「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2022/05/16
東京農工大の先輩、高橋裕君の紹介で調教助手になったんですよ
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
アカイトリノムスメ(2021年秋華賞など)
アーモンドアイ(2018年牝馬三冠など)
アパパネ(2010年牝馬三冠など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
エリカヴィータ(オークス)
サークルオブライフ(オークス)
ライフレッスンズ(八海山S・大垣S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

国枝栄君は、岐阜県本巣郡の北方(きたがた)町出身で、近くに笠松競馬場があったことから、競馬に興味を持つようになって、地元の本巣高校に通っていた頃、「この世界で働きたい」と思ったそうです。
高校を出てからの彼は、東京農工大学農学部の獣医学科に入って、もちろん、この頃には馬術部に入っていましたし、卒業してからは、大学の2年先輩で、当時、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていて、今は調教師をやっている高橋裕君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になったんですよ。
ちなみに、山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げています。
国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は、使った頭数が少なかったので8勝止まりでしたが、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで、初めて重賞を勝っています。
それに、国枝君の厩舎は、2010年にアパパネで、2018年にアーモンドアイで、それぞれ牝馬三冠を勝つなど、厩舎を開業してから今までに、GIを21勝、重賞を61勝もしていますし、2019年には、アーモンドアイを使ったドバイターフで初めての海外G1勝ちを飾っていますね。
2018年、アーモンドアイなどの活躍により、「45勝・獲得賞金16億0611万円」という好成績を残した国枝君は、去年までの3年間も、
2019年→44勝・獲得賞金12億4822万円
2020年→44勝・獲得賞金15億9603万円
2021年→48勝・獲得賞金13億5194万円
と書けば分かる通り、毎年10億円を超える賞金を稼いでいました。
でも今年は、先週までが「14勝・獲得賞金3億8156万円」という成績で、去年の同じ時期(5月16日【日】まで)の「18勝・獲得賞金5億4287万円」を大きく下回っていますから、今の国枝君は、「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億4000万円のオークスにエリカヴィータとサークルオブライフ、1840万円の八海山Sにライフレッスンズ(大垣Sにも登録)と、賞金の高い特別レースに3頭を登録していますので、どの馬も「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に国枝君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2022/05/16
お父さんは「北島三郎さんの母校」で校長を務めていました
相沢郁調教師(美浦)

主な管理馬:
エメラルファイト(2019年スプリングS)
ヴェルデグリーン(2014年アメリカJCCなど)
ジョウテンブレーヴ(2001年マイラーズCなど)
ウメノファイバー(1999年オークスなど)

今週の主な登録馬:
ライラック(オークス)
スライリー(メイS)
サペラヴィ(丹沢S)
モカフラワー(カーネーションC)
サンクション(早苗賞)

担当者:調教師情報部 元調教師M

北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「自分で走る馬を育てたい」と思うようになって、調教師を目指したそうです。
ちなみに、彼のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校、函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳で調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。
前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を19勝しています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、全部で18勝を上げて、「5億7189万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいましたし、2019年は、エメラルファイトでスプリングS、ブラックホールで札幌2歳Sを勝つなど、2012年と並んで一番多い29勝を上げて、「5億0600万円」の賞金を稼いでいました。
でも、その後の2年間は、
2020年→21勝・獲得賞金4億3069万円
2021年→10勝・獲得賞金3億0010万円
と書けば分かる通り、成績が右肩下がりになっていましたから、今年の相沢君は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、ライラックを使ったフェアリーSを勝つなど、先週までが「8勝・獲得賞金1億4317万円」という成績で、去年の同じ時期(5月16日【日】まで)の「2勝・獲得賞金1億0012万円」を大きく上回っているんですよ。
もちろん、今の相沢君は、「この勢いを止めたくない」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が1億4000万円のオークスにライラック、2400万円のメイSにスライリー、1840万円の丹沢Sにサペラヴィ、1030万円のカーネーションCにモカフラワー、1030万円の早苗賞にサンクションと、全部で5頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたので、どの馬も「勝負懸かり」と考えるべきでしょう。

2022/05/16
実家は門別の生産牧場なんですわ
高柳大輔調教師(栗東)

主な管理馬:
テーオーケインズ(2021年チャンピオンズCなど)
ソリストサンダー(2021年武蔵野S)

今週の主な登録馬:
サウンドビバーチェ(オークス)
テーオーケインズ(平安S)
テンハッピーローズ(フリーウェイS)
トウケイミラ(シドニーT)

担当者:調教師情報部 元調教師S

門別の実家が生産牧場っちゅうことで、小さい頃から馬の世話を手伝っとった高柳大輔君は、京都産業大学の馬術部におった1999年には、全日本学生馬術大会に出場しとりました。
そうそう、2011年の1月に美浦で厩舎を開業しとる高柳瑞樹君は、大輔君の兄で、年は2つ違いやな。
大学を卒業した後の大輔君は、ノーザンファームで働いてから、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。
2005年の5月からは、安田隆行厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2016年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、安田厩舎には、トランセンドやカレンチャンやロードカナロアやグレープブランデーがおって、こういう走る馬を間近で見とったんですわ。
そんで、2016年の12月に調教師の試験に受かった大輔君は、それから開業するまで、矢作芳人厩舎と角居勝彦厩舎と音無秀孝厩舎で技術調教師をやって、馬の仕上げ方や、厩舎をやりくりする方法とか、色んなことを教わっとりましたな。
2018年の3月に自分の厩舎を開業した大輔君は、その年の暮れまでに「13勝・獲得賞金1億9773万円」っちゅう成績を残しとりました。
その後も、
2019年→17勝・獲得賞金3億2805万円
2020年→18勝・獲得賞金3億7357万円
2021年→27勝・獲得賞金6億0811万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、特に去年は、テーオーケインズを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝つと、この馬で、地方交流G1の帝王賞と、JRAのGI、チャンピオンズCを勝っとるし、ソリストサンダーを使った武蔵野Sも勝っとるんですわ。
せやけど今年は、先週までの成績が「7勝・獲得賞金1億7454万円」と、去年のペースを大きく下回っとりますから、今の大輔君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億4000万円のオークスにサウンドビバーチェ、3800万円の平安Sにテーオーケインズ、1840万円のフリーウェイSにテンハッピーローズ、1840万円のシドニーTにトウケイミラと、4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2022/05/16
日本獣医畜産大学を卒業してから社台ファームで…
大和田成調教師(美浦)

主な管理馬:
特になし

今週の主な登録馬:
ラブパイロー(オークス)
テトラルキア(丹沢S)
シュプリーム(是政特別・調布特別・揖斐川特別)
コルニリア(火打山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

大和田成(なる)君は、大和田稔さんの息子さんで、稔さんは、乗り役時代に、ブツシヤンに乗った1967年の安田記念や、オンワードウエルに乗った1967年のオールカマーなど、重賞を8勝、通算で316勝を上げていました。
それに稔さんは、調教師としても、スイートカーソンを使った1983年のオールカマーや、シノンシンボリを使った1987年の中山大障害・秋や、ミスターブランディを使った1989年の関屋記念や、シルクグレイッシュを使った1994年の福島記念など、重賞を10勝、通算で400勝を上げていましたし、他にも、1997年の皐月賞で2着に入ったシルクライトニングなどを管理していて、2009年に、定年まで3年を残して引退しています。
成君が調教師になろうと思ったきっかけは、もちろん、お父さんを見ていて、自然と競馬の仕事に興味を持ったからで、小学校1年生くらいの時には、ミスターシービーを管理していた松山康久さんの厩舎や、シンボリルドルフを管理していた野平祐二さんの厩舎に行って、この2頭を見ていたそうですよ。
日本獣医畜産大学(現在の日本獣医生命科学大学)を卒業してから、社台ファームで2年半ほど働いていた成君は、2001年の7月に競馬学校の厩務員課程に入りました。
成君が社台ファームで働いていた頃は、アグネスタキオンやアグネスフライトやマンハッタンカフェやエアジハードなどがいましたから、とても勉強になったのでしょうね。
ちなみに成君は、つくば市にある「faro」(ファロ)というイタリアンレストランが大のお気に入りなんですよ。
あと、札幌開催の時には、地下鉄の「大通駅」の近くにある「大厚岸」(おおあっけし)という牡蠣料理の専門店に、大学の後輩にあたる黒岩陽一君とよく一緒に行っているそうです。
競馬学校を出た後の成君は、2001年の10月から本郷一彦厩舎の厩務員を、11月からは浅野洋一郎厩舎の調教助手をやって、その後は、加藤征弘厩舎や柴田政人厩舎で経験を積んでいました。
2010年の12月に調教師の試験に受かった成君は、次の年の5月に勇退した本郷さんの厩舎を引き継ぐ形で開業しています。
そうそう、同じ2010年の12月に調教師の試験に受かった栗田徹君は日本獣医畜産大学の後輩で、栗田君の奥さんは、成君と大学の同級生だったんですよ。
開業した年の成君は、馬を使った回数が少なかったので5勝止まりでしたけど、その後は、2年目が6勝、3年目が18勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、2015年には、今までで一番の「21勝・獲得賞金3億7427万円」という成績を残していました。
でも、その後は、
2016年→14勝・獲得賞金2億5484万円
2017年→10勝・獲得賞金1億5573万円
2018年→15勝・獲得賞金2億1675万円
2019年→19勝・獲得賞金2億5943万円
2020年→15勝・獲得賞金2億1165万円
2021年→9勝・獲得賞金1億7604万円
という形で成績が伸び悩んでいましたし、今年に入ってからも悪い流れが続いていて、先週までが「2勝・獲得賞金7213万円」と、去年の同じ時期(5月16日【日】まで)の「4勝・獲得賞金7923万円」を下回っていますから、きっと今の成君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が1億4000万円のオークスにラブパイロー、1840万円の丹沢Sにテトラルキア、1510万円の是政特別にシュプリーム(調布特別と揖斐川特別にも登録)、1510万円の火打山特別にコルニリアと、全部で4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたから、どの馬もメイチに仕上げてくると私は見ています。
それに、成君の厩舎はまだ重賞を勝てていませんから、オークスのラブパイローには、「初めての重賞勝ちをGIのここで」という思いも込められているのでしょう。