「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/11/12
ニューマーケットで厩務員をやっていましたね
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ソウルスターリング(2017年オークスなど)
ゼンノロブロイ(2004年ジャパンCなど)
シンボリクリスエス(2002年有馬記念など)


今週の主な登録馬:
アルーシャ(ユートピアS)
ルヴォルグ(東京スポーツ杯2歳S)
レディマクベス(赤松賞)


担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんもよく知っていると思いますけど、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬に関わる仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬シンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
ちなみに、彼が開業した1988年は、ブルーメルセデスがテレビ東京賞3歳牝馬S(今のフェアリーS)で2着に入ってくれて、リアルオージャもセイユウ記念で2着に入ってくれましたし、他の馬も頑張ってくれて、私の厩舎が23勝を上げた年でした。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、皆さんもよく知っている通りで、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った一昨年の朝日杯FS、ソウルスターリングを使った去年のオークス、レイデオロを使った去年のダービーなど、今までに、GIの27勝を含めて重賞を111勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていますし、先週までに、現役で1番の「通算1428勝」という素晴らしい成績を残していて、2番目に勝ち星が多いのは、栗東の山内研二君の「848勝」ですから、どれだけたくさん勝っているのかがよく分かりますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、60勝を上げて、今までで一番の「23億1700万円」という数字を残しました。
ただ、それからは一度も2004年の数字を超えられなくて、2015年は、「32勝・獲得賞金7億9156万円」と、一気に勝ち星が減ってしまいましたし、賞金も、4年振りに8億円を下回ってしまいましたから、一昨年の藤沢君は、「必ず巻き返したい」と考えていた筈です。
実際に、一昨年、彼の厩舎は、サトノアレスを使った朝日杯FS、ソウルスターリングを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞を5つ勝って、「51勝・獲得賞金10億9272万円」という数字を残していましたし、去年は、ソウルスターリングでオークス、レイデオロでダービーを勝つなど、「44勝・獲得賞金14億2548万円」という成績を残しました。
そして今年は、レイデオロで天皇賞・秋を勝つなど、先週までに「47勝・獲得賞金11億1796万円」という成績を残していますけど、私は、藤沢君が、この数字に満足しないで、これからも全力で勝ちにくると見ています。
というのも、彼の厩舎は、今、「調教師リーディング」の4位に付けていますけど、
8位:国枝栄厩舎→40勝・獲得賞金12億0478万円
10位:友道康夫厩舎→40勝・獲得賞金12億4715万円
12位:音無秀孝厩舎→37勝・獲得賞金11億6132万円
と書けば分かる通り、自分よりリーディングが下の厩舎に、賞金で負けているのですから。
もちろん、今の藤沢君は、「賞金の高いレースを勝ってもっと稼ぎたい」と考えている筈で、こういった中、今週は、1着賞金が1820万円のユートピアSにアルーシャ、3300万円の東京スポーツ杯2歳Sにルヴォルグ、1000万円の赤松賞にレディマクベスと、特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。


2018/11/12
イギリスとアメリカで武者修行しとりましたな
池江泰寿調教師(栗東)

主な管理馬:
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
ラブリーデイ(2015年天皇賞・秋)
ミッキークイーン(2015年オークスなど)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)


今週の主な登録馬:
アルアイン(マイルCS)
ジャンダルム(マイルCS)
ペルシアンナイト(マイルCS)
カフェブリッツ(錦秋S)
レースガーデン(秋明菊賞)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとる通り、池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの息子で、泰郎さんは、三冠馬ディープインパクトや、ステイゴールドや、メジロマックイーンとかでGIを18勝もして、それを入れて重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかを育てた浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も育てたイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年は4勝止まりやったけど、2005年は20勝しとって、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりましたな。
しかも、2011年の泰寿君は、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞の11勝を入れて全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄君が残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や、海外の厩舎で勉強してきた、「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
2012年の泰寿君は、「57勝・獲得賞金18億3620万円」の成績を残して、2回目のリーディング1位になっとりました。
けど、一昨年までの4年間は、
2013年→48勝・獲得賞金14億2626万円(リーディング4位)
2014年→49勝・獲得賞金14億5956万円(リーディング4位)
2015年→49勝・獲得賞金18億6961万円(リーディング2位)
2016年→45勝・獲得賞金17億4667万円(リーディング3位)
っちゅう成績で、リーディング1位を逃しとったんですわ。
せやから、去年の泰寿君は、「また1位になりたい」と考えとった筈で、実際、アルアインを使った皐月賞、サトノアラジンを使った安田記念、ペルシアンナイトを使ったマイルCSとか、重賞を10勝、全部で「63勝」を上げて、リーディング1位になっとったし、賞金も「18億4737万円」を稼いどったんや。
ただ、今年に入ってからは、先週までの成績が「37勝・獲得賞金10億9535万円」(リーディング11位)っちゅうもんで、勝ち星と賞金のどっちも去年よりかなり少ないんで、今の彼は、「早く巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円のマイルCSにアルアインとジャンダルムとペルシアンナイト、1820万円の錦秋Sにカフェブリッツ、1000万円の秋明菊賞にレースガーデンを登録してきましたんで、どの馬も全力で仕上げてくるとワシは見とるんや。


2018/11/12
「同期に負けたくない」と考えている筈ですから
奥村武調教師(美浦)

主な管理馬:
ライジングリーズン(2017年フェアリーS)


今週の主な登録馬:
リカビトス(ユートピアS)
ホウオウサーベル(東京スポーツ杯2歳S)
タイセイカレッジ(伊達特別)
ルー(高湯温泉特別)


担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんもよく知っていると思いますけど、東京都板橋区出身の奥村武君は、周りに競馬関係者がいなかったそうですが、13歳の時、オグリキャップとホーリックスが叩き合った1989年のジャパンCを見て、競馬に興味を持ったそうですね。
次の年のダービー(勝ち馬はアイネスフウジン)は、お母さんと一緒に見ていたそうで、その時、心の底から競馬が好きになって、中学2年生の頃には、騎手を目指していたそうですが、身長が伸びてしまったため、騎手になることを諦めたそうです。
その後は、1999年に芝浦工業大学の工学部金属工学科を卒業してから、「やっぱり馬に関わりたい」と思って、育成牧場の「ディアレストクラブ」で働いて、2001年、競馬学校の厩務員課程に入り、次の年に高橋義博厩舎の厩務員になって、2003年には、国枝栄厩舎の調教助手になりました。
奥村君が国枝厩舎にいた時には、2010年の牝馬三冠など、GIを5つも勝ったアパパネを担当していて、彼自身、「その時の経験は自分にとって大きな財産だ」と言っていましたし、国枝君の教えはとても勉強になったとも言っていましたね。
そして彼は、三度目の挑戦だった2013年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業して、この年は、最終的に「8勝・獲得賞金1億3762万円」という成績でしたが、それから去年までは、
2015年→16勝・獲得賞金2億2578万円
2016年→16勝・獲得賞金2億3643万円
2017年→22勝・獲得賞金3億4119万円
と順調に数字を伸ばしていました。
それに、今年に入ってから先週までは、「22勝・獲得賞金3億4320万円」という成績で、勝ち星は去年に並んでいますし、賞金は去年を上回っていますけど、この結果に満足しないで、これからも全力を注いでくると私は見ています。
と言うのも、彼と同じ2014年の3月に厩舎を開業した同期の調教師は、飯田祐史君、石橋守君、高橋康之君、武井亮君、中内田充正君、森田直行君と、全部で6人いて、その内、
中内田充正君→41勝・獲得賞金7億3202万円
森田直行君→18勝・獲得賞金5億2938万円
の2人が、奥村君よりも多く賞金を稼いているのですから。
もちろん、今の奥村君は、「同期に負けたくない」と考えている筈で、こういった中、今週、彼は、1着賞金が1820万円のユートピアSにリカビトス、3300万円の東京スポーツ杯2歳Sにホウオウサーベル、1050万円の伊達特別にタイセイカレッジ、1050万円の高湯温泉特別にルーと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、「勝って一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬も全力で仕上げますね。


2018/11/12
自分の経験を題材にした本を出しとりますわ
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
リスグラシュー(2018年エリザベス女王杯)
モズアスコット(2018年安田記念)
ディープブリランテ(2012年ダービーなど)
グランプリボス(2011年NHKマイルCなど)


今週の主な登録馬:
モズアスコット(マイルCS)
ドレッドノータス(アンドロメダS)
リーゼントロック(福島民友C)
アオイテソーロ(伊達特別)
ゴールデンタッチ(伊達特別・高湯温泉特別)
グリエルマ(飯坂温泉特別)
ダンサーバローズ(もちの木賞)
スマートセラヴィー(秋明菊賞)


担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとる通りで、矢作芳人君は、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それから菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げて、5年目の2009年には、47勝で調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成しとりました。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」っちゅう2冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
そんで矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにたくさん賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「504戦」もしとるし、2番目に多い音無秀孝厩舎と本田優厩舎が「373戦」なんやから、飛び抜けて多いんがよう分かるやろ。
ちなみに、今年に入ってから先週までも、一番多い「462戦」に管理馬を使っとります。
2014年の矢作君は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、一昨年は、今までで一番の「57勝」を上げて、また1位になっとりましたな。
ただ、去年は「47勝・獲得賞金10億8918万円」っちゅう数字で、リーディング7位に終わっとったし、1位やった池江君の成績は、「63勝・獲得賞金18億4737万円」っちゅうもんで、矢作君より勝ち星が「16」、賞金が「7億5819万円」も多かったんですわ。
せやから、今年の矢作君は、「何が何でもリーディング1位になりたい」と考えとる筈やけど、先週までのリーディングは、
1位:藤原英昭厩舎→54勝・獲得賞金14億3050万円
2位:矢作芳人厩舎→48勝・獲得賞金12億5603万円
と書けば分かる通り、藤原厩舎に、「6勝・1億7447万円」の差を付けられとるんやから、今は、「賞金の高いレースをもっと勝って、藤原厩舎との差を詰めたい」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が1億1000万円のマイルCSにモズアスコット、2400万円のアンドロメダSにドレッドノータス、2200万円の福島民友Cにリーゼントロックとか、全部で8頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬もお釣りを残さずメイチに仕上げるでしょうな。