「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/10/05
シンボリルドルフの厩舎で調教助手をやっていました
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
タワーオブロンドン(2019年スプリンターズS)
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ソウルスターリング(2017年オークスなど)

今週の主な登録馬:
コントラチェック(毎日王冠)
ルナシオン(山中湖特別)
キングストンボーイ(サウジアラビアRC)
ソルドラード(神無月S)
フォッサマグナ(北陸S)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドなどを生産したことで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、競馬ファンなら誰でもよく知っていると思いますけど、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った2016年の朝日杯FS、レイデオロを使った2017年のダービーと一昨年の天皇賞・秋、グランアレグリアを使った去年の桜花賞と今年の安田記念とスプリンターズSなど、今までに、GIの31勝を含めて重賞を122勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていましたし、先週までに、現役で1番の「通算1515勝」という素晴らしい実績を残していて、現役で2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「918勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という賞金を稼いでいます。
それに、去年までの4年間も、
2016年→51勝・獲得賞金10億9272万円
2017年→44勝・獲得賞金14億2548万円
2018年→52勝・獲得賞金13億6944万円
2019年→46勝・獲得賞金13億1871万円
と書けば分かる通りで、4年続けて10億円以上の賞金を稼いでいました。
ただ、今年に入ってから先週までは、36勝を上げていますけど、去年は8勝もしていた重賞を、今年は3勝しかできていないこともあって、獲得賞金は「9億3054万円」で、まだ去年の7割くらいですから、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が6700万円の毎日王冠にコントラチェック、1500万円の山中湖特別にルナシオン、3300万円のサウジアラビアRCにキングストンボーイ、1820万円の神無月Sにソルドラード、1820万円の北陸Sにフォッサマグナと、賞金の高い特別レースに5頭を登録していますので、「揃って勝負懸かり」と考えるべきでしょう。

2020/10/05
親父さんはダービージョッキーやな
安田翔伍調教師(栗東)

主な管理馬:
キングオブコージ(2020年目黒記念)
ワンダーリーデル(2019年武蔵野S)
オメガパフューム(2019年帝王賞など)

今週の主な登録馬:
キングオブコージ(京都大賞典)
ジャンカズマ(サウジアラビアRC)
オメガレインボー(神無月S)

担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとるように、安田翔伍君は、親父さんが同じ栗東で厩舎を構えとる安田隆行君ですな。
隆行君と言えば、乗り役やった頃に、1991年の皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つとか、通算680勝を上げとって、厩舎を開業してからは、ダートのG1を4勝したトランセンドや、スプリンターズSと高松宮記念を勝ったカレンチャンや、香港スプリントを連覇するなど、G1を6勝したロードカナロアとかを育てとります。
それに隆行君は、去年、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっとりますな。
翔伍君は、中学3年生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験に落ちてしもうて、次の年も受けようと思っとったんやけど、高校に通っているうちに体が大きくなってしもうたんで、騎手になるのを諦めたそうや。
せやけど、「競馬の世界に進みたい」と考えとった彼は、高校を中退して、「ノースヒルズマネジメント」(今のノースヒルズ)で働いてから、半年くらいアイルランドに留学しとって、帰国した後は、3年ほど「ノーザンファーム空港」で働いて、それから、2002年に競馬学校の厩務員課程に入っとりました。
2003年に競馬学校を出た後、翔伍君は、その年の1月から親父さんの厩舎で厩務員をやって、2月からは調教助手をやって、カレンチャンやロードカナロアとかを担当するなど、2016年、調教師の試験に受かるまでの14年間、ずっと親父さんの厩舎で経験を積んどったんや。
そんで、「社台ファーム」で技術調教師として経験を積んでから、一昨年の3月に自分の厩舎を開業した翔伍君は、年末までに、オメガパフュームを使ったシリウスSで初めて重賞を勝つなど、JRAで「9勝・獲得賞金2億4480万円」っちゅう成績を残しとったし、去年は、ワンダーリーデルを使った武蔵野Sを勝つなど、「23勝・獲得賞金3億5386万円」と、順調に数字を伸ばしとるんですわ。
しかも、オメガパフュームを使った一昨年の東京大賞典で初めてのG1勝ちを飾っとるし、この馬で去年の帝王賞と東京大賞典も勝っとるんやから、親父さんの厩舎で走る馬を担当しとった経験を活かせとるんでしょうな。
それに、今年も勢いが続いとって、オメガパフュームで平安Sを、キングオブコージで目黒記念を勝つなど、先週までに「3億7192万円」の賞金を稼いどって、もう去年の数字を上回っとるんですわ。
もちろん、今の彼は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとるんやろう。
そんな中、今週は、1着賞金が6700万円の京都大賞典にキングオブコージ、3300万円のサウジアラビアRCにジャンカズマ、1820万円の神無月Sにオメガレインボーと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。

2020/10/05
萩原厩舎でロジユニヴァースを担当していました
大竹正博調教師(美浦)

主な管理馬:
デアレガーロ(2019年京都牝馬S)
ブラストワンピース(2018年有馬記念など)
グレーターロンドン(2018年中京記念)
ルージュバック(2016年毎日王冠など)

今週の主な登録馬:
ザダル(毎日王冠)
ロジベルレスト(神無月S)
ハルサカエ(藤森S)
モエレコネクター(朝日岳特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんもよく知っている通り、大竹正博君は、母方の姓を名乗っていますので名字が違いますけど、1963年から1999年まで乗り役をやっていて、ダイシンボルガードで1969年のダービーを勝つなど重賞を36勝、通算970勝という実績を残した大崎昭一君の息子で、神奈川県の相模原市にある麻布大学の獣医学部を出ていますね。
麻布大学と言えば、現役の調教師では、1999年のオークスを勝ったウメノファイバーなどお馴染みの相沢郁君や、2009年に美浦で厩舎を開業した伊藤大士君などが、引退した調教師で言えば、ミスターシービーやジェニュインなどを管理していた松山康久さんや、マイネルマックスやビートブラックなどを管理していた中村均さんなどが通っていたところです。
大学を出た後、大竹君は、門別にある「白井牧場」で働いていました。
生産と育成の両方をやっているこの牧場は、1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティアを生産したことや、1999年の菊花賞など、重賞を7勝したナリタトップロードの育成を手掛けていたことでお馴染みですね。
大竹君がいた頃には、1995年の目黒記念と1996年の日経新春杯を勝ったハギノリアルキングなどが放牧のために来ていました。
それから彼は、1997年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から鈴木清さんの厩舎で厩務員をやって、その後、高橋祥泰君の厩舎や、萩原清君の厩舎などで調教助手をやって、2008年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しています。
そうそう、萩原厩舎にいた時は、2009年のダービーなど、重賞を4つ勝ったロジユニヴァースを担当していましたんですよ。
開業した年は、「11勝・獲得賞金1億3155万円」という成績で、2年目は26勝、3年目は23勝と、順調に勝ち星を積み重ねていましたし、一昨年までの3年間は、
2016年→28勝・獲得賞金4億7138万円
2017年→14勝・獲得賞金3億9353万円
2018年→25勝・獲得賞金7億9792万円
という成績を残していて、特に一昨年は、ブラストワンピースを使った毎日杯と有馬記念を勝つなど、今までで一番の賞金を稼いでいました。
でも去年は、デアレガーロで京都牝馬Sを、ブラストワンピースで札幌記念を勝ちましたけど、他の馬がそれほど活躍できなかったことから、「28勝・獲得賞金5億0816万円」という成績で、一昨年の賞金を大きく下回っていましたし、今年に入ってから先週までは「17勝・獲得賞金3億5058万円」という成績で、去年の同じ時期(9月29日【日】まで)の「23勝・獲得賞金4億0564万円」を大きく下回っていますから、今の大竹君は「このままではマズイ」と思っている筈です。
こういった中、今週は、1着賞金が6700万円の毎日王冠にザダル、1820万円の神無月Sにロジベルレスト、1820万円の藤森Sにハルサカエ、1060万円の朝日岳特別にモエレコネクターと、特別レースに4頭を登録していますので、私が彼でしたら、「ここで一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬も全力で仕上げますね。

2020/10/05
調理師の専門学校を卒業しとるんですわ
浜田多実雄調教師(栗東)

主な管理馬:
バビット(2020年セントライト記念など)
カワキタエンカ(2018年中山牝馬S)


今週の主な登録馬:
バイオスパーク(京都大賞典)
マルカテノール(北陸S)


担当者:調教師情報部 元調教師T

浜田多実雄君は、高校を卒業した後、調理師の専門学校に通っとって、この学校が夜間やったんで、昼間は喫茶店でアルバイトをしとったんや。
そんで、大の競馬好きやったここのマスターに勧められて、調理師やなくて、競馬の道に進むことに決めたんですわ。
専門学校を卒業した浜田君は、三重県の員弁郡東員町(いなべぐん・とういんちょう)にある「三重ホーストレーニングセンター」で働き始めて、それから4年くらいここにおって、1997年の7月に競馬学校の厩務員課程に入っとりました。
次の年の1月に競馬学校を出た浜田君は、宝塚記念を勝ったスズカコバンや、エリザベス女王杯を勝ったタケノベルベットや、ダービーを勝ったフサイチコンコルドとかを育てた小林稔厩舎の厩務員になって、その年の6月からは調教助手をやっとったんや。
そんで、小林先生が定年になった1999年からは、谷潔厩舎で調教助手をやって、2012年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、レースに使った数が少なかったんで、「5勝・獲得賞金8287万円」っちゅう成績やったけど、次の年に、「12勝・獲得賞金2億8790万円」っちゅう形で一気に数字を伸ばすと、3年目の2015年には、「21勝・獲得賞金3億8578万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとったんですわ。
けど、その後は、
2016年→18勝・獲得賞金3億1070万円
2017年→12勝・獲得賞金2億8738万円
2018年→17勝・獲得賞金3億2481万円
2019年→15勝・獲得賞金2億5201万円
っちゅう形で成績が伸び悩んどるんやから、今年の彼は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
実際、今年は先週までが「14勝・獲得賞金2億6664万円」っちゅう成績で、2015年の同じ時期(10月1週目まで)の「17勝・獲得賞金2億7526万円」と、ほとんど変わらん数字を残しとります。
もちろん、今の浜田君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとるんでしょうな。
こういった中、今週は、1着賞金が6700万円の京都大賞典にバイオスパーク、1820万円の北陸Sにマルカテノールを登録してきましたんで、どっちの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。