「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/05/18
菊花賞馬を担当しとったんや
杉山晴紀調教師(栗東)

主な管理馬:
デアリングタクト(2020年桜花賞)
ロードマイウェイ(2019年チャレンジC)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)

今週の主な登録馬:
クリスティ(オークス)
デアリングタクト(オークス)
ミスニューヨーク(オークス)
ワンダーアマービレ(シドニーT)
ハーフバック(大日岳特別)

担当者:調教師情報部 元調教師T

1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおって、そういう友達の影響でレースを見るようになったそうやな。
そんで杉山君は、中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになって、最初は乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって杉山君は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしたんですわ。
で、その年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武さんが定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と一気に数字を伸ばしとりました。
それに、3年目やった一昨年は、地方で、ケイティブレイブを使った川崎記念とダイオライト記念と日本テレビ盃を勝っとったし、JRAでも、ウインテンダネスを使った目黒記念と、ケイティブレイブを使ったJBCクラシックを勝つなど、「19勝・獲得賞金4億8160万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
で、去年も、地方では、ケイティブレイブで浦和記念を勝っとるし、JRAでも、ロードマイウェイを使ったチャレンジCを勝つなど、「30勝・獲得賞金5億7710万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとりました。
そんで、今年も勢いが続いとって、デアリングタクトで桜花賞を勝つなど、16勝を上げて、賞金は「4億0106万円」と、去年の同じ時期(5月3週目まで)の「8勝・獲得賞金1億6323万円」を大きく上回っとるんやから、きっと今の杉山君は、「この勢いでもっと勝ちたい」と考えとる筈や。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円のオークスにクリスティとデアリングタクトとミスニューヨーク、1820万円のシドニーTにワンダーアマービレ、1500万円の大日岳特別にハーフバックと、全部で5頭を特別レースに登録してきましたんで、杉山君がどの馬もメイチに仕上げてくるとワシは見とります。


2020/05/18
お父さんと行った北海道旅行がきっかけで競馬の世界に
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アジアエクスプレス(2013年朝日杯FSなど)
アユサン(2013年桜花賞)

今週の主な登録馬:
インターミッション(オークス)
ウインマリリン(オークス)
マルターズディオサ(オークス)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2006年に廃止)で、乗り役と調教師をやっていた手塚佳彦さんの息子ですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学を卒業する前には、大手飲料メーカーの内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、就職の内定を断り、北海道の牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていましたね。
競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しています。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も毎年20勝以上していますね。
それに、手塚君の厩舎は、ベルグチケットを使った1999年のフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSなど、今までに、GIの6勝を含めて重賞を26勝もしています。
2013年は、アユサンやアジアエクスプレスの活躍などで、「27勝・獲得賞金6億7031万円」という成績を残していましたし、去年までの3年間も、
2017年→38勝・獲得賞金6億8707万円
2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
という形で順調に実績を積み重ねていて、特に去年は、フィエールマンで天皇賞・春を勝つなど、開業してから一番の賞金を稼いでいました。
それに、今年も勢いが続いていて、フィエールマンで天皇賞・春を勝つなど、先週までが「11勝・獲得賞金4億3491万円」という成績で、去年の同じ時期(5月3週目まで)の「6勝・獲得賞金3億0786万円」を大きく上回っています。
もちろん、今の手塚君は、「賞金の高いレースを勝って、もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億1000万円のオークスにインターミッションとウインマリリンとマルターズディオサを登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2020/05/18
実家が関西で一番古い育成牧場なんですわ
中内田充正調教師(栗東)

主な管理馬:
ミッキーチャーム(2019年阪神牝馬Sなど)
ダノンファンタジー(2018年阪神ジュベナイルFなど)
ダノンプレミアム(2017年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
クラヴァシュドール(オークス)
リアアメリア(オークス)
スマハマ(平安S)
レッドランサー(火打山特別)
フィニステール(早苗賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとると思いますけど、栗東トレセンから車で50分くらいのところにある「信楽牧場」(滋賀県甲賀市)が、中内田充正君の実家ですな。
彼の親父さんは、牧場の代表をやっとる中内田克二さんで、「競走馬育成協会」の理事もやっとります。
「信楽牧場」は、関西で一番古い育成牧場で、その他に運営しとる「ヒルサイドステーブル」は、同じ施設を使えるよう、「ノーザンファームしがらき」の中に馬房を置いとりますな。
充正君は、高校生やった頃、アイルランドにホームステイして、そん時に、ヨーロッパの大学には競馬のことを教えてくれる学科があるっちゅうことを知って、向こうの高校に留学しとったんですわ。
それから、イギリスのウエストオックスフォード大学の馬学科に入って、生産や調教など馬のことを学んで、卒業してからは、ジャパンCを勝ったペイザバトラーでお馴染みやったアメリカのロバート・フランケル厩舎で働いとりました。
その頃のフランケル厩舎には、2003年のベルモントSを勝ったエンパイアメーカーとか、走る馬が何頭もおって、充正君はその調教に乗っとったそうや。
日本に戻ってからは、2007年に競馬学校の厩務員課程を出て、2012年に調教師の試験に受かるまで、ずっと橋田満厩舎で調教助手をやっとりました。
橋田厩舎は、1998年の宝塚記念を勝ったサイレンススズカや、1999年のダービーを勝ったアドマイヤベガや、2003年と2004年のエリザベス女王杯を勝ったアドマイヤグルーヴや、2005年の天皇賞・春を勝ったスズカマンボとかでお馴染みですな。
試験に受かった後、2014年に厩舎を開業するまで期間があったんで、充正君はその間に、技術調教師として、藤原英昭君や角居勝彦君に、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとったんですわ。
そんで、初めの年は「7勝・獲得賞金1億7751万円」っちゅう成績やったけど、去年までの5年間は、
2015年→23勝・獲得賞金2億9682万円
2016年→31勝・獲得賞金5億0984万円
2017年→46勝・獲得賞金7億5893万円
2018年→45勝・獲得賞金8億8644万円
2019年→48勝・獲得賞金12億8505万円
と書けば分かる通りで、順調に勝ち星と賞金を積み重ねとって、中でも去年は、今までで一番の成績を残しとって、JRA賞の「最高勝率調教師」を受賞しとったんやから、ホンマに大したもんやで。
ただ、今年に入ってから先週までは「12勝・獲得賞金2億3189万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(5月3週目まで)の「28勝・獲得賞金6億7227万円」を大きく下回っとるんやから、今の充正君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円のオークスにクラヴァシュドールとリアアメリア、3600万円の平安Sにスマハマ、1500万円の火打山特別にレッドランサー、1010万円の早苗賞にフィニステールと、全部で5頭を特別レースに登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。
それに、中内田君の厩舎は、去年、重賞を8勝もしとったんやけど、今年はまだ勝てとらんので、オークスのクラヴァシュドールとリアアメリアと、平安Sのスマハマには、「何が何でも勝って欲しい」っちゅう思いも込められとる筈やで。


2020/05/18
乗り役時代に302勝を上げとりました
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)

今週の主な登録馬:
ショウナンナデシコ(オークス)
スワーヴアラミス(平安S)
アドマイヤアルバ(メイS)
ヤウガウ(鳳雛S)
ゴールドフラッグ(烏丸S)
ブレイニーラン(オーストラリアT)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんも知っとるやろうけど、須貝尚介君は、今も現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、岩戸孝樹君とか、武藤善則君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。
乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、重賞を4勝、通算で302勝を上げとりました。
でもって、調教師の試験に受かった2008年の3月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝つなど、重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かったんやけど、そのプレッシャーにも負けんで、初めの内から、
2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2643万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3376万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った皐月賞と菊花賞と有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9勝もして、「46勝・獲得賞金13億8516万円」っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。
そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8267万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティフリーを勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8822万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。
ただ、去年までの5年間は、
2015年→34勝・獲得賞金9億2356万円
2016年→33勝・獲得賞金8億5820万円
2017年→38勝・獲得賞金8億4011万円
2018年→42勝・獲得賞金10億4186万円
2019年→35勝・獲得賞金8億4034万円
っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんや。
それに、今年は先週までの獲得賞金が「3億3870万円」と、去年の同じ時期(5月3週目まで)の「3億7011万円」を下回っとるんやから、今の尚介君は、「とにかく賞金の高いレースを勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円のオークスにショウナンナデシコ、3600万円の平安Sにスワーヴアラミス、2400万円のメイSにアドマイヤアルバ、1900万円の鳳雛Sにヤウガウ、1820万円の烏丸Sにゴールドフラッグ、1500万円のオーストラリアTにブレイニーランと、特別レースに6頭を登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げるやろうな。