「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/07/26
初めての重賞勝ちは、開業9年目のダービー卿CTだったんですよ
国枝栄調教師(美浦)

主な管理馬:
アーモンドアイ(2018年牝馬三冠など)
ダノンプラチナ(2014年朝日杯FSなど)
アパパネ(2010年牝馬三冠など)
マツリダゴッホ(2007年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
ドナアトラエンテ(クイーンS)
マジックキャッスル(クイーンS)
ダノングロワール(STV杯)
シンハリング(佐渡S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

国枝栄君は、岐阜県本巣郡の北方(きたがた)町出身で、近くに笠松競馬場があったことから、競馬に興味を持つようになって、地元の本巣高校に通っていた頃、「この世界で働きたい」と思ったそうです。
高校を出てからの彼は、東京農工大学農学部の獣医学科に入って、もちろん、この頃には馬術部に入っていましたし、卒業してからは、大学の2年先輩で、当時、八木沢勝美厩舎で調教助手をやっていて、今は調教師をやっている高橋裕君の紹介で、山崎彰義厩舎の調教助手になったんですよ。
ちなみに、山崎さんと言えば、1987年の新潟大賞典をセッテジュノーで勝つなど、通算で247勝を上げています。
国枝君は、山崎厩舎の調教助手になってから、ずっとそこで腕を磨いて、1989年に調教師の試験に受かって、1990年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は、使った頭数が少なかったので8勝止まりでしたが、2年目は9勝、3年目と4年目は15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていましたし、開業9年目だった1998年には、ブラックホークを使ったダービー卿CTで、初めて重賞を勝っています。
それに、国枝君の厩舎は、2010年にアパパネで、2018年にアーモンドアイで、それぞれ牝馬三冠を勝つなど、厩舎を開業してから今までに、GIを19勝、重賞を56勝もしていますし、一昨年は、アーモンドアイを使ったドバイターフで初めての海外G1勝ちを飾っていますね。
そして、去年までの3年間も、
2018年→45勝・獲得賞金16億0611万円
2019年→44勝・獲得賞金12億4822万円
2020年→44勝・獲得賞金15億9603万円
という形で順調に勝ち星と賞金を積み重ねていましたし、今年に入ってからも勢いは続いていて、先週までの成績が、「28勝・獲得賞金8億2917万円」と、去年の同じ時期(7月26日【日】まで)の「25勝・獲得賞金6億0015万円」を大きく上回っていますので、今の国枝君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3600万円のクイーンSにドナアトラエンテとマジックキャッスル、1820万円のSTV杯にダノングロワール、1820万円の佐渡Sにシンハリングと、全部で4頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、どの馬も「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に国枝君がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2021/07/26
次男が2016年の「ジョッキーベイビーズ」に出とりましたな
西村真幸調教師(栗東)

主な管理馬:
ファストフォース(2021年CBC賞)
オーヴェルニュ(2021年東海Sなど)
フェアリーポルカ(2020年福島牝馬Sなど)
タイセイビジョン(2020年アーリントンCなど)

今週の主な登録馬:
フェアリーポルカ(クイーンS)
ストロングライン(麒麟山特別)
タイセイメガロス(月岡温泉特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

西村真幸君は、北海道の様似(さまに)出身で、実家は様似港のすぐ近くで漁具店をやっとって、同級生の実家がやっとる牧場を手伝っとった時に、「将来は競馬に関わる仕事をしたい」と考えるようになったそうやな。
そんで、ノーザンファームとかで働いてから、2002年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から新井仁厩舎で厩務員をやって、次の月からは、福島勝厩舎で調教助手をやっとりました。
その後は、マカヒキやワグネリアンなどでお馴染みの友道康夫厩舎と、2018年に定年で引退した、テイエムオペラオーなどでお馴染みだった岩元市三厩舎で調教助手をやって、2013年の12月に8回目の挑戦で調教師の試験に受かって、2015年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに西村君は、調教師になる前、栗東トレセンのバスケ部に所属しとって、このバスケ部の創設メンバーには、2016年の2月一杯で引退した橋口弘次郎さんがおって、その後も、今年の2月一杯で引退した角居勝彦君や藤岡健一君などがチームに入っとりました。
そうそう、2016年の「ジョッキーベイビーズ」に、東海地区の代表として出場して4着やった西村悠希君は、西村君の次男で、確か今は栗東高校の馬術部におるんや。
西村君の厩舎は、開業してから去年まで、
2015年→9勝・獲得賞金1億5569万円
2016年→20勝・獲得賞金2億8374万円
2017年→29勝・獲得賞金4億9842万円
2018年→20勝・獲得賞金3億6464万円
2019年→41勝・獲得賞金7億3038万円
2020年→38勝・獲得賞金8億1423万円
っちゅう形で順調に勝ち星と賞金を積み重ねとって、一昨年はサラスを使ったマーメイドSで初めての重賞勝ちを飾っとったし、去年は、タイセイビジョンでアーリントンCを勝つなど、重賞を3勝して、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
そんで今年は、オーヴェルニュを使った東海Sとか、重賞を3つ勝っとるんやけど、先週までの成績が「20勝・獲得賞金4億8756万円」と、去年の同じ時期(7月26日【日】まで)の「25勝・獲得賞金5億1596万円」を下回っとるんで、きっと今の西村君は、「賞金の高いレースを勝って、もっとペースを上げなアカン」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3600万円のクイーンSにフェアリーポルカ、1500万円の麒麟山特別にストロングライン、1500万円の月岡温泉特別にタイセイメガロスと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、ワシが彼やったら、どの馬も気合いを入れて仕上げる筈やで。

2021/07/26
日本大学の商学部を出て、経理の仕事をしていましたが…
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
カフェファラオ(2021年フェブラリーSなど)
サリオス(2019年朝日杯FSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)

今週の主な登録馬:
サトノセシル(クイーンS)
サクラトゥジュール(STV杯)
ヒシゲッコウ(STV杯)
ヴィクターバローズ(佐渡S)
ノックオンウッド(長万部特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。
大学を出た後は、電気設備工事などをやっている「関電工」(東証1部)で、経理の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。
初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを飾った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までに、JRAで、「GIの13勝を含め重賞を62勝」という実績を残しています。
それに、海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を6勝もしているのですから、本当に大したものです。
2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどの活躍で、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
でも、去年までの5年間は、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
2020年→48勝・獲得賞金12億0988万円(同3位)
と書けば分かる通り、「リーディング1位」を逃し続けています。
それに今年は、カフェファラオを使ったフェブラリーSを勝つなど、重賞を4勝していますけど、先週までが「24勝・獲得賞金6億1364万円」という成績で、33勝を上げて「リーディング1位」の矢作芳人厩舎に9勝差を付けられていますし、賞金も、「9億2940万円」を稼いで1位の友道康夫厩舎に「3億1576万円」の差を付けられていますから、きっと今の堀君は、「賞金の高いレースを勝って、上との差を詰めたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が3600万円のクイーンSにサトノセシル、1820万円のSTV杯にサクラトゥジュールとヒシゲッコウ、1820万円の佐渡Sにヴィクターバローズ、1060万円の長万部特別にノックオンウッドと、賞金の高い特別レースに全部で5頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。

2021/07/26
ジャパンCを勝ったペイザバトラーの厩舎で働いとりました
中内田充正調教師(栗東)

主な管理馬:
グレナディアガーズ(2020年朝日杯FS)
リアアメリア(2020年ローズSなど)
ダノンファンタジー(2018年阪神ジュベナイルFなど)
ダノンプレミアム(2017年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
クラヴァシュドール(クイーンS)
フォックスクリーク(関越S)
フローリン(柳都S)
メイショウハクサン(麒麟山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師T

栗東トレセンから車で40分くらいのところにある「信楽牧場」(滋賀県甲賀市)が、中内田充正君の実家ですな。
彼の親父さんは、牧場の代表をやっとる中内田克二さんで、「競走馬育成協会」の理事もやっとります。
「信楽牧場」は、関西で一番古い育成牧場で、その他に運営しとる「ヒルサイドステーブル」は、同じ施設を使えるよう、「ノーザンファームしがらき」の中に馬房を置いとりますな。
充正君は、高校生やった頃、アイルランドにホームステイして、そん時に、ヨーロッパには競馬のことを教えてくれる学校があるっちゅうことを知って、向こうの高校に留学しとったんですわ。
それから、イギリスの「ウェストオックスフォードシャーカレッジ」で馬学と経済学を学んどって、在学中には、フランスに渡って、クリスティア・ヘッド厩舎で研修を受けとりました。
卒業してからは、ジャパンCを勝ったペイザバトラーでお馴染みやったアメリカのロバート・フランケル厩舎で調教助手をやって、その頃のフランケル厩舎には、2003年のベルモントSを勝ったエンパイアメーカーとか、走る馬が何頭もおって、充正君はその調教に乗っとったそうや。
10年くらい海外で勉強して、日本に戻ってからは、2007年に競馬学校の厩務員課程を出て、2011年に調教師の試験に受かるまで、ずっと橋田満厩舎で調教助手をやっとりました。
橋田厩舎は、1998年の宝塚記念を勝ったサイレンススズカや、1999年のダービーを勝ったアドマイヤベガや、2003年と2004年のエリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴや、2005年の天皇賞・春を勝ったスズカマンボとかでお馴染みですな。
試験に受かった後、2014年に厩舎を開業するまで期間があったんで、中内田君はその間に、技術調教師として、藤原英昭君や角居勝彦君に、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとったんですわ。
そんで、初めの年は「7勝・獲得賞金1億7751万円」っちゅう成績やったけど、その後の5年間は、
2015年→23勝・獲得賞金2億9682万円
2016年→31勝・獲得賞金5億0984万円
2017年→46勝・獲得賞金7億5893万円
2018年→45勝・獲得賞金8億8644万円
2019年→48勝・獲得賞金12億8505万円
と書けば分かる通りで、右肩上がりで賞金を増やしとったし、中でも一昨年は、勝ち星と賞金のどっちも今までで一番の成績を残しとって、しかも、JRA賞の「最高勝率調教師」を受賞しとったんやから、ホンマに大したもんやで。
ただ去年は、グレナディアガーズを使った朝日杯FSなど、重賞を3つ勝ったんやけど、「36勝・獲得賞金7億7341万円」っちゅう成績で、一昨年の数字を大きく下回ったんやから、今年の中内田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈や。
実際、先週までの成績が「28勝・獲得賞金4億8463万円」と、去年の同じ時期(7月26日【日】まで)の「19勝・獲得賞金3億4229万円」を大きく上回っとります。
もちろん、今の中内田君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が3600万円のクイーンSにクラヴァシュドール、2400万円の関越Sにフォックスクリーク、1820万円の柳都Sにフローリン、1500万円の麒麟山特別にメイショウハクサンと、4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。