「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/03/11
お祖父さんが神奈川県の厚木市に外厩施設を…
高木登調教師(美浦)

主な管理馬:
ウシュバテソーロ(2023年ドバイワールドCなど)
ニシノデイジー(2022年中山大障害など)
サウンドトゥルー(2016年チャンピオンズCなど)
スノードラゴン(2014年スプリンターズS)

今週の主な登録馬:
ワープスピード(阪神大賞典)
ホウオウラスカーズ(豊橋S)
デコラシオン(スピカS)
マイネルモーメント(スピカS)

担当者:調教師情報部 元調教師N

お祖父さんが馬主さんという、競馬が身近な環境で育った高木登君は、麻布獣医大学(現在の麻布大学)まで馬術を続けた後、1988年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後は、2019年の2月に定年で引退した伊藤正徳さんの厩舎で厩務員をやって、それからは、野平好男さんと山崎彰義さんと加藤征弘君と浅野洋一郎君の厩舎で調教助手をやっていました。

ちなみに、高木君のお祖父さんは、神奈川県の厚木市に「高木競走馬育成牧場」という外厩施設を作っていて、今は、高木君の叔父にあたる高木秀男さんが代表をやっているんですよ。

2006年、調教師の試験に受かった高木君は、次の年に自分の厩舎を開業して、初めの年こそ、レースに使った頭数が少なかったので「5勝・獲得賞金1億1252万円」という成績でしたが、その後は、2年目に15勝、3年目に17勝と、順調に数字を伸ばしていましたし、2014年は、マイネルフロストを使った毎日杯で初めて重賞を勝つと、その後も、ウインマーレライを使ったラジオNIKKEI賞を勝って、スノードラゴンを使ったスプリンターズSで初めてGIを勝つなど、17勝を上げて、「5億4643万円」の賞金を稼いでいました。

それに、その後の5年間も、

2015年→23勝・獲得賞金4億3545万円
2016年→20勝・獲得賞金4億4114万円
2017年→30勝・獲得賞金4億8852万円
2018年→27勝・獲得賞金5億3874万円
2019年→28勝・獲得賞金5億9607万円

という形で順調に実績を積み重ねていたんですよ。

でも、その後は、

2020年→21勝・獲得賞金3億4968万円
2021年→21勝・獲得賞金4億2351万円

と書けば分かる通り、2019年の数字を大きく下回っていましたから、一昨年の高木先生は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、一昨年は、ニシノデイジーで中山大障害を勝つなど、今までで一番の「37勝」を上げて、稼いだ賞金も「6億1873万円」と、今までで一番の数字だったんですよ。

そして去年は、ウシュバテソーロがドバイワールドカップを勝って、696万ドル(約9億0480万円)の賞金を稼いだんですけど、JRAでは、26勝を上げた中で、重賞を勝てなかったこともあって、稼いだ賞金は「5億5184万円」と、一昨年を下回ってしまいました。

それに、今年は更に状況が悪くなっていて、ウシュバテソーロがサウジカップで2着に入って、350万ドル(約4億9491万円)の賞金を稼いだんですけど、JRAでは、先週までに2勝しか上げられていなくて、稼いだ賞金が「8792万円」と、去年の同じ時期(3月12日【日】まで)の「1億5043万円」を大きく下回っていますから、今の高木先生は、「一昨年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が6700万円の阪神大賞典にワープスピードなど、特別レースに4頭を登録していますので、「どれも勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2024/03/11
乗り役時代にGIを22勝もしとりますな
河内洋調教師(栗東)

主な管理馬:
アイコンテーラー(2023年JBCレディクラシック)
サンライズソア(2018年平安Sなど)
プラチナムバレット(2017年京都新聞杯)
ヤマニンキングリー(2009年札幌記念など)

今週の主な登録馬:
ウォーターリヒト(スプリングS)
ウォータールグラン(淀屋橋S)
ヒノデテイオー(弥富特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

誰でもよう知っとる通り、河内洋君は、1974年に武田作十郎厩舎から乗り役としてデビューして、それから、メジロラモーヌに乗った1986年の牝馬三冠や、サッカーボーイに乗った1988年のマイルCSや、ニシノフラワーに乗った1992年の桜花賞や、アグネスフライトに乗った2000年のダービーや、アグネスタキオンに乗った2001年の皐月賞とか、GIの22勝を含めて重賞を134勝もしとって、通算で2111勝っちゅう素晴らしい成績を残しとりますな。

そんで、調教師の試験に受かった2003年に乗り役を引退して、2005年に自分の厩舎を開業しとって、この年は4勝止まりやったけど、2年目は19勝、3年目は24勝と、エエ感じで成績を伸ばしとりました。

こういう風に、初めの内から一気に成績を伸ばせたんは、開業したばかりの頃から、「アグネス」の渡辺孝男オーナー(故人)や、「ニシノ」の西山茂行オーナーに、エエ馬を預けてもらったからなんでしょうな。

4年目やった2008年には、マルカシェンクを使った関屋記念で初めて重賞を勝つと、ヤマニンキングリーを使った中日新聞杯も勝つなど、全部で29勝を上げて、開業してから一番多い「5億5031万円」の賞金を稼いどったし、それから2013年までは、ずっと賞金が3億円くらいやったんやけど、2014年は、今までで一番多い32勝を上げて、賞金も、「5億0652万円」っちゅう、2008年に近い数字を残しとりました。

けど、その後は成績が伸び悩んどって、一昨年までの3年間も、

2020年→18勝・獲得賞金3億6934万円
2021年→15勝・獲得賞金3億0990万円
2022年→10勝・獲得賞金2億6600万円

っちゅう形で物足りん数字が続いとったんや。

そんでもって去年は、アイコンテーラーを使った地方交流G1のJBCレディクラシックを勝って、6000万円の賞金を稼いだんやけど、JRAでは、「15勝・3億5223万円」っちゅう、エエ頃と比べたら物足りん成績やったんで、今年を迎えるにあたって河内君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろ。

実際、今年は、先週までに5勝を上げとって、稼いだ賞金が「1億1964万円」と、もう去年の3割以上になっとるから、今の河内君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が5400万円のスプリングSにウォーターリヒトとか、特別レースに3頭を登録しとるんで、ワシが河内君やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。

2024/03/11
アイルランドで馬のことを学んだんですよ
木村哲也調教師(美浦)

主な管理馬:
イクイノックス(2022年有馬記念など)
ジオグリフ(2022年皐月賞)
オーソリティ(2021年アルゼンチン共和国杯など)
ステルヴィオ(2018年マイルCSなど)

今週の主な登録馬:
スティンガーグラス(スプリングS)
カンティアーモ(フラワーC)
カーペンタリア(豊橋S)
ココクレーター(スピカS)
ステルナティーア(熱田特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

木村哲也君は、神奈川県の出身で、家族や親戚に関係者がいた訳ではなく、お父さんがサラリーマンだったので、元々、競馬の世界に進むつもりはなくて、横浜市にある神奈川大学の工学部建築学科を出ていますし、馬に乗った経験も全くなかったそうです。

でも、急に馬と関わる仕事がしたくなって、一人で北海道に行って牧場で働いて、その後は、アイルランドに行って馬のことを学んでいたんですよ。

2000年の4月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、その年の10月から、1980年の中山記念を勝ったヨシノスキーや、1985年のクイーンSを勝ったアサクサスケールなどを管理していた、佐藤征助厩舎で厩務員をやって、次の年の5月からは、高橋裕(ゆたか)厩舎で調教助手をやっていました。

その後は、勢司和浩厩舎で調教助手と厩務員をやって、中川公成(ただしげ)厩舎で調教助手をやって、2010年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に自分の厩舎を開業しています。

初めの年は、「6勝・獲得賞金5941万円」という成績でしたけど、2年目は9勝、3年目は16勝と順調に数字を伸ばしていて、
2018年までの5年間も、

2014年→14勝・獲得賞金2億2627万円
2015年→31勝・獲得賞金4億8362万円
2016年→37勝・獲得賞金5億4819万円
2017年→33勝・獲得賞金5億8982万円
2018年→48勝・獲得賞金9億3209万円

という成績を残していましたし、特に2018年は、プリモシーンでフェアリーSと関屋記念を勝って、ステルヴィオでスプリングSとマイルCSを勝つなど、JRA賞の「最高勝率調教師」を受賞していたんですよ。

でも、その後の3年間は、

2019年→36勝・獲得賞金6億4672万円
2020年→34勝・獲得賞金7億1030万円
2021年→28勝・獲得賞金7億5700万円

と書けば分かる通りで、成績が伸び悩んでいましたから、一昨年の木村君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、一昨年は、ジオグリフで皐月賞を勝って、イクイノックスで天皇賞・秋と有馬記念を勝つなど、重賞を4勝、全部で34勝を上げて、稼いだ賞金は「16億4896万円」と、素晴らしい成績を残していました。

そして去年は、イクイノックスでドバイシーマクラシックを勝って、348万ドル(約4億5889万円)を稼いでいて、JRAでは、イクイノックスでジャパンCを勝つなど、重賞を8勝、全部で44勝を上げて、稼いだ賞金が「18億6413万円」と、開業してから一番の数字になっていましたし、2018年に続いて2回目になる「最高勝率調教師」を受賞したんですよ。

ただ、今年は先週までに11勝を上げていますけど、重賞を勝てていないこともあって、稼いだ賞金が「1億7084万円」と、まだ去年の1割にもなっていませんから、今の木村君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

それに彼の厩舎は、JRAで17億5655万円、海外で約4億7000万円の賞金を稼いでいたイクイノックスを、去年のジャパンCを最後に引退させていますから、私が木村君でしたら、「その分を他の馬で稼ぎたい」とも考えますね。

そういった中、今週は、1着賞金が5400万円のスプリングSにスティンガーグラス、1着賞金が3800万円のフラワーCにカンティアーモなど、5頭を特別レースに登録していますので、私が木村君でしたら、どれも全力で仕上げるのは間違いありません。

2024/03/11
大阪府立大学の農学部獣医学科を卒業しとるんや
友道康夫調教師(栗東)

主な管理馬:
ドウデュース(2022年ダービーなど)
ワールドプレミア(2021年天皇賞・春など)
ワグネリアン(2018年ダービーなど)
シュヴァルグラン(2017年ジャパンCなど)

今週の主な登録馬:
ユーキャンスマイル(阪神大賞典)
ジュンゴールド(スプリングS)
アドマイヤテラ(若葉S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

兵庫県赤穂市出身の友道康夫君は、大阪府立大学の農学部獣医学科を出とって、競馬学校の厩務員課程を出た1989年からは、浅見国一さんの厩舎で厩務員と調教助手を、1996年から調教師の試験に受かった2001年までは、松田国英君の厩舎で調教助手をやっとりました。

ちなみに、彼がこの世界に入ろうと決めたんは、大学で馬術部に入っとったように、元々、馬が好きやったし、学生の頃に、スペシャルウィーク(1998年のダービーなどGIを4勝)や、アグネスデジタル(2001年の天皇賞・秋などGIを6勝)とかでお馴染みやった白井寿昭さんが、1978年に調教師の試験に受かった時、スポーツ新聞の「競馬サークル出身者以外では、初めての大卒調教師」っちゅう記事を見て、「自分も調教師になりたい」と思ったことがきっかけなんですわ。

友道君が浅見さんの厩舎におった時には、重賞を3つ勝ったヤマニングローバルや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかがおって、松田君の厩舎におった時には、ダートの重賞で活躍したゴールドティアラやブロードアピールとかがおったし、NHKマイルCやジャパンCダートなどを勝ったクロフネを担当しとったんやから、ホンマにエエ経験ができたんやろ。

2002年の11月に自分の厩舎を開業した友道君は、その年が3勝止まりやったけど、次の年は一気に19勝まで数字を伸ばしとりました。

しかも彼は、レースを多く勝つだけやなくて、ワンモアチャッターを使った2005年の朝日チャレンジCで初めて重賞を勝つと、アドマイヤジュピタを使った2008年の天皇賞・春で初めてGIを勝って、その後も、マカヒキを使った2016年のダービーや、ワグネリアンを使った2018年のダービーなど、今までにJRAのGIを18回も勝っとるし、他も入れたら重賞を64回も勝っとりますな。

2012年の友道君は、ヴィルシーナでクイーンCを勝つなど、「37勝・獲得賞金8億6631万円」っちゅう成績を残しとって、それから2015年までは2012年の数字を超えられなかったんやけど、2016年からの8年間は、

2016年→38勝・獲得賞金13億3415万円
2017年→43勝・獲得賞金13億7646万円
2018年→43勝・獲得賞金14億9300万円
2019年→36勝・獲得賞金14億6996万円
2020年→50勝・獲得賞金11億1020万円
2021年→48勝・獲得賞金14億2059万円
2022年→40勝・獲得賞金15億9590万円
2023年→41勝・獲得賞金18億2003万円

と書けば分かる通りで、毎年10億円以上の賞金を稼いどったし、特に去年は、賞金が今までで一番の数字やったんですわ。

そんで今年は、ジャスティンミラノを使った共同通信杯を勝つなど、先週までに12勝を上げとるんやけど、去年は7勝もしとった重賞を、まだ1勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「2億4835万円」と、去年の同じ時期(3月12日【日】まで)の「2億6690万円」下回っとるんや。

もちろん、今の友道君は、「去年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が6700万円の阪神大賞典にユーキャンスマイル、1着賞金が5400万円のスプリングSにジュンゴールド、1着賞金が2000万円の若葉Sにアドマイヤテラを登録してきましたんで、「どれも勝負懸かり」と考えとった方がエエやろ。