「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2023/10/30
1999年に関西の新人騎手賞を受賞しとりましたな
武英智調教師(栗東)

主な管理馬:
メイケイエール(2022年セントウルSなど)

今週の主な登録馬:
ミルテンベルク(京王杯2歳S)
クリノハレルヤ(ファンタジーS)
ペプチドナイル(みやこS)
ペプチドヤマト(貴船S)
ジューンレインボー(三陸特別)
ワレハウミノコ(衣笠特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

武英智(ひでのり)君は、親父さんが乗り役と調教助手をやっとった武永祥(ながよし)君で、お祖父さんが、タイギヨウを使った1966年の阪神3歳S(現在の阪神ジュベナイルF)とか、重賞を20勝、通算で735勝を上げとった元調教師の武平三さんやな。

それに、2009年の菊花賞を勝ったスリーロールスなどを管理しとって、2014年の2月に調教師を引退した武宏平さんや、一昨年の2月まで栗東で厩舎を構えとった作田誠二君や、乗り役と調教師をやっとった武邦彦さん(故人)や、武豊君と武幸四郎君とかが親戚なんや。

こういう「筋金入りの競馬一家」に生まれた英智君が、競馬の世界に進んだんは、まあ当たり前のことなんやろ。

1996年に、「第15期生」として競馬学校の騎手課程に入った英智君は、1999年に領家政蔵厩舎から乗り役としてデビューして、この年に22勝を挙げて、関西の新人騎手賞を受賞しとりましたな。

そんで、2年目には18勝を上げとったんやけど、3年目からはずっと勝ち星が1ケタやったし、目の病気になってしもうたこともあって、2012年の9月に乗り役を引退したんですわ。

その後は、木原一良厩舎で調教助手をやって、ここでは、2013年の共同通信杯を勝ったメイケイペガスターや、2017年のみやこSを勝ったテイエムジンソクとかを担当しとりました。

2016年、調教師の試験に受かった英智君は、そのまま木原厩舎で技術調教師として腕を磨いて、2018年の3月に自分の厩舎を開業したんや。

結局、最初の年は、レースに使った数が少なかったんで、「9勝・獲得賞金1億8503万円」っちゅう成績やったけど、次の年は「19勝・獲得賞金2億9301万円」と一気に数字を伸ばしとりました。

2020年は、「14勝・獲得賞金3億2850万円」っちゅう成績で、勝ち星は減ってしもうたんやけど、メイケイエールを使った小倉2歳Sで初めての重賞勝ちを飾っとったし、同じメイケイエールを使ったファンタジーSも勝っとるんですわ。

で、一昨年は、メイケイエールを使ったチューリップ賞を勝つなど、「29勝・獲得賞金4億4964万円」と、一気に成績を伸ばしとったんや。

それに、去年も勢いが続いとって、メイケイエールで重賞を三つも勝つなど、「33勝・獲得賞金7億3523万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとります。

そんでもって今年は、ジューンベロシティで東京ジャンプSと阪神ジャンプSを勝つなど、先週までに26勝を上げとるんやけど、平地の重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金は「5億3729万円」と、まだ去年の7割くらいなんで、今の英智君は、「去年までの勢いを取り戻したい」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、京王杯2歳Sにミルテンベルク、ファンタジーSにクリノハレルヤ、みやこSにペプチドナイルなど、特別レースに6頭を登録しとるんで、どれもメイチに仕上げるやろうな。

2023/10/30
実家は千葉県で酒屋をやっています
斎藤誠調教師(美浦)

主な管理馬:
シャドウディーヴァ(2021年府中牝馬S)
トーキングドラム(2017年阪急杯)
ヌーヴォレコルト(2014年オークスなど)
ゴスホークケン(2007年朝日杯FS)

今週の主な登録馬:
ワールドタキオン(みやこS)
セントメモリーズ(ファンタジーS・京王杯2歳S)
エンライトメント(三春駒特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

千葉県出身の斎藤誠君は、実家が酒屋という、競馬とは縁のない家庭で生まれ育ったんですけど、お父さんと中山競馬場に行った時に、目の前で馬が走っている姿を見て、「騎手になりたい」と思ったそうで、その後は、二度、競馬学校・騎手課程の試験を受けたのですが、どちらも落ちてしまいました。

でも、競馬の世界で働くことを諦め切れなかった斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、3年くらい生産牧場で働いていたんですよ。

そして、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。

そうそう、皆さんもよく知っていると思いますが、栗東の安田隆行厩舎に所属していて、2019年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。

斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょうね。

でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。

最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していました。

それに、2017年までの5年間も、

2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円

という成績を残していて、特に2017年は、賞金が開業してから一番の数字だったんですよ。

ただ、その後の4年間は、

2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円
2020年→27勝・獲得賞金5億1797万円
2021年→30勝・獲得賞金5億1317万円

と、数字が伸び悩んでいましたから、去年の斎藤君は、「キッチリ巻き返したい」と考えていたのでしょうし、実際、去年は、フルデプスリーダーでエルムSを勝つなど、今までで一番多い42勝を上げて、稼いだ賞金は「7億3195万円」と、2017年の次にいい数字でした。

そして今年は、先週までに31勝を上げて、「調教師リーディング」は9位になっているんですけど、重賞を勝てていないことなどから、稼いだ賞金は「5億7535万円」と、去年の10月までの「6億0392万円」を下回っているんですよ。

もちろん、今の斎藤君は、「重賞レースや特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょうね。

こういった中、今週は、みやこSにワールドタキオン、ファンタジーSにセントメモリーズ(京王杯2歳Sにも登録)など、3頭を特別レースに登録していますので、「揃って勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せません。

2023/10/30
柴田善臣君と同じ、競馬学校騎手課程の「第1期生」なんや
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
ソダシ(2022年ヴィクトリアマイルなど)
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)

今週の主な登録馬:
テーオーソラネル(アルゼンチン共和国杯)
クイックバイオ(ファンタジーS)
テラメリタ(ファンタジーS)
ヒヒーン(ファンタジーS)
リレーションシップ(みちのくS)
グットディール(フルーツラインC・貴船S)
モンファボリ(醍醐S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

須貝尚介君は、まだまだ現役で頑張っとる柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、岩戸孝樹君とか、武藤善則君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。

乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、重賞を4勝、通算で302勝を上げとったんや。

でもって、調教師の試験に受かった2008年の2月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝つなど、重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かったんやけど、そのプレッシャーにも負けんで、初めの内から、

2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9勝もして、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。

そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティフリー(現在のドバイターフ)を勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。

その後の6年間は、

2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
2018年→42勝・獲得賞金10億4186万円
2019年→35勝・獲得賞金8億4034万円
2020年→36勝・獲得賞金9億0833万円

っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんやけど、一昨年は、ソダシを使った桜花賞を勝つなど、42勝を上げて、今までで3番目に多い、「11億7357万円」の賞金を稼いどりました。

去年は、1月に愛知杯と東海Sを勝って、この月だけで「1億6874万円」の賞金を稼いどったし、その後も、ソダシを使ったヴィクトリアマイルを勝つなど、今までで一番の47勝を上げて、稼いだ賞金は「11億4363万円」と、一昨年とほとんど変わらん数字やったんや。

そんで今年は、フリームファクシできさらぎ賞を勝っとるんやけど、他の馬がそれほど活躍できとらんこともあって、先週までの成績が「27勝・5億9488万円」っちゅうもんで、去年の10月までの「30勝・9億2519万円」を大きく下回っとるんや。

そんな中、今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にテーオーソラネル、1着賞金が2900万円のファンタジーSにクイックバイオとテラメリタとヒヒーンと、重賞レースに4頭を登録してきましたし、他の特別レースに3頭を登録してきましたんで、尚介君が、「ここで一気に稼がなアカン」と考えて、どれもメイチに仕上げてくるとワシは見とります。

2023/10/30
大手飲料メーカーの内定を断って西山牧場で働いていたんですよ
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
アサマノイタズラ(アルゼンチン共和国杯)
オーキッドロマンス(京王杯2歳S)
バロン(ファンタジーS・京王杯2歳S)
アナンシエーション(馬事公苑リニューアルオープン記念)
ドゥラモンド(ノベンバーS)

担当者:調教師情報部 元調教師N

手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。

お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。

でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。

そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みの飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。

ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。

競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。

最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。

それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と2020年の天皇賞・春など、今までに、GIの9勝を含めて重賞を37勝もしているんですよ。

ちなみに、少し前まで手塚君は「日本調教師会」の副会長をやっていて、去年の2月からは会長をやっています。

2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、2020年までの3年間も、

2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円

という素晴らしい成績を残していて、2020年には、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。

そして一昨年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「重賞7勝を含む45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。

でも去年は、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ちましたけど、JRAでは重賞を一つも勝てずに終わってしまいましたし、全体の成績も「27勝・獲得賞金6億8644万円」と、一昨年を大きく下回っていましたので、今年を迎えるにあたって手塚君は、「一昨年の勢いを取り戻したい」と考えていたのでしょう。

実際、今年は、ソールオリエンスを使った皐月賞など、三つの重賞を含めて先週までに27勝を上げて、稼いだ賞金が「10億8356万円」と、もう去年を大きく上回っているんですよ。

もちろん、今の手塚君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうし、今週は、アルゼンチン共和国杯にアサマノイタズラ、京王杯2歳Sにオーキッドロマンス、ファンタジーSにバロン(京王杯2歳Sにも登録)など、5頭を特別レースに登録していますのから、「どれも勝負懸かり」と考えるべきでしょう。