注目調教師
2025/11/17
一昨年の「調教師リーディング1位」なんですわ
杉山晴紀調教師(栗東)
主な管理馬:
ルガル(2024年スプリンターズSなど)
ジャスティンパレス(2023年天皇賞・春など)
デアリングタクト(2020年オークスなど)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)
今週の主な登録馬:
エルトンバローズ(マイルCS)
ガイアフォース(マイルCS)
レディントン(霜月S)
キャピタルサックス(レジェンドトレーナーC)
スワローサプライズ(高湯温泉特別・磐梯山特別)
担当者:調教師情報部 元調教師T
1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおったから、杉山君もレースを見るようになったそうやな。
中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになった杉山君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって彼は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、ご両親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市・現在の小松トレーニングセンター)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしたんですわ。
その頃は、2000年の武蔵野Sなどを勝ったサンフォードシチーや、2002年の産経大阪杯など重賞を3勝したサンライズペガサスとかが調整に来とって、彼も乗っとったそうやな。
で、2004年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武さんが定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年の12月に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。
それから、一昨年までの6年間は、
2018年→19勝・獲得賞金4億8159万円
2019年→30勝・獲得賞金5億7709万円
2020年→42勝・獲得賞金11億4271万円
2021年→37勝・獲得賞金8億0939万円
2022年→47勝・獲得賞金11億7224万円
2023年→55勝・獲得賞金15億6006万円
っちゅう形で、2021年以外は賞金が「右肩上がり」になっとって、2020年にはデアリングタクトで牝馬三冠を勝っとるし、一昨年は、初めて「調教師リーディング1位」になっとって、賞金も今までで一番の数字だったんや。
ただ、去年は、53勝を上げたんやけど、調教師リーディングでは、55勝を上げて1位やった矢作芳人厩舎に2勝の差を付けられた3位やったし、根岸Sと武蔵野Sを勝ったエンペラーワケアと、シルクロードSとスプリンターズSを勝ったルガル以外の馬がイマイチやったこともあって、稼いだ賞金が「14億3402万円」と、一昨年を下回っとったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、杉山君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エリカエクスプレスでフェアリーSを、サトノシャイニングできさらぎ賞を、ガイアフォースで富士Sを勝つなど、先週までに51勝を上げて、「調教師リーディング1位」になっとるし、稼いだ賞金が「14億0470万円」と、去年の同じ時期(11月17日【日】まで)の「11億9766万円」を大きく上回っとるんで、今の杉山君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
こういった中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにエルトンバローズとガイアフォース、1着賞金が2200万円の霜月Sにレディントンなど、5頭を特別レースに登録してきましたんで、ワシが杉山君やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。
主な管理馬:
ルガル(2024年スプリンターズSなど)
ジャスティンパレス(2023年天皇賞・春など)
デアリングタクト(2020年オークスなど)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)
今週の主な登録馬:
エルトンバローズ(マイルCS)
ガイアフォース(マイルCS)
レディントン(霜月S)
キャピタルサックス(レジェンドトレーナーC)
スワローサプライズ(高湯温泉特別・磐梯山特別)
担当者:調教師情報部 元調教師T
1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおったから、杉山君もレースを見るようになったそうやな。
中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになった杉山君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって彼は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、ご両親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市・現在の小松トレーニングセンター)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしたんですわ。
その頃は、2000年の武蔵野Sなどを勝ったサンフォードシチーや、2002年の産経大阪杯など重賞を3勝したサンライズペガサスとかが調整に来とって、彼も乗っとったそうやな。
で、2004年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武さんが定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年の12月に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。
それから、一昨年までの6年間は、
2018年→19勝・獲得賞金4億8159万円
2019年→30勝・獲得賞金5億7709万円
2020年→42勝・獲得賞金11億4271万円
2021年→37勝・獲得賞金8億0939万円
2022年→47勝・獲得賞金11億7224万円
2023年→55勝・獲得賞金15億6006万円
っちゅう形で、2021年以外は賞金が「右肩上がり」になっとって、2020年にはデアリングタクトで牝馬三冠を勝っとるし、一昨年は、初めて「調教師リーディング1位」になっとって、賞金も今までで一番の数字だったんや。
ただ、去年は、53勝を上げたんやけど、調教師リーディングでは、55勝を上げて1位やった矢作芳人厩舎に2勝の差を付けられた3位やったし、根岸Sと武蔵野Sを勝ったエンペラーワケアと、シルクロードSとスプリンターズSを勝ったルガル以外の馬がイマイチやったこともあって、稼いだ賞金が「14億3402万円」と、一昨年を下回っとったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、杉山君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エリカエクスプレスでフェアリーSを、サトノシャイニングできさらぎ賞を、ガイアフォースで富士Sを勝つなど、先週までに51勝を上げて、「調教師リーディング1位」になっとるし、稼いだ賞金が「14億0470万円」と、去年の同じ時期(11月17日【日】まで)の「11億9766万円」を大きく上回っとるんで、今の杉山君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
こういった中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにエルトンバローズとガイアフォース、1着賞金が2200万円の霜月Sにレディントンなど、5頭を特別レースに登録してきましたんで、ワシが杉山君やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。
2025/11/17
立教大学のレスリング部に入っていたんですが…
深山雅史調教師(美浦)
主な管理馬:
ウインマーベル(2024年京王杯SCなど)
今週の主な登録馬:
ウインマーベル(マイルCS)
スズノテレサ(奥羽S)
コスモイシュタル(高湯温泉特別)
スタンピー(高湯温泉特別)
マイファミリー(高湯温泉特別・磐梯山特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
深山雅史(ふかやま・まさし)君は、東京都中央区の出身で、お父さんは、紙の卸売などを手掛けている、「株式会社深山」という会社の社長さんなんですよ。
小学校から高校まで野球をやっていた深山君は、立教大学の理学部物理学科に進んで、レスリング部に入っていたんですが、友達の影響で競馬が大好きになったことから、「この世界で働きたい」と思うようになったそうです。
実際、大学の時から、春休みを使って北海道の牧場で馬のことを勉強するための研修を受けていたそうですし、お父さんのツテで知り合った、2016年に定年で調教師を引退した橋口弘次郎さんから、「競馬の世界に入るなら調教師を目指した方がいい」というアドバイスを受けていたそうですよ。
大学を卒業してからの深山君は、オーストラリアのゴールドコーストにある「トレインテック2000」という学校に入って、そこで1年半くらい、馬のことや英会話を勉強して、日本に帰ってきてからは、「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で2年くらい働いていました。
その後、2004年の7月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、次の年の2月から伊藤正徳厩舎で調教厩務員をやって、2011年から調教助手をやって、15年くらいずっと伊藤厩舎で働いていたんですよ。
深山君が伊藤厩舎にいた時には、2005年のマイラーズCなど重賞を4つ勝ったローエングリンや、2009年と2010年のアメリカJCCなど重賞を3つ勝ったネヴァブションなどがいましたから、こうやって走る馬を間近で見られたことが、いい経験になったのでしょう。
8回目の挑戦だった2018年の12月、めでたく調教師の試験に受かった深山君は、2019年の3月、定年で引退した伊藤正徳さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しています。
最初の年は、「5勝・獲得賞金8588万円」という成績でしたけど、その後の5年間は、
2020年→7勝・獲得賞金1億0695万円
2021年→8勝・獲得賞金1億3625万円
2022年→16勝・獲得賞金3億9564万円
2023年→14勝・獲得賞金3億3311万円
2024年→12勝・獲得賞金3億5150万円
といった形で、順調に実績を積み重ねていて、特に2022年は、ウインマーベルを使った葵Sで初めての重賞勝ちを飾るなど、今までで一番の賞金を稼いでいました。
ただ、今年は勢いが止まっていて、先週までに4勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億6032万円」と、まだ去年の4割ぐらいですから、今の深山君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにウインマーベル、1着賞金が1840万円の奥羽Sにスズノテレサなど、5頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、私が深山君でしたら、どれも全力で仕上げますね。
それに、深山君の厩舎は、さっき書いた通り、重賞は勝っていますけど、まだGIを勝っていませんので、マイルCSのウインマーベルには、「この馬で初めてのGI勝ちを」という思いも込められていると私は見ています。
主な管理馬:
ウインマーベル(2024年京王杯SCなど)
今週の主な登録馬:
ウインマーベル(マイルCS)
スズノテレサ(奥羽S)
コスモイシュタル(高湯温泉特別)
スタンピー(高湯温泉特別)
マイファミリー(高湯温泉特別・磐梯山特別)
担当者:調教師情報部 元調教師N
深山雅史(ふかやま・まさし)君は、東京都中央区の出身で、お父さんは、紙の卸売などを手掛けている、「株式会社深山」という会社の社長さんなんですよ。
小学校から高校まで野球をやっていた深山君は、立教大学の理学部物理学科に進んで、レスリング部に入っていたんですが、友達の影響で競馬が大好きになったことから、「この世界で働きたい」と思うようになったそうです。
実際、大学の時から、春休みを使って北海道の牧場で馬のことを勉強するための研修を受けていたそうですし、お父さんのツテで知り合った、2016年に定年で調教師を引退した橋口弘次郎さんから、「競馬の世界に入るなら調教師を目指した方がいい」というアドバイスを受けていたそうですよ。
大学を卒業してからの深山君は、オーストラリアのゴールドコーストにある「トレインテック2000」という学校に入って、そこで1年半くらい、馬のことや英会話を勉強して、日本に帰ってきてからは、「ノーザンファーム」(住所:北海道勇払郡安平町早来源武275)で2年くらい働いていました。
その後、2004年の7月に競馬学校の厩務員課程に入った彼は、次の年の2月から伊藤正徳厩舎で調教厩務員をやって、2011年から調教助手をやって、15年くらいずっと伊藤厩舎で働いていたんですよ。
深山君が伊藤厩舎にいた時には、2005年のマイラーズCなど重賞を4つ勝ったローエングリンや、2009年と2010年のアメリカJCCなど重賞を3つ勝ったネヴァブションなどがいましたから、こうやって走る馬を間近で見られたことが、いい経験になったのでしょう。
8回目の挑戦だった2018年の12月、めでたく調教師の試験に受かった深山君は、2019年の3月、定年で引退した伊藤正徳さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しています。
最初の年は、「5勝・獲得賞金8588万円」という成績でしたけど、その後の5年間は、
2020年→7勝・獲得賞金1億0695万円
2021年→8勝・獲得賞金1億3625万円
2022年→16勝・獲得賞金3億9564万円
2023年→14勝・獲得賞金3億3311万円
2024年→12勝・獲得賞金3億5150万円
といった形で、順調に実績を積み重ねていて、特に2022年は、ウインマーベルを使った葵Sで初めての重賞勝ちを飾るなど、今までで一番の賞金を稼いでいました。
ただ、今年は勢いが止まっていて、先週までに4勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億6032万円」と、まだ去年の4割ぐらいですから、今の深山君は、「いい頃の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにウインマーベル、1着賞金が1840万円の奥羽Sにスズノテレサなど、5頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、私が深山君でしたら、どれも全力で仕上げますね。
それに、深山君の厩舎は、さっき書いた通り、重賞は勝っていますけど、まだGIを勝っていませんので、マイルCSのウインマーベルには、「この馬で初めてのGI勝ちを」という思いも込められていると私は見ています。
2025/11/17
武豊君と中学校まで同級生やったんや
池江泰寿調教師(栗東)
主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)
今週の主な登録馬:
ソウルラッシュ(マイルCS)
ムルソー(シトリンS)
担当者:調教師情報部 元調教師Y
池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよう一緒に遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。
けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。
そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかでお馴染みやった浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も管理しとったイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。
しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。
2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄さんが残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
それから、2021年までの4年間は、
2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
2021年→36勝・獲得賞金8億6330万円
っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったけど、2022年は、ジャンダルムでスプリンターズSを勝つなど、全部で47勝を上げて、賞金が「14億5371万円」と、2021年を大きく上回っとりました。
ただ、その後の2年間は、
2023年→35勝・獲得賞金13億6699万円
2024年→29勝・獲得賞金9億9132万円
ちゅう形で、数字が伸び悩んどったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、泰寿君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、ソウルラッシュを使ったドバイターフを勝って、290万ドル(約4億5000万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、ママコチャでオーシャンS、ディープモンスターで京都大賞典を勝つなど、先週までに27勝を上げて、稼いだ賞金が「8億7302万円」と、去年の9割近い数字になっとります。
せやから、今の泰寿君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにソウルラッシュ、1着賞金が2200万円のシトリンSにムルソーを登録してきましたんで、ワシが泰寿君やったら、どっちも気合いを入れて仕上げるやろうな。
主な管理馬:
アルアイン(2019年大阪杯など)
サトノアラジン(2017年安田記念など)
サトノダイヤモンド(2016年有馬記念など)
オルフェーヴル(2011年牡馬三冠など)
今週の主な登録馬:
ソウルラッシュ(マイルCS)
ムルソー(シトリンS)
担当者:調教師情報部 元調教師Y
池江泰寿(やすとし)君は、2011年の2月に調教師を引退した池江泰郎(やすお)さんの長男で、泰郎さんは、ディープインパクトやメジロマックイーンとかでGIを17勝もして、他も入れたら重賞を70勝、通算で845勝っちゅう実績を残しとりますな。
泰寿君は、保育園から中学校まで武豊君とずっと同級生で、栗東トレセンができる前は、厩舎があった京都競馬場でよう一緒に遊んどって、その頃は、豊君と同じで乗り役を目指しとったんや。
けど、体が大きくなってしもうたんで、乗り役になるのを諦めて調教師になると決めたんですわ。
そんで、一浪して入った同志社大学の文学部を卒業してから、1993年の4月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月からは、オークスを勝ったケイキロクや、阪神3歳牝馬S(現在の阪神ジュベナイルF)を勝ったヤマニンパラダイスとかでお馴染みやった浅見国一(くにいち)さんの厩舎で厩務員をやって、12月からは調教助手をやって、1994年の6月には、泰郎さんの厩舎に移っとりました。
ちなみに泰寿君は、1993年のコロネーションCを勝ったオペラハウス、1996年のジャパンCを勝ったシングスピール、2010年のイギリスダービーと凱旋門賞を勝ったワークフォースとか、強い馬を何頭も管理しとったイギリスのマイケル・スタウト厩舎と、エーピーインディ、フサイチペガサス、サンデーブレイクとか、日本の馬主さんの持ち馬を管理したことがある、アメリカのニール・ドライスデール厩舎で、1995年から2年くらい武者修行をしとったんですわ。
そんで、2004年に自分の厩舎を開業した泰寿君は、初めの年こそ4勝止まりやったけど、2005年は20勝と、一気に数字を伸ばしとったし、2008年には51勝もして、初めて調教師リーディング1位になっとりました。
しかもこの年は、2位が46勝の泰郎さんやったから、親子で調教師リーディングのワンツーでしたな。
2011年には、オルフェーヴルで牡馬のクラシックを全部勝って、親父さんと同じ「三冠トレーナー」になっとるし、結局この年は、重賞を11勝、全部で49勝を上げて、「23億8602万円」の賞金を稼いどったんですわ。
これは、2004年に藤沢和雄さんが残しとった「23億1700万円」を上回る一番の記録で、これだけの成績を残せたんは、浅見さんや泰郎さんの厩舎や海外の厩舎で勉強してきた「馬の仕上げ方」を、自分の厩舎でしっかりと活かせとるからやろうな。
それから、2021年までの4年間は、
2018年→46勝・獲得賞金13億4400万円
2019年→45勝・獲得賞金13億1681万円
2020年→38勝・獲得賞金10億2171万円
2021年→36勝・獲得賞金8億6330万円
っちゅう数字で、勝ち星と賞金のどっちも「完全に右肩下がり」やったけど、2022年は、ジャンダルムでスプリンターズSを勝つなど、全部で47勝を上げて、賞金が「14億5371万円」と、2021年を大きく上回っとりました。
ただ、その後の2年間は、
2023年→35勝・獲得賞金13億6699万円
2024年→29勝・獲得賞金9億9132万円
ちゅう形で、数字が伸び悩んどったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、泰寿君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、ソウルラッシュを使ったドバイターフを勝って、290万ドル(約4億5000万円)の賞金を稼いどるし、JRAでは、ママコチャでオーシャンS、ディープモンスターで京都大賞典を勝つなど、先週までに27勝を上げて、稼いだ賞金が「8億7302万円」と、去年の9割近い数字になっとります。
せやから、今の泰寿君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにソウルラッシュ、1着賞金が2200万円のシトリンSにムルソーを登録してきましたんで、ワシが泰寿君やったら、どっちも気合いを入れて仕上げるやろうな。
2025/11/17
明治大学の馬術部で主将を任されていたんですよ
高柳瑞樹調教師(美浦)
主な管理馬:
エネルジコ(2025年菊花賞など)
スターズオンアース(2022年オークスなど)
トウシンマカオ(2024年セントウルSなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(マイルCS)
担当者:調教師情報部 元調教師O
高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。
2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。
瑞樹君は、札幌光星高校に進学してから、馬術部に入っていて、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。
そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将を任されていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾ったんですよ。
大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうかを両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。
6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。
それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。
2016年は、JRAの成績が「22勝・獲得賞金2億9183万円」というもので、前の年を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。
その後の4年間は、
2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円
という形で成績が伸び悩んでいましたけど、2021年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、初めてJRAの重賞を勝つなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝って、巻き返しに成功していました。
そして、2022年も勢いは続いていて、スターズオンアースで桜花賞とオークスを勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」という、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、一昨年は11勝しか上げられなくて、しかも、ジャパンCで3着、有馬記念で2着だったスターズオンアースと、京阪杯を勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金は「7億3091万円」と、2022年を下回ってしまいました。
それに、去年も同じような状況で、16勝を上げましたけど、オーシャンSとセントウルSを勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金が「3億8527万円」と、一昨年を大きく下回っています。
もちろん、今年を迎えるにあたって、瑞樹君は巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、今年は、エネルジコで青葉賞と菊花賞、トウシンマカオで京王杯SCを勝つなど、先週までに21勝を上げていて、稼いだ賞金が「6億9513万円」と、もう去年を大きく上回っていますから、今の瑞樹君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにトウシンマカオを登録してきましたので、私が瑞樹君でしたら、この馬をメイチに仕上げるのは間違いありません。
主な管理馬:
エネルジコ(2025年菊花賞など)
スターズオンアース(2022年オークスなど)
トウシンマカオ(2024年セントウルSなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(マイルCS)
担当者:調教師情報部 元調教師O
高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。
2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。
瑞樹君は、札幌光星高校に進学してから、馬術部に入っていて、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。
そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将を任されていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾ったんですよ。
大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうかを両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。
6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。
それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。
2016年は、JRAの成績が「22勝・獲得賞金2億9183万円」というもので、前の年を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。
その後の4年間は、
2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円
という形で成績が伸び悩んでいましたけど、2021年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、初めてJRAの重賞を勝つなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝って、巻き返しに成功していました。
そして、2022年も勢いは続いていて、スターズオンアースで桜花賞とオークスを勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」という、今までで一番の数字だったんですよ。
でも、一昨年は11勝しか上げられなくて、しかも、ジャパンCで3着、有馬記念で2着だったスターズオンアースと、京阪杯を勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金は「7億3091万円」と、2022年を下回ってしまいました。
それに、去年も同じような状況で、16勝を上げましたけど、オーシャンSとセントウルSを勝ったトウシンマカオ以外の馬があまり活躍できなかったこともあって、稼いだ賞金が「3億8527万円」と、一昨年を大きく下回っています。
もちろん、今年を迎えるにあたって、瑞樹君は巻き返しに燃えていたのでしょうし、実際、今年は、エネルジコで青葉賞と菊花賞、トウシンマカオで京王杯SCを勝つなど、先週までに21勝を上げていて、稼いだ賞金が「6億9513万円」と、もう去年を大きく上回っていますから、今の瑞樹君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょうね。
そんな中、今週は、1着賞金が1億8000万円のマイルCSにトウシンマカオを登録してきましたので、私が瑞樹君でしたら、この馬をメイチに仕上げるのは間違いありません。
