「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2022/06/13
初めての重賞勝ちをドバイで飾っとるんや
新谷功一調教師(栗東)

主な管理馬:
クラウンプライド(2022年UAEダービー)

今週の主な登録馬:
リメイク(ユニコーンS)
アラモードバイオ(STV杯)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

福岡県小倉市出身の新谷功一君は、親父さんが厩務員をやっとって、小さい頃から馬が身近な環境で育っとって、小学校5年生の頃から乗馬をやっとったんやけど、中学校と高校に通っている時は、将来の仕事をどうするかは深く考えてなかったそうやな。
せやけど、「実家を出て自分の力で稼ぎたい」と考えとった新谷君は、栗東高校の同級生が、門別にある育成牧場の「ファンタストクラブ」で働くっちゅう話を聞いて、高校を卒業した1994年から、一緒に働くことにしたんや。
新谷君が「ファンタストクラブ」で働き始めてからすぐに、前の年のエリザベス女王杯を勝ったホクトベガが調整に来とって、彼がこの馬に乗っとったし、1998年の安田記念とマイルCSなどを勝ったタイキシャトルや、1998年の朝日杯3歳Sなどを勝ったアドマイヤコジーンとかもおって、こういう馬達を間近で見られたんやから、ホンマにエエ経験になっとるんでしょうな。
すっかり馬乗りの仕事が楽しくなった新谷君は、3年くらい「ファンタストクラブ」で働いて、新冠の「武田牧場」で1年くらい働いてから、1998年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から福永甲(はじめ)厩舎で厩務員をやって、6月からは調教助手をやっとりました。
それから、2000年の7月から8年くらい森秀行厩舎で調教助手をやっとったんやけど、30歳を過ぎて、「もっと色んな厩舎で経験を積みたい」と考えたそうで、その後は、湯窪幸雄厩舎と大久保龍志厩舎と高橋康之厩舎で調教助手をやっとったんや。
2018年の12月、11回目の挑戦で調教師の試験に受かった新谷君は、一昨年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、「5勝・獲得賞金1億2495万円」っちゅう成績やったけど、2年目だった去年は、「17勝・獲得賞金2億8076万円」と、大きく数字を伸ばしとりました。
そんで、3年目の今年も勢いは続いとって、先週までの成績が「16勝・獲得賞金2億6476万円」と、勝ち星と賞金のどっちも、もう去年の9割以上になっとるし、クラウンプライドを使ったドバイのUAEダービーを勝って、初めての重賞勝ちを海外で飾っとるんですわ。
もちろん、今の新谷君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3700万円のユニコーンSにリメイク、1510万円のSTV杯にアラモードバイオと、賞金の高い特別レースに2頭を登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2022/06/13
乗り役時代にGIを22勝もしとったんですわ
河内洋調教師(栗東)

主な管理馬:
サンライズソア(2018年平安Sなど)
プラチナムバレット(2017年京都新聞杯)
ヤマニンキングリー(2009年札幌記念など)
マルカシェンク(2008年関屋記念)

今週の主な登録馬:
ジュタロウ(ユニコーンS)
アイコンテーラー(マーメイドS)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんもよう知っとるやろうけど、河内洋君は、1974年に武田作十郎厩舎から乗り役としてデビューして、それから、メジロラモーヌに乗った1986年の牝馬三冠や、サッカーボーイに乗った1988年のマイルCSや、ニシノフラワーに乗った1992年の桜花賞や、アグネスフライトに乗った2000年のダービーや、アグネスタキオンに乗った2001年の皐月賞とか、GIの22勝を含めて重賞を134勝もしとって、通算で2111勝っちゅう素晴らしい成績を残しとりますな。
そんで、調教師の試験に受かった2003年に乗り役を引退して、2005年に自分の厩舎を開業しとって、この年は4勝止まりやったけど、2年目は19勝、3年目は24勝と、エエ感じで成績を伸ばしとりました。
こういう風に、初めの内から一気に成績を伸ばせたんは、開業したばかりの頃から、「アグネス」の渡辺孝男オーナー(故人)や、「ニシノ」の西山茂行オーナーに、エエ馬を預けてもらったからなんでしょうな。
4年目やった2008年には、マルカシェンクを使った関屋記念で初めて重賞を勝つと、ヤマニンキングリーを使った中日新聞杯も勝つなど、全部で29勝を上げて、開業してから一番多い「5億5031万円」の賞金を稼いどったし、それから2013年までは、ずっと賞金が3億円くらいやったんやけど、2014年は、今までで一番多い32勝を上げて、賞金も、「5億0652万円」っちゅう、2008年に近い数字を残しとりました。
けど、その後は成績が伸び悩んどって、去年までの3年間も、
2019年→13勝・獲得賞金2億9363万円
2020年→18勝・獲得賞金3億6934万円
2021年→15勝・獲得賞金3億0990万円
っちゅう形で物足りん数字が続いとったし、今年も、先週までに稼いだ賞金が「1億3351万円」と、去年の同じ時期(6月13日【日】まで)の「1億3936万円」を下回っとるんですわ。
せやから、今の河内君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3700万円のユニコーンSにジュタロウ、3800万円のマーメイドSにアイコンテーラーを登録しとるんで、ワシが河内君やったら、どっちも気合いを入れて仕上げますわ。

2022/06/13
お祖父さんが神奈川県の厚木市に育成牧場を作っています
高木登調教師(美浦)

主な管理馬:
アナザートゥルース(2019年アンタレスSなど)
サウンドトゥルー(2016年チャンピオンズCなど)
ホワイトフーガ(2016年JBCレディスクラシックなど)
スノードラゴン(2014年スプリンターズS)

今週の主な登録馬:
ヴァルツァーシャル(ユニコーンS)
バトルクライ(ユニコーンS)
ディアセオリー(スレイプニルS)
ラナチャンス(三浦特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、お祖父さんが馬主さんという、競馬が身近な環境で育った高木登君は、麻布獣医大学(現在の麻布大学)まで馬術を続けた後、1988年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後は、一昨年の2月に定年で引退した伊藤正徳さんの厩舎で厩務員をやって、それからは、野平好男さんと山崎彰義さんと加藤征弘君と浅野洋一郎君の厩舎で調教助手をやっていました。
ちなみに、高木君のお祖父さんは、神奈川県の厚木市に「高木競走馬育成牧場」を作っていて、今は、高木君の叔父にあたる高木秀男さんが代表をやっているんですよ。
2006年、調教師の試験に受かった高木君は、次の年に自分の厩舎を開業して、初めの年こそ、レースに使った頭数が少なかったので「5勝・獲得賞金1億1252万円」という成績でしたが、その後は、2年目に15勝、3年目に17勝と、順調に数字を伸ばしていましたし、2014年は、マイネルフロストを使った毎日杯で初めて重賞を勝つと、その後も、ウインマーレライを使ったラジオNIKKEI賞を勝って、スノードラゴンを使ったスプリンターズSで初めてGIを勝つなど、17勝を上げて、「5億4643万円」の賞金を稼いでいました。
それに、その後の5年間も、
2015年→23勝・獲得賞金4億3545万円
2016年→20勝・獲得賞金4億4114万円
2017年→30勝・獲得賞金4億8852万円
2018年→27勝・獲得賞金5億3874万円
2019年→28勝・獲得賞金5億9607万円
という成績を残していて、特に2019年は、アナザートゥルースでアンタレスSを勝つなど、今までで一番の賞金を稼いでいたんですよ。
でも、一昨年と去年は、
2020年→21勝・獲得賞金3億4968万円
2021年→21勝・獲得賞金4億2351万円
と書けば分かる通り、2019年の数字を大きく下回っていましたから、今年の高木君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年は、先週までが「15勝・獲得賞金2億1141万円」という成績で、去年の同じ時期(6月13日【日】まで)の「12勝・獲得賞金1億9961万円」を上回っていますから、きっと今の高木君は、「この勢いで、もっと稼ぎたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3700万円のユニコーンSにヴァルツァーシャルとバトルクライ、2200万円のスレイプニルSにディアセオリー、1510万円の三浦特別にラナチャンスと、賞金の高い特別レースに4頭を登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2022/06/13
毎年のように「出走回数1位」を記録しとりますな
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
ラヴズオンリーユー(2021年ブリーダーズCフィリー&メアターフなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)
モズアスコット(2018年安田記念など)

今週の主な登録馬:
ステイブルアスク(マーメイドS・オークランドTRT)
ラヴユーライヴ(マーメイドS)
エントシャイデン(米子S)
ミッキーブリランテ(米子S)
マリーナ(UHB杯)
モズピンポン(檜山S)

担当者:調教師情報部 元調教師S

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それからは、皆さんもよう知っとるように、菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目の2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」、「馬を語り、馬に学ぶ」っちゅう3冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「501戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎が「460戦」やったんやから、ズバ抜けて多かったんがよう分かりますな。
2014年の矢作君は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は、今までで一番の「57勝」を上げて、また1位になっとりました。
そんで、去年までの3年間も、
2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(調教師リーディング2位)
2020年→53勝・獲得賞金20億3556万円(同1位)
2021年→52勝・獲得賞金16億5818万円(同2位)
っちゅうエエ成績を残しとったし、去年は、ラヴズオンリーユーを使ったブリーダーズCフィリーズ&メアターフやマルシュロレーヌを使ったブリーダーズCディスタフとか、海外でG1を4勝もしとったんですわ。
せやけど今年は、パンサラッサを使ったドバイターフとか、海外で重賞を4勝もしとるんやけど、JRAでは、先週までが「23勝・5億2648万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(6月13日【日】まで)の「27勝・獲得賞金6億8274万円」を大きく下回っとるんやから、今の矢作君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が3800万円のマーメイドSにステイブルアスク(オークランドTRTにも登録)とラヴユーライヴ、2500万円の米子Sにエントシャイデンとミッキーブリランテ、1840万円のUHB杯にマリーナ、1510万円の檜山Sにモズピンポンと、賞金の高い特別レースに全部で6頭を登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。