「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/09/19
リーディング3位に付けとるんやけど
藤原英昭調教師(栗東)

主な管理馬:
ストレイトガール(2016年ヴィクトリアマイルなど)
トーセンラー(2013年マイルCSなど)
エイシンフラッシュ(2010年ダービーなど)
サクセスブロッケン(2009年フェブラリーS)

今週の主な登録馬:
ステファノス(オールカマー)
ラヴアンドドラゴン(夕月特別)
ベストアプローチ(神戸新聞杯)

担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんもよう知っとると思いますけど、藤原英昭君は、同志社大学を卒業してから、フェブラリーSを勝ったチアズアトムや、シンザン記念を勝ったメイショウテゾロなどを育てた星川薫さんの厩舎で、ずっと調教助手をやっとって、2000年に調教師の星川さんが引退する時に、引き継ぐ形で2001年に自分の厩舎を開業しとります。
藤原君は、大学に通っとった頃、ずっと馬術部に所属しとって、色んな大会で上位に入っとりましたから、そん時は、明治大学におって、3年続けて全日本学生チャンピオンになった美浦の久保田貴士君と二人で、「西の藤原、東の久保田」と呼ばれとりましたな。
藤原君のお父さんの玄房(はるのぶ)さんは、1970年くらいまであった繋駕速歩競走(馬車レース)の乗り役をしとったし、乗り役を引退した後は、大久保正陽さんの厩舎で厩務員になって、その頃、ミスターシービーが勝った1983年のダービーで2着に入ったメジロモンスニーなどを担当しとりました。
もちろん、藤原君は幼い頃から、その仕事振りを見とったやろうから、この世界に入ったんは当たり前やったんでしょうな。
ちなみに、弟の和男君は、調教助手をやっとって、昔は北橋修二さんの厩舎でエイシンプレストンなどを担当しとったし、今は、藤原英昭厩舎におって、厩舎の屋台骨を支えとるんですわ。
前に藤原君は、「一戦必勝を厩舎のポリシーにしている」という話をしとって、その言葉通り、勝率がえらい高いもんで、1割8分4厘やった2007年、1割9分9厘やった2008年、1割9分3厘やった2013年と、今までに3回も「最高勝率調教師」を受賞しとります。
そんで2013年は、トーセンラーを使ったマイルCSや、エイシンフラッシュを使った毎日王冠など、4つ重賞を勝っとるし、それを入れて「53勝・獲得賞金11億4333万円」(リーディング2位)っちゅう、今までで一番の数字を残しとりました。
せやけど去年は、ストレイトガールを使ったヴィクトリアマイルなど、重賞を4つ勝ったんやけど、「41勝・獲得賞金9億9438万円」(リーディング7位)っちゅう数字やったんで、今年の藤原君は、「キッチリ巻き返さなアカン」と考えとる筈で、実際、先週までで、「39勝・獲得賞金7億1766万円」と、リーディングは3位に付けとります。
せやけど、獲得賞金の方は、1位の池江泰寿厩舎の「12億8731万円」に、「5億6965万円」の差を付けられて7位に留まっとるんで、ワシが藤原君やったら、「賞金の高い特別レースを勝って、とにかく賞金を稼がなアカン」と考えて、全力で馬を仕上げますわ。
そんで、こういった状況の中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにステファノス、1500万円の夕月特別にラヴアンドドラゴン、5400万円の神戸新聞杯にベストアプローチと、賞金の高い特別レースに3頭を登録しとるんで、どの馬もメイチで仕上げてくるやろう。
しかも、藤原君は、ガリバルディで去年の中京記念を勝ってから、「重賞で45連敗中」なんで、オールカマーのステファノスと、神戸新聞杯のベストアプローチには、「ここで連敗を止めたる」っちゅう思いも込められとるんでしょうな。

2017/09/19
「2015年の成績に近付けたい」と考えている筈ですから
堀宣行調教師(美浦)

主な管理馬:
サトノクラウン(2016年香港ヴァーズなど)
モーリス(2015年マイルCSなど)
ドゥラメンテ(2015年ダービーなど)
リアルインパクト(2011年安田記念など)

今週の主な登録馬:
アルバート(オールカマー)
クラシコ(茨城新聞杯)

担当者:調教師情報部 元調教師N

皆さんも知っていると思いますが、千葉県市川市出身の堀宣行君は、日本大学の商学部に通っている時に、実家から近かった中山競馬場で、誘導馬の世話をするアルバイトをしていたそうですね。
そして大学を出た後は、電気設備工事や情報通信工事などをやっている「関電工」で、経理関係の仕事をしていたそうですが、1991年に、「関電工」を辞めて競馬学校の厩務員課程に入ったように、中山競馬場でアルバイトをしていた頃から、「馬に関わる仕事をしたい」という気持ちがあったのでしょう。
競馬学校を出てからの堀君は、諏訪富三さんの厩舎で厩務員をやって、二ノ宮敬宇君の厩舎で調教助手になって経験を積んで、自分の厩舎を開業したのは2003年ですから、今年で15年目になりますね。
初めの年こそ、「6勝・獲得賞金1億2370万円」という数字でしたが、次の年に、「16勝・獲得賞金2億2801万円」と大きく成績を伸ばすと、2005年からは、毎年欠かさず20勝以上していますし、ビーナスラインを使った2006年の函館スプリントSで初めての重賞勝ちを、キンシャサノキセキを使った2010年の高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾っていて、先週までに、JRAだけで重賞を50勝もしています。
最近の堀厩舎は、管理馬をどんどん海外に遠征させていて、今までに、
リアルインパクト→2015年のジョージライダーS(オーストラリアのG1)
モーリス→2015年の香港マイルと去年のチャンピオンズマイル(香港のGI)と香港カップ
サトノクラウン→去年の香港ヴァーズ
と、海外のG1を5つも勝っていますので、彼のことを「日本を代表する調教師」と言っても大げさではないでしょうね。
2015年は、ドゥラメンテを使った皐月賞とダービー、モーリスを使った安田記念とマイルCSなど、JRAで、「重賞8勝を含む54勝・獲得賞金15億2485万円」という成績を残して、初めて「調教師リーディング1位」になっていました。
その中で、私が「これは素晴らしい」と感じたのは、2割3分という勝率で、その年の勝率が2位だった藤原英昭君が1割8分1厘、その年の獲得賞金が一番だった池江泰寿君が1割3分7厘と書けば、堀君が残した数字の高さがよく分かる筈です。
そして、2016年の堀君は、JRAで、モーリスを使った天皇賞・秋を勝つなど、「重賞7勝を含む44勝・獲得賞金13億0934万円」(リーディング5位)という成績を残していましたね。
これが他の厩舎であれば、「かなりいい数字」と言えるのでしょうが、2015年と比べると、勝ち星が「10」、賞金が「2億1551万円」も少なかったのですから、堀君は満足していない筈で、「今年は必ず巻き返したい」と考えているのでしょう。
でも、今年に入ってから先週までの成績は、「32勝・獲得賞金7億8266万円」(リーディング8位)で、去年の同じ時期(9月の3週)の「33勝・獲得賞金・9億2254万円」を下回っています。
それに、今、調教師リーディングトップの池江泰寿君は、「48勝・獲得賞金12億8731万円」という成績ですから、勝利数で「16」の差、獲得賞金で「5億0465万円」の差を付けられていますので、きっと堀君は、これから賞金の上乗せに全力を注いでくる筈で、私が堀君でしたら、これから年末までは、「賞金の高い特別レースを絶対に取りこぼせない」という思いで、どの馬もメイチに仕上げるでしょう。
そして、堀君は今週、1着賞金6700万円のオールカマーにアルバート、1500万円の茨城新聞杯にクラシコを登録してきましたので、彼がこの2頭をどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

2017/09/19
特別レースの取りこぼしが多いんですわ
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
アドマイヤリード(2017年ヴィクトリアマイル)
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)
ローブティサージュ(2012年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
エールデュレーヴ(夕月特別・甲東特別)
テラノヴァ(夕月特別・甲東特別)
アドマイヤウイナー(神戸新聞杯)
アグリッパーバイオ(九十九里特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとると思いますけど、須貝尚介君は、まだ現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、武藤善則君とか、岩戸孝樹君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。
乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、4つの重賞を勝って、それを入れて通算で302勝を上げとりました。
でもって、調教師の試験に受かった2008年の3月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに、彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝っとるし、それを入れて重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かった筈やけど、そのプレッシャーにも負けんで、
2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2634万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3375万円
と、順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFとか、重賞を9回も勝つなど、「46勝・獲得賞金13億8516万円」(リーディング4位)っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。
そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8266万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティーフリーを勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8821万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。
けど、一昨年と去年は、
2015年→34勝・獲得賞金9億2355万円(リーディング14位)
2016年→33勝・獲得賞金8億5819万円(リーディング16位)
っちゅう、「右肩下がり」の状況やったんや。
せやから、今年の尚介君は、「巻き返さなアカン」と考えとるんやろうし、実際、アドマイヤリードを使ったヴィクトリアマイルで2年振りにGIを勝つなど、先週までに、「30勝・獲得賞金6億4571万円」っちゅう数字でリーディング9位につけとって、去年の同じ時期(9月3週目まで)の「25勝・獲得賞金6億3267万円」を上回っとるんやから、ワシの見込みは正しかったんやろう。
けど、10億円の大台に乗せるには、あと「3億5429万円以上」を稼がなアカンし、彼の厩舎は、今年、特別レースを11勝しとるんやけど、2着が13回と、取りこぼしが多いんですわ。
そんで、今の尚介君は、「賞金の高い特別レースをキッチリ勝って、一気に稼ぎたい」と思っとるんやろうし、実際に今週は、
夕月特別(1着賞金1500万円)→エールデュレーヴとテラノヴァ(共に甲東特別にも登録)
神戸新聞杯(同5400万円)→アドマイヤウイナー
九十九里特別(同1500万円)→アグリッパーバイオ
と、4頭を登録してきたんやから、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2017/09/19
上位との差を詰めたい筈やから
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
リアルスティール(2016年ドバイターフなど)
ディープブリランテ(2012年ダービーなど)
グランプリボス(2011年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
カフジプリンス(オールカマー・ムーンライトHC)
ホウオウドリーム(神戸新聞杯)
キングナポレオン(清秋ジャンプS)
レーヌドブリエ(夕月特別・外房特別・甲東特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとる通り、矢作芳人君は、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それから菅谷禎高(さだたか)厩舎などで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げて、5年目の2009年には、47勝で調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成しとりました。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」っちゅう2冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
そんで矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにたくさん賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「511戦」もしとるし、2番目に多い音無秀孝厩舎が「398戦」なんやから、飛び抜けて多いんがよう分かるやろ。
ちなみに、今年に入ってから先週までも、一番多い「374戦」に管理馬を使っとります。
で、皆さんも知っとるように、2014年の矢作君は、54勝で念願の調教師リーディング1位になりましたな。
もちろん、一昨年の彼は、2年連続のリーディング1位を狙っとった筈やけど、「41勝・獲得賞金10億1479万円」っちゅう数字で、リーディング5位に終わっとりましたし、1位やった堀君の成績は、「54勝・獲得賞金15億2486万円」っちゅうもんで、矢作厩舎より、勝ち星が「13」、賞金が「5億1007万円」も多かったんですわ。
せやから、去年の矢作君は、「リーディング1位を奪い返したい」、「もっと賞金を稼ぎたい」と考えとった筈で、実際、今までで一番の「57勝」を上げて1位になったんやから、ワシの見込みは正かったんやろう。
でも、去年は、リアルスティールを使ったドバイターフと、キョウエイギアを使った地方交流G1のジャパンダートダービーを勝っとるんやけど、JRAの重賞は函館2歳Sと新潟ジャンプSとアルテミスSの3勝だけで、それが響いたんか、稼いだ賞金は「12億0069万円」と、1番やった池江君の「17億4666万円」より「5億4597万円」も少なかったんで、矢作君は、間違いなく、「今年こそ勝ち星と賞金の両方で1位になりたい」と思っとるでしょうな。
けど、今年に入ってから先週までの成績は、「34勝・獲得賞金7億2686万円」っちゅうもんで、今、リーディングやと、1位の池江厩舎(48勝)に「14勝の差」を付けられて5位やし、賞金も、1位の池江厩舎(12億8731万円)に、「5億6045万円の差」を付けられて6位やから、ワシが矢作君やったら、「上位との差を詰めるために、賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えますわ。
そんで今週は、
オールカマー(1着賞金6700万円)→カフジプリンス(ムーンライトHCにも登録)
神戸新聞杯(同5400万円)→ホウオウドリーム
清秋ジャンプS(同1650万円)→キングナポレオン
夕月特別(同1500万円)→レーヌドブリエ(外房特別と甲東特別にも登録)
と、賞金の高い特別レースに4頭を登録してきたんやから、矢作君が勝負を懸けてきたんでしょうな。