「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/10/30
「もっとペースを上げたい」と考えている筈ですから
萩原清調教師(美浦)

主な管理馬:
ミトラ(2015年金鯱賞など)
トランスワープ(2012年全新潟記念など)
ロジユニヴァース(2009年ダービーなど)
プリサイスマシーン(2006年スワンSなど)

今週の主な登録馬:
エピカリス(みやこS)
フェイズベロシティ(南武特別)
エルズミーア(晩秋S)

担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方もいると思いますけど、萩原清君は、1982年に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から、橋本輝雄厩舎の厩務員になりました。
橋本さんは、1969年の菊花賞馬アカネテンリュウや、1987年のダービー馬メリーナイスを管理していたことが有名ですね。
ちなみに、1982年は、私が調教師の試験に受かった年でもあります。
それから萩原君は、橋本厩舎で半年ほど、今津福松厩舎で3年ほど、鈴木康弘厩舎で10年ほど、鈴木勝太郎厩舎で3年ほど、それぞれ調教助手をやって、1996年に調教師の試験に受かって、その年の12月に自分の厩舎を開業しています。
初めの年は、開業したのが暮れだったので、1つも勝てなかったのですが、1997年が14勝、1998年が18勝、2000年が24勝といった形で順調に勝ち数を伸ばしていました。
そして重賞は、ヤマニンアクロを使った1999年の共同通信杯4歳S(現在の共同通信杯)や、プリサイスマシーンを使った2006年のスワンSや、ロジユニヴァースを使った2009年のダービーや、ミトラを使った一昨年の金鯱賞や、アデイインザライフを使った去年の新潟記念など、今までに16勝を上げています。
2003年には、今までで一番の「43勝」を上げて、「7億4011万円」の賞金を獲得していましたね。
でも、去年までの5年間は、
2012年→23勝・獲得賞金3億6016万円
2013年→19勝・獲得賞金2億9130万円
2014年→22勝・獲得賞金4億2535万円
2015年→29勝・獲得賞金5億5741万円
2016年→31勝・獲得賞金4億8810万円
という成績に留まっていましたから、今年の萩原君は、「キッチリ巻き返したい」と強く願っているのでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までの成績は、「21勝・獲得賞金3億2768万円」というもので、去年のペースを下回っていますし、2003年と比べたら、賞金はまだ4割ほどですから、私が萩原君でしたら、「もっとペースを上げないと」と気合いを入れる筈です。
そんな中、今週、萩原君の厩舎は、1着賞金が3800万円のみやこSにエピカリス、1500万円の南武特別にフェイズベロシティ、1820万円の晩秋Sにエルズミーアと、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。


2017/10/30
あと「1億7181万円」を稼ぐために
戸田博文調教師(美浦)

主な管理馬:
グランシルク(2017年京成杯AH)
ロワジャルダン(2015年みやこS)
フェノーメノ(2014年天皇賞・春など)
キストゥヘヴン(2006年桜花賞など)

今週の主な登録馬:
サーレンブラント(南武特別)
ソールインパクト(アルゼンチン共和国杯・ノベンバーS)
スモークフリー(ノベンバーS)
ヒカルエリントン(西郷特別)

担当者:調教師情報部 小西聖一

皆さんもよく知っていると思いますが、東京競馬場がある府中市出身の戸田博文先生は、お父さんの仕事の関係で、確か中学生の頃に美浦に引っ越して来ていて、江戸崎西高校に進んでから馬術部に入ると、3年の時に滋賀国体で優勝して、茨城県から表彰されていますね。
そして専修大学でも馬術部に入って、大学4年の時には、「関東学生馬術協会」の幹事長をやっていて、「全日本学生馬術大会」の団体優勝に貢献していて、大学を卒業してからは、1991年の9月に、高木嘉夫厩舎の厩務員になりました。
高木嘉夫厩舎と言えば、京成杯など重賞を3勝したヒシスピードや、ラジオたんぱ賞を勝ったホクセーミドリなどを管理していたことでお馴染みですね。
高木厩舎で、2ヶ月ほど厩務員をやった後は、八木沢勝美厩舎の調教助手になりました。
この厩舎は、新潟大賞典など重賞を3勝したハシノケンシロウや、フラワーCを勝ったフラッシュシャワーでお馴染みでしょう。
そして、1995年には大久保洋吉厩舎の調教助手になって、それからは、1997年のオークスや、1998年と1999年のエリザベス女王杯を連覇するなど、GIを5つも勝ったメジロドーベルや、1999年の産経大阪杯など、重賞を3つ勝ったサイレントハンターや、1999年の中山グランドジャンプを勝ったメジロファラオなどに関わっていました。
それから、2000年の2月に調教師の試験に受かった戸田先生は、次の年の6月に自分の厩舎を開業していて、今までに、キストゥヘヴンを使った2006年の桜花賞と、フェノーメノを使った2013年と2014年の天皇賞・春という、GIの3勝を含めて、重賞を17勝もしていますね。
2012年には、フェノーメノを使った青葉賞とセントライト記念など、全部で25勝を上げて、「6億4097万円」という、今までで一番の賞金を稼ぐことができましたから、きっと戸田先生はこの結果を喜んだのでしょう。
でも、その後は、
2013年→23勝・獲得賞金5億3499万円
2014年→27勝・獲得賞金4億8045万円
2015年→30勝・獲得賞金5億5368万円
2016年→28勝・獲得賞金5億0851万円
と、4年続けて2012年の賞金を下回っています。
もちろん、戸田先生は、今年、巻き返しに全力を注いでいる筈で、先週までの成績は「16勝・獲得賞金4億6916万円」というもので、去年を上回るペースで稼いでいますけど、2012年の数字を上回るためには、年末までの2ヶ月で、あと「1億7181万円」を稼がなければなりませんね。
そのためには、賞金の高い特別レースを勝つのが近道で、そんな中、戸田先生は今週、1着賞金が1500万円の南武特別にサーレンブラント、5700万円のアルゼンチン共和国杯にソールインパクト(1820万円のノベンバーSにも登録)、1820万円のノベンバーSにスモークフリー、1050万円の西郷特別にヒカルエリントンの4頭を特別レースに登録してきましたから、どの馬も全力で仕上げてくる筈ですよ。


2017/10/30
池江厩舎との差を詰めるために
音無秀孝調教師(栗東)

主な管理馬:
ミッキーアイル(2016年マイルCSなど)
カンパニー(2009年天皇賞・秋など)
オウケンブルースリ(2008年菊花賞など)
オレハマッテルゼ(2006年高松宮記念)

今週の主な登録馬:
レコンダイト(アルゼンチン共和国杯)
アサクサゲンキ(京王杯2歳S)
モズスーパーフレア(ファンタジーS)

担当者:調教師情報部 鎌田光也

皆さんもよう知っとるように、音無秀孝先生は、ラグビーボールやエルカーサリバーとかでお馴染みやった田中良平厩舎から1979年に乗り役としてデビューしとって、1985年のオークスを、28頭立ての21番人気やったノアノハコブネで勝つなど、1993年に引退するまでに、全部で84勝を上げとりましたな。
ちなみに先生は、小さい頃にコックを目指してとって、中学を出てからは、レストランで見習いをやっとったんやけど、そこにおった3年間で競馬が大好きになって、それから乗り役を目指したそうや。
乗り役を引退してからの音無先生は、田中良平さんの息子さんの田中章博厩舎で調教助手をやって、1995年に調教師の試験に受かると、その年の6月に自分の厩舎を開業して、7月には早くも、イナズマタカオーを使った北九州記念で初の重賞勝ちを飾っとりましたな。
それからも、音無厩舎は順調に勝ち星を増やしとって、オレハマッテルゼを使った2006年の高松宮記念で初めてGIを勝つと、オウケンブルースリを使った2008年の菊花賞、カンパニーを使った2009年の天皇賞・秋とマイルCS、ミッキーアイルを使った2014年のNHKマイルCと去年のマイルCSを勝つとか、今までにGIを8勝、それを入れて63回も重賞を勝っとります。
そんで音無先生は、2004年に48勝を上げて「10億3187万円」の賞金を稼ぐと、それから2010年まで、ずっと10億円以上を稼いどりました。
そん中でも、2009年は「45勝・獲得賞金15億0488万円」っちゅう成績で、「最多賞金獲得調教師賞」を受賞しとりましたし、2010年は「52勝・獲得賞金11億5654万円」っちゅう成績で、初めて調教師リーディング1位になったんやから、乗り役よりも、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
せやけど、それから一昨年までは、
2011年→40勝・獲得賞金9億2031万円
2012年→42勝・獲得賞金6億8735万円
2013年→28勝・獲得賞金5億1971万円
2014年→43勝・獲得賞金9億8375万円
2015年→36勝・獲得賞金9億9977万円
と、ずっと2009年の数字を下回っとったんで、もちろん、去年の音無先生は、「調教師リーディングを取りたい」、「久々に10億円の大台に乗せたい」と考えとった筈ですわ。
そんで去年は、「45勝・獲得賞金11億9467万円」っちゅう成績で、キッチリ10億円以上を稼いだんやから、ワシの見込みは正しかったんやろう。
せやけど、リーディングの順位は、57勝やった1位の矢作芳人厩舎とは「12勝」の差で4位やったし、賞金は、「17億4667万円」を稼いどった池江泰寿厩舎に「5億5200万円」の差を付けられて5位やったんや。
せやから、今年の音無先生は、「勝ち鞍と賞金のどっちも1位になりたい」と考えとる筈やし、実際に、ミッキーロケットを使った日経新春杯、ブラックスピネルを使った東京新聞杯、アメリカズカップを使ったきさらぎ賞、アドミラブルを使った青葉賞、サンライズノヴァを使ったユニコーンS、アサクサゲンキを使った小倉2歳Sと、重賞を6つ勝っとって、先週までに、「38勝・獲得賞金10億2605万円」っちゅう数字を残しとりますな。
でも、今、勝ち星と賞金のどっちも1位になっとる池江泰寿厩舎(50勝・獲得賞金13億9355万円)に、勝ち星では「12」の差を付けられとるし、賞金も「3億6750万円」の差を付けられとるんやから、ワシが音無先生やったら、「とにかく池江厩舎との差を詰めたい」と考えて、あれこれ手を尽くしますわ。
そんな中で今週は、1着賞金が5700万円のアルゼンチン共和国杯にレコンダイト、3800万円の京王杯2歳Sにアサクサゲンキ、2900万円のファンタジーSにモズスーパーフレアと、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたんで、実際に先生がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろな。


2017/10/30
あと4億円近くを稼がなアカンので
西園正都調教師(栗東)

主な管理馬:
サダムパテック(2012年マイルCSなど)
エーシンフォワード(2010年マイルCSなど)
タムロチェリー(2001年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
タムロミラクル(みやこS)
トンボイ(ファンタジーS)
スマートレイチェル(貴船S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

西園正都君は、1977年の桜花賞やエリザベス女王杯とかを勝ったインターグロリアや、1981年の宝塚記念を勝ったカツアールとかを育てた柳田次男さんの甥っ子で、馬が身近にいる環境で育ったんで、自然と「騎手になりたい」と思うようになったそうですな。
そんで彼は、1974年に大根田裕也さんの厩舎から乗り役としてデビューして、1985年のカブトヤマ記念をチェリーテスコで勝つなど、1997年に調教師の試験に受かって乗り役を引退するまでに、全部で303勝を上げとります。
それから、1998年に自分の厩舎を開業して、次の年には、ヒサコーボンバーを使った阪神ジャンプSで初めて重賞を勝つと、2001年には、タムロチェリーを使った阪神ジュベナイルFで初めてGIを勝っとりますし、その後も、マイネルレーニアを使った2006年の京王杯2歳Sや、イコピコを使った2009年の神戸新聞杯や、エーシンフォワードを使った2010年のマイルCSや、サダムパテックを使った2012年のマイルCSや、ハクサンムーンを使った2013年のセントウルSとか、今までに重賞を28回も勝っとるんやから、乗り役として馬を走らせるより、調教師として馬を育てる方が向いとるんでしょうな。
2012年の西園厩舎は、6つの重賞を含む43勝を上げて、獲得賞金は10億5017万円と、今までで一番エエ成績を残しとりました。
けど、去年までの4年間は、
2013年→30勝・獲得賞金8億0051万円
2014年→27勝・獲得賞金5億4041万円
2015年→34勝・獲得賞金6億6120万円
2016年→33勝・獲得賞金6億5442万円
っちゅう形で2012年の成績をずっと下回っとるんで、今年の西園君は、「キッチリ巻き返したい」と考えとる筈や。
そんで今年は、ウインガニオンを使った中京記念で3年ぶりに重賞を勝っとるんやけど、先週までの成績が、「32勝・獲得賞金6億5156万円」っちゅうもんで、2012年の賞金を超えるには、あと「3億9816万円」を稼がなアカンのですわ。
せやから、今の西園君は、「賞金の高い特別レースを勝って、少しでも2012年の数字に近付けたい」と考えとる筈やし、今週、彼の厩舎は、
1着賞金3800万円のみやこS→タムロミラクル
1着賞金2900万円のファンタジーS→トンボイ
1着賞金1820万円の貴船S→スマートレイチェル
と、賞金の高い特別レースに全部で3頭を登録してきましたんで、実際に彼がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろな。