「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2017/05/01
誰が見ても、「去年より勢いがない」と分かる数字なんで
安田隆行調教師(栗東)

主な管理馬:
モンドキャンノ(2016年京王杯2歳S)
ジューヌエコール(2016年デイリー杯2歳S)
ロードカナロア(2013年安田記念など)
カレンチャン(2012年高松宮記念など)
トランセンド(2009年レパードSなど)


今週の主な登録馬:
モンドキャンノ(NHKマイルC)
ガンサリュート(NHKマイルC・プリンシパルS・京都新聞杯)
プレイズエターナル(駿風S)


担当者:調教師情報部 元調教師Y

安田隆行君が、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、乗り役時代に通算680勝を上げて、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんがよう知っとるでしょう。
今年で開業23年目を迎えた彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は8つやったけど、その後は、
2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8497万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7907万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円
っちゅうとてもええ数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSなどを勝ったロードカナロアと、2011年のジャパンCダートなどを勝ったトランセンドと、2011年スプリンターズSと2012年の高松宮記念などを勝ったカレンチャンっちゅう、3頭のGI馬を育てとりましたな。
ちなみに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅君を立派な乗り役に育てとるし、安田厩舎で調教助手をやっとる次男の翔伍君と高柳大輔君が、去年の調教師試験に受かっとるように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんや。
ただ、安田厩舎を支えとったロードカナロアとカレンチャンとトランセンドが引退してから、もう3年以上も経つんやけど、最近は「厩舎の大黒柱」と言えるような馬が出てきとらんので、去年までの3年間は、
2014年→40勝・獲得賞金6億9333万円(重賞1勝)
2015年→36勝・獲得賞金7億6890万円(重賞0勝)
2016年→35勝・獲得賞金6億4006万円(重賞2勝)
と、2011年から2013年までと比べて大きく賞金が減っとるんで、今の安田君は、「このままではマズイ」と思っとる筈ですわ。
それに、今年に入ってから先週までは、まだ重賞を勝てとらんし、全体の成績も「10勝・獲得賞金1億9042万円」と、誰が見ても、「去年より勢いがない」と分かる数字なんで、きっと今の彼は、「賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えとるんでしょうな。
そんでもって今週は、1着賞金が9500万円のNHKマイルCにモンドキャンノとガンサリュート(プリンシパルSと京都新聞杯にも登録)、1820万円の駿風Sにプレイズエターナルと、全部で3頭を特別レースに登録してきたんで、安田君が勝負を懸けてきたんでしょうな。
しかも、安田厩舎は、ロードカナロアを使った2013年のスプリンターズSから、JRAのGIを勝ててないんで、NHKマイルCに登録しとるモンドキャンノとガンサリュートには、「久々にGIを勝ちたい」っちゅう思いも込められとる筈やで。


2017/05/01
去年のペースを大きく上回っていますが…
栗田博憲調教師(美浦)

主な管理馬:
シンコウフォレスト(1998年高松宮記念など)
ヤマニンゼファー(1993年安田記念など)
イスラボニータ(2014年皐月賞など)


今週の主な登録馬:
ディバインコード(NHKマイルC)
シャイニープリンス(新潟大賞典)
イオラニ(駿風S)
ルグランパントル(湘南S)


担当者:調教師情報部 山田要一

皆さんも知っているでしょうが、栗田博憲君は、1972年に、中山競馬場の白井分場にあった成宮明光さん(1971年のオークスを制したカネヒムロなどを管理)の厩舎の調教助手になって、それから8年くらい経験を積んで、1980年に調教師の試験に受かって、その年の10月に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は出走頭数が少なかったので1つも勝てませんでしたが、2年目に6勝、3年目に11勝と、だんだんと数字を伸ばしていて、1987年には、開業してから一番多い32勝を上げていましたね。
そして彼の厩舎は、1987年のエリザベス女王杯を勝ったタレンティドガールや、1992年と93年の安田記念を連覇するなど重賞を4勝したヤマニンゼファーや、1998年の高松宮記念など重賞を3勝したシンコウフォレストや、2014年の皐月賞など重賞を5勝しているイスラボニータなど、走る馬を何頭も育てていて、今までに、6つのGIを含めて重賞を26勝、通算で625勝を上げています。
2014年は、イスラボニータの活躍などで、重賞を3つ勝った上、「5億1227万円」という、開業してから一番の賞金を稼げましたので、そのことに栗田君は満足していたでしょう。
でも、一昨年は、重賞を1つも勝てず、獲得賞金は「2億1953万円」と、2014年の半分以下になってしまいました。
そのため、去年の栗田君は、「必ず巻き返したい」と考えていた筈ですし、実際、「24勝・獲得賞金4億9382万円」と、一昨年の倍以上の賞金を稼いでいますから、私の見込みは正しかったのでしょう。
でも、栗田君はこの成績に決して満足していない筈です。
何しろ、彼の厩舎は、今書いた通り、去年は24勝を上げているものの、重賞は、マイネルハニーを使ったチャレンジCの1勝のみだったため、2014年の賞金を上回れなかったのですから。
そのため栗田君は、「今年は必ず2014年の数字を超えたい」と考えている筈で、実際、今年に入ってから先週までの成績は、マイラーズCを勝ったイスラボニータの活躍などで、「12勝・獲得賞金2億3624万円」と、去年のペースを大きく上回っていますが、2014年の賞金を上回るためには、あと「2億7603万円」を稼ぐ必要があります。
そのためには、賞金の高い特別レースを勝つことが近道で、実際に、栗田君は今週、NHKマイルC(1着賞金9500万円)にディバインコード、新潟大賞典(同4100万円)にシャイニープリンス、駿風S(同1820万円)にイオラニ、湘南S(同1820万円)にルグランパントルと、全部で4頭を登録していますから、今の内から2014年の数字に少しでも近付けるように、どの馬も全力で仕上げてくると私は見ています。


2017/05/01
勝ち星と賞金のどっちも伸び悩んどりますんで
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
リアルスティール(2016年ドバイターフなど)
ディープブリランテ(2012年ダービーなど)
グランプリボス(2011年NHKマイルCなど)


今週の主な登録馬:
オールザゴー(NHKマイルC)
ナイトバナレット(NHKマイルC)
タイセイスターリー(NHKマイルC・プリンシパルS)
ロッキーバローズ(プリンシパルS・京都新聞杯・わらび賞)
カフジプリンス(メトロポリタンS)
モズライジン(新潟大賞典・メトロポリタンS・ブリリアントS)
ハナズレジェンド(湘南S)


担当者:調教師情報部 元調教師I

皆さんもよう知っとる通り、矢作芳人君は、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それから菅谷禎高(さだたか)厩舎などで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げて、5年目の2009年には、47勝で調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成しとりました。
しかも矢作君は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」っちゅう2冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
そんで矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにたくさん賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「511戦」もしとるし、2番目に多い音無秀孝厩舎が「398戦」なんやから、飛び抜けて多いんがよう分かるやろ。
ちなみに、今年に入ってから先週までも、一番多い「165戦」に管理馬を使っとります。
で、皆さんも知っとるように、2014年の矢作君は、54勝で念願の調教師リーディング1位になりましたな。
もちろん、一昨年の矢作君は、2年連続のリーディング1位を狙っとった筈やけど、「41勝・獲得賞金10億1479万円」っちゅう数字で、リーディング5位に終わっとりましたし、1位やった堀君の成績は、「54勝・獲得賞金15億2485万円」っちゅうもんで、矢作厩舎より、勝ち星が「13」、賞金が「5億1006万円」も多かったんですわ。
せやから、去年の矢作君は、「リーディング1位を奪い返したい」、「もっと賞金を稼ぎたい」と考えとった筈で、実際、今までで一番の「57勝」を上げて1位になったんやから、ワシの見込みは正かったんやろう。
でも、去年は、リアルスティールを使ったドバイターフと、キョウエイギアを使った地方交流G1のジャパンダートダービーを勝っとるんやけど、JRAの重賞は函館2歳Sと新潟ジャンプSとアルテミスSの3勝だけで、それが響いたんか、稼いだ賞金は「12億0069万円」と、1番やった池江君の「17億4666万円」より「5億4597万円」も少なかったんで、矢作君は、間違いなく、「今年こそ勝ち星と賞金の両方で1位になりたい」と思っとるでしょうな。
けど、今年に入ってから先週までの成績は、「15勝・獲得賞金3億9195万円」っちゅうもんで、今、リーディング1位の角居厩舎(28勝)からは「13勝の差」を付けられて7位やし、賞金で1位の池江厩舎(7億0040万円)からは、「3億0845万円の差」を付けられて6位と、勝ち星と賞金のどっちも伸び悩んどりますんで、ワシが矢作君なら、「上位との差を詰めるために、賞金の高い特別レースを勝って一気に稼ぎたい」と考えますわ。
そんで今週は、
NHKマイルC(1着賞金9500万円)→オールザゴーとナイトバナレットとタイセイスターリー(プリンシパルSにも登録)
プリンシパルS(同1900万円)→ロッキーバローズ(京都新聞杯とわらび賞にも登録)
メトロポリタンS(同2400万円)→カフジプリンス
新潟大賞典(同4100万円)→モズライジン(メトロポリタンSとブリリアントSにも登録)
湘南S(同1820万円)→ハナズレジェンド
と、賞金の高い特別レースに7頭も登録してきましたから、矢作君が勝負を懸けてきたんでしょうな。


2017/05/01
去年を大きく上回っていますけど…
菊川正達調教師(美浦)

主な管理馬:
コマノインパルス(2017年京成杯)
スイートサルサ(2015年福島牝馬S)
コスモヘレノス(2010年ステイヤーズS)


今週の主な登録馬:
タイムトリップ(NHKマイルC)
ブライトチェリー(駿風S)
ハリウッドクイーン(三条特別)


担当者:調教師情報部 小西聖一

皆さんもよく知っていると思いますが、菊川正達(きくかわまさたつ)先生は、メジロティターン(1982年の天皇賞・秋など重賞3勝)などでお馴染みの尾形盛次厩舎から、1982年に乗り役としてデビューしました。
1988年には、盛次先生の息子さんの充弘先生の厩舎に移って、1998年には柴崎勇先生の厩舎に移って、その年に乗り役を引退しています。
乗り役時代の菊川先生は、通算63勝という成績でしたね。
それから菊川先生は、柴崎厩舎の調教助手になって、2000年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しました。
最初の年は3勝、2年目は7勝という結果でしたが、3年目に10勝を上げると、その後は、勝ち星を毎年2ケタに乗せていて、2006年には、開業してから一番多い24勝を上げて、3億2580万円の賞金を稼いでいましたし、2010年には、コスモヘレノスを使ったステイヤーズSで、乗り役時代には縁がなかった重賞を初めて勝っています。
そして、2014年までの菊川厩舎は、
2011年→獲得賞金2億3205万円(13勝)
2012年→獲得賞金2億1312万円(13勝)
2013年→獲得賞金3億1466万円(14勝)
2014年→獲得賞金3億3704万円(22勝)
という成績を残していて、この中で、2014年は開業してから一番の賞金を稼いでいました。
でも、一昨年と去年は、
2015年→獲得賞金2億3720万円(10勝)
2016年→獲得賞金2億3878万円(16勝)
と書けば分かる通りで、2014年の数字を下回っていましたから、今年の菊川先生は、「必ず巻き返したい」と強く願っているのでしょうし、実際、先週までに稼いだ賞金が、コマノインパルスで京成杯を勝つなど、「1億4557万円(4勝)」というもので、去年の同じ時期の「6414万円(5勝)」を大きく上回っていますね。
ただ、今までで一番だった2014年の賞金を上回るためには、あと「1億9147万円」を稼がないといけません。
それに、今年、「3859万円」を稼いでいたコマノインパルスが、皐月賞の後、右前脚に繋靱帯炎を発症して、しばらくレースに使えなくなってしまいましたので、今の菊川先生は、「コマノインパルスの分を他の馬で稼がなければ」と考えていると私は見ています。
そのため、1着賞金9500万円のNHKマイルCにタイムトリップ、1820万円の駿風Sにブライトチェリー、1050万円の三条特別にハリウッドクイーンと、賞金の高い特別レースに3頭を登録している今週は、菊川先生が、「ここで一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬もメイチに仕上げてくるでしょうね。
また、菊川先生は、今までに重賞を3つ勝っていますが、まだGIは勝てていませんので、NHKマイルCのタイムトリップは、「初めてのGI勝ちを飾りたい」という思いを込めて仕上げてくる筈です。