「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2023/05/09
競馬学校で「アイルランド大使特別賞」をもらっとったんや
長谷川浩大調教師(栗東)

主な管理馬:
ナムラクレア(2023年シルクロードSなど)
ヤマニンアンプリメ(2019年JBCレディスクラシックなど)

今週の主な登録馬:
ナムラクレア(ヴィクトリアマイル)
ホッコーハナミチ(京都ハイジャンプ)
タガノクリステル(栗東S)
ウインルーティン(あずさ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師H

京都府出身の長谷川浩大(こうだい)君は、2000年に、「第19期生」として競馬学校の騎手課程に入ったんですわ。

ちなみに、競馬学校の同期には、現役の乗り役やったら、石橋脩君と松岡正海君がおって、今は美浦で調教師をやっとる加藤士津八(しづや)君も同期やな。

そんで、2003年に競馬学校を卒業する時、騎乗技術が優秀だった者に贈られる、「アイルランド大使特別賞」をもらっとった長谷川君は、この年の3月1日(土)に中村均厩舎から乗り役としてデビューして、マイネサマンサに乗った阪神2Rの新馬戦で「初騎乗・初勝利」を飾ったんや。

しかも、1年目は年末までに、同期の中で一番多い28勝を上げて、関西の新人騎手賞にあたる「中央競馬関西放送記者クラブ賞」をもらっとったように、乗り役として文句ナシのスタートを切れたんですわ。

その後も、2004年は28勝、2005年は38勝、2006年は33勝、2007年は31勝、2008年は22勝と、順調に勝ち星を積み重ねとったし、セフティーエンペラに乗った2004年の福島記念で、同期の中で最初に重賞勝ちを飾ると、ダイワパッションで2005年のフェアリーSと2006年のフィリーズレビューも勝っとりました。

ただ、2009年は3勝と、一気に勝ち星が減ってしもうて、その後も、2010年と2011年が12勝っちゅう数字やったし、次の年も思うように勝てなかったんで、「乗り役として区切りを付けなアカン」と考えた彼は、2012年の9月20日(木)付で乗り役を引退したんや。

それから長谷川君は、前に所属しとった中村均厩舎で調教助手をやって、ここにおった頃には、2018年の福島牝馬Sを勝ったキンショーユキヒメとかを担当しとりました。

2018年の12月、4回目の挑戦で調教師の試験に受かった長谷川君は、次の年の3月に、定年で引退した中村さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しとって、年末までにJRAで「7勝・獲得賞金1億4185万円」っちゅう成績を残しとったんや。

しかも、ヤマニンアンプリメを使った北海道スプリントC(地方交流重賞)で、初めての重賞勝ちを飾っとったし、その後もこの馬でクラスターC(地方交流重賞)とJBCレディスクラシック(地方交流G1)を勝ったんやから、調教師としてええスタートが切れたと言えるやろうな。

その後も、

2020年→11勝・獲得賞金2億4533万円
2021年→15勝・獲得賞金3億2873万円
2022年→20勝・獲得賞金4億8405万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、この間に、ナムラクレアで重賞を2勝しとるし、今年も好調が続いとって、ナムラクレアでシルクロードSを勝つなど、先週までに10勝を上げて、稼いだ賞金は「2億7602万円」と、もう去年の6割近くになっとるんや。

もちろん、今の長谷川君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が1億3000万円のヴィクトリアマイルにナムラクレアとか、特別レースに4頭を登録してきましたんで、どれも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

それに、長谷川君の厩舎は、さっき書いた通り、ヤマニンアンプリメで地方交流G1のJBCレディスクラシックを勝っとりますが、まだJRAのGIは勝てとらんので、ヴィクトリアマイルのナムラクレアには、「JRAでは初めてのGI勝ちをここで」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。

2023/05/09
お父さんが紙の卸売などを手掛けている会社の社長さんなんですよ
深山雅史調教師(美浦)

主な管理馬:
ウインマーベル(2022年葵S)

今週の主な登録馬:
ウインマーベル(京王杯SC)
エリオトローピオ(弥彦S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

深山雅史(ふかやま・まさし)君は、東京都中央区の出身で、お父さんは、紙の卸売などを手掛けている、「株式会社深山」という会社の社長さんなんですよ。

小学校から高校まで野球をやっていた深山君は、立教大学の理学部物理学科に進んでから、友達の影響で競馬が大好きになって、「この世界で働きたい」と思うようになったそうです。

実際、大学の時から、春休みを使って北海道の牧場で馬のことを勉強するための研修を受けていましたし、お父さんのツテで知り合った、2016年に定年で調教師を引退した橋口弘次郎さんから、「競馬の世界に入るなら調教師を目指した方がいい」というアドバイスを受けていたそうですよ。

大学を卒業してからの深山君は、オーストラリアの学校に入って、そこで1年半くらい、馬のことや英会話を勉強して、日本に帰ってきてからは、早来のノーザンファームで2年くらい働いていました。

その後、2004年の7月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、次の年の2月から伊藤正徳厩舎で調教厩務員をやって、2011年から調教助手をやって、15年くらいずっと伊藤厩舎で働いていたんですよ。

深山君が伊藤厩舎にいた時には、2005年のマイラーズCなど重賞を4つ勝ったローエングリンや、2009年と2010年のアメリカJCCなど重賞を3つ勝ったネヴァブションなどがいましたから、こうやって走る馬を間近で見られたことが、彼にはいい経験になったのでしょう。

そして、8回目の挑戦だった2018年の12月に調教師試験に受かった深山君は、次の年の3月、定年で引退した伊藤正徳さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しています。

最初の年は「5勝・獲得賞金8588万円」という成績でしたけど、2年目は「7勝・獲得賞金1億0695万円」、3年目だった一昨年は「8勝・獲得賞金1億3625万円」、4年目だった去年は、ウインマーベルを使った葵Sで初めての重賞勝ちを飾るなど、「16勝・獲得賞金3億9564万円」と、順調に成績を伸ばしていました。

それに、今年もいい流れが続いていて、先週までに早くも10勝を上げて、稼いだ賞金は「1億3424万円」と、去年の同じ時期(5月8日の日曜日まで)の「1億0092万円」を上回っています。

もちろん、今の深山君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、京王杯SCにウインマーベルなど、特別レースに2頭を登録していますので、私が深山君でしたら、どっちも全力で仕上げますね。

2023/05/09
京都産業大学を出てからノーザンファームで…
高柳大輔調教師(栗東)

主な管理馬:
サウンドビバーチェ(2023年阪神牝馬S)
テーオーケインズ(2021年チャンピオンズCなど)
ソリストサンダー(2021年武蔵野S)

今週の主な登録馬:
サウンドビバーチェ(ヴィクトリアマイル)
セデックカズマ(京都ハイジャンプ)
トレンディスター(はやぶさ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

門別の実家が生産牧場っちゅうことで、小さい頃から馬の世話を手伝っとった高柳大輔君は、京都産業大学の馬術部におった1999年には、全日本学生馬術大会に出場しとりました。

そうそう、2011年の1月に美浦で厩舎を開業しとる高柳瑞樹君は、大輔君の兄で、年は2つ違いやな。

大学を卒業した後の大輔君は、ノーザンファームで働いてから、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。

2005年の5月からは、安田隆行厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2016年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、安田厩舎には、トランセンドやカレンチャンやロードカナロアやグレープブランデーがおって、こういう走る馬を間近で見とったんですわ。

そんで、2016年の12月に調教師の試験に受かった大輔君は、それから開業するまで、矢作芳人厩舎と角居勝彦厩舎と音無秀孝厩舎で技術調教師をやって、馬の仕上げ方や、厩舎をやりくりする方法とか、色んなことを教わっとりましたな。

2018年の3月に自分の厩舎を開業した大輔君は、その年の暮れまでに「13勝・獲得賞金1億9773万円」っちゅう成績を残しとりました。

その後も、

2019年→17勝・獲得賞金3億2805万円
2020年→18勝・獲得賞金3億7357万円
2021年→27勝・獲得賞金6億0811万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、特に一昨年は、テーオーケインズを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝つと、この馬で、地方交流G1の帝王賞と、JRAのGI、チャンピオンズCを勝っとるし、ソリストサンダーを使った武蔵野Sも勝っとったんですわ。

そんで去年は、かしわ記念に使ったソリストサンダーが2着で2800万円の賞金を稼いで、JBCクラシックに使ったテーオーケインズが勝って1億円の賞金を稼いだりと、地方交流G1で管理馬がよう走ったんやけど、JRAでは、重賞勝ちが平安Sだけやったこともあって、「25勝・獲得賞金5億4465万円」と、一昨年の数字を下回っとります。

もちろん、今年を迎えるにあたって大輔君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、今年は先週までに、サウンドビバーチェを使った阪神牝馬Sなど、10勝を上げとって、稼いだ賞金は「2億8875万円」と、もう去年の半分以上になっとるんや。

そんな訳で、今の大輔君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろうし、今週は、ヴィクトリアマイルのサウンドビバーチェとか、3頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2023/05/09
目の病気で乗り役を引退したんですわ
武英智調教師(栗東)

主な管理馬:
メイケイエール(2022年セントウルSなど)

今週の主な登録馬:
メイケイエール(ヴィクトリアマイル)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

武英智(ひでのり)君は、親父さんが乗り役と調教助手をやっとった武永祥(ながよし)君で、お祖父さんが、タイギヨウを使った1966年の阪神3歳S(現在の阪神ジュベナイルF)とか、重賞を20勝、通算で735勝を上げとった元調教師の武平三さんやな。

それに、2009年の菊花賞を勝ったスリーロールスなどを管理しとって、2014年の2月に調教師を引退した武宏平さんや、一昨年の2月まで栗東で厩舎を構えとった作田誠二君や、乗り役と調教師をやっとった武邦彦さん(故人)や、武豊君と武幸四郎君とかが親戚なんや。

こういう「筋金入りの競馬一家」に生まれた英智君が、競馬の世界に進んだんは、まあ当たり前のことやろ。

1996年に、「第15期生」として競馬学校の騎手課程に入った英智君は、1999年に領家政蔵厩舎から乗り役としてデビューして、この年に22勝を挙げて、関西の新人騎手賞を受賞しとりましたな。

そんで、2年目には18勝を上げとったんやけど、3年目からはずっと勝ち星が1ケタやったし、目の病気になってしもうたこともあって、2012年の9月に乗り役を引退したんですわ。

その後は、木原一良厩舎で調教助手をやって、ここでは、2013年の共同通信杯を勝ったメイケイペガスターや、2017年のみやこSを勝ったテイエムジンソクとかを担当しとりました。

2016年、調教師の試験に受かった英智君は、そのまま木原厩舎で技術調教師として腕を磨いて、2018年の3月に自分の厩舎を開業したんや。

結局、最初の年は、レースに使った数が少なかったんで、「9勝・獲得賞金1億8503万円」っちゅう成績やったけど、次の年は「19勝・獲得賞金2億9301万円」と一気に数字を伸ばしとりました。

2020年は、「14勝・獲得賞金3億2850万円」っちゅう成績で、勝ち星は減ってしもうたんやけど、メイケイエールを使った小倉2歳Sで初めての重賞勝ちを飾っとったし、同じメイケイエールを使ったファンタジーSも勝っとるんですわ。

で、一昨年は、メイケイエールを使ったチューリップ賞を勝つなど、「29勝・獲得賞金4億4964万円」と、一気に成績を伸ばしとったんや。

それに、去年も勢いが続いとって、メイケイエールで重賞を三つも勝つなど、「33勝・獲得賞金7億3523万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとります。

そんで今年は、先週までに9勝を上げとるんやけど、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金は「1億8310万円」と、まだ去年の25%にも達しとらんのやから、今の英智君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が1億3000万円のヴィクトリアマイルにメイケイエールを登録しとるんで、気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

そうそう、英智君の厩舎は、まだGIを勝っとらんので、今回は、「ここで初めてのGI勝ちを」っちゅう思いも込められとるんやろうな。