「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2018/06/25
「勝ち鞍と賞金のどっちも1位になりたい」と考えとる筈なんやけど
音無秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ミッキーロケット(2018年宝塚記念など)
ミッキーアイル(2016年マイルCSなど)
カンパニー(2009年天皇賞・秋など)
オウケンブルースリ(2008年菊花賞など)

今週の主な登録馬:
ダノンマジェスティ(木曽川特別)
アサクサゲンキ(CBC賞)
ビックリシタナモー(香嵐渓特別)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとる通り、音無秀孝君は、ラグビーボールやエルカーサリバーとかでお馴染みやった田中良平厩舎から1979年に乗り役としてデビューしとって、1985年のオークスを、28頭立ての21番人気やったノアノハコブネで勝つなど、1993年に引退するまでに、全部で84勝を上げとりましたな。
ちなみに彼は、小さい頃にコックを目指してとって、中学を出てからは、レストランで見習いをやっとったんやけど、そこにおった3年間で競馬が大好きになって、それから乗り役を目指したそうや。
乗り役を引退してからの音無君は、田中良平さんの息子さんの田中章博(のりひろ)厩舎で調教助手をやって、1995年に調教師の試験に受かると、その年の6月に自分の厩舎を開業して、7月には早くも、イナズマタカオーを使った北九州記念で初の重賞勝ちを飾っとりましたな。
それからも、音無君は順調に勝ち星を増やしとって、オレハマッテルゼを使った2006年の高松宮記念で初めてGIを勝つと、オウケンブルースリを使った2008年の菊花賞、カンパニーを使った2009年の天皇賞・秋とマイルCS、ミッキーアイルを使った2014年のNHKマイルCと去年のマイルCS、ミッキーロケットを使った今年の宝塚記念を勝つとか、今までにGIを9勝、それを入れて65回も重賞を勝っとるんや。
そんで音無君は、2004年に48勝を上げて「10億3187万円」の賞金を稼ぐと、それから2010年まで、ずっと10億円以上を稼いどりましたな。
特に、2009年は「45勝・獲得賞金15億0488万円」っちゅう成績で、「最多賞金獲得調教師賞」を受賞しとったし、2010年は「52勝・獲得賞金11億5654万円」っちゅう成績で、初めて「調教師リーディング1位」になったんやから、乗り役よりも、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
そんで、2011年から2015年までは、勝ち星も賞金のどっちも2010年の数字を超えられなかったんやけど、去年までの2年間は、
2016年→45勝・獲得賞金11億9467万円
2017年→47勝・獲得賞金12億2770万円
と、立て続けにエエ成績を残しとったんですわ。
けど、去年は、リーディングの順位が、63勝で1位やった池江泰寿厩舎とは「16勝」の差で6位やったし、賞金も、「18億4737万円」を稼いどった池江厩舎に「6億1967万円」の差を付けられて6位やったんや。
せやから、音無君は、「今年こそ勝ち鞍と賞金のどっちも1位になりたい」と考えとるんでしょうな。
ただ、今年に入ってから先週までが、賞金は「6億9477万円」と、去年よりエエペースなんやけど、勝ち星が「18勝」と、まだ去年の4割くらいやし、先週までで「リーディング1位」の藤原英昭厩舎が「37勝・獲得賞金10億6412万円」っちゅう成績なんやから、きっと、今の音無君は、「たくさん勝って上との差を詰めたい」と思っとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の木曽川特別にダノンマジェスティ、3900万円のCBC賞にアサクサゲンキ、1500万円の香嵐渓特別ビックリシタナモーと、特別レースに3頭を登録してきたんで、勝ってガッチリ稼ごうと、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2018/06/25
重賞勝ち馬が賞金を稼げん状況なんで
高橋義忠調教師(栗東)

主な管理馬:
ファインニードル(2018年高松宮記念など)
ディオスコリダー(2017年カペラS)
メイショウスザンナ(2015年クイーンS)
サンレイデューク(2015年阪神スプリングジャンプなど)

今週の主な登録馬:
マイハートビート(ラジオNIKKEI賞)
メイショウテッコン(ラジオNIKKEI賞)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる通りで、高橋義忠君は、2011年に調教師を引退した高橋成忠(しげただ)さんの息子さんですな。
成忠さんは、乗り役時代に、ヒカルポーラで1963年の天皇賞・春と宝塚記念を勝つなど、エエ成績を残しとって、シーエースで桜花賞を勝った1967年には、騎手リーディング1位になっとったんや。
調教師になってからも、メイショウバトラーを使った2006年のプロキオンSや、メイショウサムソンを使った2007年の天皇賞・春と天皇賞・秋とか、重賞を16回も勝っとりましたな。
義忠君が、調教師になろうと思うようになったんは、もちろん、親父さんが乗り役や調教師をやっとったからやけど、元々、義忠君は飛行機が好きで、大学では、経済学を学びながらパイロットを目指しとったそうや。
けど、その前に、「色々な世界を見たい」と思って親父さんに相談したら、「海外で馬を見てきたらどうや?」と勧められたんで、イギリスに行っとりましたな。
向こうでは、英語の勉強をしながら、1998年と1999年のイギリスチャンピオンSを連覇したアルボラーダとかを育てたマーク・プレスコット厩舎でたくさん馬のことを教わって、その奥深さに惹かれて「競馬の世界もエエもんやな」と思ったそうですわ。
日本に戻ってからは、1994年に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から吉岡八郎厩舎の厩務員になって、1996年の6月からは調教助手をやっとりました。
そんで、1999年の10月からは、成忠さんの厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2011年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、親父さんの厩舎には、2001年のシンザン記念と2003年の新潟記念を勝ったダービーレグノや、さっき名前を出した、メイショウバトラーやメイショウサムソンがおって、こういう走る馬を何頭も間近で見てきたんですわ。
でもって、義忠君は、2011年の3月に自分の厩舎を開業したんやけど、決まったんが、その年の1月半ばやったんで、開業するまでの間は、2日に一回は飛行機で北海道に行って馬を集めとりましたな。
その甲斐もあって、義忠君は1年目に、11勝を上げて「1億3982万円」の賞金を稼いどったし、2014年には、クリノスターオーを使った平安SとシリウスS、サンレイデュークを使った東京ハイジャンプと、重賞を3つも勝って、「31勝・獲得賞金6億2235万円」っちゅう、開業してから一番の成績を残せたんやから、きっと彼は、「今までの経験を活かせた」と喜んだんやろう。
せやけど、去年までの3年間は、
2015年→21勝・獲得賞金5億1177万円
2016年→27勝・獲得賞金4億4457万円
2017年→22勝・獲得賞金5億1848万円
っちゅう形で、2014年の数字を下回っとったんで、今年の義忠君は、「必ず巻き返したい」と考えとる筈ですわ。
実際、今年に入ってからは、ファインニードルを使った高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾るなど、先週までに「15勝・獲得賞金3億3856万円」っちゅう数字を残しとって、今までで一番のペースなんやけど、義忠君が、先週までの結果に満足せんで、これからも全力で勝ちにくるとワシは見とるんですわ。
っちゅうのも、彼の厩舎は、重賞勝ち馬の4頭が、
ファインニードル:次走は9月9日(日)のセントウルSか9月30日(日)のスプリンターズSを予定
クリノスターオー:5月25日(金)付けで引退
サンレイデューク:4月19日(木)付けで引退
ディオスコリダー:右中間手根骨を骨折して休養中
と、賞金を稼げん状況なんで。
せやから、ワシが義忠君やったら、「その分を他の馬で稼ぎたい」と考える筈やし、今週は、1着賞金が3800万円のラジオNIKKEI賞にマイハートビートとメイショウテッコンを登録してきたんで、どちらも全力で仕上げてくる筈ですわ。

2018/06/25
去年より勝ち星が下回っていますので
高木登調教師(美浦)

主な管理馬:
サウンドトゥルー(2016年チャンピオンズCなど)
ホワイトフーガ(2016年JBCレディスクラシックなど)
スノードラゴン(2014年スプリンターズS)

今週の主な登録馬:
スノードラゴン(CBC賞)
ペイシャフェリシタ(CBC賞)
パルトネルラーフ(白川郷S)

担当者:調教師情報部 元調教師N

知っている方もいると思いますけど、お祖父さんが馬主だったため、競馬が身近だった高木登君は、確か麻布獣医大学(現在の麻布大学)まで馬術を続けた後、1988年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後は、まず、伊藤正徳君の厩舎で厩務員をやって、それからは、山崎彰義さんの厩舎や、加藤征弘君の厩舎や、浅野洋一郎君の厩舎で、調教助手として経験を積んでいましたね。
2006年、調教師の試験に受かった高木君は、次の年に自分の厩舎を開業して、初めの年こそ、レースに使った頭数が少なかったので「5勝・獲得賞金1億1252万円」という成績でしたが、その後は、
2008年→「15勝・獲得賞金1億8535万円」
2009年→「17勝・獲得賞金2億3780万円」
2010年→「17勝・獲得賞金3億0266万円」
2011年→「17勝・獲得賞金2億2406万円」
2012年→「18勝・獲得賞金2億7318万円」
2013年→「19勝・獲得賞金4億0086万円」
と、安定した数字を残していましたね。
そして2014年は、マイネルフロストを使った毎日杯で初めて重賞を勝つと、ウインマーレライを使ったラジオNIKKEI賞と、スノードラゴンを使ったスプリンターズSも勝っていて、勝ち星は「17」でしたけど、賞金は、今までで一番多い「5億4643万円」を稼いでいました。
でも、その後の3年間は、JRAでの成績が、
2015年→「23勝・獲得賞金4億3545万円」
2016年→「20勝・獲得賞金4億4114万円」
2017年→「30勝・獲得賞金4億8852万円」
というもので、2014年の賞金を超えていませんから、今年の高木君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
ただ、今年に入ってからは、先週までに「9勝・獲得賞金1億9666万円」という成績で、去年の同じ時期(6月4週目まで)の「15勝・獲得賞金1億8601万円」と比べて、賞金は上回っていますけど、勝ち星は6つも下回っていますから、今の高木君は、「もっと勝って一気に稼ぎたい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週、高木君は、1着賞金が3900円のCBC賞にスノードラゴンとペイシャフェリシタ、1820万円の白川郷Sにパルトネルラーフと、特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2018/06/25
JRAの重賞はまだ勝てとらんので
森田直行調教師(栗東)

主な管理馬:
キョウエイアシュラ(2014年オーバルスプリント)

今週の主な登録馬:
ダイメイフジ(CBC賞)
ダイメイプリンセス(CBC賞)

担当者:調教師情報部 元調教師S

知っとる方もいると思いますけど、森田直行君の親父さんは、名古屋競馬で乗り役をやってから、1972年の天皇賞・秋を勝ったヤマニンウエーブなどでお馴染みの中村覚之助厩舎で調教助手をやっとったんですわ。
そんで、小さい頃から競馬が身近だった森田君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、身長が伸び過ぎたんで諦めて、普通に会社員として働いとったんや。
せやけど、親父さんが腰痛で調教助手を辞めることになって、そん時に「お前だけでも競馬に関わってくれないか」と頼まれたんで、23歳の時に競馬学校に入って、1985年に長浜彦三郎厩舎で厩務員になっとります。
その後は、1988年から長浜博之厩舎、1989年から福島信晴厩舎、2007年から松田博資厩舎と、4つの厩舎で経験を積んでから、2012年に、JRAでは初めて、現役の厩務員として調教師の試験に受かったんですわ。
調教師を目指す場合、厩務員から調教助手になって、それから試験を受けるのが普通やけど、体重が70キロ近くある森田君は、調教師から「馬に負担が掛かるので乗らないで欲しい」と言われたことがあったそうで、調教に乗らんでええ厩務員のまま、調教師を目指すことにしたんや。
それから森田君は、厩務員として、朝から晩まで馬の世話をしながら、毎日1~2時間くらいしか寝ないで調教師試験の勉強を続けて、11度目の挑戦やった2012年にようやく受かったんですわ。
そんで、試験に受かった後は、2014年の3月に厩舎を開業するまで、技術調教師として、昔から仲が良かった矢作芳人君の厩舎で、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方とか、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとったんや。
開業してからの森田君は、最初の年が「4勝・獲得賞金9294万円」っちゅう成績やったけど、キョウエイアシュラを使った交流重賞のオーバルスプリントで、初めて重賞を勝っとったし、その後は、
2015年→8勝・獲得賞金1億4576万円
2016年→8勝・獲得賞金1億9788万円
2017年→22勝・獲得賞金3億3869万円
と、順調に数字を伸ばしとります。
そんで、今年は先週までが「13勝・獲得賞金3億0014万円」っちゅう成績で、去年の同じ時期(6月4週目まで)の「12勝・獲得賞金1億5587万円」を上回っとるんやけど、ワシは、彼がこの数字に満足せんで、これからも全力で勝ちにくると見とるんや。
っちゅうのも、森田君の厩舎は、今年、2着が20回、3着が15回と、取りこぼしとるレースが多いんやからな。
そんな中、今週は、1着賞金が3900万円のCBC賞にダイメイフジとダイメイプリンセスを登録してきましたんで、実際に彼がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろ。
それに森田君は、さっき書いた通りで、キョウエイアシュラを使った交流重賞のオーバルスプリントを勝っとりますけど、JRAの重賞はまだ勝てとらんので、この2頭には、「ここでJRAでは初めての重賞勝ちを」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。