「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/02/08
お父さんが北島三郎さんの母校で校長を務めていました
相沢郁調教師(美浦)

主な管理馬:
エメラルファイト(2019年スプリングS)
ヴェルデグリーン(2014年アメリカJCCなど)
ジョウテンブレーヴ(2001年マイラーズCなど)
ウメノファイバー(1999年オークスなど)

今週の主な登録馬:
スライリー(クイーンC)
エドノフェリーチェ(箱根特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「自分で走る馬を育てたい」と思うようになって、調教師を目指したそうです。
ちなみに、彼のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校である函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳で調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。
前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を18勝もしています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、全部で18勝を上げて、「5億7189万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、その後の6年間は、
2015年→4億7222万円
2016年→3億7562万円
2017年→3億7871万円
2018年→4億4062万円
2019年→5億0600万円
2020年→4億3069万円
という形で賞金が伸び悩んでいましたし、今年も、先週までの獲得賞金が「2441万円」と、2014年の同じ時期(2月9日【日】まで)の「1億1081万円」を大きく下回っていますから、今の相沢君は、「賞金の高いレースを勝って一気に巻き返したい」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が3500万円のクイーンCにスライリー、1500万円の箱根特別にエドノフェリーチェを登録してきましたので、私が相沢君でしたら、どちらの馬も全力で仕上げますね。

2021/02/08
「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとりましたな
藤原英昭調教師(栗東)

主な管理馬:
ミスターメロディ(2019年高松宮記念など)
ストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイルなど)
トーセンラー(2013年マイルCSなど)
エイシンフラッシュ(2010年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
ハッピーオーサム(クイーンC)
フィニフティ(初音S)
シャフリヤール(共同通信杯)
メジェールスー(北九州短距離S)
フォーテ(バレンタインS)
プライムフェイズ(箱根特別)
ヴィアルークス(こぶし賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんも知っとるやろうけど、藤原英昭君は、同志社大学を卒業してから、フェブラリーSを勝ったチアズアトムや、シンザン記念を勝ったメイショウテゾロなどを育てた星川薫さんの厩舎で、ずっと調教助手をやっとって、2001年の2月一杯で星川さんが引退する時に、引き継ぐ形で次の月に自分の厩舎を開業しとります。
藤原君は、大学に通っとった頃、ずっと馬術部に所属しとって、色んな大会で上位に入っとったから、そん時は、明治大学におって、3年続けて全日本学生チャンピオンになった美浦の久保田貴士君と、「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとりましたな。
藤原君のお父さんの玄房(はるのぶ)さんは、1970年くらいまであった繋駕速歩競走(馬車レース)の乗り役やったし、乗り役を引退した後は、大久保正陽(まさあき)さんの厩舎で厩務員をやって、その頃、ミスターシービーが勝った1983年のダービーで2着に入ったメジロモンスニーなどを担当しとりました。
もちろん、藤原君は子供の頃からお父さんの仕事振りを見とったやろうから、この世界に入ったんは当たり前やったんでしょうな。
ちなみに、弟の和男君は調教助手をやっとって、昔は北橋修二さんの厩舎でエイシンプレストンなどを担当しとったし、今は、藤原英昭厩舎におるんですわ。
前に藤原君は、「一戦必勝を厩舎のポリシーにしている」っちゅう話をしとったし、その言葉通り、毎年のように高い勝率を記録しとって、1割8分4厘やった2007年、1割9分9厘やった2008年、1割9分3厘やった2013年と、今までに3回も「最高勝率調教師」を受賞しとります。
それからも、藤原君は順調に実績を積み重ねとって、2018年には、パフォーマプロミスで日経新春杯とアルゼンチン共和国杯を、エポカドーロで皐月賞を勝つなど、58勝を上げて「調教師リーディング1位」になって、今まで一番多い「15億9068万円」の賞金を稼いどりました。
けど、去年と一昨年は、
2019年→35勝・獲得賞金10億0013万円
2020年→38勝・獲得賞金8億2974万円
と書けば分かる通りで、2018年の数字を大きく下回ってしもうたんやから、きっと今年の藤原君は、「必ず巻き返さなアカン」と考えとる筈や。
そんな中、今週は、1着賞金が3500万円のクイーンCにハッピーオーサム、1820万円の初音Sにフィニフティ、3800万円の共同通信杯にシャフリヤール、2300万円の北九州短距離Sにメジェールスー、2200万円のバレンタインSにフォーテなど、全部で7頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。

2021/02/08
体重が70キロ近くあったんで、調教助手にならんで調教師を目指したんですわ
森田直行調教師(栗東)

主な管理馬:
ラブカンプー(2020年CBC賞)
モズベッロ(2020年日経新春杯)
ダイメイプリンセス(2018年アイビスSDなど)

今週の主な登録馬:
モズベッロ(京都記念)
ハートオブアシティ(共同通信杯)
タイセイトレンディ(摂津特別・大濠特別)
タイフォン(あすなろ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

森田直行君の親父さんは、名古屋競馬で乗り役をやってから、1972年の天皇賞・秋を勝ったヤマニンウエーブなどでお馴染みの中村覚之助厩舎で調教助手をやっとったんですわ。
そんで、小さい頃から競馬が身近だった森田君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、身長が伸び過ぎたんで諦めて、普通に会社員として働いとったんや。
せやけど、親父さんが腰を悪くして、調教助手を辞めることになって、そん時に「お前だけでも競馬に関わってくれないか」と頼まれたんで、23歳の時に競馬学校に入って、1985年から長浜彦三郎厩舎で厩務員をやっとりました。
その後は、1988年から長浜博之厩舎で、1989年から福島信晴厩舎で、2007年から松田博資厩舎で、それぞれ経験を積んでから、2012年に、JRAでは初めて、現役の厩務員として調教師の試験に受かったんですわ。
調教師を目指す場合、厩務員から調教助手になって、それから試験を受けるのが普通やけど、体重が70キロ近くある森田君は、調教師から「馬に負担が掛かるので乗らないで欲しい」と言われたことがあったそうで、調教に乗らんでええ厩務員のまま、調教師を目指すことにしたんや。
試験に受かった後は、2014年の3月に厩舎を開業するまで、技術調教師として、昔から仲が良かった矢作芳人君の厩舎で、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方とか、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとりました。
開業してからの森田君は、最初の年が「4勝・獲得賞金9294万円」っちゅう成績やったけど、キョウエイアシュラを使った地方交流のオーバルスプリントで、初めて重賞を勝っとったし、その後は、
2015年→8勝・獲得賞金1億4576万円
2016年→8勝・獲得賞金1億9788万円
2017年→22勝・獲得賞金3億3869万円
っちゅう形で順調に数字を伸ばしとって、2018年は、ダイメイプリンセスを使ったアイビスSDで初めてJRAの重賞を勝つなど、21勝を上げて、「5億7828万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどったんですわ。
でも一昨年は、ダイメイプリンセスで北九州記念を勝ったんやけど、「17勝・獲得賞金3億0613万円」と、2018年を大きく下回ってしもうたし、去年も、モズベッロで日経新春杯、ラブカンプーでCBC賞を勝っとるんやけど、他の馬がイマイチやったから、「16勝・獲得賞金4億3992万円」っちゅう成績に留まっとりました。
そんで、今年に入ってからも悪い流れは続いとって、先週までの獲得賞金が「5530万円」で、去年の同じ時期(2月9日【日】まで)の「8276万円」を大きく下回っとるんやから、今の森田君は「賞金の高いレースを勝って、厩舎に勢いを付けなアカン」と考えとる筈や。
そんな中、今週は、1着賞金が6200万円の京都記念にモズベッロ、3800万円の共同通信杯にハートオブアシティ、1500万円の摂津特別にタイセイトレンディ(大濠特別にも登録)、1010万円のあすなろ賞にタイフォンと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたんで、ワシが彼やったら、どの馬も気合いを入れて仕上げるやろうな。

2021/02/08
実家は天皇賞馬を生産した牧場です
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
グランアレグリア(2020年マイルCSなど)
タワーオブロンドン(2019年スプリンターズSなど)
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ソウルスターリング(2017年オークスなど)

今週の主な登録馬:
レイエンダ(京都記念)
キングストンボーイ(共同通信杯)

担当者:調教師情報部 元調教師M

藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドなどを生産したことで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、競馬ファンなら誰でもよく知っていると思いますけど、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った2016年の朝日杯FS、レイデオロを使った2017年のダービーと一昨年の天皇賞・秋、グランアレグリアを使った去年の桜花賞と今年の安田記念とスプリンターズSとマイルCSなど、今までに、GIの32勝を含めて重賞を123勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていましたし、先週までに、現役で1番の「通算1526勝」という素晴らしい実績を残していて、現役で2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「939勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という賞金を稼いでいます。
それに、去年までの5年間も、
2016年→51勝・獲得賞金10億9272万円
2017年→44勝・獲得賞金14億2548万円
2018年→52勝・獲得賞金13億6944万円
2019年→46勝・獲得賞金13億1871万円
2020年→46勝・獲得賞金12億2636万円
と書けば分かる通りで、5年続けて10億円以上の賞金を稼いでいました。
でも、今年は先週までが「23戦1勝・獲得賞金3187万円」という成績で、スタートダッシュに失敗していますから、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを勝って、厩舎に勢いを付けたい」と考えている筈です。
こういった中、今週は、1着賞金が6200万円の京都記念にレイエンダ、3800万円の共同通信杯にキングストンボーイを登録していますので、「揃って勝負懸かり」と考えるべきでしょう。