「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2023/11/06
お父さんが北島三郎さんの母校で校長を務めていたんですよ
相沢郁調教師(美浦)

主な管理馬:
ヴェルデグリーン(2014年アメリカJCCなど)
ダンスインザモア(2005年スプリングSなど)
ジョウテンブレーヴ(2001年マイラーズCなど)
ウメノファイバー(1999年オークスなど)

今週の主な登録馬:
ライラック(エリザベス女王杯)
グリューネグリーン(福島記念)

担当者:調教師情報部 元調教師O

北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、神奈川県の相模原市にある麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「やっぱり調教師になりたい」と思うようになったそうです。

彼がアルバイトをしていた白井牧場と言えば、1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティアや、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産したことでお馴染みですね。

ちなみに、相沢君のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校、函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。

そして競馬学校を出た後の相沢君は、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳で調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。

前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。

開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までにJRAの重賞を20勝しています。

2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、全部で18勝を上げて、「5億7189万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいましたし、2019年は、エメラルファイトでスプリングS、ブラックホールで札幌2歳Sを勝つなど、2012年と並んで一番多い29勝を上げて、「5億0600万円」の賞金を稼いでいました。

でも、その後の2年間は、

2020年→21勝・獲得賞金4億3069万円
2021年→10勝・獲得賞金3億0010万円

と書けば分かる通り、成績が伸び悩んでいましたし、去年は、ライラックを使ったフェアリーS、グリューネグリーンを使った京都2歳Sと、重賞を2勝しましたけど、他の馬があまり活躍しなかったので、結局、「21勝・獲得賞金3億9150万円」という、2014年や2019年と比べたら物足りない成績でした。

それに今年は、先週までに14勝を上げていますけど、特別レースを一つしか勝てていないこともあって、稼いだ賞金は「2億5786万円」と、まだ去年の6割ぐらいなんですよ。

もちろん、今の相沢君は、「大きいレースを勝って一気に巻き返したい」と考えているのでしょうね。

そんな中、今週は、一着賞金が1億3000万円のエリザベス女王杯にライラック、4300万円の福島記念にグリューネグリーンを登録してきましたので、「どっちも勝負懸かり」と私は見ています。

2023/11/06
ヤマニンゼファーの調教師と同じ大学を卒業しています
黒岩陽一調教師(美浦)

主な管理馬:
パッシングスルー(2019年紫苑S)
リッカルド(2016年エルムS)
ミュゼエイリアン(2015年毎日杯)

今週の主な登録馬:
ルージュエヴァイユ(エリザベス女王杯)
ペリエール(武蔵野S)
アインゲーブング(ユートピアS)

担当者:調教師情報部 元調教師M

黒岩陽一君は、早稲田高校を出た後、日本獣医畜産大学(現在の日本獣医生命科学大学)を卒業しています。

この大学を出ている調教師と言えば、すぐに思い付くのは、

1981年の桜花賞を勝ったブロケードなどでお馴染みだった高松邦男さん
1992年と1993年の安田記念を勝ったヤマニンゼファーや2014年の皐月賞を勝ったイスラボニータなどでお馴染みだった栗田博憲さん(2019年の2月一杯で引退)
2019年のクイーンエリザベス2世Cと香港Cを勝ったウインブライトなどでお馴染みの畠山吉宏君
2017年の札幌記念を勝ったサクラアンプルールなどでお馴染みの金成貴史君
2020年の有馬記念などを勝ったクロノジェネシスなどでお馴染みの斉藤崇史君

といった顔触れです。

大学の頃、黒岩君は馬術部に入っていて、部の監督に藤沢和雄君を紹介してもらったことがきっかけで、卒業した後は、藤沢君が昔からよく使っている、美浦トレセンから車で10分ほどのところにある育成施設の「ミホ分場」で2年ほど働いて、その間に、藤沢君から馬の扱い方をしっかり教わったそうで、最後は場長をやっていました。

2007年の4月に、競馬学校の厩務員課程に入った黒岩君は、その後、勢司和浩厩舎と加藤和宏厩舎で厩務員をやって、2008年の4月からは、鹿戸雄一厩舎で調教助手をやって、2011年の12月に、30歳の若さで調教師の試験に受かっています。

それからは、厩舎を開業する時の12馬房を埋めるためと、多くの関係者に顔を覚えてもらう挨拶回りのため、9000円くらいの格安航空券を買って、毎週のように北海道に通っていたんですよ。

そして、2012年の3月に自分の厩舎を開業していて、この年は、レースに使った頭数が少なかったので、1勝しかできなかったんですが、その後は、次の年が3勝、2014年が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、ミュゼエイリアンを使った毎日杯で初めての重賞勝ちを飾るなど、15勝を上げて、「2億9534万円」の賞金を稼いでいました。

その後も、2017年が「8勝・獲得賞金1億8353万円」という成績だった以外は、毎年、2ケタの勝ち星と2億円以上の賞金を稼いでいて、特に去年は、ブレークアップを使ったアルゼンチン共和国杯を勝つなど、「26勝・獲得賞金4億6703万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今まで一番の数字だったんですよ。

ただ、今年は、ペリエールでユニコーンSを勝って、アスコリピチェーノで新潟2歳Sを勝っていますけど、他の馬があまり活躍できていないこともあって、先週までが17勝と、去年のペースを大きく下回っていますし、稼いだ賞金が「3億7646万円」と、このままのペースでしたら、去年の数字を上回れるかどうかが微妙なところです。

もちろん、今の黒岩君は、「大きいレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、エリザベス女王杯にルージュエヴァイユ、武蔵野Sにペリエールなど、特別レースに3頭を登録していますので、私が黒岩君でしたら、間違いなくどの馬もメイチに仕上げます。

それに、黒岩君の厩舎は、さっき書いた通り、2012年の3月に厩舎を開業していますけど、まだGⅠを勝てていませんから、エリザベス女王杯のルージュエヴァイユには、「初めてのGI勝ちをここで」という思いも込められているのでしょう。

2023/11/06
2001年の阪神ジュベナイルFが初めてのGⅠ勝ちでしたな
西園正都調教師(栗東)

主な管理馬:
ジュールポレール(2018年ヴィクトリアマイル)
サダムパテック(2012年マイルCSなど)
エーシンフォワード(2010年マイルCSなど)
タムロチェリー(2001年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
タガノビューティー(武蔵野S)
ヘリオス(武蔵野S)
メイクザビート(福島放送賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

西園正都君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯などを勝ったインターグロリアや、1995年のセントウルSなどを勝ったビコーペガサスとかを管理しとった柳田次男さんの甥っ子で、馬が身近におる環境で育っとるから、「騎手になりたい」と思うようになったそうですな。

そんで西園君は、1974年に大根田裕也厩舎から乗り役としてデビューして、1985年のカブトヤマ記念をチェリーテスコで勝つなど、1997年に調教師の試験に受かって乗り役を引退するまでに、全部で303勝を上げとります。

1998年に自分の厩舎を開業した西園君は、次の年に、ヒサコーボンバーを使った阪神ジャンプSで初めて重賞を勝つと、2001年には、タムロチェリーを使った阪神ジュベナイルFで初めてGIを勝っとったし、その後も、サダムパテックを使った2012年のマイルCSや、ジュールポレールを使った2018年のヴィクトリアマイルとか、今までに重賞を30回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を管理する方が向いとるんやろ。

そうそう、西園君の長男で、2014年から彼の厩舎で調教助手をやっとった西園翔太君が、一昨年の12月、調教師試験に受かって、今年の3月に自分の厩舎を開業しとりますな。

2012年の西園君は、サダムパテックとかがよう走ったんで、「43勝・獲得賞金10億5017万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとりました。

けど、それからは成績が伸び悩んどって、一昨年までの5年間も、

2017年→34勝・獲得賞金6億9643万円
2018年→20勝・獲得賞金5億7223万円
2019年→24勝・獲得賞金4億4066万円
2020年→29勝・獲得賞金4億8040万円
2021年→31勝・獲得賞金6億1579万円

っちゅう物足りない数字やったんや。

せやから、去年の西園君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、アフリカンゴールドを使った京都記念を勝つなど、「34勝・獲得賞金6億3047万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも一昨年を上回っとりました。

そんで今年は、先週までに31勝を上げとるんやけど、重賞を勝てとらんこともあって、稼いだ賞金は「5億2396万円」と、去年の同じ時期(11月6日【日】)までの「5億6737万円」を下回っとるんで、ワシが西園君やったら、「もっと稼がなアカン」と考えますわ。

そんな中、今週は、1着賞金が4000万円の武蔵野Sにタガノビューティーとヘリオスなど、3頭を特別レースに登録しとるんで、どれもメイチに仕上げるやろうな。

2023/11/06
中央大学の法学部を出ているんですよ
上原博之調教師(美浦)

主な管理馬:
ガロアクリーク(2020年スプリングS)
セイウンコウセイ(2017年高松宮記念など)
マイネルラクリマ(2014年オールカマーなど)
ダイワメジャー(2004年皐月賞など)

今週の主な登録馬:
クリーンエア(デイリー杯2歳S)
ウインピクシス(福島記念)

担当者:調教師情報部 元調教師N

上原博之君は、土浦第三高校に通っていた頃、獣医をやっていたお父さんの勧めで馬術を始めると、国体で準優勝、東日本大会で優勝という素晴らしい実績を残していましたし、馬術の推薦で中央大学の法学部に進んだ後も、全日本学生選手権で3位に入るなど、素晴らしい実績を残していました。

しかも、大学に通っていた最後の年には、馬のことを勉強するため、イギリスとドイツで半年くらい暮らしていたんですよ。

大学を卒業した後は、一度、乗馬のインストラクターになりましたけど、その後、1980年から柄崎義信厩舎の調教助手をやって、1983年から和田正道厩舎の調教助手をやって、1993年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しました。

そして、最初の年に13勝を上げると、次の年には、ノーブルグラスを使った札幌スプリントSで初めて重賞を勝っていましたし、それからも、ダイワメジャーを使った2004年の皐月賞や、セイウンコウセイを使った2017年の高松宮記念などを勝っていて、今までに、GIの6勝を含めて重賞を29勝、JRA通算で490勝を上げています。

2006年の上原君は、ダイワメジャーで天皇賞・秋とマイルCSを勝つなど、全部で18勝を上げて、今までで一番多い「7億1971万円」の賞金を稼いでいました。

でも、その後は伸び悩んでいて、去年までの5年間も、獲得賞金が、

2018年→3億3365万円
2019年→3億7218万円
2020年→4億1045万円
2021年→2億1539万円
2022年→1億8151万円

という物足りない数字でしたから、今年を迎えるにあたって上原君は、「何がなんでも巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、今年は先週までに17勝を上げて、稼いだ賞金は「2億3874万円」と、もう去年を上回っています。

もちろん、今の上原君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうし、こういった中、今週は、1着賞金が3800万円のデイリー杯2歳Sにクリーンエア、1着賞金が4300万円の福島記念にウインピクシスを登録していますので、私が彼でしたら、どっちも全力で仕上げますね。