「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/11/02
2011年のドバイワールドCを勝っとりますな
角居勝彦調教師(栗東)

主な管理馬:
ロジャーバローズ(2019年ダービー)
サートゥルナーリア(2019年皐月賞など)
エピファネイア(2014年ジャパンCなど)
ウオッカ(2007年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
スマートランウェイ(奥羽S)
エアウィンザー(アルゼンチン共和国杯)
マグナレガーロ(みやこS)
ワイドファラオ(みやこS)
ファルコニア(武田尾特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

知っとる方も多いと思いますけど、石川県出身の角居勝彦君は、金沢桜丘高校を出てから、静内にある「グランド牧場」で働き始めて、1986年に競馬学校の厩務員課程を出た後、その年の10月から、ナリタハヤブサや、キョウトシチーや、ファイトガリバーとかを育てた中尾謙太郎さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって、1997年の1月からは、クロフネや、フサイチエアデールや、ブロードアピールとかを育てた松田国英君の厩舎で調教助手をやって、2000年に調教師の試験に受かっとりますな。
そんで、2001年に自分に厩舎を開業するまでの1年間は、森秀行君の厩舎や、藤沢和雄君の厩舎で技術調教師をやって、馬のことだけやなくて、厩舎についての色んなことを学んどったんや。
最初の年にいきなり19勝しとった角居君は、次の年に、ブルーイレヴンを使った東京スポーツ杯2歳Sで初めて重賞を勝つと、2004年には、デルタブルースを使った菊花賞で初めてGIを勝って、その後も、シーザリオを使ったオークスや、ハットトリックを使った香港マイルや、カネヒキリを使ったジャパンCダートや、ウオッカを使ったダービーや、ヴィクトワールピサを使ったドバイワールドCとか、国内だけやなくて、海外の大きいレースでも結果を残しとりますな。
そうそう、これも皆さんがよう知っとると思いますけど、角居君は、2011年からの3年間、
2011年→59勝・獲得賞金11億9517万円
2012年→57勝・獲得賞金12億5956万円
2013年→56勝・獲得賞金17億5848万円
っちゅう数字を残して、3年連続で「調教師リーディングで1位」になっとりましたし、2013年の賞金は開業してから一番の数字やったんや。
そんでもって、2014年の角居君は、メイショウブシドウで小倉サマージャンプを勝って、史上4人目で、現役では3人目の「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったし、その他にも、ラキシスを使ったエリザベス女王杯や、エピファネイアを使ったジャパンCとか、11回も重賞を勝って、「51勝(リーディング3位)・獲得賞金17億0938万円」っちゅう成績を残して、2017年も、「54勝(リーディング3位)・獲得賞金12億7665万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
で、去年は、サートゥルナーリアを使った皐月賞や、ロジャーバローズを使ったダービーとか、7回も重賞を勝っとったし、全部で40勝(リーディング11位)を上げて、「15億3873万円」の賞金を稼いどりました。
せやけど、今年は先週までが「23勝・獲得賞金6億5659万円」っちゅう成績で、去年のペースを大きく下回っとるんやから、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って一気に巻き返したい」と考えとる筈ですわ。
しかも、角居君は、「来年の2月で調教師を辞めて家業を継ぐ」と決めとりますんで、今は「引退までになるべくいい結果を残したい」とも考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1820万円の奥羽Sにスマートランウェイ、5700万円のアルゼンチン共和国杯にエアウィンザー、3800万円のみやこSにマグナレガーロとワイドファラオ、1500万円の武田尾特別にファルコニアと、全部で5頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。

2020/11/02
実家は静内の名門牧場です
伊藤圭三調教師(美浦)

主な管理馬:
スマートボーイ(2003年平安Sなど)
プリエミネンス(2002年エルムSなど)
ホワイトカーニバル(2002年フェアリーS)

今週の主な登録馬:
ゴールドギア(アルゼンチン共和国杯)
ブルーシンフォニー(京王杯2歳S)
アフターバーナー(錦秋S)
サーストンバーラム(西郷特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、伊藤圭三君の実家は、スズカマンボやサンビスタなどを生産したことで有名な、静内にある「グランド牧場」でして、1927年にここを作ったのは、彼のお祖父さんの幸太郎さんです。
今、静内と新冠に3ヶ所(合計71馬房)の繁殖場がある「グランド牧場」は、静内(109馬房)と岩手県の遠野市(60馬房)の2ヶ所に育成場があって、1985年からは、3代目で圭三君のお兄さんの佳幸さんが牧場の代表をやっています。
こういう環境で育った圭三君は、早い内から「自分も競馬に関わる仕事をしたい」と考えていたのでしょうし、実際、1986年からの11年間は、1992年のカブトヤマ記念を勝ったユーワビームなどを育てた小林常泰さんの厩舎で調教助手として経験を積んで、1997年に調教師の試験に受って、次の年に自分の厩舎を開業しました。
彼の厩舎は、初めの年に、「12勝・獲得賞金1億9133万円」という数字を残していましたし、3年目だった2000年には、スマートボーイを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝って、5年目だった2002年には、プリエミネンスを使ったエルムSなど、重賞の3勝を含めて、「28勝・獲得賞金5億4762万円」という数字を残していて、優秀調教師賞をもらっていたんですよ。
でも、それからは、2002年の数字を一度も超えていなくて、一昨年までの3年間も、
2016年→16勝・獲得賞金2億8444万円
2017年→22勝・獲得賞金2億9807万円
2018年→17勝・獲得賞金3億2549万円
と、誰が見ても物足りない数字が続いていましたので、去年の圭三君は「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょう。
実際、去年は、今までで一番多い34勝を上げて、「4億3376万円」という、2002年の次に多い賞金を稼いでいましたし、今年は先週までが「30勝・獲得賞金4億3295万円」という成績で、2002年の同じ時期(10月27日【日】まで)の「20勝・獲得賞金4億2886万円」を上回っているんですよ。
こういった中、今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にゴールドギア、3800万円の京王杯2歳Sにブルーシンフォニー、1820万円の錦秋Sにアフターバーナー、1500万円の西郷特別にサーストンバーラムと、賞金の高い特別レースに4頭を登録していますので、私が圭三君でしたら、「この勢いでもっと稼ぎたい」と考えますし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。
それに、圭三君の厩舎は、2017年に、ハヤブサマカオーで地方交流重賞の兵庫ジュニアグランプリを勝っていますけど、スマートボーイを使った2003年のマーチSから、JRAの重賞は17年以上もご無沙汰していますので、アルゼンチン共和国杯のゴールドギアと、京王杯2歳Sのブルーシンフォニーには、「久々に重賞を勝ちたい」という思いも込められている筈ですよ。

2020/11/02
大学生の頃はパイロットを目指しとったんや
高橋義忠調教師(栗東)

主な管理馬:
メイショウテッコン(2019年日経賞など)
ファインニードル(2018年高松宮記念など)
ディオスコリダー(2017年カペラS)


今週の主な登録馬:
サンレイポケット(アルゼンチン共和国杯)
ファルヴォーレ(京王杯2歳S)
オヌシナニモノ(西郷特別)
クリノアンカーマン(飯坂温泉特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとるやろうけど、高橋義忠君は、2011年に調教師を引退した高橋成忠(しげただ)さんの息子ですな。
成忠さんは、乗り役時代に、ヒカルポーラで1964年の天皇賞・春と宝塚記念を勝つなど、エエ成績を残しとって、シーエースで桜花賞を勝った1967年には、騎手リーディング1位になっとったんや。
調教師になってからも、メイショウバトラーを使った2006年のプロキオンSや、メイショウサムソンを使った2007年の天皇賞・春と天皇賞・秋とか、重賞を16回も勝っとりましたな。
義忠君が、調教師になろうと思うようになったんは、もちろん、親父さんが乗り役や調教師をやっとったからやけど、元々、義忠君は飛行機が好きで、大学では、経済学を学びながらパイロットを目指しとったそうや。
けど、その前に、「色々な世界を見たい」と思って親父さんに相談したら、「海外で馬を見てきたらどうや?」と勧められたんで、イギリスに行っとりましたな。
向こうでは、英語の勉強をしながら、1998年と1999年のイギリスチャンピオンSを連覇したアルボラーダとかを育てた、マーク・プレスコット厩舎で馬のことを教わって、その奥深さに惹かれて「競馬の世界もエエもんやな」と思ったそうですわ。
日本に戻ってからは、1994年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から吉岡八郎厩舎で厩務員をやって、1996年の6月からは調教助手をやっとりました。
そんで、1999年の10月からは、成忠さんの厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2011年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、親父さんの厩舎には、2001年のシンザン記念と2003年の新潟記念を勝ったダービーレグノや、さっき名前を出した、メイショウバトラーやメイショウサムソンがおって、こういう走る馬を何頭も間近で見てきたんですわ。
でもって、義忠君は、2011年の3月に自分の厩舎を開業したんやけど、決まったんが、その年の1月半ばやったんで、開業するまでの間は、2日に一回は飛行機で北海道に行って馬を集めとりましたな。
その甲斐があって、1年目に11勝を上げて「1億3982万円」の賞金を稼いどったし、2014年には、クリノスターオーを使った平安SとシリウスS、サンレイデュークを使った東京ハイジャンプと、重賞を3つも勝って、「31勝・獲得賞金6億2235万円」っちゅう成績を残せとったし、2018年には、ファインニードルを使った高松宮記念で初めてGIを勝つなど、26勝を上げて、「7億4942万円」っちゅう今までで一番の賞金を稼いだんや。
せやけど、去年は「22勝・獲得賞金4億7206万円」っちゅう成績で、一昨年を大きく下回っとったし、今年は先週までが「19勝・獲得賞金3億3957万円」っちゅう数字に留まっとるんで、今の義忠君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にサンレイポケット、3800万円の京王杯2歳Sにファルヴォーレ、1500万円の西郷特別にオヌシナニモノ、1060万円の飯坂温泉特別にクリノアンカーマンと、特別レースに全部で4頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるでしょうな。

2020/11/02
チアズグレイスなどを生産した牧場でアルバイトをしていました
相沢郁調教師(美浦)

主な管理馬:
エメラルファイト(2019年スプリングS)
ヴェルデグリーン(2014年アメリカJCCなど)
ジョウテンブレーヴ(2001年マイラーズCなど)
ウメノファイバー(1999年オークスなど)

今週の主な登録馬:
バレリオ(アルゼンチン共和国杯)
タマダイヤモンド(京王杯2歳S)
サペラヴィ(精進湖特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんも知っていると思いますが、北海道出身の相沢郁(いくお)君は、高校を出てから、麻布大学の獣医学部に進んでいて、その頃、門別の白井牧場(1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティア、2000年の桜花賞を勝ったチアズグレイスなどを生産)でアルバイトをしたことがきっかけで、「JRAの獣医になりたい」と思ったそうですが、その後、「自分で走る馬を育てたい」と思うようになって、調教師を目指したそうです。
ちなみに、彼のお父さんは高校の先生で、北島三郎さんの母校である函館西高校の校長を務めたこともあるそうですよ。
そして相沢君は、競馬学校を出た後、1986年の11月から、前田禎(ただし)厩舎で調教助手をやって、1997年に38歳の若さで調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業するまで、ずっと前田厩舎で腕を磨いていました。
前田厩舎と言えば、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなどでお馴染みですね。
開業してからの相沢君は、その年の11月に、ウメノファイバーを使った京王杯3歳Sで早くも重賞を勝つと、次の年にも、ウメノファイバーでクイーンCとオークスを勝つなど、今までに重賞を18勝もしています。
2014年の相沢厩舎は、ヴェルデグリーンでアメリカJCCを勝つなど、全部で18勝を上げて、「5億7189万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも、去年までの5年間は、
2015年→4億7222万円
2016年→3億7562万円
2017年→3億7871万円
2018年→4億4062万円
2019年→5億0600万円
という形で賞金が伸び悩んでいましたし、今年も、先週までの獲得賞金が「3億8798万円」と、まだ2014年の7割にも達していませんから、今の相沢君は、「賞金の高いレースを勝って一気に巻き返したい」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にバレリオ、3800万円の京王杯2歳Sにタマダイヤモンド、1500万円の精進湖特別にサペラヴィと、全部で3頭を特別レースに登録してきましたので、私が相沢君でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。