「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/03/09
去年はガッチリ稼ぎましたけど
菊沢隆徳調教師(美浦)

主な管理馬:
アエロリット(2017年NHKマイルCなど)
ミッキースワロー(2017年セントライト記念)
ウキヨノカゼ(2015年キーンランドCなど)
オープンガーデン(2011年阪神スプリングジャンプ)

今週の主な登録馬:
ダイワキャグニー(金鯱賞)
フィリアプーラ(中山牝馬S・東風S)
エレガントチャーム(山桜賞)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんもよく知っていると思いますが、菊沢隆徳君は、1985年に競馬学校の騎手課程に入って、柄崎義信厩舎(1983年の朝日杯3歳Sの勝ち馬ハーディービジョンなどを管理)から、1988年に乗り役としてデビューしています。
乗り役としての彼は、1999年の目黒記念をローゼンカバリーで勝つなど、調教師の試験に受かって2010年に引退するまで、重賞を10勝、全部で639勝を上げていましたね。
2011年に厩舎を開業した菊沢君は、引退した郷原洋行厩舎から引き継いだオープンガーデンで阪神スプリングジャンプを勝つなど、1年目から「10勝・獲得賞金1億9475万円」という成績を残していましたし、その後も、
2012年→17勝・獲得賞金2億3903万円
2013年→20勝・獲得賞金3億3237万円
2014年→26勝・獲得賞金3億6127万円
と、右肩上がりの成績を残していて、2013年には、デビュー前から自分で育ててきたウキヨノカゼでクイーンCを勝っていましたね。
それに、去年までの5年間も、
2015年→16勝・獲得賞金4億4251万円
2016年→15勝・獲得賞金2億7470万円
2017年→20勝・獲得賞金5億3351万円
2018年→24勝・獲得賞金5億7168万円
2019年→20勝・獲得賞金5億7628万円
という形で、順調に実績を積み重ねていましたし、特に去年は、フィリアプーラでフェアリーSを勝って、ミッキースワローで七夕賞を勝つなど、今までで一番の賞金を稼いでいました。
ただ、今年に入ってから先週までは、「3勝・獲得賞金6514万円」という成績で、去年のペースを大きく下回っていますから、私が菊沢君でしたら、「賞金の高いレースを勝って一気に稼ぎたい」と考えるでしょう。
そして今週は、1着賞金が6700万円の金鯱賞にダイワキャグニー、3600万円の中山牝馬Sにフィリアプーラ(東風Sにも登録)、1010万円の山桜賞にエレガントチャームを登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。


2020/03/09
乗り役時代に559勝を上げとりますな
加用正調教師(栗東)

主な管理馬:
ミツバ(2019年川崎記念など)
アズマシャトル(2015年小倉記念)
ドリームバレンチノ(2014年JBCスプリントなど)
マイネルスターリー(2010年函館記念)

今週の主な登録馬:
カリオストロ(フィリーズレビュー)
エグレムニ(ファルコンS)
ワイプティアーズ(スピカS)
メガフレア(淡路特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

知っとる方も多いと思いますけど、加用正君は横浜の出身で、中学生の時、「馬事公苑騎手課程」の様子をテレビで見て、「自分も騎手になりたい」と思ったことが、この世界に入ったきっかけやったそうですな。
実際、中学校を卒業した後はすぐ馬事公苑に入って、それから6年半ほど馬乗りを教わった後、1976年に瀬戸口勉厩舎から乗り役としてデビューしたんや。
加用君は、最初の年に19勝を上げるっちゅうええスタートを切って、5年目やった1980年には、ノトダイバーに乗ったシンザン記念で初めて重賞を勝っとったし、その後も、ダイナカーペンターに乗った1988年の阪神大賞典や、ダイタクヘリオスに乗った1991年の高松宮杯とか、重賞を20勝、通算で559勝を上げて、調教師の試験に受かった1993年に乗り役を引退しとります。
1994年に自分の厩舎を開業した加用君は、エイシンガイモンを使った1996年と1997年の関屋記念や、ランニングゲイルを使った1997年の弥生賞や、リミットレスビットを使った2006年の根岸Sとか、今までにJRAの重賞を13勝しとるし、2007年には、関西リーディングの2位になって優秀調教師賞をもらっとりました。
2006年の加用君は、リミットレスビットの活躍とかで、今までで一番の「31勝・獲得賞金6億6042万円」っちゅう成績を残しとったんですわ。
せやけど、それからはこの数字を一度も超えとらんし、去年までの5年間も、
2015年→26勝・獲得賞金4億3545万円
2016年→24勝・獲得賞金4億2709万円
2017年→22勝・獲得賞金4億2312万円
2018年→13勝・獲得賞金2億8421万円
2019年→23勝・獲得賞金3億3339万円
っちゅう数字やったし、今年に入ってから先週までも、「3勝・獲得賞金6324万円」っちゅう数字で、まだ去年の2割も稼げとらんのやから、今の加用君は、「とにかく賞金の高いレースを勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のフィリーズレビューにカリオストロ、3800万円のファルコンSにエグレムニ、1820万円のスピカSにワイプティアーズ、1500万円の淡路特別にメガフレアを登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。
それに加用君の厩舎は、去年、ミツバを使った交流G1の川崎記念を勝っとるんやけど、JRAでは、アズマシャトルを使った2015年の小倉記念から4年半以上も重賞をご無沙汰しとるんで、フィリーズレビューのカリオストロとファルコンSのエグレムニの2頭には、「久々にJRAの重賞を勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。


2020/03/09
明治大学の馬術部で主将をやっていました
高柳瑞樹調教師(美浦)

主な管理馬:
タマノブリュネット(2016年レディスプレリュード)
ヴィータアレグリア(2016年マリーンC)

今週の主な登録馬:
ケープコッド(フィリーズレビュー)
ソーユーフォリア(フィリーズレビュー・ファルコンS・アネモネS)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、瑞樹君は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていましたし、一昨年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の2歳下の弟ですね。
高校生になってから馬術を始めた瑞樹君は、明治大学に進んでからも馬術部に入っていて、1997年には主将になっていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾っていました。
大学を卒業してからの瑞樹君は、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやって、2010年に調教師の試験に受かると、その年の12月に自分の厩舎を開業しています。
初めの年こそ5勝止まりでしたが、3年目の2012年に「10勝・獲得賞金1億3509万円」と、一気に数字を伸ばすと、その後も、順調に勝ち星と賞金を積み重ねていて、2015年には、「25勝・獲得賞金3憶2186万円」という、今までで一番の成績を残していました。
でも、その後は、一度も2015年の数字を超えられていなくて、去年までの4年間も、
2016年→22勝・獲得賞金2億9183万円
2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
と、物足りない成績が続いていましたし、今年に入ってから先週までの成績も「4勝・獲得賞金5094万円」と、去年の同じ時期(3月2週目まで)の「7勝・獲得賞金6876万円」を下回っていますので、今の瑞樹君は「このままではマズイ」と思っているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が5200万円のフィリーズレビューにケープコッドとソーユーフォリア(ファルコンSとアネモネSにも登録)を登録してきましたので、私が彼でしたら、「勝って一気に稼ぎたい」と考えて、どちらの馬も全力で仕上げますね。
それに、瑞樹君の厩舎は、2016年に、ヴィータアレグリアを使ったマリーンCと、タマノブリュネットを使ったレディスプレリュードと、地方交流の重賞を2つ勝っていますけど、JRAではまだ重賞を勝てていませんので、今回は、「ここでJRAでは初めての重賞勝ちを」という思いも込められている筈です。


2020/03/09
ブラジルで酪農の仕事がしたかったそうです
鮫島一歩調教師(栗東)

主な管理馬:
モズカッチャン(2017年エリザベス女王杯など)
タツゴウゲキ(2017年新潟記念など)
ソルヴェイグ(2016年フィリーズレビューなど)

今週の主な登録馬:
ヴァラークラウン(フィリーズレビュー)
カリビアンゴールド(中山牝馬S)
ギャツビー(熱田特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとるやろうけど、鮫島一歩君は、鹿児島南高校の馬術部に入っとって、そん時に教わっとった先生は、鹿児島市で「上村乗馬苑」を経営しとって、「トシ」の冠名でお馴染みやった、故・上村叶(かみむら・かなえ)オーナーやったそうですわ。
鮫島君は、元々、ブラジルで酪農に関わる仕事がしたかったそうで、高校を卒業してから、北海道の江別市にある酪農学園大学の酪農科に入ったんやけど、やっぱり馬に乗りたくなって、大学でも馬術部に入ったんや。
大学を卒業した後は、1979年の4月から1999年の2月まで増本豊厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しとりました。
初めの年は10勝止まりやったけど、次の年からは毎年のように20勝以上を記録しとるし、シルクフェイマスを使った2004年の日経新春杯で初めて重賞を勝つと、その後も、リトルゲルダを使った2014年のセントウルSや、ソルヴェイグを使った2016年のフィリーズレビューとかを勝って、2017年は、モズカッチャンを使ったエリザベス女王杯で、初めてのGI勝ちを飾っとったし、今までに24回も重賞を勝っとるんですわ。
こういう風にエエ成績を残せとるんは、増本厩舎で調教助手をやっとった頃に、京都記念と阪神大賞典を勝ったダイナカーペンターとか、高松宮記念など、重賞を4つも勝ったマサラッキとか、走る馬を間近で見とった経験をキッチリ活かせとるからなんやろ。
2006年の鮫島君は、開業してから一番多い41勝を上げて「6億3437万円」の賞金を稼いで、「優秀調教師賞」をもらっとりましたし、2017年は、さっき書いた通りで、モズカッチャンを使ったエリザベス女王杯で初めてGIを勝つなど、29勝を上げて、今までで一番多い「7億6764万円」の賞金を稼いどりました。
ところが、去年までの2年間は、
2018年→23勝・獲得賞金5億3214万円
2019年→22勝・獲得賞金4億2348万円
っちゅう形で賞金が伸び悩んどったし、今年に入ってから先週までは、「6勝・獲得賞金1億2809万円」と、まだ2017年の2割も稼げとらんのやから、きっと今の鮫島君は、「もっとペースを上げなアカン」と考えとる筈や。
そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のフィリーズレビューにヴァラークラウン、3600万円の中山牝馬Sにカリビアンゴールド、1060万円の熱田特別にギャツビーと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、どの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。