注目調教師
2022/10/31
「馬術でオリンピックを目指そう」って考えとったんやけど
池添学調教師(栗東)
主な管理馬:
プラダリア(2022年青葉賞)
アンドヴァラナウト(2021年ローズS)
ヴィクティファルス(2021年スプリングS)
サラキア(2020年府中牝馬S)
今週の主な登録馬:
アロマデローサ(ファンタジーS)
ブトンドール(ファンタジーS)
担当者:調教師情報部 元調教師H
皆さんもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが同じ栗東で厩舎を構えとる池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。
学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、騎手になるんを諦めたそうですわ。
けど、誘導馬に乗るとか、厩舎で働くとか、「馬に関わる仕事がしたい」と考えとった学君は、将来の選択肢を広げるために、小学校5年生の頃からやっていた馬術に本腰を入れて、その腕は、馬術の名門、明治大学に推薦で入れるほどになったんや。
彼がおった時の明治大学は、大学馬術部の中で一番強くて、学君自身、かなり自信を持っとったし、一時は「オリンピックを目指そう」って考えとったんやけど、海外に遠征した2年生の時、そこで世界レベルの馬術を見て、「とてもかなわん」と感じたんで、真剣に「競馬の道へ進もう」と思ったそうですわ。
ちなみに、美浦で厩舎を開業しとる、久保田貴士君と高柳瑞樹君も、明治大学の馬術部出身やな。
そうそう、7月17日(日)に中京競馬場でやっとった、「ジョッキーベイビーズ」の東海地区代表決定戦で優勝した、中学校1年生の池添陽(ひなた)君は、学君の長男で、乗り役を目指しとるんや。
大学を卒業してからの学君は、「ノーザンファーム」で3ヶ月くらい働いた後、ジャパンとブルームの2頭を去年のジャパンCに使っとった、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎で1年くらい働いとりました。
日本に戻ってからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から兼雄君の厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2013年の12月に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かっとります。
でもって、2015年に自分の厩舎を開業した学君は、その年にいきなり21勝もして、「2億5071万円」の賞金を稼いどりました。
それから一昨年までも、
2016年→21勝・獲得賞金3億5328万円
2017年→23勝・獲得賞金4億1601万円
2018年→24勝・獲得賞金4億4060万円
2019年→33勝・獲得賞金6億0859万円
2020年→33勝・獲得賞金8億5459万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、特に一昨年は、エアアルマスを使った東海Sと、サラキアを使った府中牝馬Sを勝つなど、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
そんで去年は、ヴィクティファルスを使ったスプリングSと、カテドラルを使った京成杯AHと、アンドヴァラナウトを使ったローズSを勝つなど、一昨年と同じ33勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「7億8951万円」と、一昨年の数字を下回ってしもうたんや。
せやから、今年の学君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとるんやろうし、実際、プラダリアを使った青葉賞と、ブトンドールを使った函館2歳Sを勝つなど、先週までに、もう去年に並ぶ33勝を上げとって、賞金も「7億3775万円」と、去年のペースを上回っとります。
もちろん、今の学君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が2900万円のファンタジーSにアロマデローサとブトンドールを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。
主な管理馬:
プラダリア(2022年青葉賞)
アンドヴァラナウト(2021年ローズS)
ヴィクティファルス(2021年スプリングS)
サラキア(2020年府中牝馬S)
今週の主な登録馬:
アロマデローサ(ファンタジーS)
ブトンドール(ファンタジーS)
担当者:調教師情報部 元調教師H
皆さんもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが同じ栗東で厩舎を構えとる池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。
学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、騎手になるんを諦めたそうですわ。
けど、誘導馬に乗るとか、厩舎で働くとか、「馬に関わる仕事がしたい」と考えとった学君は、将来の選択肢を広げるために、小学校5年生の頃からやっていた馬術に本腰を入れて、その腕は、馬術の名門、明治大学に推薦で入れるほどになったんや。
彼がおった時の明治大学は、大学馬術部の中で一番強くて、学君自身、かなり自信を持っとったし、一時は「オリンピックを目指そう」って考えとったんやけど、海外に遠征した2年生の時、そこで世界レベルの馬術を見て、「とてもかなわん」と感じたんで、真剣に「競馬の道へ進もう」と思ったそうですわ。
ちなみに、美浦で厩舎を開業しとる、久保田貴士君と高柳瑞樹君も、明治大学の馬術部出身やな。
そうそう、7月17日(日)に中京競馬場でやっとった、「ジョッキーベイビーズ」の東海地区代表決定戦で優勝した、中学校1年生の池添陽(ひなた)君は、学君の長男で、乗り役を目指しとるんや。
大学を卒業してからの学君は、「ノーザンファーム」で3ヶ月くらい働いた後、ジャパンとブルームの2頭を去年のジャパンCに使っとった、アイルランドのエイダン・オブライエン厩舎で1年くらい働いとりました。
日本に戻ってからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から兼雄君の厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2013年の12月に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かっとります。
でもって、2015年に自分の厩舎を開業した学君は、その年にいきなり21勝もして、「2億5071万円」の賞金を稼いどりました。
それから一昨年までも、
2016年→21勝・獲得賞金3億5328万円
2017年→23勝・獲得賞金4億1601万円
2018年→24勝・獲得賞金4億4060万円
2019年→33勝・獲得賞金6億0859万円
2020年→33勝・獲得賞金8億5459万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、特に一昨年は、エアアルマスを使った東海Sと、サラキアを使った府中牝馬Sを勝つなど、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
そんで去年は、ヴィクティファルスを使ったスプリングSと、カテドラルを使った京成杯AHと、アンドヴァラナウトを使ったローズSを勝つなど、一昨年と同じ33勝を上げたんやけど、稼いだ賞金は「7億8951万円」と、一昨年の数字を下回ってしもうたんや。
せやから、今年の学君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとるんやろうし、実際、プラダリアを使った青葉賞と、ブトンドールを使った函館2歳Sを勝つなど、先週までに、もう去年に並ぶ33勝を上げとって、賞金も「7億3775万円」と、去年のペースを上回っとります。
もちろん、今の学君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が2900万円のファンタジーSにアロマデローサとブトンドールを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。
2022/10/31
栗東高校から京都産業大学に進んで馬術部に入っとったんや
大久保龍志調教師(栗東)
主な管理馬:
ディープボンド(2022年阪神大賞典など)
チュウワウィザード(2020年チャンピオンズCなど)
ダノンシャーク(2014年マイルCSなど)
アサクサキングス(2007年菊花賞など)
今週の主な登録馬:
ノースザワールド(ノベンバーS)
ハピ(みやこS)
ブリッツファング(みやこS)
担当者:調教師情報部 元調教師T
大久保龍志君は、ナリタブライアンやナリタタイシンやメジロパーマーやエリモジョージとかで、重賞50勝を含む597勝っちゅう実績を残して、2006年の2月に定年で調教師を引退した大久保正陽さんの次男で、メジロドーベルやショウナンカンプやショウナンパントルとかで、重賞42勝を含む878勝っちゅう実績を残して、2015年の2月に定年で調教師を引退した美浦の大久保洋吉さんは親戚ですな。
そうそう、龍志君の厩舎で調教助手をやっとる大久保裕章君は、龍志君の弟で、今年、池添学君の厩舎から乗り役としてデビューした大久保友雅(ゆうが)君は、裕章君の息子なんですわ。
栗東高校から京都産業大学に進んで、馬術部に入っとった龍志君は、1988年の9月に競馬学校の厩務員課程に入ると、次の年から親父さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2001年に調教師の試験に受かっとりました。
それから、2003年に自分の厩舎を開業した龍志君は、その年に、「23勝・獲得賞金3億4892万円」っちゅう、1年目としてはかなりエエ成績を残しとったし、その後も順調に勝ち星を増やしとって、2007年には、アサクサキングスを使った菊花賞で初めてGIを勝っとって、他にも、ダノンシャークを使った2014年のマイルCSや、チュウワウィザードを使った一昨年のチャンピオンズCとか、今までに重賞を23回も勝っとります。
そんでもって、龍志君の厩舎は、初めてGIを勝った2007年に、31勝を上げて、「8億7617万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
次の年からは2017年までは賞金が伸び悩んどったんやけど、2018年からの4年間は、
2018年→獲得賞金5億6745万円
2019年→獲得賞金6億1567万円
2020年→獲得賞金6億8902万円
2021年→獲得賞金7億1985万円
と書けば分かる通り、右肩上がりで数字を増やしとって、特に去年は、ディープボンドを使った阪神大賞典を勝つなど、26勝を上げて、2007年の次に多い賞金を稼いどったし、この馬でフランスに遠征して、G2のフォワ賞を勝っとるんですわ。
それに、今年に入ってからも勢いは続いとって、去年に続いてディープボンドで阪神大賞典を勝つなど、先週までに23勝を上げて、稼いだ賞金は「6億4336万円」と、もう去年の9割くらいになっとるし、地方でも、チュウワウィザードを使った交流G1の川崎記念を勝っとります。
もちろん、今の龍志君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1840万円のノベンバーSにノースザワールド、1着賞金が4000万円のみやこSにハピとブリッツファングと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、龍志君がどの馬もメイチに仕上げてくるとワシは見とります。
主な管理馬:
ディープボンド(2022年阪神大賞典など)
チュウワウィザード(2020年チャンピオンズCなど)
ダノンシャーク(2014年マイルCSなど)
アサクサキングス(2007年菊花賞など)
今週の主な登録馬:
ノースザワールド(ノベンバーS)
ハピ(みやこS)
ブリッツファング(みやこS)
担当者:調教師情報部 元調教師T
大久保龍志君は、ナリタブライアンやナリタタイシンやメジロパーマーやエリモジョージとかで、重賞50勝を含む597勝っちゅう実績を残して、2006年の2月に定年で調教師を引退した大久保正陽さんの次男で、メジロドーベルやショウナンカンプやショウナンパントルとかで、重賞42勝を含む878勝っちゅう実績を残して、2015年の2月に定年で調教師を引退した美浦の大久保洋吉さんは親戚ですな。
そうそう、龍志君の厩舎で調教助手をやっとる大久保裕章君は、龍志君の弟で、今年、池添学君の厩舎から乗り役としてデビューした大久保友雅(ゆうが)君は、裕章君の息子なんですわ。
栗東高校から京都産業大学に進んで、馬術部に入っとった龍志君は、1988年の9月に競馬学校の厩務員課程に入ると、次の年から親父さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2001年に調教師の試験に受かっとりました。
それから、2003年に自分の厩舎を開業した龍志君は、その年に、「23勝・獲得賞金3億4892万円」っちゅう、1年目としてはかなりエエ成績を残しとったし、その後も順調に勝ち星を増やしとって、2007年には、アサクサキングスを使った菊花賞で初めてGIを勝っとって、他にも、ダノンシャークを使った2014年のマイルCSや、チュウワウィザードを使った一昨年のチャンピオンズCとか、今までに重賞を23回も勝っとります。
そんでもって、龍志君の厩舎は、初めてGIを勝った2007年に、31勝を上げて、「8億7617万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
次の年からは2017年までは賞金が伸び悩んどったんやけど、2018年からの4年間は、
2018年→獲得賞金5億6745万円
2019年→獲得賞金6億1567万円
2020年→獲得賞金6億8902万円
2021年→獲得賞金7億1985万円
と書けば分かる通り、右肩上がりで数字を増やしとって、特に去年は、ディープボンドを使った阪神大賞典を勝つなど、26勝を上げて、2007年の次に多い賞金を稼いどったし、この馬でフランスに遠征して、G2のフォワ賞を勝っとるんですわ。
それに、今年に入ってからも勢いは続いとって、去年に続いてディープボンドで阪神大賞典を勝つなど、先週までに23勝を上げて、稼いだ賞金は「6億4336万円」と、もう去年の9割くらいになっとるし、地方でも、チュウワウィザードを使った交流G1の川崎記念を勝っとります。
もちろん、今の龍志君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1840万円のノベンバーSにノースザワールド、1着賞金が4000万円のみやこSにハピとブリッツファングと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、龍志君がどの馬もメイチに仕上げてくるとワシは見とります。
2022/10/31
川田将雅君の師匠ですな
安田隆行調教師(栗東)
主な管理馬:
ダノンスコーピオン(2022年NHKマイルCなど)
ダノンスマッシュ(2021年高松宮記念など)
ロードカナロア(2013年スプリンターズSなど)
カレンチャン(2011年スプリンターズSなど)
今週の主な登録馬:
ペースセッティング(京王杯2歳S)
サトノアポロン(神奈川新聞杯)
ガルムキャット(百日草特別)
担当者:調教師情報部 元調教師S
安田隆行君が、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんがよう知っとるやろう。
今年で開業28年目を迎えた彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、
2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円
っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年のスプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬がよう稼いどりましたな。
それに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、2018年の3月に厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。
2014年から、安田君の厩舎はしばらく伸び悩んどったんやけど、2019年には、ダノンスマッシュでシルクロードSとキーンランドCを、ダイアトニックでスワンSを勝つなど、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう、今までで一番の成績を残して、初めて調教師リーディングの1位になっとったし、一昨年は、ダノンザキッドを使ったホープフルSで7年振りにGIを勝つなど、46勝を上げて、今までで3番目に多い「12億5395万円」の賞金を稼いどりました。
せやけど去年は、「41勝・獲得賞金11億8246万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも前の年を下回ってしもうたんや。
そんな訳で、今年の安田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」って考えとるんやろうし、実際、ダノンスコーピオンを使ったNHKマイルCとか、ダイアトニックを使った先週のスワンSとか、重賞の6勝を含めて先週まで38勝を上げとって、稼いだ賞金は「10億1023万円」と、去年の数字が射程圏内に入っとるんですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円の京王杯2歳Sに登録しとるペースセッティングとか、全部で3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるやろうな。
主な管理馬:
ダノンスコーピオン(2022年NHKマイルCなど)
ダノンスマッシュ(2021年高松宮記念など)
ロードカナロア(2013年スプリンターズSなど)
カレンチャン(2011年スプリンターズSなど)
今週の主な登録馬:
ペースセッティング(京王杯2歳S)
サトノアポロン(神奈川新聞杯)
ガルムキャット(百日草特別)
担当者:調教師情報部 元調教師S
安田隆行君が、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんがよう知っとるやろう。
今年で開業28年目を迎えた彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、
2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円
っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年のスプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬がよう稼いどりましたな。
それに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、2018年の3月に厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。
2014年から、安田君の厩舎はしばらく伸び悩んどったんやけど、2019年には、ダノンスマッシュでシルクロードSとキーンランドCを、ダイアトニックでスワンSを勝つなど、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう、今までで一番の成績を残して、初めて調教師リーディングの1位になっとったし、一昨年は、ダノンザキッドを使ったホープフルSで7年振りにGIを勝つなど、46勝を上げて、今までで3番目に多い「12億5395万円」の賞金を稼いどりました。
せやけど去年は、「41勝・獲得賞金11億8246万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも前の年を下回ってしもうたんや。
そんな訳で、今年の安田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」って考えとるんやろうし、実際、ダノンスコーピオンを使ったNHKマイルCとか、ダイアトニックを使った先週のスワンSとか、重賞の6勝を含めて先週まで38勝を上げとって、稼いだ賞金は「10億1023万円」と、去年の数字が射程圏内に入っとるんですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円の京王杯2歳Sに登録しとるペースセッティングとか、全部で3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるやろうな。
2022/10/31
慶応大学の商学部を卒業して、サラリーマンになる予定でしたが
手塚貴久調教師(美浦)
主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)
今週の主な登録馬:
マイネルファンロン(アルゼンチン共和国杯)
エナジーチャイム(京王杯2歳S・ファンタジーS)
キングズレイン(百日草特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。
そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みの飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。
競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。
それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と一昨年の天皇賞・春など、今までに、GIの8勝を含めて重賞を34勝もしているんですよ。
ちなみに、少し前まで手塚君は「日本調教師会」の副会長をやっていて、今年の2月からは会長をやっています。
2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、一昨年までの3年間も、
2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円
という素晴らしい成績を残していて、一昨年は、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。
そして去年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、今年は先週までが「22勝・獲得賞金5億4487万円」という成績で、去年のペースを大きく下回っていますから、きっと今の手塚君は、「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、アルゼンチン共和国杯のマイネルファンロン、京王杯2歳Sのエナジーチャイム(ファンタジーSにも登録)など、3頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、「どれも勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。
主な管理馬:
ユーバーレーベン(2021年オークス)
シュネルマイスター(2021年NHKマイルCなど)
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)
今週の主な登録馬:
マイネルファンロン(アルゼンチン共和国杯)
エナジーチャイム(京王杯2歳S・ファンタジーS)
キングズレイン(百日草特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2005年3月に廃止)で調教師をやっていた手塚佳彦さんの長男で、佳彦さんは、足利競馬場と宇都宮競馬場で29連勝したドージマファイターを管理していたことでお馴染みですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学の商学部を卒業する前には、大手飲料メーカーなど、いくつかの会社から内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになったそうです。
そして、手塚君の伯父にあたる、ライスシャワーの調教師としてお馴染みの飯塚好次(よしじ)さんに相談したところ、「それならJRAでやった方がいい」と言われて気持ちが決まったそうで、就職の内定を断って、当時、鵡川にあった西山牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏(さとし)さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていたんですよ。
競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しました。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も、2010年が19勝だった以外は、毎年20勝以上しています。
それに、手塚君の厩舎は、開業1年目だった1999年に、ベルグチケットを使ったフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSや、フィエールマンを使った2018年の菊花賞と2019年と一昨年の天皇賞・春など、今までに、GIの8勝を含めて重賞を34勝もしているんですよ。
ちなみに、少し前まで手塚君は「日本調教師会」の副会長をやっていて、今年の2月からは会長をやっています。
2017年は、セダブリランテスを使ったラジオNIKKEI賞を勝つなど、38勝を上げて、「6億8707万円」の賞金を稼いでいましたし、一昨年までの3年間も、
2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
2020年→33勝・獲得賞金10億3416万円
という素晴らしい成績を残していて、一昨年は、賞金が初めて10億円の大台に乗っていました。
そして去年は、ウインマリリンで日経賞とオールカマー、シュネルマイスターでNHKマイルCと毎日王冠、ユーバーレーベンでオークスを勝つなど、「45勝・獲得賞金13億3529万円」という成績で、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、今年は先週までが「22勝・獲得賞金5億4487万円」という成績で、去年のペースを大きく下回っていますから、きっと今の手塚君は、「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、アルゼンチン共和国杯のマイネルファンロン、京王杯2歳Sのエナジーチャイム(ファンタジーSにも登録)など、3頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、「どれも勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。