「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2020/03/02
乗り役時代に、ジャパンCや皐月賞とかを勝っとりましたな
西浦勝一調教師(栗東)

主な管理馬:
ウーマンズハート(2019年新潟2歳S)
ホッコータルマエ(2014年チャンピオンズCなど)
カワカミプリンセス(2006年オークスなど)
テイエムオーシャン(2001年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
ブラックムーン(大阪城S)
ティーハーフ(オーシャンS)
ウーマンズハート(チューリップ賞)
メイショウボサツ(弥生賞・アルメリア賞)
アヴァンティスト(播磨S)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、西浦勝一先生の親父さんは、高知競馬で乗り役と調教師をやっとった西浦孫一さんやな。
西浦先生は、中学を卒業してから馬事公苑に入って、1969年に、孫一さんと付き合いがあった土門健司さんの厩舎から乗り役としてデビューしとりました。
当時、ワシは松田由太郎先生の厩舎に所属しとって、西浦先生は、松田厩舎の馬によう乗ってくれたもんやし、ワシも、土門厩舎の馬によう乗せてもろうたんで、そん時から兄弟みたいに付き合っとるんや。
最近も、何度か一緒にゴルフに行ったりとか、色んなところで顔を合わせとります。
ちなみに、西浦厩舎で調教助手をやっとる昌一君は先生の長男なんですわ。
乗り役やった頃の先生は、テルテンリュウに乗った1980年の宝塚記念とか、カツラギエースに乗った1984年のジャパンCとか、ヤエノムテキに乗った1988年の皐月賞とかを勝っとりますし、1996年に調教師の試験に受かって引退するまでに、GIを5つ、それを入れて重賞を26回も勝って、通算で635勝っちゅう実績を残しとりましたな。
そんで西浦先生は、定年で引退した布施正先生の後を引き継ぐ形で、1997年に自分の厩舎を開業しとって、今までに、桜花賞や秋華賞とか重賞を5つ勝ったテイエムオーシャンや、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスや、2014年のチャンピオンズCなど、JRAと地方でGIを10回も勝ったホッコータルマエとか、走る馬を何頭も育てとりますんで、乗り役としてだけやなくて、調教師としてもキッチリ結果を残しとるんやから立派なもんですわ。
2006年は、オークスと秋華賞を勝ったカワカミプリンセスの活躍とかで、23勝を上げて、「6億0034万円」っちゅう、開業してから一番の賞金を稼いどりました。
せやけど、それからは一度もこの数字を超えとらんし、去年までの5年間も、
2015年→24勝・獲得賞金5億1033万円
2016年→23勝・獲得賞金4億8067万円
2017年→27勝・獲得賞金5億7856万円
2018年→18勝・獲得賞金3億9060万円
2019年→25勝・獲得賞金5億1806万円
っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんや。
それに、今年に入ってから先週までは「1勝・獲得賞金4911万円」っちゅう成績で、去年のペースを大きく下回っとるんやから、今の西浦先生は「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈や。
そんな中、今週は、1着賞金が2600万円の大阪城Sにブラックムーン、4100万円のオーシャンSにティーハーフ、5200万円のチューリップ賞にウーマンズハート、5400万円の弥生賞にメイショウボサツ(アルメリア賞にも登録)、1820万円の播磨Sにアヴァンティストと、賞金の高い特別レースに全部で5頭を登録しとるんで、勝負を懸けてきたんやろ。


2020/03/02
大手の飲料メーカーで働く予定でしたけど
手塚貴久調教師(美浦)

主な管理馬:
フィエールマン(2019年天皇賞・春など)
アユサン(2013年桜花賞)
アジアエクスプレス(2013年朝日杯FSなど)
アイムユアーズ(2013年クイーンSなど)

今週の主な登録馬:
マルターズディオサ(チューリップ賞)
ヴィズサクセス(弥生賞)
ワーケア(弥生賞)
ムスコローソ(アクアマリンS)
ニシノコトダマ(伊良湖特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、手塚貴久君は、地方の宇都宮競馬(2006年に廃止)で、乗り役と調教師をやっていた手塚佳彦さんの息子ですね。
お父さんの仕事を考えると意外ですが、手塚君は、ほとんど馬と関わらずに育ったそうで、慶応大学を卒業する前には、大手飲料メーカーの内定をもらっていて、そのままサラリーマンになる予定だったそうですよ。
でも、大学を卒業する前に、佳彦さんと行った北海道旅行で牧場を回ったのがきっかけで、「競馬の世界で働きたい」と思うようになって、就職の内定を断り、北海道の牧場で1年くらい働いて、その後、1989年に競馬学校の厩務員課程に入りました。
ちなみに、手塚君は、オーナーブリーダー・「ミルファーム」の代表をやっている清水敏さんと大学の同期で仲が良くて、2005年の「三田祭」(慶応大学の学園祭)では、二人で一緒に講演会に出ていましたね。
競馬学校を出た後の手塚君は、相川勝敏さんの厩舎で厩務員をやって、佐藤全弘(まさひろ)さんの厩舎で調教助手をやって、1999年の3月に自分の厩舎を開業しています。
最初の年こそ8勝止まりでしたけど、その後は、2年目が10勝、3年目が15勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2004年には30勝を上げていましたし、その後も毎年20勝以上していますね。
それに、手塚君の厩舎は、ベルグチケットを使った1999年のフェアリーSで初めて重賞を勝っていますし、その後も、アイルラヴァゲインを使った2007年のオーシャンSや、アルフレードを使った2011年の朝日杯FSや、アイムユアーズを使った2012年のフィリーズレビューとクイーンSや、アユサンを使った2013年の桜花賞や、アジアエクスプレスを使った2013年の朝日杯FSなど、今までに、GIの5勝を含めて重賞を23勝もしています。
2013年は、アユサンやアジアエクスプレスの活躍などで、「27勝・獲得賞金6億7031万円」という成績を残していましたし、去年までの3年間も、
2017年→38勝・獲得賞金6億8707万円
2018年→26勝・獲得賞金7億4821万円
2019年→33勝・獲得賞金8億3875万円
という形で順調に実績を積み重ねていて、特に去年は、フィエールマンで天皇賞・春を勝つなど、開業してから一番の賞金を稼いでいました。
ただ、今年に入ってから先週までは、「1勝・獲得賞金4466万円」という成績で、まだ去年の1割も稼げていませんから、今の手塚君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週の特別レースには、1着賞金が5200万円のチューリップ賞にマルターズディオサ、5400万円の弥生賞にヴィズサクセスとワーケア、1820万円のアクアマリンSにムスコローソ、1500万円の伊良湖特別にニシノコトダマを登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2020/03/02
馬を育てる方が向いとるんやろ
佐々木晶三調教師(栗東)

主な管理馬:
キズナ(2013年ダービーなど)
アーネストリー(2011年宝塚記念など)
タップダンスシチー(2003年ジャパンCなど)
コスモサンビーム(2003年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
ショウリュウハル(チューリップ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんも知っとるやろうけど、佐々木晶三君は、1974年に中村武志厩舎からデビューしとって、1979年の桜花賞を、22頭立ての15番人気やったホースメンテスコで勝つなど、1982年に引退するまでに、2つの重賞を含めて全部で136勝を上げとりましたな。
乗り役を引退してからの佐々木君は、1982年から杉村一馬厩舎で、1985年から田中耕太郎厩舎で、1986年から坂口正則厩舎で、それぞれ調教助手をやっとって、1994年に調教師の試験に受かって、その年の11月に厩舎を開業しとります。
そんで、1996年には、シーキングザパールを使ったデイリー杯3歳Sで初めて重賞を勝つと、2003年には、タップダンスシチーを使ったジャパンCで初めてGIを勝っとりますし、その後も、アーネストリーを使った20011年の宝塚記念とか、キズナを使った2013年のダービーとか、今までに7つのGIを含めて重賞を46回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
2013年の佐々木君は、キズナの活躍とかで、「24勝・獲得賞金7億1681万円」っちゅう成績を残しとりました。
けど、それからは2013年の成績を超えられとらんし、去年までの3年間も、
2017年→13勝・獲得賞金3億7024万円
2018年→22勝・獲得賞金4億7122万円
2019年→18勝・獲得賞金3億5334万円
っちゅう数字で、今年に入ってから先週までも、「4勝・獲得賞金8281万円」と、2013年のペースを大きく下回っとるんやから、今の佐々木君は、「とにかく賞金の高いレースを勝たなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のチューリップ賞にショウリュウハルを登録してきましたんで、「勝負懸かり」とワシは見とります。
それに、佐々木君の厩舎は、一昨年、アップトゥデイトで阪神ジャンプSを勝っとりますけど、平地の重賞は、キズナで2014年の産経大阪杯を勝ってから6年近くご無沙汰しとるんで、今回は、「久々に平地の重賞を勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。


2020/03/02
「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう
木村哲也調教師(美浦)

主な管理馬:
ステルヴィオ(2018年マイルCSなど)
プリモシーン(2018年関屋記念など)
ゼーヴィント(2017年七夕賞など)
アルビアーノ(2015年スワンSなど)

今週の主な登録馬:
オーソリティ(弥生賞)
ランガディア(総武S)
レッドフレイ(上総S)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、木村哲也君は、家族や親戚に関係者がいた訳ではなく、お父さんがサラリーマンだったので、元々、競馬の世界に進むつもりはなくて、神奈川大学の工学部建築学科を出ていますし、馬に乗った経験も全くなかったそうです。
でも、急に馬と関わる仕事がしたくなって、一人で北海道に行って牧場で働いて、その後は、アイルランドに行って馬のことを学んでいたんですよ。
2000年の4月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、その年の10月から、1980年の中山記念を勝ったヨシノスキーや、1985年のクイーンSを勝ったアサクサスケールなどを育てた、佐藤征助厩舎で厩務員をやって、次の年の5月からは、高橋裕(ゆたか)厩舎で調教助手をやっていました。
その後は、勢司和浩厩舎で調教助手と厩務員をやって、中川公成(ただしげ)厩舎で調教助手をやって、2010年に調教師の試験に受かると、次の年の6月に自分の厩舎を開業しています。
初めの年は、「6勝・獲得賞金5941万円」という成績でしたけど、2年目は9勝、3年目は16勝と順調に数字を伸ばしていて、一昨年までの5年間も、
2014年→14勝・獲得賞金2億2627万円
2015年→31勝・獲得賞金4億8362万円
2016年→37勝・獲得賞金5億4819万円
2017年→33勝・獲得賞金5億8982万円
2018年→48勝・獲得賞金9億3209万円
という成績を残していましたし、特に一昨年は、プリモシーンでフェアリーSと関屋記念を勝って、ステルヴィオでスプリングSとマイルCSを勝つなど、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の成績でした。
でも、去年は「36勝・獲得賞金6億4672万円」という成績で、一昨年を大きく下回っていましたから、今年の木村君は、「必ず巻き返したい」と気合いを入れている筈ですし、実際、プリモシーンを使った東京新聞杯と、ダーリントンホールを使った共同通信杯を勝つなど、先週までに7勝を上げて、「1億7734万円」の賞金を稼いでいて、一昨年の同じ時期(3月4日まで)の「8勝・獲得賞金1億2235万円」と比べて、勝ち星は1つ少ないですけど賞金は大きく上回っています。
もちろん、今の木村君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が5400万円の弥生賞にオーソリティ、2200万円の総武Sにランガディア、1820万円の上総Sにレッドフレイと、特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。