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注目調教師
2017/12/25
賞金ランキングの2位に付けていますけど…
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
ソウルスターリング(2017年オークスなど)
レイデオロ(2017年ダービーなど)
ゼンノロブロイ(2004年ジャパンCなど)
シンボリクリスエス(2002年有馬記念など)

今週の主な登録馬:
フラットレー(ホープフルS)
カービングパス(ベストウィッシュC)

担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方もいると思いますけど、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんがやっていた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬に関わる仕事をする」と決めたそうです。
それから藤沢君は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年から、菊池一雄厩舎(皐月賞とダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手をやって、1982年から、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)の調教助手をやっていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬シンボリルドルフなどを育てた野平祐二厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、皆さんもよく知っている通りで、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、シンボリクリスエスを使った2002年と2003年の有馬記念、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、サトノアレスを使った去年の朝日杯FS、ソウルスターリングを使った今年のオークス、レイデオロを使った今年のダービーなど、今までに、GIの26勝を含めて重賞を104勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていますし、先週までに、現役で一番の「通算1381勝」という素晴らしい成績を残していますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、それまでの最高だった「23億1700万円」を記録していました。
ただ、一昨年は、「32勝・獲得賞金7億9156万円」と、21年振りに40勝を下回っていましたし、賞金も、4年振りに8億円を下回ってしまったため、去年の藤沢君は「必ず巻き返したい」と考えていた筈です。
実際に、去年、彼の厩舎は、サトノアレスを使った朝日杯FS、ソウルスターリングを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞を5つ勝って、「51勝・獲得賞金10億9272万円」という素晴らしい数字を残しましたので、私の見込みは正しかったのでしょう。
それで、今年に入ってからは、ソウルスターリングでオークス、レイデオロでダービーを勝つなど、先週までに「重賞6勝を含む、44勝・獲得賞金14億2473万円」という数字を残して、賞金ランキングの2位に付けていますけど、1位の池江泰寿厩舎(17億9503万円)には「3億7030万円」の差を付けられていますので、私が彼でしたら、「池江厩舎との差を少しでも詰めたい」と気合いを入れる筈です。
そんな中、12月28日(木)の特別レースに、藤沢君は
1着賞金が7000万円のホープフルS→フラットレー
1着賞金が1500万円のベストウィッシュC→カービングパス
と、2頭を登録してきましたので、「どっちも勝負懸かり」と考えるべきでしょう。

2017/12/25
去年をかなり下回っとる成績なんで
松田国英調教師(栗東)

主な管理馬:
ベルシャザール(2013年ジャパンCダートなど)
ダノンシャンティ(2010年NHKマイルCなど)
ダイワスカーレット(2008年有馬記念など)
キングカメハメハ(2004年ダービーなど)

今週の主な登録馬:
タイムフライヤー(ホープフルS)
ダノンロッソ(ヤングJSFR中山2)
ケルンウィナー(春待月賞)
ロライマ(フォーチュンC)
タニノミステリー(エスペランサ賞)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんも知っとる通り、松田国英君は、実家が北海道の様似にある生産牧場で、高校を卒業した後は、関西ではお馴染みの専門紙「競馬ニホン」にトラックマンとして就職したんですわ。
元々、牧場育ちで馬乗りが上手やったし、当時は、今ほどトレセン内の規則がうるさくなかったんで、トラックマンをしながら、頼まれたときは馬に稽古を付けることもよくあったそうですな。
その後、日迫良一さんや、伊藤修司さんや、山内研二君のところで調教助手をやって経験を積んで、1995年に調教師の試験に受かって、1996年に自分の厩舎を開業しとります。
それから松田君は、開業してから4年目に、フサイチエアデールを使ったシンザン記念で初めて重賞を勝つと、クロフネを使った2001年のNHKマイルC、タニノギムレットを使った2002年のダービー、キングカメハメハを使った2004年のNHKマイルCとダービー、ダイワスカーレットを使った2008年の有馬記念、ダノンシャンティを使った2010年のNHKマイルCとか、今までに13回もGIを勝って、それを入れた重賞57勝っちゅう立派な成績を残しとるんですわ。
それに、松田厩舎で腕を磨いとった中には、角居勝彦君、友道康夫君、高野友和君とか、実績を残しとる調教師が何人もいるんで、トラックマンとして取材をするよりも、厩舎の仕事をする方が、彼にとって天職やったんでしょうな。
そんで、松田君の厩舎は、2007年に、桜花賞とかGIを3つ勝ったダイワスカーレットの活躍もあって、「31勝・獲得賞金10億4780万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどりました。
けど、それからは一度もこの数字を超えられんで、去年までの3年間も、
2014年→「18勝・獲得賞金4億3691万円」
2015年→「19勝・獲得賞金4億5190万円」
2016年→「31勝・獲得賞金5億1806万円」
と、2007年と比べると、半分以下の賞金やったから、今年の松田君は、「必ず2007年の賞金を超えたる」と考えとる筈ですわ。
ただ、スマートオーディンを使った去年の京都新聞杯から、重賞を勝てとらんことが響いとるんか、先週までの成績は、「22勝・獲得賞金4億1938万円」っちゅう、去年をかなり下回っとる数字なんで、今の彼は、「ここままではアカン」と思っとるんやろう。
そんな中で、松田君は、28日(木)の特別レースに、
1着賞金7000万円のホープフルS→タイムフライヤー
1着賞金1500万円のヤングJSFR中山2→ダノンロッソ
1着賞金1500万円の春待月賞→ケルンウィナー
1着賞金1500万円のフォーチュンC→ロライマ
1着賞金1000万円のエスペランサ賞→タニノミステリー
と、5頭を登録してきたんで、彼が、「賞金の高いレースを勝って、最後に少しでも稼ぎたい」と考えて、勝負を懸けてきたんやと見るべきですわ。
それに、彼の厩舎は、ベルシャザールを使った2013年のジャパンCダートを勝ってから、4年以上もGIを勝てとらんので、ホープフルSに登録しとるタイムフライヤーには、「久し振りにGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。

2017/12/25
「去年の数字に少しでも近づけたい」と考えとる筈やから
藤岡健一調教師(栗東)

主な管理馬:
ジュエラー(2016年桜花賞)
ビッグアーサー(2016年高松宮記念など)
ワンカラット(2012年オーシャンSなど)

今週の主な登録馬:
サンリヴァル(ホープフルS)
ディープオーパス(ヤングJSFR中山2)

担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんも知っとるんやろうけど、藤岡健一君は、キクノペガサス(1985年の愛知杯など重賞3勝)や、グローバルダイナ(1985年の阪神牝馬特別など重賞3勝)とかを育てた宇田明彦さんの厩舎で、1979年から厩務員と調教助手をやって経験を積んどりましたな。
その後は、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションとか、GI馬を何頭も育てた伊藤雄二さんの厩舎や、南井克巳君の厩舎で腕を磨いて、2001年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
最初の年は、11月の開業やったんで、1つも勝てずに終わったんやけど、2年目は12勝、3年目は21勝と、どんどん成績を伸ばすと、その後は毎年のように20勝を超えとって、トップオブワールドを使った2004年のユニコーンSで初めて重賞を勝つと、2012年には、今までで一番多い「41勝」を上げて、「5億8538万円」の賞金を稼いどりました。
そんでもって、その後の3年間は、
2013年→27勝・獲得賞金4億5702万円
2014年→29勝・獲得賞金5億9555万円
2015年→30勝・獲得賞金7億1382万円
と、勝ち星は伸び悩んどったけど、獲得賞金は右肩上がりやったし、去年は、ビッグアーサーを使った高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾ると、ジュエラーを使った桜花賞も勝つなど、「31勝」を上げて、今までで一番多い「9億2986万円」っちゅう賞金を稼いだんやから、藤岡君は大喜びしたんやろ。
ただ、今年に入ってから先週までは、勝ち星は、去年より多い「36勝」を上げとるんやけど、賞金は、「5億4934万円」っちゅう数字で、去年の6割ほどに留まっとるんや。
こういう風に、賞金が伸び悩んどる理由の一つは、今年は重賞を一つも勝てとらんことですな。
せやから、今の藤岡君は、「賞金の高い重賞や特別レースを勝って、去年の数字に少しでも近付きたい」と考えとる筈やし、12月28日(木)の特別レースに、1着賞金が7000万円のホープフルSにサンリヴァル、1500万円のヤングJSFR中山2にディープオーパスを登録してきたんで、勝ってガッチリ賞金を稼ぐために、かなり気合いが入っとるんやろ。

2017/12/25
去年の賞金を下回っとるんやから
田所秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ニホンピロバロン(2016年京都ハイジャンプなど)
クロフネサプライズ(2013年チューリップ賞)
エリモハリアー(2005年~2007年函館記念)

今週の主な登録馬:
ウォーターパルフェ(ホープフルS)
ワークアンドラブ(ホープフルS)
マイネルパラディ(ファイナルS)
キッズライトオン(フォーチュンC)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとる通り、田所秀孝君は、調教師をやっていた田所秀雄さんの長男で、秀雄さんは、1978年の阪神4歳牝馬特別(今のフィリーズレビュー)を勝ったサンエムジョオーや、1987年のCBC賞を勝ったセントシーザーとかを管理しとりましたな。
それに、秀孝君の伯父さんには、田所稔さんがおって、稔さんは、乗り役時代には1966年の皐月賞をニホンピロエースで勝っとって、調教師時代には1986年の小倉記念を勝ったヤクモデザイヤーとかを管理しとりましたわ。
こういう「競馬一家」で生まれ育ったんやから、秀孝君が、秀雄さんや稔さん達と同じように、まずは乗り役になって、それから調教師となったんは、当たり前のことやったんでしょうな。
秀孝君は、1966年に秀雄さんの厩舎で騎手候補生になって、1969年に中村広さん(1962年の天皇賞・春と有馬記念を勝ったオンスロートや、1968年の菊花賞を勝ったアサカオーとかを管理)の厩舎に移ると、その2年後に乗り役としてデビューしとりました。
それから、サンエムジョオーに乗った1978年の阪神4歳牝馬特別、アンバーライオンに乗った1993年のシンザン記念、サムソンビッグに乗った1994年のきさらぎ賞と、3つの重賞を含めて通算で292勝しとって、調教師の試験に受かった1995年に乗り役を引退して、次の年に厩舎を開業しとりましたな。
そんで、最初の年に13勝すると、毎年10勝以上しとって、エリモハリアーを使った2005年から2007年の函館記念や、クロフネサプライズを使ったチューリップ賞や、ニホンピロバロンを使った去年の京都ハイジャンプと阪神ジャンプSとか、重賞の10勝を含めて、今までに通算で338勝しとります。
2004年の秀孝君は、「25勝・獲得賞金4億2256万円」っちゅう、今までで一番エエ成績を残しとったんやけど、それからは一度もこの数字を超えられんで、去年までの3年間も、
2014年→9勝・獲得賞金2億4901万円
2015年→15勝・獲得賞金2億6123万円
2016年→16勝・獲得賞金3億0765万円
っちゅう数字に留まっとるんや。
せやから、今年の彼は、「必ず2004年の数字を超えたる」と考えとる筈なんやけど、先週までの成績は、「18勝・獲得賞金2億6114万円」と、去年の賞金を下回っとるんで、きっと今は、「最後になるべく多く稼がなアカン」と思っとるんでしょうな。
そんな中で、秀孝君の厩舎は、28日(木)の特別レースに、
1着賞金7000万円のホープフルS→ウォーターパルフェとワークアンドラブ
1着賞金1820万円のファイナルS→マイネルパラディ
1着賞金1500万円のフォーチュンC→キッズライトオン
と、4頭を登録してきたんやから、どの馬も「勝負懸かり」の筈や。