「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/06/22
「川越東高校」と「日本獣医畜産大学」を出ています
稲垣幸雄調教師(美浦)

主な管理馬:
ナムラカメタロー(佐賀記念)

今週の主な登録馬:
ナムラカメタロー(大沼S)

担当者:調教師情報部 元調教師O

知っている方もいると思いますけど、1977年生まれの稲垣幸雄君は、埼玉県の戸田市出身で、家族や親戚に関係者はいなかったそうですが、オグリキャップが大人気だった中学生の頃、競馬に興味を持つようになって、「川越東高校」から「日本獣医畜産大学」(現在の日本獣医生命科学大学)に進学する頃には、この世界で働くことを決めていて、大学を卒業してからノーザンファームで2年くらい働いていたんですよ。
2003年の4月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、その年の7月から阿部新生(にいお)厩舎で調教厩務員をやって、10月には萩原清厩舎に移って、2007年から調教助手をやっていました。
萩原厩舎にいた時には、2006年のスワンSなど重賞を4つ勝ったプリサイスマシーンや、2009年のダービーを勝ったロジユニヴァースなどがいましたから、こうやって走る馬を間近で見られたことが、彼にはいい経験になったのでしょう。
8回目の挑戦だった2017年に調教師の試験に受かった稲垣君は、去年の3月に自分の厩舎を開業していて、年末までに「8勝・獲得賞金1億4004万円」という成績を残していました。
そして今年は、先週までにJRAで4勝を上げて「5491万円」の賞金を稼いでいますし、地方でも、ナムラカメタローを使った佐賀記念で初めての重賞勝ちを飾るなど、「2636万円」の賞金を稼いでいますけど、稲垣君は、この状況に満足していないと私は見ています。
何しろ、彼と同じく去年の3月に開業した調教師は、石坂公一君、上村洋行君、加藤士津八君、坂口智康君、長谷川浩大君、深山雅史君の6人がいて、今年は、
石坂公一君→10勝・獲得賞金1億7193万円
長谷川浩大君→7勝・獲得賞金1億3140万円
加藤士津八君→7勝・獲得賞金1億0551万円
上村洋行君→8勝・獲得賞金1億0075万円
と、4人が稲垣君よりもいい成績を残しているのですから。
もちろん、今の稲垣君は、「同期に負けたくない」と考えている筈ですよ。
そんな中、今週は、1着賞金が2300万円の大沼Sにナムラカメタローを登録してきましたので、「勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか注目ですね。

2020/06/22
去年は今までで一番エエ成績やったけど
松永幹夫調教師(栗東)

主な管理馬:
ラッキーライラック(2020年大阪杯など)
リオンリオン(2019年青葉賞など)
アウォーディー(2016年JBCクラシックなど)
レッドディザイア(2009年秋華賞など)


今週の主な登録馬:
ラッキーライラック(宝塚記念)
ナンヨープルートー(花のみちS)
プリュス(舞子特別)
マイタイムオブデイ(北斗特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとるやろうけど、松永幹夫君は、競馬学校騎手課程の2期生で、1986年に乗り役としてデビューしとって、2006年の2月に引退するまで、GIの6勝を含めて、重賞を54勝もしとったし、全部で1400勝を上げとります。
そんで、1991年のオークスを勝ったイソノルーブルや、1996年の秋華賞を勝ったファビラスラフインや、1997年の桜花賞を勝ったキョウエイマーチや、2000年のエリザベス女王杯を勝ったファレノプシスや、「天覧競馬」やった2005年の天皇賞・秋を勝ったヘヴンリーロマンスとか、牝馬でGIを勝つことが多かったんで、ファンからは「牝馬のミキオ」と呼ばれとりましたな。
松永君は、デビューしてから引退するまで、フリーにはならんで、ずっと、ヘヴンリーロマンスとかを育てた山本正司さんの厩舎におって、2007年の2月一杯で山本さんが定年で引退することが決まっとったから、厩舎を引き継ぐために調教師を目指して、2006年に試験に受かって、38歳の若さで乗り役を引退しとるんですわ。
それから、2007年の3月に自分の厩舎を開業して、その年は16勝で、次の年も16勝やったけど、3年目やった2009年には、レッドディザイアを使った秋華賞とか、重賞を3勝、全部で26勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6710万円」と、順調に成績を伸ばしとりました。
そんで、2010年から2013年までの4年間は、勝ち星も賞金のどっちも伸び悩んどったんやけど、その後の2年間は、
2014年→38勝・獲得賞金6億8952万円
2015年→41勝・獲得賞金8億4430万円
と、立て続けにエエ成績を残しとったんや。
けど、その後の3年間は、
2016年→26勝・獲得賞金6億5123万円
2017年→21勝・獲得賞金4億5929万円
2018年→35勝・獲得賞金6億2313万円
と、賞金が伸び悩んどったから、去年の松永君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとったんやろうし、実際、「42勝・獲得賞金9億6447万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとりました。
ただ、今年は先週までが、ラッキーライラックで大阪杯を勝っとるんやけど、他の馬がイマイチやから「9勝・獲得賞金3億8783万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(6月3週目まで)の「19勝・獲得賞金3億9642万円」と比べて、勝ち星と賞金のどっちも下回っとるんやから、きっと今の松永君は、「もっとペースを上げなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念にラッキーライラック、1820万円の花のみちSにナンヨープルートー、1500万円の舞子特別にプリュス、1060万円の北斗特別にマイタイムオブデイと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたんで、どの馬もキッチリ仕上げてくるやろうな。


2020/06/22
岩手大学の獣医学部を出ています
尾関知人調教師(美浦)

主な管理馬:
グローリーヴェイズ(2019年香港ヴァーズなど)
レッドファルクス(2017年スプリンターズSなど)
サクラゴスペル(2015年京王杯SCなど)
ココロノアイ(2015年チューリップ賞など)

今週の主な登録馬:
グローリーヴェイズ(宝塚記念)
シャリオヴァルト(東京ジャンプS)
ミトロジー(八ヶ岳特別)

担当者:調教師情報部  元調教師N

知っている方もいると思いますけど、千葉県出身の尾関知人君は、高校生の時に、映画化もされた宮本輝さんの小説・「優駿」を読んだことがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、岩手大学の獣医学部に進んで、その先輩に一昨年の2月に定年で調教師を引退した和田正道君がいて、彼に進路の相談をしたところ、同じ大学の卒業生が獣医をやっていた「ノーザンファーム空港」を紹介してもらって、卒業した後はそこで働いていましたね。
「ノーザンファーム空港」にいた時、調整のためにいたスペシャルウィークやグラスワンダーやエアグルーヴなど、走る馬を間近で見られたのは、尾関君にとって貴重な経験だったのでしょう。
その後は、1999年に競馬学校の厩務員課程を出て、藤沢和雄厩舎と藤原辰雄厩舎と和田正道厩舎で厩務員と調教助手をやった後、2002年から自分の厩舎を開業した2009年まで、大久保洋吉厩舎で調教助手をやっていましたね。
そして尾関君の厩舎は、開業した最初の年こそ7勝止まりだったものの、それからは、
2010年→15勝・獲得賞金1億6456万円
2011年→19勝・獲得賞金2億4447万円
2012年→36勝・獲得賞金4億1969万円
と、毎年のように成績を伸ばしていて、2012年は、関東リーディングで、藤沢君と堀君と国枝君に次ぐ4位になっていました。
これは間違いなく、「ノーザンファーム空港」での経験や、大久保洋吉厩舎にいた時、2002年の高松宮記念を勝ったショウナンカンプや、2004年の青葉賞を勝ったハイアーゲームや、2004年の阪神ジュベナイルFを勝ったショウナンパントルなど、走る馬を間近で見ていたことを、しっかり活かせているからなのでしょうね。
2016年の尾関君は、レッドファルクスでスプリンターズSとCBC賞を勝つなど、全部で35勝を上げて、今までで一番多い「6億4832万円」の賞金を稼いでいました。
ただ、去年までの3年間は、
2017年→26勝・獲得賞金5億8711万円
2018年→26勝・獲得賞金4億3468万円
2019年→23勝・獲得賞金5億1129万円
という形で成績が伸び悩んでいましたし、今年に入ってから先週までは、「9勝・獲得賞金1億9086万円」という成績で、2016年の3割も稼げていませんから、今の尾関君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念にグローリーヴェイズ、2900万円の東京ジャンプSにシャリオヴァルト、1500万円の八ヶ岳特別にミトロジーと、特別レースに3頭を登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2020/06/22
レッドディザイアの担当でドバイとアメリカに遠征しとりました
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
サマーセント(2020年マーメイドS)
ラウダシオン(2020年NHKマイルC)
クロノジェネシス(2019年秋華賞など)
ノーヴァレンダ(2018年全日本2歳優駿)

今週の主な登録馬:
クロノジェネシス(宝塚記念)
ラムセスバローズ(清里特別・日野特別)

担当者:調教師情報部  元調教師Y

知っとる方も多いと思いますけど、神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に、同級生の影響で競馬が好きになって、高校生の時に、調教師を目指すと決めたそうなんや。
そんで、日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)に通って、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとって、卒業した後は、2年ほどノーザンファームで働いとりました。
それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。
松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が、2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も一緒に行くっちゅうエエ経験をしとったんですわ。
2015年に調教師の試験に受かった彼は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、最初の年に「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。
でもって、去年までの3年間は、
2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円
と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に去年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬を使った秋華賞で初めてのGI勝ちを飾っとります。
そんで、今年もこの勢いは続いとって、クロノジェネシスを使った京都記念とラウダシオンを使ったNHKマイルCを勝つなど、先週までが「17勝・獲得賞金5億7217万円」っちゅう成績で、去年のペースを大きく上回っとるんやから、今の斉藤君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億5000万円の宝塚記念にクロノジェネシス、1500万円の清里特別にラムセスバローズ(日野特別にも登録)を登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。