「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/09/06
2014年の秋華賞が初めての重賞勝ちやったな
高野友和調教師(栗東)

主な管理馬:
レイパパレ(2021年大阪杯など)
センテリュオ(2020年オールカマー)
ショウナンパンドラ(2015年ジャパンCなど)
シャイニングレイ(2014年ホープフルSなど)

今週の主な登録馬:
ハギノピリナ(紫苑S)
タイセイシリウス(ムーンライトH)
アトリビュート(白井特別・長久手特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

福島県出身の高野友和君は、県内では有名な進学校の福島高校を卒業してから、国立の帯広畜産大学に進んどって、大学では、勉強をしながら馬術もやっとったんや。
そうそう、帯広畜産大学は、シンボリ牧場の代表をやっとって、一昨年の4月25日(木)に亡くなった和田孝弘さんとか、高野君の他にも、卒業生には競馬関係者が何人もおるんですわ。
大学を出てから高野君は、先輩のツテで「ノーザンファーム空港」(北海道苫小牧市)に就職しとって、そこで、ステイゴールドとか、ツルマルボーイとか、走る馬によう関わったそうですな。
そんで、2002年に、競馬学校の厩務員課程を出た後、その年の7月から松田国英厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやって、それから8年くらい松田厩舎におったんや。
高野君が厩舎を開業したんは、2011年の3月で、その年にいきなり19勝を上げて、「2億7002万円」の賞金を獲得するっちゅう、上々のスタートを切っとりましたな。
それから、彼の厩舎は2015年までに、
2012年→12勝・獲得賞金2億1394万円
2013年→20勝・獲得賞金2億7974万円
2014年→30勝・獲得賞金5億5519万円
2015年→34勝・獲得賞金9億4756万円
っちゅう成績を残しとって、2014年は、ショウナンパンドラを使った秋華賞で、初めての重賞勝ちをGIで飾っとったし、シャイニングレイを使ったホープフルSも勝っとって、2015年は、ショウナンパンドラでオールカマーとジャパンCを勝って、他の馬もよう走ったんで、開業してから一番の数字やったんや。
こうやってエエ成績を残せとるんは、「ノーザンファーム空港」におった頃の経験と、松田国英厩舎におった頃に、キングカメハメハやダイワスカーレットとか、走る馬を間近で見とった経験を、しっかり活かせとるからなんやろ。
その後の3年間は、
2016年→18勝・獲得賞金3億7342万円
2017年→29勝・獲得賞金4億7909万円
2018年→33勝・獲得賞金5億9538万円
っちゅう形で成績が伸び悩んどったんやけど、一昨年は、今まで一番多い40勝を上げて、「7億9332万円」の賞金を稼いどったし、去年は29勝を上げて、2015年の次に多い「8億3063万円」の賞金を稼いどりました。
そんで、今年に入ってからも勢いが続いとって、レイパパレを使った大阪杯や、エリザベスタワーを使ったチューリップ賞を勝つなど、先週までが「24勝・獲得賞金6億5781万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(9月6日【日】まで)の「14勝・獲得賞金3億8581万円」を大きく上回っとります。
もちろん、今の高野君は、「この勢いを止めたくない」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が3500万円の紫苑Sにハギノピリナ、1820万円のムーンライトHにタイセイシリウス、1500万円の白井特別にアトリビュート(長久手特別にも登録)と、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるんやろうな。

2021/09/06
岩手大学の先輩に進路の相談をしたところ…
尾関知人調教師(美浦)

主な管理馬:
グローリーヴェイズ(2019年香港ヴァーズなど)
レッドファルクス(2017年スプリンターズSなど)
サクラゴスペル(2015年京王杯SCなど)
ココロノアイ(2015年チューリップ賞など)

今週の主な登録馬:
スルーセブンシーズ(紫苑S・白井特別)
メイサウザンアワー(紫苑S・白井特別)
アカノニジュウイチ(京成杯AH)
タイガーリリー(汐留特別)
レッドクーゲル(白井特別・長久手特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

千葉県出身の尾関知人君は、高校生の時に、映画化もされた宮本輝さんの小説・「優駿」を読んだことがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、岩手大学の獣医学部に進んで、その先輩に2018年の2月に定年で調教師を引退した和田正道君がいて、彼に進路の相談をしたところ、同じ大学の卒業生が獣医をやっていた「ノーザンファーム空港」を紹介してもらって、卒業した後はそこで働いていました。
「ノーザンファーム空港」にいた時、調整のためにいたスペシャルウィークやグラスワンダーやエアグルーヴなど、走る馬を間近で見られたそうで、これは尾関君にとっていい経験だったのでしょう。
その後は、1999年にJRA競馬学校の厩務員課程を出て、藤沢和雄厩舎と藤原辰雄厩舎で調教厩務員をやってから、和田正道厩舎で調教助手をやった後、2002年から自分の厩舎を開業した2009年まで、大久保洋吉厩舎で調教助手をやっていたんですよ。
そして尾関君の厩舎は、最初の年こそ7勝止まりだったものの、次の年からは、
2010年→15勝・獲得賞金1億6456万円
2011年→19勝・獲得賞金2億4447万円
2012年→36勝・獲得賞金4億1969万円
という形で成績を伸ばしていて、2012年は、関東リーディングで、藤沢君と堀君と国枝君に次ぐ4位になっていました。
これは、「ノーザンファーム空港」での経験や、大久保洋吉厩舎にいた時、2002年の高松宮記念を勝ったショウナンカンプや、2004年の青葉賞を勝ったハイアーゲームや、2004年の阪神ジュベナイルFを勝ったショウナンパントルなど、走る馬を間近で見ていたことを、しっかり活かせているからなのでしょうね。
2016年の尾関君は、レッドファルクスでスプリンターズSとCBC賞を勝つなど、全部で35勝を上げて、今までで一番多い「6億4832万円」の賞金を稼いでいました。
ただ、その後の4年間は、
2017年→26勝・獲得賞金5億8711万円
2018年→26勝・獲得賞金4億3468万円
2019年→23勝・獲得賞金5億1129万円
2020年→24勝・獲得賞金4億7843万円
と書けば分かる通り、数字が伸び悩んでいましたし、今年に入ってからも、先週までが「13勝・獲得賞金2億2478万円」という成績で、まだ2016年の3割くらいしか稼げていませんから、今の尾関君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3500万円の紫苑Sにスルーセブンシーズとメイサウザンアワー(2頭とも白井特別にも登録)、3900万円の京成杯AHにアカノニジュウイチ、1500万円の汐留特別にタイガーリリー、1500万円の白井特別にレッドクーゲル(長久手特別にも登録)と、賞金の高い特別レースに5頭を登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2021/09/06
栗東トレセンのバスケ部に所属しとったんですわ
西村真幸調教師(栗東)

主な管理馬:
ファストフォース(2021年CBC賞)
オーヴェルニュ(2021年東海Sなど)
フェアリーポルカ(2020年福島牝馬Sなど)
タイセイビジョン(2020年アーリントンCなど)

今週の主な登録馬:
タイセイビジョン(セントウルS)
キムケンドリーム(日進特別)
ストロングライン(日進特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

西村真幸君は、北海道の様似(さまに)出身で、実家は様似港のすぐ近くで漁具店をやっとって、同級生の実家がやっとる牧場を手伝っとった時に、「将来は競馬に関わる仕事をしたい」と考えるようになったそうやな。
そんで、ノーザンファームで働いてから、2002年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から新井仁厩舎で厩務員をやって、次の月からは、福島勝厩舎で調教助手をやっとりました。
その後は、マカヒキやワグネリアンなどでお馴染みの友道康夫厩舎と、2018年に定年で引退した、テイエムオペラオーなどでお馴染みだった岩元市三厩舎で調教助手をやって、2013年の12月に8回目の挑戦で調教師の試験に受かって、2015年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに西村君は、調教師になる前、栗東トレセンのバスケ部に所属しとって、このバスケ部の創設メンバーには、2016年の2月一杯で引退した橋口弘次郎さんがおって、その後も、藤岡健一君や、今年の2月一杯で引退した角居勝彦君などがチームに入っとりました。
そうそう、2016年の「ジョッキーベイビーズ」に、東海地区の代表として出場して4着やった西村悠希君は、西村君の次男で、確か今は栗東高校の馬術部におるんや。
西村君の厩舎は、開業してから去年まで、
2015年→9勝・獲得賞金1億5569万円
2016年→20勝・獲得賞金2億8374万円
2017年→29勝・獲得賞金4億9842万円
2018年→20勝・獲得賞金3億6464万円
2019年→41勝・獲得賞金7億3038万円
2020年→38勝・獲得賞金8億1423万円
っちゅう形で順調に勝ち星と賞金を積み重ねとって、一昨年は、サラスを使ったマーメイドSで初めての重賞勝ちを飾っとったし、去年は、タイセイビジョンでアーリントンCを勝つなど、重賞を3勝して、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
そんで今年は、オーヴェルニュを使った東海Sとか、重賞を3つ勝っとるんやけど、先週までの成績が「20勝・獲得賞金5億3843万円」と、去年の同じ時期(9月6日【日】まで)の「28勝・獲得賞金5億9131万円」を大きく下回っとるんで、きっと今の西村君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにタイセイビジョン、1500万円の日進特別にキムケンドリームとストロングラインと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。

2021/09/06
サウスヴィグラスで2003年のJBCスプリントを勝っています
高橋祥泰(よしやす)調教師(美浦)

主な管理馬:
カラテ(2021年東京新聞杯)
スマイルカナ(2020年フェアリーSなど)
サウスヴィグラス(2003年根岸Sなど)
タイキフォーチュン(1996年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
カラテ(京成杯AH)
スマイルカナ(京成杯AH)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんも知っている通りで、高橋祥泰(よしやす)君は、乗り役と調教師をやっていた高橋英夫さんの次男ですね。
英夫さんは、乗り役時代、1955年と1956年にリーディングになっていましたし、1962年にはフエアーウインでダービーを勝っていて、調教師になってからも、カミノテシオを使った1974年の天皇賞・秋や、ダイナカールを使った1983年のオークスなどを勝って、1991年には「優秀調教師賞」を受賞するなど、素晴らしい実績を残していました。
もちろん祥泰君は、お父さんに憧れて、小さい頃から乗り役を目指していましたけど、体が大きくなってしまったので諦めたんですよ。
高校を出た後は、日本大学の獣医学部に進んで、卒業してからは、1973年から2年ほど、中山競馬場やJRAの宇都宮育成場で獣医をやっていました。
そして祥泰君は、1975年から7年間、お父さんの厩舎で調教助手をやって、その頃、英夫さんの厩舎には、さっき名前を挙げたカミノテシオやダイナカールといった走る馬が何頭もいましたから、こうやって走る馬を間近で見られたのは、いい経験になった筈ですよ。
1983年、調教師の試験に受かった祥泰君は、その年の10月に厩舎を開業していて、それから今までに、ダイナシュガーを使った1984年の報知杯4歳牝馬特別(今のフィリーズレビュー)や、ノースシャトルを使った1991年のダイヤモンドSや、タイキフォーチュンを使った1996年のNHKマイルCなど、JRAの重賞を12回も勝っていますし、地方でも、サウスヴィグラスを使った2003年のJBCスプリントなど、重賞を6回も勝っていますから、お父さんの厩舎で経験したことをしっかり活かせているのでしょうね。
それに、祥泰君の厩舎で働いていた久保田貴士君と大竹正博君の2人が調教師になっていますし、乗り役として所属していた田中博康君が、調教師の試験に受かって、2018年の3月に厩舎を開業しているように、弟子もしっかり育てていますから大したものです。
祥泰君は、2001年に、全部で28勝を上げて、今までで一番多い「4億9719万円」の賞金を稼いでいました。
でも、その後は成績が伸び悩んでいて、去年までの5年間も、
2016年→17勝・獲得賞金2億8219万円
2017年→16勝・獲得賞金2億4345万円
2018年→8勝・獲得賞金1億2205万円
2019年→10勝・獲得賞金2億1382万円
2020年→19勝・獲得賞金3億8118万円
という物足りない数字でしたし、今年も悪い流れは続いていて、先週までが「10勝・獲得賞金2億5032万円」と、2001年のペースを大きく下回っていますから、きっと今の彼は、「早く巻き返したい」と考えているのでしょう。
それに、祥泰君は、来年の1月31日(月)で70歳になって、2月に定年を迎えますから、「いい結果を残して花道を飾りたい」とも考えている筈です。
こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにカラテとスマイルカナを登録していますので、私が祥泰君でしたら、どっちも全力で仕上げますね。