「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/02/05
乗り役時代に2008年のスプリンターズSを勝っとりますな
上村洋行調教師(栗東)

主な管理馬:
ベラジオオペラ(2023年スプリングSなど)
アイアンバローズ(2023年ステイヤーズS)
ウィリアムバローズ(2024年東海S)

今週の主な登録馬:
ベラジオオペラ(京都記念)
ベラジオボンド(共同通信杯)
サヴァ(洛陽S)
ハリーバローズ(北九州短距離S)
マコトヴェリーキー(箱根特別)
ココナッツブラウン(春日特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

「親父さんが厩務員」っちゅう家庭で育った上村洋行君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯などを勝ったインターグロリアや、1995年のセントウルSなどを勝ったビコーペガサスとかを管理しとった柳田次男厩舎から、1992年に乗り役としてデビューしとって、この年に、トシグリーンに乗った京王杯AHで初めて重賞を勝っとったし、全部で40勝を上げて、「最多勝利新人騎手」を受賞しとりましたな。

その後も、ナムラコクオーに乗った1993年のラジオたんぱ杯3歳Sと1994年のシンザン記念と1996年のプロキオンSを勝つとか、順調に実績を積み重ねとったんやけど、「黄斑上ぶどう膜炎」っちゅう目の病気にかかってしもうて、そん時は乗り役を引退することも考えたそうや。

2004年に4回も手術を受けた上村君は、その後、めでたく病気が治って、また順調に実績を積み重ねとったし、2008年には、スリープレスナイトに乗ったスプリンターズSで、初めてGIを勝っとりましたな。

そんで、重賞を10勝、通算で570勝っちゅう実績を残して、2014年に乗り役を引退しとります。

引退した時の上村君は40歳と、まだまだ乗り役としてバリバリ活躍できる年齢やったけど、前の年に受けた調教師試験に落ちてしもうて、「本気で調教師を目指すには、乗り役との両立は難しい」と考えたそうや。

それからは、池添兼雄厩舎で調教助手をやりながら、毎日8時間の勉強を続けて、5回目の挑戦やった2017年の12月に、めでたく調教師の試験に合格しとりました。

試験に受かってからは、技術調教師として、2021年の2月に引退した角居勝彦君の厩舎で、色んなことを学んどりましたな。

2019年の3月に自分の厩舎を開業した上村君は、それから年末までに、「10勝・獲得賞金1億9691万円」っちゅう、最初の年としてはまずまずの成績を残しとったし、その後の4年間も、

2020年→19勝・獲得賞金2億2195万円
2021年→25勝・獲得賞金4億2467万円
2022年→32勝・獲得賞金4億8978万円
2023年→40勝・獲得賞金8億6367万円

っちゅう形で、成績が完全に「右肩上がり」になっとって、特に去年は、ベラジオオペラを使ったスプリングSで、調教師としては初めて重賞を勝つなど、他も入れたら重賞を3勝しとったですわ。

それに、今年もエエ流れが続いとって、ウィリアムバローズを使った東海Sを勝つなど、先週までに6勝を上げて、稼いだ賞金が「1億6246万円」と、去年のペースを上回っとります。

もちろん、今の上村君は、「この勢いを止めたらアカン」と考えとるんやろうし、今週は、京都記念にベラジオオペラ、共同通信杯にベラジオボンド、洛陽Sにサヴァ、北九州短距離Sにハリーバローズとか、特別レースに6頭を登録しとるんで、「揃って勝負懸かり」と考えておくべきやろ。

2024/02/05
明治大学を卒業した後に「ノーザンファーム」で働いとりました
池添学調教師(栗東)

主な管理馬:
ドゥラエレーデ(2022年ホープフルS)
プラダリア(2022年青葉賞)
アンドヴァラナウト(2021年ローズS)
ヴィクティファルス(2021年スプリングS)

今週の主な登録馬:
プラダリア(京都記念)
サフィラ(クイーンC)
ブトンドール(北九州短距離S)
エアサージュ(飛鳥S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

誰でもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが、同じ栗東に厩舎を構えとって、去年の2月に定年で引退した池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。

学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、騎手になるんを諦めたそうですわ。

けど、誘導馬に乗るとか、厩舎で働くとか、「馬に関わる仕事がしたい」と考えとった学君は、将来の選択肢を広げるために、小学校5年生の頃からやっていた馬術に本腰を入れて、その腕は、馬術の名門、明治大学に推薦で入れるほどになったんや。

学君がおった頃の明治大学は、大学馬術部の中で一番強くて、彼自身、かなり自信を持っとったし、一時は「オリンピックを目指そう」って考えとったんやけど、海外に遠征した2年生の時、そこで世界レベルの馬術を見て、「とてもかなわん」と感じたんで、真剣に「競馬の道へ進もう」と思ったそうですわ。

そんでもって、美浦で厩舎を構えとる、久保田貴士君と高柳瑞樹君も、明治大学の馬術部出身やな。

そうそう、一昨年の7月17日(日)に中京競馬場でやっとった、「ジョッキーベイビーズ」の東海地区代表決定戦で優勝しとる、今、中学2年生の池添陽(ひなた)君は、学君の長男で、乗り役を目指しとるんや。

大学を卒業してからの学君は、「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で3ヶ月くらい働いた後、ジャパンとブルームの2頭を2021年のジャパンCに使っとった、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎で1年くらい働いとりました。

日本に戻ってからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から兼雄君の厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2013年の12月に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かっとります。

でもって、2015年に自分の厩舎を開業した学君は、その年に21勝もして、「2億5071万円」の賞金を稼いどりました。

それから2020年までも、

2016年→21勝・獲得賞金3億5328万円
2017年→23勝・獲得賞金4億1601万円
2018年→24勝・獲得賞金4億4060万円
2019年→33勝・獲得賞金6億0859万円
2020年→33勝・獲得賞金8億5459万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったんですわ。

そんで2021年は、ヴィクティファルスを使ったスプリングSと、カテドラルを使った京成杯AHと、アンドヴァラナウトを使ったローズSを勝つなど、前の年と同じ33勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「7億8951万円」と、前の年を下回ってしもうたんや。

せやから、一昨年の学君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、ドゥラエレーデを使ったホープフルSで初めてGIを勝つなど、「40勝・獲得賞金9億2460万円」っちゅう成績を残して、勝利数と賞金のどっちも、今までで一番エエ数字やったんですわ。

ただ、去年は、プラダリアを使った京都大賞典を勝つなど、全部で32勝を上げたんやけど、他の馬があまり活躍できんかったこともあって、稼いだ賞金は「8億2122万円」と、一昨年の数字を下回っとたんや。

それに今年も悪い流れが続いとって、先週までに3勝しかできとらんし、稼いだ賞金が「6346万円」と、去年のペースを大きく下回っとるから、今の学君は「賞金の高いレースを勝って、一昨年の勢いを取り戻したい」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が6200万円の京都記念にプラダリア、1着賞金が3800万円のクイーンCにサフィラ、1着賞金が2300万円の北九州短距離Sにブトンドールなど、賞金の高い特別レースに4頭を登録しとるんで、どれも気合いを入れて仕上げてくるやろ。

2024/02/05
「全日本学生馬術選手権」の「個人の部」を3連覇していましたね
久保田貴士調教師(美浦)

主な管理馬:
イルーシヴパンサー(2023年京都金杯など)
マリアライト(2016年宝塚記念など)
ワイルドワンダー(2008年根岸Sなど)
ドラゴンファイヤー(2007年シリウスS

今週の主な登録馬:
サクセスカラー(クイーンC)

担当者:調教師情報部 元調教師M

久保田貴士君は、1978年から2002年まで調教師をやっていた久保田敏夫さんの長男で、敏夫さんは、1987年のスプリンターズS(当時はGII)を勝ったキングフローリックや、1993年のクイーンSを勝ったユキノビジンなどを管理していました。

敏夫さんが調教師の試験に受かった1977年は、まだ東京競馬場に厩舎があって、久保田君も小さい頃は府中に住んでいましたけど、トレセンができた1978年に、美浦に引っ越したんですよ。

府中に住んでいた頃、野球少年だった久保田君は、美浦に引っ越したのをきっかけに馬術を始めると、どんどん上達して、江戸崎西高(現在の江戸崎総合高)の3年生だった時には国体で優勝していましたし、明治大学に馬術の推薦で入学できるくらいの腕前になっていました。

当たり前ですが、久保田君は、大学に進んだ後も馬術を続けて、2年生だった1987年から1989年にかけて、「全日本学生馬術選手権」の「個人の部」を3連覇していましたし、その頃は、馬術でオリンピックを目指していたんですけど、敏夫さんの勧めで、馬術を引退して競馬の世界に進むことを決めたそうです。

大学を卒業した後は、1986年のジャパンCを勝ったジュピターアイランドなどを管理していた、イギリスのクライヴ・ブリテン厩舎で2年くらい馬のことを学んでいました。

彼がブリテン厩舎にいた1991年には、ジャパンCに遠征して12着だったテリモンの「トラベリング・ヘッドラッド」(遠征主任)として日本に来ていたんですよ。

そして、日本に戻ってきてからは、1992年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から柴田欣也厩舎で厩務員をやって、その後は、高橋英夫厩舎と石毛善彦厩舎と高橋祥泰(よしやす)厩舎で調教助手をやっていました。

高橋祥泰厩舎では、1996年のNHKマイルCを勝ったタイキフォーチュンや、ダートの短距離で活躍したサウスヴィグラスなど、走る馬の調教を担当していましたから、いい経験になったのでしょう。

2002年、調教師の試験に受かった久保田君は、次の年の3月に自分の厩舎を開業していて、最初の年は、「6勝・獲得賞金6993万円」という成績でした。

でも、2年目だった2004年に、「16勝・獲得賞金2億2193万円」と、一気に数字を伸ばすと、開業5年目だった2007年には、ワイルドワンダーを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝つと、同じワイルドワンダーを使ったプロキオンS、ドラゴンファイヤーを使ったシリウスSと、この年だけで重賞を3つも勝っていましたし、全部で29勝を上げて、「6億4874万円」という、今までで一番多い賞金を稼いでいました。

それに、彼の厩舎は、2009年に、今までで一番多い「38勝」を上げていて、その他にも、2012年に32勝、2015年に30勝を、それぞれ上げていますけど、2016年からは、ずっと勝利数が30に届いていなくて、賞金も、マリアライトで宝塚記念を勝った2016年は「5億8614万円」でしたけど、その後の5年間は、

2017年→20勝・獲得賞金3億4249万円
2018年→20勝・獲得賞金2億8156万円
2019年→20勝・獲得賞金2億9291万円
2020年→21勝・獲得賞金3億9223万円
2021年→25勝・獲得賞金5億1046万円

と、2021年はかなり巻き返しましたけど、それ以外では2億円代と3億円代が続いて、一昨年は「21勝・4億1406万円」と、2021年を大きく下回ってしまったんですよ。

もちろん、去年の久保田君は、「一昨年のような状況にはしたくない」と考えていたのでしょうし、実際、去年は、イルーシヴパンサーで京都金杯、シーズンリッチで毎日杯を勝つなど、全部で28勝を上げて、稼いだ賞金は「5億2043万円」と、一昨年を上回っていました。

ただ今年は、先週までに2勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「3412万円」と、去年のペースを下回っていますから、今の久保田君は「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、1着賞金が3800万円のクイーンCにサクセスカラーを登録していますので、私が久保田君でしたら、間違いなくこの馬をメイチに仕上げますね。

2024/02/05
社台系の牧場で生産された馬はほとんど預かっとらんのですわ
昆貢調教師(栗東)

主な管理馬:
アンジュデジール(2018年JBCレディスクラシックなど)
ヒルノダムール(2011年天皇賞・春など)
ローレルゲレイロ(2009年スプリンターズSなど)
ディープスカイ(2008年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
マテンロウレオ(京都記念)
パワーホール(共同通信杯)
マテンロウアレス(飛鳥S)

担当者:調教師情報部 元調教師T

昆貢(こん・みつぐ)君は、キタノカチドキやニホンピロウイナーとかを管理しとった服部正利さんの厩舎から、1978年に乗り役としてデビューして、1989年に引退した後、福島信晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1999年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとりますな。

昔から彼は、「日高の生産馬で結果を出すことが、競馬界全体の活性化に繋がる」っちゅう信念を持っとって、実際に、今、預かっとる29頭は、日高にある牧場で生産された馬が中心で、「社台ファーム」や「ノーザンファーム」とか、社台系の牧場で生産された馬はほとんど預かっとらんのですわ。

せやけど、浦河の笠松牧場で生産されたディープスカイで2008年のダービーとNHKマイルCを勝っとるし、新冠の村田牧場で生産されたローレルゲレイロで2009年の高松宮記念とスプリンターズSを勝っとって、その他にも、静内の橋本牧場で生産されたヒルノダムールで2011年の天皇賞・春を勝っとるんやから、ホンマに大したもんですな。

昆君の厩舎は、ディープスカイがGIを2勝した2008年に、20勝を上げて、「9億0432万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどりました。

けど、それからは数字が伸び悩んどって、2021年までの3年間も、

2019年→獲得賞金4億3822万円
2020年→獲得賞金4億4526万円
2021年→獲得賞金4億1375万円

と書けば分かる通り、賞金が2008年の半分以下やったんや。

そんな訳で、一昨年の昆君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と気合いを入れとったんやろうし、実際、マテンロウオリオンを使ったシンザン記念と、マテンロウレオを使ったきさらぎ賞を勝つなど、稼いだ賞金が「5億2006万円」と、前の3年を大きく上回っとります。

ただ、去年は12勝しかできとらんし、重賞を勝てんかったこともあって、稼いだ賞金が「4億0699万円」と、一昨年を下回っとったし、今年はまだ1勝もできとらんこともあって、稼いだ賞金が「986万円」と、誰が見ても、「このままやったらアカン」と思う状況なんで、今の昆君は「一昨年の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろうな。

そんな中、今週は、1着賞金が6200万円の京都記念にマテンロウレオ、1着賞金が4100万円の共同通信杯にパワーホールとか、賞金の高い特別レースに3頭を登録しとるんで、ワシが昆君やったら、どれもメイチに仕上げますわ。