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注目調教師
2021/02/15
大学生の時に中山競馬場でアルバイトをしていたんですよ
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
サリオス(2019年朝日杯FSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
モーリス(2016年天皇賞・秋など)
ドゥラメンテ(2015年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
カフェファラオ(フェブラリーS)
ポンデザール(ダイヤモンドS)
リリーバレロ(京都牝馬S)
ブーザー(大島特別)
レインフロムヘヴン(フリージア賞)

担当者:調教師情報部 元調教師N

千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。
大学を出た後は、電気設備工事などをやっている「関電工」(東証1部)で、経理の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。
初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを飾った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までに、「JRAの重賞を59勝」という実績を残しています。それに、海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を6勝もしているのですから、本当に大したものです。
2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどの活躍で、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
でも、去年までの5年間は、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
2020年→48勝・獲得賞金12億0988万円(同3位)
と書けば分かる通り、「リーディング1位」を逃し続けています。
それに今年は、ヒシイグアスを使った中山金杯を勝っていますけど、先週までが「5勝・獲得賞金1億2140万円」という成績で、10勝を上げて「リーディング1位」の清水久詞厩舎に5勝差を付けられていますし、賞金も「2億4417万円」を稼いで1位の矢作芳人厩舎に「1億2277万円」の差を付けられていますから、きっと今の堀君は、「賞金の高いレースを勝って上との差を詰めたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億円のフェブラリーSにカフェファラオ、4100万円のダイヤモンドSにポンデザール、3600万円の京都牝馬Sにリリーバレロ、1500万円の大島特別にブーザー、1010万円のフリージア賞にレインフロムヘヴンと、全部で5頭を特別レースに登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2021/02/15
ノースヒルズで働いた後、アイルランドに留学しとったんですわ
安田翔伍調教師(栗東)

主な管理馬:
キングオブコージ(2020年目黒記念)
ワンダーリーデル(2019年武蔵野S)
オメガパフューム(2019年帝王賞など)

今週の主な登録馬:
ワンダーリーデル(フェブラリーS)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんもよう知っとるやろうけど、安田翔伍君の親父さんは、同じ栗東で厩舎を構えとる安田隆行君ですな。
隆行君と言えば、乗り役やった頃に、1991年の皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つとか、通算680勝を上げとって、厩舎を開業してからは、ダートのG1を4勝したトランセンドや、スプリンターズSと高松宮記念を勝ったカレンチャンや、香港スプリントを連覇するなど、G1を6勝したロードカナロアとかを育てとります。
それに隆行君は、一昨年、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっとりましたな。
翔伍君は、中学3年生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験に落ちてしもうて、次の年も受けようと思っとったんやけど、高校に通っているうちに体が大きくなってしもうたんで、騎手になるのを諦めたそうや。
せやけど、「競馬の世界に進みたい」と考えとった彼は、高校を中退して、「ノースヒルズマネジメント」(今のノースヒルズ)で働いてから、半年くらいアイルランドに留学しとって、帰国した後は、3年ほど「ノーザンファーム空港」で働いて、それから、2002年に競馬学校の厩務員課程に入っとりました。
2003年に競馬学校を出た後、翔伍君は、その年の1月から親父さんの厩舎で厩務員をやって、2月からは調教助手をやって、カレンチャンやロードカナロアとかを担当するなど、2016年、調教師の試験に受かるまでの14年間、ずっと親父さんの厩舎で経験を積んどったんや。
そんで、「社台ファーム」で技術調教師として経験を積んでから、2018年の3月に自分の厩舎を開業した翔伍君は、年末までに、オメガパフュームを使ったシリウスSで初めて重賞を勝つなど、JRAで「9勝・獲得賞金2億4480万円」っちゅう成績を残しとったし、一昨年は、ワンダーリーデルを使った武蔵野Sを勝つなど、「23勝・獲得賞金3億5386万円」と、順調に数字を伸ばしとったんですわ。
しかも、オメガパフュームを使った2018年の東京大賞典で初めてのG1勝ちを飾っとるし、この馬でJRAと地方交流を合わせて重賞を6勝もしとるんやから、親父さんの厩舎で走る馬を担当しとった経験をよう活かせとるんでしょうな。
それに、去年も勢いが続いとって、オメガパフュームで平安Sを、キングオブコージで目黒記念を勝つなど、21勝を上げて、今までで一番多い「4億6223万円」の賞金を稼いどったんや。
けど、今年は、先週までが「3勝・獲得賞金5580万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(2月16日【日】まで)の「4勝・獲得賞金5960万円」を下回っとるんやから、今の翔伍君は「賞金の高いレースを勝って、厩舎に勢いを付けなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億円のフェブラリーSにワンダーリーデルを登録してきましたんで、「勝負懸かり」とワシは見とります。

2021/02/15
京都産業大学を出た後、ノーザンファームで働いとりましたな
高柳大輔調教師(栗東)

主な管理馬:
特になし

今週の主な登録馬:
ソリストサンダー(フェブラリーS)
シャークスポット(つばき賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

門別の実家が生産牧場っちゅうことで、小さい頃から馬の世話を手伝っとった高柳大輔君は、京都産業大学の馬術部におった1999年には、全日本学生馬術大会に出場しとりました。
そうそう、2011年の1月に美浦で厩舎を開業しとる高柳瑞樹君は、大輔君の兄で、年は2つ違いやな。
大学を卒業してからの大輔君は、ノーザンファームで働いてから、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。
2005年の5月からは、安田隆行厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2016年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、安田厩舎には、トランセンドやカレンチャンやロードカナロアやグレープブランデーがおって、こういう走る馬を何頭も間近で見てきたんですわ。
そんで、2016年の12月に調教師の試験に受かった大輔君は、それから開業するまで、矢作芳人厩舎と角居勝彦厩舎と音無秀孝厩舎で技術調教師をやって、馬の仕上げ方や、厩舎をやりくりする方法とか、色んなことを教わっとりました。
2018年の3月に自分の厩舎を開業した大輔君は、その年の暮れまでに「13勝・獲得賞金1億9773万円」っちゅう成績を残しとって、一昨年と去年は、
2019年→17勝・獲得賞金3億2805万円
2020年→18勝・獲得賞金3億7357万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、今年も勢いは続いとって、先週までの成績が「4勝・獲得賞金6574万円」と、去年の同じ時期(2月16日【日】まで)の「2勝・獲得賞金1777万円」を大きく上回っとります。
もちろん、今の大輔君は、「この勢いを止めたくない」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億円のフェブラリーSにソリストサンダー、1010万円のつばき賞にシャークスポットを登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。
それに、大輔君の厩舎は、まだ重賞を勝てとらんので、フェブラリーSのソリストサンダーには、「初めての重賞勝ちをGIのここで」っちゅう思いも込められとるんやろうな。

2021/02/15
北海道大学の馬術部OBで、同期に武井亮君がおるんや
寺島良調教師(栗東)

主な管理馬:
スプリングボックス(2020年小倉サマージャンプ)
キングズガード(2017年プロキオンS)

今週の主な登録馬:
ヘリオス(フェブラリーS)
ミスマンマミーア(ダイヤモンドS)
モイ(皿倉山特別)
ワンダーアフィラド(大島特別・伊万里特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

寺島良君は、岐阜県本巣郡北方町の出身で、実家は「寺島書店」っちゅう本屋なんですわ。
「寺島書店」は、国道157号沿いの北方郵便局の南にある商店街にあって、白地に赤文字で「本」って書いてある看板が目印の3階建ての建物なんや。
ちなみに、美浦で厩舎を構えとる国枝栄君も、同じ北方町の出身ですな。
元々、野球が大好きで、岐阜北高校の野球部でサードを守っとった寺島君は、フジキセキが走っとった1994年頃、競馬に興味を持ち始めて、「野球ではプロになれなさそうだけど、調教師になりたいから、北海道大学に行って馬に乗ろう」と思ったそうや。
そんで、大学におった頃には馬術部の主将をやっとって、そん時の副将は、大学の同期で、今は美浦で厩舎を構えとる武井亮君なんですわ。
大学を卒業してから、寺島君は、「ノーザンファーム空港」で働いて馬のことを勉強して、2005年に競馬学校の厩務員課程に入ると、次の年の4月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、その後すぐ調教助手になっとりました。
それからは、2007年の菊花賞を勝ったアサクサキングスとか、2013年の京都金杯と富士Sを勝ったダノンシャークとかの世話をしとって、結局、大久保厩舎に7年半くらいおったんや。
で、2013年の7月に松田国英厩舎に移って、ここでは、ハギノハイブリッドとかを担当しとりました。
寺島君は、松田厩舎に移った頃から、調教師の試験を受け始めとって、3度目の挑戦やった2015年に合格して、その後は、技術調教師として松田厩舎で色んなことを勉強して、2016年の9月に、田中章博厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、馬を使い出したんが9月24日(土)からと遅かったし、レースに使った数も全部で48戦と少なかったんで、「3勝・獲得賞金5951万円」っちゅう成績やったけど、2年目だった2017年は、キングズガードを使ったプロキオンSで初めての重賞勝ちを飾るなど、12勝を上げて、稼いだ賞金は「2億7185万円」と、一気に数字を伸ばしとったんですわ。
そんで、去年までの3年間も、
2018年→27勝・獲得賞金4億3262万円
2019年→35勝・獲得賞金5億7552万円
2020年→32勝・獲得賞金5億7974万円
っちゅう形で、順調に実績を積み重ねとりました。
けど、今年に入ってからは、先週までが「2勝・獲得賞金5874万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(2月16日【日】まで)の「8勝・獲得賞金9882万円」を大きく下回っとるんやから、今の寺島君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億円のフェブラリーSにヘリオス、4100万円のダイヤモンドSにミスマンマミーア、1500万円の皿倉山特別にモイ、1500万円の大島特別にワンダーアフィラド(伊万里特別にも登録)と、賞金の高い特別レースに4頭を登録しとるんで、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げる筈や。
それに寺島君は、まだGIを勝てとらんので、フェブラリーSのヘリオスには、「ここで初めてのGI勝ちを」っちゅう思いも込められとるんやろう。