「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/09/07
乗り役時代、障害リーディングになっとりましたな
中竹和也調教師(栗東)

主な管理馬:
サートゥルナーリア(2018年ホープフルS)
カンタービレ(2018年ローズS)
カデナ(2017年弥生賞など)
ジョーカプチーノ(2009年NHKマイルCなど)


今週の主な登録馬:
ビアンフェ(セントウルS)
オールザワールド(木曽川特別)
メイケイダイハード(京成杯AH)
アスタースウィング(初風S)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとるやろうけど、滋賀県出身の中竹君は、1980年の4月に吉田三郎さんの厩舎で騎手候補生になって、1984年に試験に受かって、その年の3月に乗り役としてデビューしとりましたな。
そんでもって、ニイキに乗った1985年の阪神障害S・秋で初めて重賞を勝つと、ハッピールイスに乗った1986年の京都大障害・春と中山大障害・秋、ダイカツストームに乗った1995年の中山大障害・春(現在の中山グランドジャンプ)と、障害の重賞を4つ勝っとって、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、通算で176勝を上げとったんですわ。
ちなみに、1993年には、障害レースで12勝を上げて、障害リーディングになっとりましたな。
で、1999年に自分の厩舎を開業した中竹君は、最初の年が5勝止まりやったけど、2000年に10勝を上げると、その後は毎年2ケタに乗せとります。
初めの頃、中竹君はなかなか重賞を勝てなかったんやけど、2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っとったし、一昨年は、アスターペガサスを使った函館2歳Sと、ヨカグラを使った小倉サマージャンプを勝つなど、「56勝・獲得賞金13億6822万円」っちゅう、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の数字を残しとりましたな。
けど、去年は「26勝・獲得賞金5億9074万円」ちゅう成績で、前の年を大きく下回っとったし、今年は先週までが「19勝・獲得賞金4億3573万円」っちゅう成績で、まだ一昨年の3割くらいしか稼げとらんのやから、きっと今の中竹君は、「賞金の高いレースを多く勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにビアンフェ、1500万円の木曽川特別にオールザワールド、3900万円の京成杯AHにメイケイダイハード、1820万円の初風Sにアスタースウィングと、特別レースに4頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。


2020/09/07
実家から近かった中山競馬場でアルバイトをしていました
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
サリオス(2019年朝日杯FSなど)
サトノクラウン(2017年宝塚記念など)
ドゥラメンテ(2015年ダービーなど)
リアルインパクト(2011年安田記念など)


今週の主な登録馬:
ルフトシュトローム(京成杯AH)
トラストワージー(紫苑S)
エストスペリオル(ムーンライトH)
サトノオンリーワン(ムーンライトH)


担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、千葉県市川市出身の堀宣行(のりゆき)君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたんですよ。
大学を出た後は、電気設備工事などをやっている「関電工」(東証1部)で、経理関係の仕事をしていたんですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇(よしたか)厩舎で調教助手をやって、2003年に自分の厩舎を開業しました。
初めの年は、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という成績でしたけど、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく数字を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを飾った堀君は、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、その後も、ドゥラメンテを使った2015年のダービーと皐月賞を勝つなど、今までに、「JRAの重賞を56勝」という実績を残しています。それに、海外でも、モーリスやネオリアリズムなどでG1を6勝もしているのですから、本当に大したものです。
2015年は、ドゥラメンテやモーリスなどが活躍しましたから、JRAで「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
それに、去年までの4年間も、
2016年→44勝・獲得賞金13億0934万円(リーディング5位)
2017年→48勝・獲得賞金11億3661万円(同4位)
2018年→49勝・獲得賞金7億4753万円(同5位)
2019年→54勝・獲得賞金9億7056万円(同2位)
と、賞金こそ2015年を上回っていませんが、かなりいい成績を残していましたし、今年は先週までに、「33勝・獲得賞金8億6875万円」という素晴らしい成績を残しています。
でも、リーディングと獲得賞金の両方で1位の矢作芳人厩舎(42勝・獲得賞金13億5539万円)には、勝ち星で9勝差を付けられていますし、賞金で「4億8664万円」の差を付けられていますから、今の堀君は、「賞金の高いレースを多く勝って差を詰めたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにルフトシュトローム、3500万円の紫苑Sにトラストワージー、1820万円のムーンライトHにエストスペリオルとサトノオンリーワンと、特別レースに4頭を登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2020/09/07
馬術で国体の強化選手に選ばれとったんや
野中賢二調教師(栗東)

主な管理馬:
インティ(2019年フェブラリーSなど)
グリム(2018年レパードSなど)
グレイル(2017年京都2歳S)
トウカイトリック(2010年阪神大賞典など)


今週の主な登録馬:
シヴァージ(セントウルS)
アスクジョーダン(初風S)
スピンドクター(日進特別)


担当者:調教師情報部  元調教師S

皆さんもよう知っとる通り、野中賢二君は、親父さんが厩務員やったから、物心が付いた時には馬が周りにいる環境やったんで、自然と乗り役を目指すようになって、10歳の頃に乗馬を始めたんや。
けど、中学3年の頃に身長が伸びてきたんで、乗り役になるのを諦めて、馬術に集中することにしたんですわ。
そうしたら、県内でたったひとり、中学生で「びわこ国体」の強化選手に選ばれるほどの腕になっとったし、高校でも馬術部に入っとりましたな。
その後は、1982年の10月から藤岡範士(のりひと)厩舎で厩務員をやって、次の年の4月から調教助手をやって経験を積んで、2007年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとります。
でもって野中君は、厩舎を開業した時に、トウカイテイオーやフラワーパークやスティルインラブとかを育てて、定年を待たんで2008年の2月に引退した松元省一さんの厩舎から20頭を引き継いどって、その中にはトウカイトリックがいましたな。
トウカイトリックは、2010年の阪神大賞典で、野中君が初めての重賞勝ちを飾った馬やし、その年の秋には、この馬でオーストラリアのコーフィールドCとメルボルンCに挑戦できたんやから、彼は、この馬を引き継がせてくれた松元さんに心の底から感謝しとるんやろ。
で、その後は、エーシンメンフィスを使った2012年の愛知杯、エイシンブルズアイを使った2016年のオーシャンS、グレイルを使った2017年の京都2歳S、グリムを使った一昨年のレパードS、インティを使った去年の東海SとフェブラリーSとかを勝っとって、今までにJRAで、重賞を8勝、通算272勝を上げとるし、カゼノコを使った2014年のジャパンダートダービーで、JRAと地方交流を通じて初めてのG1勝ちを飾っとりますな。
2012年の野中厩舎は、トウカイトリックやエーシンメンフィスの活躍などで、全部で「23勝・獲得賞金4億6079万円」っちゅう成績を残しとったんや。
でも、それから一昨年までは、
2013年→16勝・獲得賞金2億4996万円
2014年→28勝・獲得賞金4億0388万円
2015年→26勝・獲得賞金4億1133万円
2016年→23勝・獲得賞金4億0660万円
2017年→20勝・獲得賞金3億2110万円
2018年→18勝・獲得賞金3億7005万円
っちゅう形で賞金が伸び悩んどったから、去年の野中君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際に去年は、インティでフェブラリーSを勝つなど、全部で22勝を上げて、今までで一番多い「5億3669万円」の賞金を稼いだんや。
そんで今年は、先週までに23勝を上げとるんやけど、稼いだ賞金が「3億6931万円」と、去年の同じ時期(9月1週目まで)の「4億0019万円」を下回っとるんやから、ワシが野中君やったら、賞金の高いレースを勝つことに全力を注ぎますわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにシヴァージ、1820万円の初風Sにアスクジョーダン、1500万円の日進特別にスピンドクターと、特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、どの馬も全力で仕上げてくるやろうな。


2020/09/07
イギリスの名門厩舎で厩務員をやっていました
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
グランアレグリア(2020年安田記念など)
タワーオブロンドン(2019年スプリンターズS)
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ソウルスターリング(2017年オークスなど)


今週の主な登録馬:
アルーシャ(京成杯AH)
スイープセレリタス(京成杯AH)
レッドルレーヴ(紫苑S)


担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬の仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬のシンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、競馬ファンなら誰でもよく知っていると思いますけど、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った2016年の朝日杯FS、レイデオロを使った2017年のダービーと一昨年の天皇賞・秋、グランアレグリアを使った去年の桜花賞や、など、今までに、GIの31勝を含めて重賞を121勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていましたし、先週までに、現役で1番の「通算1510勝」という素晴らしい実績を残していて、現役で2番目に勝ち星が多いのは、国枝栄君の「915勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という賞金を稼いでいます。
それに、去年までの4年間も、
2016年→51勝・獲得賞金10億9272万円
2017年→44勝・獲得賞金14億2548万円
2018年→52勝・獲得賞金13億6944万円
2019年→46勝・獲得賞金13億1871万円
と書けば分かる通りで、4年続けて10億円以上の賞金を稼いでいました。
ただ、今年に入ってから先週までは、31勝を上げていますけど、去年は8勝もしていた重賞を、今年は2勝しかできていないこともあって、獲得賞金は「7億5418万円」で、まだ去年の6割くらいしか稼げていませんから、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを多く勝ちたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにアルーシャとスイープセレリタス、3500万円の紫苑Sにレッドルレーヴと、特別レースに3頭を登録していますので、「揃って勝負懸かり」と考えるべきでしょう。