただしげ)厩舎で働いた後、2007年の2月からは、高橋裕厩舎で調教助手をやって経験を積んで、2016年の12月、8回目の挑戦で調教師の試験に受かっています。

試験に受かった後は、調教師になるきっかけを作ってくれた二ノ宮君の厩舎で技術調教師になって、馬のことはもちろん、厩舎の色々なことを教わった後、二ノ宮君と小島太さんの管理馬を引き継ぐ形で、2018年の3月に自分の厩舎を開業しました。

開業した年は、「4勝・獲得賞金9064万円」という成績でしたけど、その後は、

2019年→6勝・獲得賞金1億3226万円
2020年→17勝・獲得賞金2億3194万円
2021年→22勝・獲得賞金3億6750万円

という形で、成績が完全に「右肩上がり」になっていましたし、特に2021年は、メイショウムラクモを使ったレパードSで初めての重賞勝ちを飾っていたんですよ。

でも、一昨年は、「14勝・獲得賞金2億8136万円」という成績で、2021年を大きく下回ってしまいましたから、去年の和田君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、去年は20勝を上げて、稼いだ賞金は「3億8185万円」と、一昨年の数字を大きく上回っていました。

ただ、今年は先週までに4勝しか上げられていなくて、稼いだ賞金が「9476万円」と、まだ去年の2割ぐらいですから、もちろん、今の和田君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょうね。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円の七夕賞にアラタ、1着賞金が1110万円の織姫賞にアームテイルを登録していますので、「どっちも彼がメイチに仕上げてくる」と私は見ています。

2024/07/01
4回も「調教師リーディング1位」になっとるんや
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
パンサラッサ(2023年サウジCなど)
ラヴズオンリーユー(2021年ブリーダーズCフィリー&メアターフなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
テンカハル(プロキオンS)
バスラットレオン(プロキオンS)
サンライズジーク(マリーンS)
ラファミリア(若戸大橋特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、毎年、東京大学に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それからは、皆さんもよう知っとるように、菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。

矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目やった2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとったし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。

しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」、「馬を語り、馬に学ぶ」っちゅう3冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。

ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。

実際、去年はJRAだけで「507戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎は「479戦」と、かなり近い数字やったけど、3番目に多い美浦の斎藤誠厩舎が「376戦」やったんやから、どれだけ多かったんがよう分かりますな。

2014年の矢作君は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は「57勝」を上げて、また1位になっとりました。

そんで、2021年までの3年間も、

2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(調教師リーディング2位)
2020年→53勝・獲得賞金20億3556万円(同1位)
2021年→52勝・獲得賞金16億5818万円(同2位)

っちゅうエエ成績を残しとって、特に2021年は、ラヴズオンリーユーを使ったブリーダーズCフィリーズ&メアターフや、マルシュロレーヌを使ったブリーダーズCディスタフとか、海外でG1を4勝もしとったし、一昨年も矢作君の厩舎は勢いが続いとって、JRAで、「重賞4勝を含む59勝・獲得賞金12億7726万円」っちゅう成績を残して、「四度目のリーディング1位」になっとって、海外でも、パンサラッサを使ったドバイターフとか、重賞を4勝もしとったんや。

それに去年は、パンサラッサを使ったサウジCを勝って、このレースだけで1000万ドル(約13億5000万円)を稼いどったし、JRAでは、51勝を上げたんやけど、リーディングは、55勝でトップやった杉山晴紀厩舎と4勝差の2位で終わっとって、前の年に4勝しとった重賞を、一つしか勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「11億0206万円」と、一昨年を大きく下回ってしもうたんですわ。

そんでもって今年は、フォーエバーヤングを使ったサウジダービー(G3)とUAEダービー(G2)を勝って、148万ドル(約2億2200万円)の賞金を稼いで、JRAでは、先週までに29勝を上げて、調教師リーディングは1位になっとるし、稼いだ賞金が「5億8658万円」と、去年の同じ時期(7月2日【日】まで)の「5億5109万円」を上回っとるんや。

もちろん、今の矢作君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のプロキオンSにテンカハルとバスラットレオン、1着賞金が2200万円のマリーンSにサンライズジークなど、全部で4頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬にも注目しとった方がエエやろうな。