「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/11/22
「管理馬をできる限り多くのレースに出す」っちゅう考えなんや
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
ラヴズオンリーユー(2021年ブリーダーズC・フィリー&メアターフなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)
モズアスコット(2018年安田記念など)

今週の主な登録馬:
タイセイモンストル(江坂特別、オリエンタル賞)
コントレイル(ジャパンC)
ミッキーブリランテ(京阪杯)
ホウオウライジン(茨木S)
スーパーフェイバー(茨木S・ウェルカムS)
プリマヴィスタ(ウェルカムS)
ラヴユーライヴ(ウェルカムS・立雲峡S)
ゲンパチミーティア(アプローズ賞)
ルージュラテール(白菊賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、皆さんもよう知っとるように、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それから菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目の2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」っちゅう2冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「504戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎が「427戦」やったんやから、ズバ抜けて多かったんがよう分かりますな。
そんで、2014年は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は、今までで一番の「57勝」を上げて、また1位になっとりました。
その後の3年間は、
2017年→47勝・獲得賞金10億8918万円(リーディング7位)
2018年→54勝・獲得賞金14億0757万円(リーディング3位)
2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(リーディング2位)
っちゅう形で1位になれなかったんやけど、去年は、「53勝・獲得賞金20億3556万円」っちゅう成績で、50勝で2位の友道康夫厩舎に3勝差を付けてリーディング1位やったし、賞金も、「15億9603万円」で2位の国枝栄厩舎に「4億5963万円」の差を付けて1位やったんや。
せやけど、今年は先週までが「46勝・獲得賞金12億1957万円」っちゅう成績で、「調教師リーディング」は、1位の中内田厩舎と5勝差の2位やし、賞金は、「13億1469万円」を稼いで1位の手塚厩舎に「9512万円」の差を付けられた3位やから、今の矢作君は、「勝ち星と賞金の両方で1位になるためにペースを上げなアカン」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の江坂特別にタイセイモンストル(オリエンタル賞にも登録)、3億円のジャパンCにコントレイル、3900万円の京阪杯にミッキーブリランテなど、賞金の高い特別レースに全部で9頭を登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2021/11/22
親父さんは馬車レースの乗り役やったんや
藤原英昭調教師(栗東)

主な管理馬:
シャフリヤール(2021年ダービーなど)
ミスターメロディ(2019年高松宮記念など)
ストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイルなど)
エイシンフラッシュ(2010年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
トーセンスカイ(オリエンタル賞)
シャフリヤール(ジャパンC)
キャンデセント(京都2歳S)
グレートタイム(カノープスS)
コラルノクターン(シャングリラS)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

藤原英昭君は、同志社大学を卒業してから、フェブラリーSを勝ったチアズアトムや、シンザン記念を勝ったメイショウテゾロなどを育てた星川薫さんの厩舎で、ずっと調教助手をやっとって、2001年の2月一杯で星川さんが引退する時に、引き継ぐ形で次の月に自分の厩舎を開業しとります。
藤原君は、大学に通っとった頃、ずっと馬術部に所属しとって、色んな大会で上位に入っとったから、そん時は、明治大学におって、3年続けて全日本学生チャンピオンになった美浦の久保田貴士君と、「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとりましたな。
藤原君の親父さんの玄房(はるのぶ)さんは、1970年くらいまであった繋駕速歩競走(馬車レース)の乗り役やったし、乗り役を引退した後は、大久保正陽(まさあき)さんの厩舎で厩務員をやって、その頃、ミスターシービーが勝った1983年のダービーで2着に入ったメジロモンスニーなどを担当しとりました。
もちろん、藤原君は子供の頃から親父さんの仕事振りを見とったやろうから、この世界に入ったんは当たり前やったんでしょうな。
ちなみに、弟の和男君は調教助手をやっとって、昔は北橋修二さんの厩舎でエイシンプレストンなどを担当しとったし、今は、藤原英昭厩舎におるんですわ。
前に藤原君は、「一戦必勝を厩舎のポリシーにしている」っちゅう話をしとったし、その言葉通り、毎年のように高い勝率を記録しとって、1割8分4厘やった2007年、1割9分9厘やった2008年、1割9分3厘やった2013年と、今までに3回も「最高勝率調教師」を受賞しとります。
それからも、藤原君は順調に実績を積み重ねとって、2018年には、パフォーマプロミスで日経新春杯とアルゼンチン共和国杯を、エポカドーロで皐月賞を勝つなど、58勝を上げて「調教師リーディング1位」になって、今まで一番多い「15億9068万円」の賞金を稼いどりました。
けど、一昨年と去年は、
2019年→35勝・獲得賞金10億0013万円
2020年→38勝・獲得賞金8億2974万円
っちゅう成績で、2018年を大きく下回っとったから、今年の藤原君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとるんでしょうな。
実際、今年は先週までが、「27勝・獲得賞金7億7557万円」と、去年の同じ時期(11月23日【月】まで)の「34勝・獲得賞金7億6164万円」をほんの少しやけど上回っとるんやから、きっと今の藤原君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円のオリエンタル賞にトーセンスカイ、3億円のジャパンCにシャフリヤール、3300万円の京都2歳Sにキャンデセント、2200万円のカノープスSにグレートタイム、1820万円のシャングリラSにコラルノクターンと、賞金の高い特別レースに5頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるとワシは見とります。

2021/11/22
武豊君とは保育園から中学校まで同級生やったんですわ
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)

今週の主な登録馬:
キスラ―(江坂特別)
アステロイドベルト(オリエンタル賞)
ソーグリッタリング(京阪杯)
トゥデイイズザデイ(京都2歳S)
ダノンチェイサー(キャピタルS、カノープスS)

担当者:調教師情報部 元調教師H

池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、三冠馬ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよく遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。
けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。
そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかを育てた浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も育てたイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。
しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。
2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
そんで、2012年には2回目のリーディング1位になっとって、2017年は、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、3回目のリーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんや。
けど、去年までの3年間は、
2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったし、今年に入ってからも悪い流れが続いとって、先週までが「32勝・獲得賞金7億5055万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(11月23日【月】まで)の「35勝・獲得賞金9億2021万円」を大きく下回っとるんやから、今の泰寿君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の江坂特別にキスラー、1500万円のオリエンタル賞にアステロイドベルト、3900万円の京阪杯にソーグリッタリング、3300万円の京都2歳Sにトゥデイイズザデイ、2500万円のキャピタルSにダノンチェイサー(カノープスSにも登録)と、全部で5頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。

2021/11/22
乗り役時代に1823勝を上げていました
中舘英二調教師(美浦)

主な管理馬:
オールアットワンス(2021年アイビスSD)
ハービンマオ(2018年関東オークス)
コウソクストレート(2017年ファルコンS)
ビービーバーレル(2016年フェアリーS)

今週の主な登録馬:
オールアットワンス(京阪杯)
デュアライズ(ウェルカムS)
カフェスペランツァ(シャングリラS)

担当者:調教師情報部 元調教師O

中舘英二君は、1984年の3月に、加藤修甫厩舎(1990年のダービーを勝ったアイネスフウジンや、1998年の天皇賞・秋を勝ったオフサイドトラップなどを管理)から乗り役としてデビューしています。
ブランドアートに乗った1992年のフラワーCで初めて重賞を勝った中舘君は、その後も、ツインターボに乗った1993年のオールカマー、ヒシアマゾンに乗った1993年の阪神3歳牝馬S(今の阪神ジュベナイルF)と1994年のエリザベス女王杯、アストンマーチャンに乗った2007年のスプリンターズSなどを勝っていますし、他も入れたら、2014年の12月に調教師の試験に受かって、2015年の2月に引退するまで、重賞を30勝、通算で1823勝という素晴らしい実績を残していましたね。
2015年の3月に自分の厩舎を開業した中舘君は、最初の年こそ、使った回数が少なかったので「7勝・獲得賞金1億1511万円」という成績でしたけど、2年目はビービーバーレルを使ったフェアリーSで初めての重賞勝ちを飾るなど、「17勝・獲得賞金2億4531万円」と、一気に数字を伸ばしていました。
そして、開業3年目だった2017年は、コウソクストレートを使ったファルコンSを勝つなど、全部で19勝を上げて、「3億0412万円」の賞金を稼いでいましたし、去年までの3年間も、
2018年→21勝・獲得賞金2億5765万円
2019年→21勝・獲得賞金2億5196万円
2020年→31勝・獲得賞金4億2113万円
と、順調に勝ち星と賞金を積み重ねていて、特に去年は、勝ち星と賞金のどっちも今までで一番だったんですよ。
ただ、今年は先週までが「23勝・獲得賞金3億5052万円」という成績で、去年の同じ時期(11月23日【月】まで)の「27勝・獲得賞金3億8068万円」を下回っていますから、今の中舘君は「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円の京阪杯にオールアットワンス、1820万円のウェルカムSにデュアライズ、1820万円のシャングリラSにカフェスペランツァと、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくると私は見ています。