「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2023/05/01
きさらぎ賞を勝っとるんやけど、他の馬が…
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
ソダシ(2022年ヴィクトリアマイルなど)
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)

今週の主な登録馬:
カルロヴェローチェ(NHKマイルC)
ドルチェモア(NHKマイルC)
ローレルキャニオン(京都新聞杯)
リレーションシップ(鞍馬S)
ビューティーウェイ(烏丸S)
フォルテディマルミ(烏丸S)
ヘッズオアテールズ(烏丸S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

須貝尚介君は、まだまだ現役で頑張っとる柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、岩戸孝樹君とか、武藤善則君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。

乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、重賞を4勝、通算で302勝を上げとったんや。

でもって、調教師の試験に受かった2008年の2月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。

ちなみに彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝つなど、重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かったんやけど、そのプレッシャーにも負けんで、初めの内から、

2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9勝もして、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。

そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティフリー(現在のドバイターフ)を勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。

その後の6年間は、

2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
2018年→42勝・獲得賞金10億4186万円
2019年→35勝・獲得賞金8億4034万円
2020年→36勝・獲得賞金9億0833万円

っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんやけど、一昨年は、ソダシを使った桜花賞を勝つなど、42勝を上げて、今までで3番目に多い、「11億7357万円」の賞金を稼いどりました。

去年は、1月に愛知杯と東海Sを勝って、この月だけで「1億6874万円」の賞金を稼いどったし、その後も、ソダシを使ったヴィクトリアマイルを勝つなど、今までで一番の47勝を上げて、稼いだ賞金は「11億4363万円」と、一昨年とほとんど変わらん数字やったんや。

そんで今年は、フリームファクシできさらぎ賞を勝っとるんやけど、他の馬がそれほど活躍できとらんこともあって、先週までの成績が「11勝・2億4860万円」っちゅうもんで、去年のペースを大きく下回っとるんや。

そんな中、今週は、NHKマイルCにカルロヴェローチェとドルチェモアとか、賞金の高い特別レースに7頭を登録してきましたんで、尚介君が、「ここで一気に稼がなアカン」と考えて、どれもメイチに仕上げてくるとワシは見とります。

2023/05/01
日本獣医畜産大学の卒業生やな
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
ジェラルディーナ(2022年エリザベス女王杯など)
キラーアビリティ(2021年ホープフルSなど)
クロノジェネシス(2021年宝塚記念など)
ラウダシオン(2020年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
セッション(NHKマイルC)
キラーアビリティ(新潟大賞典)
スマイルスルー(わらび賞)

担当者:調教師情報部 元調教師I

神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に競馬が好きになって、高校生の時に、夏休みを使って北海道の牧場で1ヶ月くらい住み込みで働いて、そん時に、「調教師を目指す」と決めたそうですな。

せやから、進学先に日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)を選んで、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとったし、卒業した後は、2年くらいノーザンファームで働いとったんですわ。

それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。

松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も帯同しとったんですわ。

2014年の12月、調教師の試験に受かった斉藤君は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、この年は「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。

でもって、その後の3年間は、

2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円

と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に2019年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬で秋華賞も勝って、初めてのGI勝ちを飾ったんですわ。

それに2020年は、ラウダシオンを使ったNHKマイルC、クロノジェネシスを使った宝塚記念と有馬記念を勝つなど、重賞を5勝、全部で34勝を上げとって、稼いだ賞金は「13億5145万円」と、今までで一番の数字やったし、一昨年も、クロノジェネシスを使った宝塚記念、キラーアビリティを使ったホープフルSを勝つなど、今まで一番多い44勝を上げとって、一昨年の次に多い「11億6956万円」の賞金を稼いどりました。

そんで去年は、ジェラルディーナでオールカマーとエリザベス女王杯を勝って、キラーアビリティで中日新聞杯を勝ったんやけど、「37勝・獲得賞金11億0689万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも一昨年を下回ってしもうたし、今年も、先週までに重賞の3勝を含めて12勝を上げとるんやけど、JRAでは、大阪杯以外のGIに馬を使えとらんこともあって、稼いだ賞金が「3億2805万円」と、まだ去年の3割にも達しとらんのや。

もちろん、今の斉藤君は、「大きいレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとるんやろうし、今週は、NHKマイルCにセッション、新潟大賞典にキラーアビリティとか、特別レースに3頭を登録してきましたんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。

2023/05/01
ミスターシービーの主戦だった吉永正人さんに憧れて
和田雄二調教師(美浦)

主な管理馬:
オールパルフェ(2022年デイリー杯2歳S)

今週の主な登録馬:
オールパルフェ(NHKマイルC)
アオイゴールド(秩父特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

和田雄二君は、鹿児島県の鹿屋市に生まれて、県立の鹿屋農業高校を1988年に卒業してから、日本大学の農獣医学部畜産学科に進んで、1992年に卒業しています。

それから、1994年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から、トウショウボーイを管理していたことで有名な保田隆芳さんの厩舎で厩務員をやっていました。

1996年の4月、吉永正人さんの厩舎に移ると、次の年の6月から調教助手をやって、2006年の9月に吉永さんが亡くなるまで、ずっとそこで経験を積んでいたんですよ。

同じ鹿児島県出身で、乗り役時代に、ミスターシービーで牡馬三冠を勝つなど、大きなレースに強かった吉永さんに憧れて競馬の世界に入った和田君は、念願が叶って吉永さんの厩舎に入れたことを大喜びしていましたし、その頃から何度も調教師の試験を受けていて、なかなか合格できずにいましたけど、14回目だった2012年に試験に受かっています。

ちなみに、試験に受かった知らせが届いた時には、吉永さんの長男で、1992年から2008年まで乗り役をやっていて、今は和田勇介厩舎で調教助手をやっている護(まもる)君の家に行って、師匠の仏前に報告したそうです。

2013年の3月に自分の厩舎を開業した和田君は、最初の年こそ、「4勝・獲得賞金4646万円」という成績でしたけど、その後は、

2014年→12勝・獲得賞金1億3282万円
2015年→14勝・獲得賞金2億2790万円

と、順調に勝ち星と賞金を伸ばしていました。

でも、その後の4年間は、

2016年→9勝・獲得賞金2億1595万円
2017年→11勝・獲得賞金2億0912万円
2018年→10勝・獲得賞金1億7290万円
2019年→12勝・獲得賞金1億6865万円

という形で数字が伸び悩んでしまって、2020年は、「15勝・獲得賞金2億1137万円」という成績を残して、巻き返しに成功しましたけど、一昨年は、「9勝・獲得賞金1億8229万円」と、前の年を大きく下回ってしまったんですよ。

そんな訳で、去年の和田君は、「何が何でも巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、オールパルフェを使ったデイリー杯2歳Sで初めて重賞を勝つなど、全部で10勝を上げて、稼いだ賞金は「2億0867万円」と、一昨年の数字を上回っています。

でも、今年に入ってからは、平場の3勝しかできていませんから、今の和田君は、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。

こういった中、今週は、NHKマイルCのオールパルフェなど、特別レースに2頭を登録していますので、私が彼でしたら、どっちも全力で仕上げますね。

2023/05/01
長男と次男が乗り役としてデビューしとります
角田晃一調教師(栗東)

主な管理馬:
イベリス(2021年京都牝馬Sなど)
アレスバローズ(2018年CBC賞など)
ベルカント(2014年フィリーズレビューなど)

今週の主な登録馬:
タマモブラックタイ(NHKマイルC)
ブラックアーメット(平城京S)
ダイヤグラフ(わらび賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

1986年の4月に「第5期生」として競馬学校の騎手課程に入っとって、1989年の3月に渡辺栄さんの厩舎からデビューした角田晃一君は、今でも現役で頑張っとる田中勝春君や、美浦で調教師をやっとる小野次郎君や、2014年に乗り役を引退して、今は競馬評論家として活躍しとる佐藤哲三君とかが競馬学校の同期やな。

誰でもよう知っとる通り、乗り役時代の角田君は、デビュー3年目やった1991年に、シスタートウショウに乗った桜花賞で初めてGIを勝っとって、その他にも、ノースフライトに乗った1994年の安田記念とマイルCS、フジキセキに乗った1994年の朝日杯3歳S、ジャングルポケットに乗った2001年のダービー、ヒシミラクルに乗った2002年の菊花賞と2003年の天皇賞・春と宝塚記念とか、GIの10勝を入れて重賞を38回も勝って、全部で713勝もしとりました。

そうそう、一昨年の3月に乗り役としてデビューした角田大和(やまと)君は晃一君の長男で、去年の3月にデビューした角田大河(たいが)君は次男やな。

大和君も大河君も、晃一君が大きいレースで活躍しとる姿に憧れて、乗り役を目指したんや。

調教師の試験に受かった2010年に乗り役を引退した晃一君は、中竹和也厩舎で技術調教師をやって、厩舎をやりくりする方法や、馬の集め方とかを教わっとって、2011年の3月に自分の厩舎を開業しとります。

初めの年は7勝やったけど、2年目は19勝、3年目は20勝と順調に数字を伸ばしとったし、2013年には、ベルカントを使ったファンタジーSで初めての重賞勝ちを飾っとりました。

その後も順調に勝ち星を積み重ねとって、2017年は、今までで一番多い30勝を上げて、「5億1704万円」の賞金を稼いどったし、2018年は、28勝を上げて、今までで一番多い「5億5825万円」の賞金を稼いどったんや。

せやけど、去年までの4年間は、

2019年→23勝・獲得賞金5億3364万円
2020年→19勝・獲得賞金3億7060万円
2021年→19勝・獲得賞金3億3147万円
2022年→18勝・獲得賞金2億6191万円

と書けば分かる通り、賞金が完全に「右肩下がり」やったんですわ。

せやから、今年を迎えるにあたって晃一君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、今年は先週までに、タマモブラックタイを使ったファルコンSを勝つなど、9勝を上げとって、稼いだ賞金は「1億8373万円」と、もう去年の7割以上になっとります。

もちろん、今の晃一君は、「この勢いでもっと稼ぎたい」と考えとるんやろうし、そんな中、今週は、NHKマイルにタマモブラックタイ、平城京Sにブラックアーメット、わらび賞にダイヤグラフと、特別レースに3頭を登録しとるんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。

そうそう、晃一君の厩舎は、まだGIを勝っとらんから、NHKマイルCのタマモブラックタイには、「ここで初めてのGI勝ちを」っちゅう思いも込められとるんやろうな。