「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/03/25
馬術でオリンピックを目指しとったんですわ
池添学調教師(栗東)

主な管理馬:
マッドクール(2024年高松宮記念)
ドゥラエレーデ(2022年ホープフルS)
プラダリア(2022年青葉賞など)
アンドヴァラナウト(2021年ローズS)


今週の主な登録馬:
カテドラル(大阪杯)
プラダリア(大阪杯)

担当者:調教師情報部 元調教師H

誰でもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが、同じ栗東に厩舎を構えとって、去年の2月に定年で引退した池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。

学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、騎手になることを諦めたそうですわ。

けど、誘導馬に乗るとか、厩舎で働くとか、「馬に関わる仕事がしたい」と考えとった学君は、将来の選択肢を広げるために、小学校5年生の頃からやっていた馬術に本腰を入れて、その腕は、馬術の名門、明治大学に推薦で入れるほどになったんや。

学君がおった頃の明治大学は、大学馬術部の中で一番強くて、彼自身、かなり自信を持っとったし、一時は「オリンピックを目指そう」って考えとったんやけど、海外に遠征した2年生の時、そこで世界レベルの馬術を見て、「とてもかなわん」と感じたんで、真剣に「競馬の道へ進もう」と思ったそうですわ。

そんでもって、美浦で厩舎を構えとる、久保田貴士君と高柳瑞樹君も、明治大学の馬術部出身やな。

そうそう、一昨年の7月17日(日)に中京競馬場でやっとった、「ジョッキーベイビーズ」の東海地区代表決定戦で優勝しとる、来月から中学3年生の池添陽(ひなた)君は、学君の長男で、乗り役を目指しとるんや。

大学を卒業してからの学君は、「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で3ヶ月くらい働いた後、ジャパンとブルームの2頭を2021年のジャパンCに使っとった、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎で1年くらい働いとりました。

日本に戻ってからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から兼雄君の厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2013年の12月に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かっとります。

でもって、2015年に自分の厩舎を開業した学君は、その年に21勝もして、「2億5071万円」の賞金を稼いどりました。

それから2020年までも、

2016年→21勝・獲得賞金3億5328万円
2017年→23勝・獲得賞金4億1601万円
2018年→24勝・獲得賞金4億4060万円
2019年→33勝・獲得賞金6億0859万円
2020年→33勝・獲得賞金8億5459万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったんですわ。

そんで2021年は、ヴィクティファルスを使ったスプリングSと、カテドラルを使った京成杯AHと、アンドヴァラナウトを使ったローズSを勝つなど、前の年と同じ33勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「7億8951万円」と、前の年を下回ってしもうたんや。

せやから、一昨年の学君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、ドゥラエレーデを使ったホープフルSで初めてGIを勝つなど、「40勝・獲得賞金9億2460万円」っちゅう成績を残して、勝利数と賞金のどっちも、今までで一番エエ数字やったんですわ。

そんでもって、去年は、プラダリアを使った京都大賞典を勝つなど、全部で32勝を上げたんやけど、他の馬があまり活躍できんかったこともあって、稼いだ賞金は「8億2122万円」と、一昨年の数字を下回ってしもうたんや。

もちろん、今年を迎えるにあたって学君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうな。

実際、今年は、マッドクールを使った高松宮記念と、プラダリアを使った京都記念を勝つなど、先週までに9勝を上げとって、稼いだ賞金が「3億7458万円」と、もう去年の4割以上になっとるから、今の学君は「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が2億円の大阪杯にカテドラルとプラダリアを登録しとるんで、ワシが彼やったら、どっちも気合いを入れて仕上げますわ。

2024/03/25
一昨年の香港ヴァーズを勝っているんですよ
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
ソールオリエンス(大阪杯)
ドゥラモンド(美浦S)
レイデラルース(山吹賞)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みの飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までに、GIの9勝を含めて重賞を37勝もしているんですよ。

2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、2020年までの3年間も、

2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円

という素晴らしい成績を残していて、2020年には、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。

そして2021年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。

一昨年は、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは、重賞を勝てなかったこともあって、全体の成績が「27勝・獲得賞金6億8644万円」と、2021年を大きく下回ってしまいました。

でも、去年は、ソールオリエンスを使った皐月賞など、重賞の3勝を含めて33勝を上げて、稼いだ賞金が「11億7308万円」と、一昨年を大きく上回って、巻き返しに成功しています。

ただ、今年は先週までに5勝しかできていませんし、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「1億4408万円」と、まだ去年の1割くらいですから、今の手塚君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が2億円の大阪杯にソールオリエンス、1着賞金が1840万円の美浦Sにドゥラモンドなど、3頭を特別レースに登録していますから、「どれも勝負懸かり」と考えておくべきでしょうし、実際に手塚君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2024/03/25
フリーアナウンサーと結婚しとります
田中克典調教師(栗東)

主な管理馬:
リカンカブール(2024年中山金杯)

今週の主な登録馬:
リカンカブール(大阪杯)
マナウス(アリエスS)
ニューフロンティア(陽春S)
インザモーメント(アザレア賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

福岡県出身の田中克典君は、1996年の皐月賞を勝ったイシノサンデーや、2000年のオークスを勝ったシルクプリマドンナとかを管理しとった山内研二さんの厩舎から、2006年に乗り役としてデビューしとって、同期には、今も乗り役をやっとる北村友一君、田村太雅君、的場勇人君、黛弘人君とかがおって、2018年に美浦で自分の厩舎を開業した田中博康君も同期やな。

乗り役としての田中君は、1年目が8勝、2年目が12勝、3年目の2008年が15勝っちゅう形で順調に数字を伸ばしとったんやけど、4年目の2009年目からは1ケタの勝ち星しか上げられなくなってしもうたんや。

そんで、西園正都厩舎で調教助手の枠が一つ空くっちゅう話を聞いて、乗り役を辞める踏ん切りが付いたそうで、通算41勝っちゅう成績を残して、2012年の2月一杯で引退しとります。

その後、元々の予定通り、西園厩舎で調教助手になった田中君は、乗り役やった頃から、「いつか調教師になりたい」と考えとったそうやし、西園君から強く勧められたこともあって、すぐに勉強を始めたそうで、2019年の12月に、5回目の挑戦で調教師の試験に受かったんですわ。

田中君は、シンボリクリスエスやゼンノロブロイとかの活躍を見て、乗り役になる前から藤沢和雄君に憧れとったそうで、何もツテはなかったんやけど、調教師試験の合格発表があった後、すぐ藤沢君に電話して、2020年の1月から藤沢君の厩舎で技術調教師をやっとりました。

その後、秋からは中内田充正厩舎で、12月からは矢作芳人厩舎で技術調教師をやって、2021年の3月に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに田中君は、矢作君の次女で、フリーアナウンサーをやっとる矢作麗さんと結婚しとるんや。

開業した年の田中君は、年末までに14勝を上げて、稼いだ賞金は「2億1935万円」と、調教師としてまずまずのスタートを切っとりました。

最初の年からこれほどの結果を残せたんは、藤沢君、中内田君、矢作君の厩舎で学んだことをキッチリ活かせとるからなんやろうな。

それに、2年目やった一昨年は、「27勝・獲得賞金4億9339万円」と、一気に数字を伸ばしとったし、去年は「31勝・獲得賞金5億1089万円」と、一昨年の成績を上回っとったんですわ。

そんで今年は、リカンカブールを使った中山金杯で初めての重賞勝ちを飾って、幸先のエエスタートを切っとるんやけど、先週までにまだ5勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「1億2377万円」と、去年の同じ時期(3月26日【日】まで)の「1億4225万円」を少しやけど下回っとるんで、今の田中君は、「一気に巻き返さなアカン」と考えとるんやろな。

そんな中、今週は、1着賞金が2億円の大阪杯にリカンカブールとか、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきましたんで、どれもキッチリ仕上げてくるとワシは見とります。

それに、田中君は、さっき書いた通り、重賞は勝っとるんやけど、まだGⅠを勝てとらんので、大阪杯に登録しとるリカンカブールには、「初めてのGⅠ勝ちをこの馬で」っちゅう思いも込められとるんやろ。

2024/03/25
日本獣医畜産大学を卒業した後はノーザンファームで働いとりましたな
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
ジェラルディーナ(2022年エリザベス女王杯など)
キラーアビリティ(2021年ホープフルSなど)
クロノジェネシス(2021年宝塚記念など)
ラウダシオン(2020年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
キラーアビリティ(大阪杯)
セッション(ダービー卿CT)

担当者:調教師情報部 元調教師I

神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に、マヤノトップガンが勝った1995年の有馬記念を見たことがきっかけで競馬が大好きになって、高校生の時に、夏休みを使って北海道の牧場で1ヶ月くらい住み込みで働いて、そん時に、「調教師を目指す」と決めたそうですな。

せやから、進学先に日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)を選んで、もちろん馬術部に入っとったし、在学中は、「小松温泉牧場」(住所:石川県小松市埴田町21)でアルバイトしとって、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとって、卒業した後は、2年くらい「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で働いとったんですわ。

それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。

松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も帯同しとったんですわ。

2014年の12月、調教師の試験に受かった斉藤君は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、この年は「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。

でもって、その後の3年間は、

2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円

と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に2019年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬を使った秋華賞で、初めてのGI勝ちを飾ったんですわ。

この後も、斉藤君の厩舎はエエ流れが続いて、2020年は、ラウダシオンを使ったNHKマイルC、クロノジェネシスを使った宝塚記念と有馬記念を勝つなど、重賞を5勝、全部で34勝を上げとって、稼いだ賞金は「13億5145万円」と、今までで一番の数字やったし、2021年も、クロノジェネシスを使った宝塚記念、キラーアビリティを使ったホープフルSを勝つなど、今まで一番多い44勝を上げとって、2020年の次に多い「11億6956万円」の賞金を稼いどりました。

そんでもって一昨年は、ジェラルディーナでエリザベス女王杯を勝つなど、重賞を3勝したんやけど、1月が平場の2勝のみと、スタートダッシュに失敗しとったことなどが響いて、「37勝・11億0689万円」っちゅう成績で、2021年の数字を下回っとったし、去年は重賞を4勝したんやけど、この4勝はどれもGⅢで、他を入れても29勝と、前の年までを大きく下回ってしもうたから、稼いだ賞金が「7億7421万円」と、一昨年の7割以下やったんや。

それに今年も悪い流れが続いとって、先週までに7勝を上げとるんやけど、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「1億3521万円」と、去年の同じ時期(3月26日【日】まで)の「2億1952万円」を大きく下回っとるんですわ。

もちろん、今の斉藤君は、「エエ頃の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、1着賞金が2億円の大阪杯にキラーアビリティ、1着賞金が4100万円のダービー卿CTにセッションを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるやろうな。