「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/05/08
4月は0勝に終わっていますので…
大竹正博調教師(美浦)

主な管理馬:
ルージュバック(2016年毎日王冠など)
フレンチカクタス(2011年フィリーズレビュー)
ジェベルムーサ(2015年エルムS)

今週の主な登録馬:
ルージュバック(ヴィクトリアマイル)

担当者:調教師情報部 山田要一

知っている方も多いと思いますが、大竹正博君は、神奈川県の相模原市にある麻布大学の獣医学部を出ていますね。
麻布大学と言えば、現役の調教師では、1996年の朝日杯3歳Sを勝ったマイネルマックスや、2012年の天皇賞・春を勝ったビートブラックでお馴染みの中村均君や、1999年のオークスを勝ったウメノファイバーでお馴染みの相沢郁君などが、引退した調教師で言えば、ミスターシービーや、ジェニュインなどを管理していて、2014年に引退した松山康久さんなどが通っていたところです。
大学を出た後、大竹君は、門別にある「白井牧場」で働いて、馬のことを学んでいました。
生産と育成の両方をやっているこの牧場は、1998年のフェブラリーSを勝ったグルメフロンティアを生産したことや、1999年の菊花賞など、重賞を7勝したナリタトップロードの育成を手掛けていたことでお馴染みですね。
ちなみに、大竹君がいた頃には、1995年の目黒記念と1996年の日経新春杯を勝ったハギノリアルキングがいたそうです。
そして大竹君は、1997年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から鈴木清さんの厩舎で厩務員をやって、その後は、高橋祥泰君の厩舎や、萩原清君の厩舎などで腕を磨いて、2008年に調教師の試験に受かって、次の年に厩舎を開業しています。
ちなみに、萩原清君の厩舎で調教助手をやっていた時には、2009年のダービーなど、重賞を4つ勝ったロジユニヴァースを担当していましたね。
そして、開業した年は、「獲得賞金1億3154万円」(11勝)という数字でしたが、その後は、
2010年→獲得賞金3億2878万円(26勝)
2011年→獲得賞金3億6130万円(23勝)
2012年→獲得賞金2億9772万円(27勝)
2013年→獲得賞金3億9807万円(29勝)
2014年→獲得賞金3億0522万円(17勝)
2015年→獲得賞金3億8564万円(21勝)
と、安定した成績を残していましたし、2011年には、フレンチカクタスを使ったフィリーズレビューで初めて重賞を勝っていて、一昨年は、ルージュバックを使ったきさらぎ賞、ジェベルムーサを使ったエルムSと、重賞を2つ勝っていました。
それに去年は、ルージュバックを使ったエプソムCと毎日王冠を勝つなど、「28勝」を上げて、今までで一番多い「4億7137万円」の賞金を稼げたのです。
これは、「白井牧場」で馬のことを学んだり、萩原君の厩舎で調教助手をやっていた経験などを活かせているからなのでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までは、「獲得賞金1億1762万円」(6勝)と、去年の同じ時期(5月2週目まで)の「1億2466万円」(9勝)を、僅かとは言え下回っていますから、私が大竹君でしたら、今週からは巻き返しに全力を注ぎます。
そのためには、賞金の高い重賞を勝つのが近道で、今週は、1着賞金が9300万円のヴィクトリアマイルにルージュバックを登録していますし、大竹厩舎は、一昨年のオークスでルージュバックが2着に入ったのが最高で、まだGIを勝てていませんので、今回は、「初めてのGI勝ちを飾りたい」という思いを込めて、お釣りを残さずに念入りに仕上げてくる筈です。


2017/05/08
誰が見ても物足りないペースなんで
山内研二調教師(栗東)

主な管理馬:
アポロケンタッキー(2016年帝王賞など)
ダンツフレーム(2002年宝塚記念など)
アローキャリー(2002年桜花賞)
シルクプリマドンナ(2000年オークス)
イシノサンデー(1996年皐月賞)

今週の主な登録馬:
ダンツプリウス(京王杯SC)
ヤマニンシルフ(蹴上特別)
コウエイエンブレム(栗東S)
テイエムゲッタドン(錦S)
ラウレアブルーム(胎内川特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

山内研二君は、大阪工業大学の短期大学部を卒業した後、騎手候補生になった珍しい経歴の持ち主ですな。
彼は、1972年に、馬事公苑の短期騎手講習課程の第3期生になって、ダービーを勝ったダイナガリバーや、有馬記念を勝ったスターロッチや、天皇賞・春を勝ったモンテプリンスなどを育てた松山吉三郎さんの厩舎から、1974年に乗り役としてデビューしたんですわ。
で、ショウフウグリーンで勝った1978年の小倉記念をとか、全部で61勝を上げて、調教師の試験に受かった1987年に乗り役を引退して、1989年に自分の厩舎を開業しとります。
そんでもって、彼の厩舎は、シンクロトロンを使った1990年の東京障害特別・秋で初めて重賞を勝つと、その後の活躍は皆さんもよう知っとる通りで、ダンツシアトルを使った1995年の宝塚記念、イシノサンデーを使った1996年の皐月賞、シルクプリマドンナを使った2000年のオークスなど、今までに6つのGIを含めて重賞を48勝しとって、10回も優秀調教師賞を受賞しとるんですわ。
それに、2006年には、コンゴウリキシオーを使った金鯱賞で、「JRA全10場での重賞勝ち」を達成しとります。
その上、1995年から2007年までで、勝ち星を「30」を下回ったんは、29勝やった2001年だけやったし、1990年から2007年の間は、一度も獲得賞金が5億円を下回ることはなかったし、特に2002年は、ダンツフレームを使った宝塚記念や、アローキャリーを使った桜花賞など、重賞を5勝して、「49勝・獲得賞金12億1937万円」っちゅう今までで一番ええ成績を残しとったんやから、彼の腕がエエのは、誰もが認めとるでしょうな。
けど、一昨年までの5年間は、
2011年→18勝・獲得賞金3億3001万円
2012年→25勝・獲得賞金3億9878万円
2013年→22勝・獲得賞金3億5229万円
2014年→20勝・獲得賞金4億0800万円
2015年→27勝・獲得賞金4億4485万円
っちゅう成績で、「30勝・5億円」をずっと下回っとったんですわ。
せやから、去年の山内君は、「必ず巻き返したい」と考えとった筈で、実際に、ダンツプリウスを使ったニュージーランドTと、アポロケンタッキーを使ったみやこSを勝つなど、JRAで「34勝・獲得賞金6億4748万円」っちゅう数字を残しとったし、アポロケンタッキーで地方交流G1の東京大賞典も勝ったんやから、ワシの見込みは正しかった筈や。
けど、今年に入ってから先週までの成績は、「7勝・獲得賞金1億6253万円」っちゅう、今までの山内厩舎の活躍を知っとるもんやったら、誰が見ても物足りないペースに留まっとります。
せやから、ワシが山内君やったら、「勢いを付けたい」と考えるやろうし、実際に今週は、1着賞金が5900万円の京王杯SCにダンツプリウス、1500万円の蹴上特別にヤマニンシルフ、2200万円の栗東Sにコウエイエンブレム、1820万円の錦Sにテイエムゲッタドン、1050万円の胎内川特別にラウレアブルームと、賞金の高い特別レースに全部で5頭を登録しとりますんで、彼がどう仕上げてくるか、念入りに確認するべきやろ。

2017/05/08
去年のペースを大きく下回っているため
藤沢和雄調教師(美浦)

主な管理馬:
シンボリクリスエス(2002年有馬記念など)
ゼンノロブロイ(2004年ジャパンCなど)
ダンスインザムード(2006年ヴィクトリアマイルなど)
ソウルスターリング(2016年阪神JFなど)
サトノアレス(2016年朝日杯FS)

今週の主な登録馬:
ロサギガンティア(京王杯SC)
ミネット(テレ玉杯)

担当者:調教師情報部 元調教師M

皆さんも知っていると思いますが、藤沢和雄君の実家は、1978年の天皇賞・秋を勝ったテンメイと、2010年の共同通信杯を勝ったハンソデバンドで有名な、苫小牧市の樽前にある「藤沢武雄牧場」でして、彼は大学を出てから、お父さんの武雄さんの友達だった田中良熊さんが経営していた、登別にある「青藍牧場」の手伝いをしていた時に、「自分も競馬に関わる仕事をする」と決めたそうです。
それから彼は、ニューマーケット(イギリス)のギャビン・プリチャード・ゴードン厩舎で、4年くらい厩務員をやって、日本に戻って来てからは、1977年に菊池一雄厩舎(皐月賞やダービーを勝ったカツトップエースなどを管理)の調教助手になって、その5年後には、佐藤勝美厩舎(札幌記念を勝ったサンエイサンキューなどを管理)に移っていましたね。
そして、1983年からは、3冠馬シンボリルドルフなどを育てた野平祐二さんの厩舎で調教助手として経験を積んで、1987年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
調教師になってからの藤沢君の活躍は、皆さんもよく知っている通りで、タイキシャトルを使った1998年の安田記念とマイルCS、ダンスインザムードを使った2006年のヴィクトリアマイル、シンボリクリスエスを使った2002年の有馬記念、サトノアレスを使った去年の朝日杯FSや、ソウルスターリングを使った去年の阪神JFなど、今までに、GIの24勝を含めて重賞を99勝もしています。
それに、勝ち星そのものも多くて、開業してから去年まで、1年あたり46勝もしていますし、先週までに、現役で一番の「通算1347勝」という素晴らしい成績を残していますね。
賞金も、1995年から2006年までの12年間は、ずっと10億円の大台に乗せていましたし、ゼンノロブロイで天皇賞・秋とジャパンCと有馬記念などを勝った2004年には、それまでの最高だった「23億1699万円」を記録していました。
ただ、一昨年は、「32勝・獲得賞金7億9156万円」と、24年振りに40勝を切っていましたし、賞金も、7年振りに8億円を切ってしまったため、去年の藤沢君は、巻き返しに全力を注いでいた筈です。
実際に、去年の藤沢厩舎は、サトノアレスを使った朝日杯FS、ソウルスターリングを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞5勝を含む、「51勝・獲得賞金10億9272万円」という素晴らしい数字を残しましたので、私の見込みは正しかったのでしょう。
ただ、今年に入ってから先週までの成績は、「10勝・獲得賞金2億5801万円」と、去年のペースを大きく下回っていますので、当然、彼は強い危機感を抱いている筈です。
そのため、私が彼でしたら、巻き返しに全力を注ぐでしょうし、今週は、1着賞金が5900万円の京王杯SCにロサギガンティア、1500万円のテレ玉杯にミネットを登録していますので、どちらもメイチに仕上げてくると私は見ています。


2017/05/08
勝負を懸けてきたんでしょうな
須貝尚介調教師(栗東)

主な管理馬:
ゴールドシップ(2015年天皇賞・春など)
ジャスタウェイ(2014年安田記念など)
レッドリヴェール(2013年阪神ジュベナイルFなど)
ローブティサージュ(2012年阪神ジュベナイルFなど)

今週の主な登録馬:
アドマイヤリード(ヴィクトリアマイル)
ブラヴィッシモ(京王杯SC)
シュテルングランツ(BSイレブン賞)
エールデュレーヴ(石打特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

皆さんもよう知っとると思いますけど、須貝尚介君は、まだ現役の柴田善臣君とか、もう調教師になっとる、石橋守君とか、武藤善則君とか、岩戸孝樹君とかと同じで、1982年に「第1期生」として競馬学校の騎手課程に入って、1985年に親父さんの須貝彦三厩舎からデビューしとりましたな。
乗り役時代の尚介君は、1990年のきさらぎ賞をハクタイセイで、1999年の小倉記念をアンブラスモアで勝つなど、4つの重賞を勝って、それを入れて302勝を上げとりました。
でもって、調教師の試験に受かった2008年の3月に乗り役を引退しとって、次の年に自分の厩舎を開業しとります。
ちなみに、彦三さんは、1982年の有馬記念をヒカリデユールで勝っとるし、それを入れて重賞を18勝、通算506勝っちゅうエエ成績を残しとったんやから、尚介君は親父さんと比べられることが多かった筈やけど、そのプレッシャーにも負けんで、
2009年→10勝・獲得賞金1億5675万円
2010年→25勝・獲得賞金3億2634万円
2011年→29勝・獲得賞金5億3375万円
と、順調に成績を伸ばしとったし、2012年は、ゴールドシップを使った有馬記念や、ローブティサージュを使った阪神ジュベナイルFなど、重賞を9回も勝つなど、「46勝・獲得賞金13億8516万円」(リーディング4位)っちゅう成績を残したんやから、彼が調教師に向いとるんは誰でもよう分かるやろう。
そんで2013年は、「重賞6勝を含む31勝・獲得賞金11億4842万円」と、キッチリ10億円の大台に乗せとって、2014年は、JRAだけで、「重賞6勝を含む41勝・獲得賞金11億8266万円」っちゅう成績を残しとったし、ジャスタウェイを使ったドバイデューティーフリーを勝って、その賞金300万ドル(当時のレートで約3億0555万円)を足したら、全部で「約14億8821万円」っちゅう、開業してから一番多い賞金を稼いどったんですわ。
せやけど、一昨年と去年は、
2015年→34勝・獲得賞金9億2355万円(リーディング14位)
2016年→33勝・獲得賞金8億5819万円(リーディング16位)
っちゅう、「右肩下がり」の状況やったんや。
せやから、今年の尚介君は、「何が何でも巻き返したい」と考えとるんやろうけど、実際は、先週までの成績が「11勝・獲得賞金2億7267万円」で、リーディング20位なんですわ。
この状況で、今週は、
1着賞金9300万円のヴィクトリアマイルにアドマイヤリード
1着賞金5900万円の京王杯SCにブラヴィッシモ
1着賞金1820万円のBSイレブン賞にシュテルングランツ
1着賞金1050万円の石打特別にエールデュレーヴ
の4頭を、賞金の高い特別レースに登録しとるんで、尚介君が勝負を懸けてきたんやろ。
それに尚介君の厩舎は、ゴールドシップを使った一昨年の天皇賞・春から、2年以上もGIはご無沙汰やし、今年に入ってからは重賞も勝てとりませんので、ワシが彼やったら、「ヴィクトリアマイルと京王杯SCを勝って流れを変えたい」と考える筈やから、アドマイヤリードとブラヴィッシモをどう仕上げるんか、最後まで目が離せませんな。