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注目調教師
2017/09/04
「勢いを取り戻したい」と考えとる筈やで
池添学調教師(栗東)

主な管理馬:
メラグラーナ(2017年オーシャンS)

今週の主な登録馬:
ボンセルヴィーソ(京成杯AH)
メラグラーナ(セントウルS)
エルフィンコーブ(ながつきS)
ギモーヴ(野分特別)


担当者:調教師情報部 元調教師H

皆さんもよう知っとる通り、池添学君は、親父さんが同じ栗東で厩舎を構えとる池添兼雄君で、一つ上の兄ちゃんが乗り役の池添謙一君ですな。
学君は、中学生の時に、「競馬学校・騎手課程」の試験を受ける準備をしとったんやけど、体が大きくなってしもうたんで、当時、調教師の試験を受けとった兼雄君に相談したら、「その体重やったら乗り役は厳しい。調教師になったらどうや」と言われて、乗り役になるんを諦めたそうですわ。
けど、それがきっかけで、調教師になると決めた学君は、高校から馬術を始めて、それからメキメキ上達して、馬術の推薦で入った明治大学では、馬術部の主将に選ばれたほど、馬乗りが達者ですな。
大学を卒業してからは、2005年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の5月から親父さんの厩舎で厩務員と調教助手をやって経験を積んで、2014年に33歳っちゅう若さで調教師の試験に受かって、一昨年、自分の厩舎を開業しとります。
でもって、その年にいきなり21勝もして、「2億5070万円」を稼いどったし、去年も21勝して、一昨年より1億円以上も多い「3億5327万円」を稼いどりますから、ホンマに大したもんですわ。
そんで今年は、メラグラーナを使ったオーシャンSで初めての重賞勝ちを飾っとるし、先週までの数字は、「16勝・獲得賞金3億0301万円」っちゅうもんで、去年のペースを大きく上回っとりますな。
けど、学君の厩舎は、7月までに15勝しとったんやけど、8月は1つしか勝てとらんし、先週も「6戦0勝」っちゅう結果に終わっとるように、最近は息切れ状態になっとるんで、今は、「とにかく悪い流れを止めなアカン」と考えとる筈やし、ワシが学君やったら、賞金の高い特別レースを勝って勢いを取り戻そうと、あれこれ手を尽くしますわ。
そんで、今週、彼の厩舎は、
京成杯AH(1着賞金3900万円)→ボンセルヴィーソ
セントウルS(同5900万円)→メラグラーナ
ながつきS(同1820万円)→エルフィンコーブ
野分特別(同1500万円)→ギモーヴ
と、特別レースに全部で4頭を登録してきたんやから、どの馬もメイチに仕上げてくる筈やで。

2017/09/04
「2013年の成績に近付けたい」と考えている筈ですから
堀井雅広調教師(美浦)

主な管理馬:
アポロマーベリック(2013年中山大障害など)
マイネルレコルト(2004年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
マルターズアポジー(京成杯AH)

担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんも知っていると思いますが、堀井雅広君は、1973年に宮沢今朝太郎(けさたろう)さんの厩舎から乗り役としてデビューしていて、その年、サンヨウコウに乗った七夕賞で初めて重賞を勝っていましたし、1976年には、ニッショウに乗った東北記念(現在の七夕賞)で2つ目の重賞勝ちを飾るなど、全部で26勝を上げて、乗り役時代で一番いい数字を残していました。
ちなみに、この頃は私もまだ乗り役をやっていて、堀井君がデビューした1973年と言えば、私がシネマゴーストでブラッドストーンSを勝った年で、彼が26勝を上げた1976年と言えば、私がドウカンソロンに乗ってダービーに出た年ですね。
その後、堀井君は、調教師の試験に受かった1994年の2月に乗り役を引退して、1995年に自分の厩舎を開業していて、早速、その年の鳴尾記念をカネツクロスで勝っていました。
それからも、マイネルレコルトを使った2004年の朝日杯FSや、アポロマーベリックを使った2013年の中山大障害と2014年の中山グランドジャンプと、乗り役時代に勝てなかったGIを3つ勝っていますし、この3戦を含めて、今までに重賞を17回も勝っていますから、乗り役よりも調教師として馬を育てる方が向いているのでしょうね。
2013年の堀井君は、アポロマーベリックの活躍などで、「22勝・獲得賞金4億5213万円」という成績を残していましたけど、その後は、
2014年→17勝・獲得賞金2億8603万円
2015年→14勝・獲得賞金2億3338万円
2016年→15勝・獲得賞金2億5572万円
と、2013年より2億円ほど少ない状況が続いていますから、今年の堀井君は、「キッチリ巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年に入ってからは、マルターズアポジーで小倉大賞典と関屋記念を勝つなど、先週までに、「8勝・獲得賞金1億9455万円」という成績を残していますが、2013年の同じ時期(9月1週目まで)が、「14勝・獲得賞金2億9410万円」でしたから、私が堀井君でしたら、「もっとペースを上げないと、2013年のような成績は残せない」と考えて、もっと気合いを入れる筈です。
そして今週は、1着賞金が3900万円の京成杯AHにマルターズアポジーを登録してきましたから、お釣りを残さずメイチに仕上げてくると私は見ています。


2017/09/04
「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとる筈やから
笹田和秀調教師(栗東)

主な管理馬:
ダンスディレクター(2016年シルクロードS)
エアスピネル(2015年デイリー杯2歳S)
レディアルバローザ(2012年中山牝馬Sなど)
エリンコート(2011年オークス)


今週の主な登録馬:
ダンスディレクター(セントウルS)

担当者:調教師情報部 元調教師S

皆さんもよう知っとる筈やけど、広島県福山市出身の笹田和秀君は、親父さんが福山競馬(2013年に廃止)の馬主さんで、盈進(えいしん)高校でサッカーをやっとった時は、「広島県選抜」に選ばれたそうですな。
その後、拓殖大学の政経学部に進んで、厩務員と結婚しとった従姉に勧められて、もともと好きやった競馬の世界に入ったんや。
大学を卒業した後は、1980年に従姉の旦那さんが働いとった島崎宏厩舎の厩務員になって、1981年から調教助手になっとりましたな。
そんで、1983年に笹田君は、伊藤雄二さんの娘さんで、JRAで初めて女性の調教助手になった淑(よし)さんと結婚して、それとほぼ同じ頃に、伊藤雄二厩舎の所属になったんですわ。
それからは、ウイニングチケットや、エアグルーヴや、ファインモーションや、エアメサイアなどの調教を担当しとって、「伊藤先生の右腕」と呼ばれとりましたな。
1999年の11月には、母校、拓殖大学の政経学部が創立50周年を迎えて、その記念に開かれた講演会に笹田君が呼ばれとりましたんで、きっと彼は、「自分の仕事が母校に認められて嬉しい」と思った筈や。
で、2007年の2月に、伊藤雄二さんが定年のため引退したんで、その後は、梅田智之厩舎に移って、次の年に調教師の試験に受かっとりました。
厩舎を開業したんは2009年の3月で、その年は、「10勝・獲得賞金1億4986万円」っちゅう成績やったけど、それからは、
2010年→21勝・獲得賞金2億5520万円
2011年→26勝・獲得賞金4億8022万円
2012年→28勝・獲得賞金4億0601万円
っちゅう形で、順調に数字を伸ばしとりましたし、2014年は、27勝して、今までで一番多い「5億0165万円」の賞金を稼いどりましたな。
そんで、レディアルバローザを使った2011年と2012年の中山牝馬Sとか、エリンコートを使った2011年のオークスとか、今までにJRAの重賞を7つ勝っとって、こういう風に大きいレースで結果を出せとるんは、伊藤雄二厩舎で走る馬に調教をつけた経験を、しっかり活かせとるからなんやろ。
けど、一昨年と去年は、
2015年→13勝・獲得賞金3億9762万円
2016年→17勝・獲得賞金4億4773万円
と書けば分かるように、2年続けて2014年の賞金を下回っとるんですわ。
そんで今年は、エアスピネルで京都金杯、ダンスディレクターでシルクロードSを勝っとるんやけど、2着が12回、3着が10回と、取りこぼしとるレースが多くて、先週までの成績は「10勝・獲得賞金2億8715万円」っちゅうもんで、去年とほぼ同じペースなんやから、ワシが彼やったら、間違いなく「賞金の高い重賞レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えますわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにダンスディレクターを登録してきたんで、実際に笹田君がどう仕上げてくるんか、これからの動きを、最後の最後までキッチリ確認せなアカンやろな。


2017/09/04
去年のペースを上回っていますが
水野貴広調教師(美浦)

主な管理馬:
ラインミーティア(2017年アイビスSD)
マイネイサベル(2012年府中牝馬Sなど)


今週の主な登録馬:
ラインミーティア(セントウルS)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、群馬県出身の水野貴広君は、1988年に「第7期生」として競馬学校の騎手課程に入っていましたね。
同期には、四位洋文君や、一昨年の9月に引退した藤田伸二君などがいます。
1991年、騎手試験に受かった水野君は、ライスシャワーなどを育てた飯塚好次さんの厩舎からデビューしていました。
ちなみに、ライスシャワーの新馬戦と3戦目の芙蓉Sでは、彼が乗って勝っていますね。
乗り役だった頃の水野君は、全部で重賞に21回乗っていますけど、ノースショアに乗った1994年の新潟3歳で2着だったのが最高で、一つも勝てませんでしたし、通算の勝ち星は102勝と、目立った活躍ができずに、2005年に乗り役を引退して、その時に所属していた的場均厩舎で調教助手になっていました。
そして水野君は、2006年に調教師の試験に受かると、その年の6月に厩舎を開業していて、初めの年はレースに使った頭数が少なかったので4勝に終わっていますが、2010年には、マイネイサベルを使った新潟2歳Sで初めて重賞を勝つなど、「17勝・獲得賞金2億3773万円」という結果を残すと、それからも、
2011年→14勝・獲得賞金3億1395万円
2012年→21勝・獲得賞金3億3926万円
と、しっかり数字を伸ばして、2013年には、マイネイザベルで中山牝馬Sを勝つなど、今までで一番の「24勝・獲得賞金3億9773万円」という成績を残しています。
ただ、去年までの3年間は、
2014年→18勝・獲得賞金2億3561万円
2015年→15勝・獲得賞金2億4830万円
2016年→10勝・獲得賞金2億0307万円
という形で数字が伸び悩んでいましたので、今年の水野君は、「必ず巻き返したい」と強く願っているのでしょう。
そして今年は、先週までで、ラインミーティアでアイビスSDを勝つなど、「12勝・獲得賞金1億9170万円」と、去年のペースを上回っていますが、2013年の数字に少しでも近付くために、今の彼は、「もっと賞金を稼ぐペースを上げたい」と考えている筈ですし、今週は、1着賞金が5900万円のセントウルSにラインミーティアを登録してきましたから、私は、「水野君が勝負を懸けてくる」と見ています。