注目調教師
2025/05/26
高校を出てから「小松温泉牧場」で働いとったんや
杉山晴紀調教師(栗東)
主な管理馬:
ルガル(2024年スプリンターズSなど)
ジャスティンパレス(2023年天皇賞・春など)
デアリングタクト(2020年オークスなど)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)
今週の主な登録馬:
サトノシャイニング(ダービー)
ジョバンニ(ダービー)
クランフォード(安土城S)
レディントン(アハルテケS)
ウインスノーライト(渡月橋S)
担当者:調教師情報部 元調教師T
1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおったから、杉山君もレースを見るようになったそうやな。
中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになった杉山君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって彼は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市・現在の小松トレーニングセンター)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしたんですわ。
その頃は、2000年の武蔵野Sなどを勝ったサンフォードシチーや、2002年の産経大阪杯など重賞を3勝したサンライズペガサスとかが調整に来とって、彼も乗っとったそうやな。
で、2004年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武さんが定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年の12月に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。
それから、一昨年までの6年間は、
2018年→19勝・獲得賞金4億8159万円
2019年→30勝・獲得賞金5億7709万円
2020年→42勝・獲得賞金11億4271万円
2021年→37勝・獲得賞金8億0939万円
2022年→47勝・獲得賞金11億7224万円
2023年→55勝・獲得賞金15億6006万円
っちゅう形で、2021年以外は賞金が「右肩上がり」になっとって、2020年にはデアリングタクトで牝馬三冠を勝っとるし、一昨年は、初めて「調教師リーディング1位」になっとって、賞金も今までで一番の数字だったんや。
ただ、去年は、53勝を上げたんやけど、調教師リーディングでは、55勝を上げて1位やった矢作芳人厩舎に2勝の差を付けられた3位やったし、根岸Sと武蔵野Sを勝ったエンペラーワケアと、シルクロードSとスプリンターズSを勝ったルガル以外の馬がイマイチやったこともあって、稼いだ賞金が「14億3402万円」と、一昨年を下回っとったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、杉山君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エリカエクスプレスでフェアリーSを、サトノシャイニングできさらぎ賞を勝つなど、先週までに26勝を上げて、「調教師リーディング1位」になっとるし、稼いだ賞金が「5億1506円」と、去年の同じ時期(オークスの週まで)の「3億6244万円」を大きく上回っとるんで、今の杉山君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
こういった中、今週は、1着賞金が3億円のダービーにサトノシャイニングとジョバンニ、1着賞金が2700万円の安土城Sにクランフォード、1着賞金が2200万円のアハルテケSにレディントンなど、特別レースに5頭を登録してきましたんで、ワシが杉山君やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。
主な管理馬:
ルガル(2024年スプリンターズSなど)
ジャスティンパレス(2023年天皇賞・春など)
デアリングタクト(2020年オークスなど)
ケイティブレイブ(2018年JBCクラシックなど)
今週の主な登録馬:
サトノシャイニング(ダービー)
ジョバンニ(ダービー)
クランフォード(安土城S)
レディントン(アハルテケS)
ウインスノーライト(渡月橋S)
担当者:調教師情報部 元調教師T
1981年に神奈川県で生まれた杉山晴紀君は、家族や親戚に関係者がおった訳やなくて、親父さんがサラリーマンっちゅう普通の家庭で育ったそうや。
彼が中学生の頃は、JRAの売上げが4兆円を超えとった時代で、競馬に興味がある同級生が何人もおったから、杉山君もレースを見るようになったそうやな。
中学3年生の時、ダンスインザダークが勝った1996年の菊花賞を見て、「競馬の世界で働きたい」って思うようになった杉山君は、最初、乗り役を目指しとったんやけど、それには体が重過ぎたんで、結局、中学校の終わり頃から調教助手を目指すようになって、実際、そのことを中学校の卒業アルバムに書いとったそうですわ。
でもって彼は、中学校を卒業したら、そのまま牧場で働いて、競馬学校に行くつもりやったけど、親から「高校だけは出ておきなさい」と言われたんで、地元の公立高校に通いながら、毎日、乗馬クラブで練習しとったそうやな。
高校を卒業してから、すぐに「小松温泉牧場」(石川県小松市・現在の小松トレーニングセンター)で研修生として働き始めた杉山君は、競馬学校の厩務員課程に受かった2004年までの4年間をここで過ごしたんですわ。
その頃は、2000年の武蔵野Sなどを勝ったサンフォードシチーや、2002年の産経大阪杯など重賞を3勝したサンライズペガサスとかが調整に来とって、彼も乗っとったそうやな。
で、2004年の7月から武宏平厩舎で厩務員をやって、8月から調教助手をやって、2014年の2月に武さんが定年で引退してからは、高橋康之厩舎におったんや。
武厩舎でスリーロールスを担当しとった杉山君は、この馬が2009年の菊花賞を勝ったことがきっかけで、「調教師になりたい」と本気で思うようになって、それからは、調教師になるため、厩舎の仕事をしながら猛勉強して、5回目の挑戦やった2015年の12月に、めでたく試験に受かったんですわ。
この後、杉山君は、厩舎の開業が2年待ちになる予定やったけど、馬に蹴られて大ケガをしてしもうた日吉正和君が勇退することになったんで、日吉厩舎の馬とスタッフを丸々引き継ぐ形で、2016年の10月21日(金)に自分の厩舎を開業しとります。
結局、2016年は開業が遅かったんで、年末までが「3勝・獲得賞金5462万円」っちゅう成績やったけど、2017年は、「18勝・獲得賞金2億7649万円」と、一気に数字を伸ばしとりました。
それから、一昨年までの6年間は、
2018年→19勝・獲得賞金4億8159万円
2019年→30勝・獲得賞金5億7709万円
2020年→42勝・獲得賞金11億4271万円
2021年→37勝・獲得賞金8億0939万円
2022年→47勝・獲得賞金11億7224万円
2023年→55勝・獲得賞金15億6006万円
っちゅう形で、2021年以外は賞金が「右肩上がり」になっとって、2020年にはデアリングタクトで牝馬三冠を勝っとるし、一昨年は、初めて「調教師リーディング1位」になっとって、賞金も今までで一番の数字だったんや。
ただ、去年は、53勝を上げたんやけど、調教師リーディングでは、55勝を上げて1位やった矢作芳人厩舎に2勝の差を付けられた3位やったし、根岸Sと武蔵野Sを勝ったエンペラーワケアと、シルクロードSとスプリンターズSを勝ったルガル以外の馬がイマイチやったこともあって、稼いだ賞金が「14億3402万円」と、一昨年を下回っとったんですわ。
もちろん、今年を迎えるにあたって、杉山君は巻き返しに燃えとったんやろうし、実際、今年は、エリカエクスプレスでフェアリーSを、サトノシャイニングできさらぎ賞を勝つなど、先週までに26勝を上げて、「調教師リーディング1位」になっとるし、稼いだ賞金が「5億1506円」と、去年の同じ時期(オークスの週まで)の「3億6244万円」を大きく上回っとるんで、今の杉山君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
こういった中、今週は、1着賞金が3億円のダービーにサトノシャイニングとジョバンニ、1着賞金が2700万円の安土城Sにクランフォード、1着賞金が2200万円のアハルテケSにレディントンなど、特別レースに5頭を登録してきましたんで、ワシが杉山君やったら、どれも気合いを入れて仕上げますわ。
2025/05/26
「全日本学生馬術会」で優勝しているんですよ
上原佑紀調教師(美浦)
主な管理馬:
ピコチャンブラック(2025年スプリングS)
今週の主な登録馬:
ポッドベイダー(葵S)
ワース(葵S)
担当者:調教師情報部 元調教師N
上原佑紀君は、同じ美浦に厩舎を構えていて、2006年の天皇賞・秋など、GIを5勝したダイワメジャーや、2017年の高松宮記念を勝ったセイウンコウセイなどの調教師としてよく知られている、上原博之君の次男ですね。
お父さんの仕事を考えれば当然ですが、佑紀君は、小学3年生の頃から馬術をやっていて、高校時代には「全日本ジュニア選手権」で優勝していましたし、その頃から、「将来は馬に関わる仕事をしたい」と考えていて、そのために、今は神奈川県の藤沢市に校舎がある日本大学の獣医学科に進学して、もちろん、そこでも馬術部に入っていましたし、「全日本学生馬術会」で優勝するほどの腕前だったんですよ。
大学を卒業した後は、美浦トレセンの診療所で獣医として働いていたんですけど、「自分の経験が調教師として活かせるんじゃないか」と思って、2016年から「ノーザンファーム空港」(住所:北海道苫小牧市美沢114-2)で働いていましたし、競馬学校に入学する前には、2021年のクイーンエリザベス2世Sなど、G1を6勝もしたバーイードを管理していたことでよく知られているイギリスのウィリアム・ハガス厩舎や、フランスの小林智厩舎で、1年間ぐらい馬のことを学んでいました。
帰国してからは、2017年に競馬学校の厩務員課程に入って、2018年からは池上昌和厩舎で厩務員と調教助手をやって、2019年からは堀宣行厩舎で調教助手をやって、3回目の挑戦だった2021年に、調教師の試験に合格しています。
ちなみに、佑紀君は1990年の生まれで、平成生まれが調教師になったのは、彼が初めてだったんですよ。
試験に合格した後は、開業するまでに時間があったので、藤沢和雄厩舎と国枝栄厩舎と矢作芳人厩舎と中内田充正厩舎で研修を受けていましたし、武幸四郎厩舎のセキフウがサウジアラビアとドバイに遠征した時と、新谷功一厩舎のクラウンプライドがアメリカに遠征した時は、技術調教師として帯同していました。
そして、一昨年の3月に厩舎を開業していて、同期の調教師には、小栗実君と緒方努君と西園翔太君がいます。
一昨年の佑紀君は、年末までに「16勝・獲得賞金2億1110万円」という、最初の年としてはまずまずの成績を残していましたし、勝利数が、同期の中では一番だったんですよ。
こうやっていいスタートを切れたのは、調教助手をやっていた時と、自分の厩舎を開業する前に、色々な厩舎で学んだことをしっかりと活かせているからなのでしょうね。
そして去年は、26勝を上げていて、その他にも、スプリングSでアレグロブリランテが2着に入るなど、稼いだ賞金が「5億0593万円」と、一昨年の2倍以上になっていました。
ただ、今年は、ピコチャンブラックを使ったスプリングSで、「初めての重賞勝ち」を飾っていますけど、先週までに6勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億7657万円」と、去年の同じ時期(オークスの週まで)の「2億1494万円」を下回っていますから、今の佑紀君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の葵Sにポッドベイダーとワースを登録してきましたので、私が彼でしたら、どっちもメイチに仕上げるのは間違いありません。
主な管理馬:
ピコチャンブラック(2025年スプリングS)
今週の主な登録馬:
ポッドベイダー(葵S)
ワース(葵S)
担当者:調教師情報部 元調教師N
上原佑紀君は、同じ美浦に厩舎を構えていて、2006年の天皇賞・秋など、GIを5勝したダイワメジャーや、2017年の高松宮記念を勝ったセイウンコウセイなどの調教師としてよく知られている、上原博之君の次男ですね。
お父さんの仕事を考えれば当然ですが、佑紀君は、小学3年生の頃から馬術をやっていて、高校時代には「全日本ジュニア選手権」で優勝していましたし、その頃から、「将来は馬に関わる仕事をしたい」と考えていて、そのために、今は神奈川県の藤沢市に校舎がある日本大学の獣医学科に進学して、もちろん、そこでも馬術部に入っていましたし、「全日本学生馬術会」で優勝するほどの腕前だったんですよ。
大学を卒業した後は、美浦トレセンの診療所で獣医として働いていたんですけど、「自分の経験が調教師として活かせるんじゃないか」と思って、2016年から「ノーザンファーム空港」(住所:北海道苫小牧市美沢114-2)で働いていましたし、競馬学校に入学する前には、2021年のクイーンエリザベス2世Sなど、G1を6勝もしたバーイードを管理していたことでよく知られているイギリスのウィリアム・ハガス厩舎や、フランスの小林智厩舎で、1年間ぐらい馬のことを学んでいました。
帰国してからは、2017年に競馬学校の厩務員課程に入って、2018年からは池上昌和厩舎で厩務員と調教助手をやって、2019年からは堀宣行厩舎で調教助手をやって、3回目の挑戦だった2021年に、調教師の試験に合格しています。
ちなみに、佑紀君は1990年の生まれで、平成生まれが調教師になったのは、彼が初めてだったんですよ。
試験に合格した後は、開業するまでに時間があったので、藤沢和雄厩舎と国枝栄厩舎と矢作芳人厩舎と中内田充正厩舎で研修を受けていましたし、武幸四郎厩舎のセキフウがサウジアラビアとドバイに遠征した時と、新谷功一厩舎のクラウンプライドがアメリカに遠征した時は、技術調教師として帯同していました。
そして、一昨年の3月に厩舎を開業していて、同期の調教師には、小栗実君と緒方努君と西園翔太君がいます。
一昨年の佑紀君は、年末までに「16勝・獲得賞金2億1110万円」という、最初の年としてはまずまずの成績を残していましたし、勝利数が、同期の中では一番だったんですよ。
こうやっていいスタートを切れたのは、調教助手をやっていた時と、自分の厩舎を開業する前に、色々な厩舎で学んだことをしっかりと活かせているからなのでしょうね。
そして去年は、26勝を上げていて、その他にも、スプリングSでアレグロブリランテが2着に入るなど、稼いだ賞金が「5億0593万円」と、一昨年の2倍以上になっていました。
ただ、今年は、ピコチャンブラックを使ったスプリングSで、「初めての重賞勝ち」を飾っていますけど、先週までに6勝しかできていないこともあって、稼いだ賞金が「1億7657万円」と、去年の同じ時期(オークスの週まで)の「2億1494万円」を下回っていますから、今の佑紀君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。
そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の葵Sにポッドベイダーとワースを登録してきましたので、私が彼でしたら、どっちもメイチに仕上げるのは間違いありません。
2025/05/26
2008年のNHKマイルCとダービーを勝っとりますな
昆貢調教師(栗東)
主な管理馬:
アンジュデジール(2018年JBCレディスクラシックなど)
ヒルノダムール(2011年天皇賞・春など)
ローレルゲレイロ(2009年スプリンターズSなど)
ディープスカイ(2008年ダービーなど)
今週の主な登録馬:
レディネス(ダービー)
マテンロウレオ(目黒記念)
パワーホール(むらさき賞)
担当者:調教師情報部 元調教師H
昆貢(こん・みつぐ)君は、キタノカチドキやニホンピロウイナーとかを管理しとった服部正利さんの厩舎から、1978年に乗り役としてデビューして、1989年に引退した後、福島信晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1999年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとりますな。
昔から彼は、「日高の生産馬で結果を出すことが、競馬界全体の活性化に繋がる」っちゅう信念を持っとって、実際に、今、預かっとる31頭は、日高にある牧場で生産された馬が中心で、「社台ファーム」や「ノーザンファーム」とか、社台系の牧場で生産された馬はほとんど預かっとらんのですわ。
せやけど、浦河の笠松牧場で生産されたディープスカイで2008年のダービーとNHKマイルCを勝っとるし、新冠の村田牧場で生産されたローレルゲレイロで2009年の高松宮記念とスプリンターズSを勝っとって、その他にも、静内の橋本牧場で生産されたヒルノダムールで2011年の天皇賞・春を勝っとるんやから、ホンマに大したもんですな。
昆君の厩舎は、ディープスカイがGIを2勝した2008年に、20勝を上げて、「9億0432万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどりました。
それからは数字が伸び悩んどって、2021年までの3年間も、
2019年→獲得賞金4億3822万円
2020年→獲得賞金4億4526万円
2021年→獲得賞金4億1375万円
と書けば分かる通り、賞金が2008年の半分以下やったんやけど、2022年は、マテンロウオリオンを使ったシンザン記念と、マテンロウレオを使ったきさらぎ賞を勝つなど、稼いだ賞金が「5億2006万円」と、前の3年を大きく上回っとります。
ただ、一昨年は12勝しかできとらんし、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億0699万円」と、2022年を大きく下回っとったんや。
それに、去年も悪い流れが続いとって、全部で6勝だけやったこともあって、稼いだ賞金が「2億5485万円」と、一昨年を大きく下回っとったから、今年を迎えるにあたって、昆君は巻き返しに燃えとったんやろ。
実際、今年は、先週までにもう9勝を上げとって、その他にも、マテンロウレオがアメリカJCCで2着に入ったこともあって、稼いだ賞金が「1億6856万円」と、もう去年の6割以上になっとります。
そんな中、今週は、1着賞金が3億円のダービーにレディネス、1着賞金が5700万円の目黒記念にマテンロウレオなど、3頭を特別レースに登録しとるんで、ワシが昆君やったら、「この勢いを止めたくない」と考えて、どれもメイチに仕上げるやろうな。
主な管理馬:
アンジュデジール(2018年JBCレディスクラシックなど)
ヒルノダムール(2011年天皇賞・春など)
ローレルゲレイロ(2009年スプリンターズSなど)
ディープスカイ(2008年ダービーなど)
今週の主な登録馬:
レディネス(ダービー)
マテンロウレオ(目黒記念)
パワーホール(むらさき賞)
担当者:調教師情報部 元調教師H
昆貢(こん・みつぐ)君は、キタノカチドキやニホンピロウイナーとかを管理しとった服部正利さんの厩舎から、1978年に乗り役としてデビューして、1989年に引退した後、福島信晴厩舎で調教助手をやって経験を積んで、1999年に調教師の試験に受かって、次の年の3月に自分の厩舎を開業しとりますな。
昔から彼は、「日高の生産馬で結果を出すことが、競馬界全体の活性化に繋がる」っちゅう信念を持っとって、実際に、今、預かっとる31頭は、日高にある牧場で生産された馬が中心で、「社台ファーム」や「ノーザンファーム」とか、社台系の牧場で生産された馬はほとんど預かっとらんのですわ。
せやけど、浦河の笠松牧場で生産されたディープスカイで2008年のダービーとNHKマイルCを勝っとるし、新冠の村田牧場で生産されたローレルゲレイロで2009年の高松宮記念とスプリンターズSを勝っとって、その他にも、静内の橋本牧場で生産されたヒルノダムールで2011年の天皇賞・春を勝っとるんやから、ホンマに大したもんですな。
昆君の厩舎は、ディープスカイがGIを2勝した2008年に、20勝を上げて、「9億0432万円」っちゅう、今までで一番の賞金を稼いどりました。
それからは数字が伸び悩んどって、2021年までの3年間も、
2019年→獲得賞金4億3822万円
2020年→獲得賞金4億4526万円
2021年→獲得賞金4億1375万円
と書けば分かる通り、賞金が2008年の半分以下やったんやけど、2022年は、マテンロウオリオンを使ったシンザン記念と、マテンロウレオを使ったきさらぎ賞を勝つなど、稼いだ賞金が「5億2006万円」と、前の3年を大きく上回っとります。
ただ、一昨年は12勝しかできとらんし、重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「4億0699万円」と、2022年を大きく下回っとったんや。
それに、去年も悪い流れが続いとって、全部で6勝だけやったこともあって、稼いだ賞金が「2億5485万円」と、一昨年を大きく下回っとったから、今年を迎えるにあたって、昆君は巻き返しに燃えとったんやろ。
実際、今年は、先週までにもう9勝を上げとって、その他にも、マテンロウレオがアメリカJCCで2着に入ったこともあって、稼いだ賞金が「1億6856万円」と、もう去年の6割以上になっとります。
そんな中、今週は、1着賞金が3億円のダービーにレディネス、1着賞金が5700万円の目黒記念にマテンロウレオなど、3頭を特別レースに登録しとるんで、ワシが昆君やったら、「この勢いを止めたくない」と考えて、どれもメイチに仕上げるやろうな。
2025/05/26
今は「日本調教師会」の会長をやっとるんや
中竹和也調教師(栗東)
主な管理馬:
アカイイト(2021年エリザベス女王杯)
サートゥルナーリア(2018年ホープフルS)
ジョーカプチーノ(2009年NHKマイルカップなど)
カデナ(2017年弥生賞など)
今週の主な登録馬:
アスターブジエ(目黒記念)
ドゥアムール(葵S)
レイピア(葵S)
担当者:調教師情報部 元調教師Y
滋賀県出身の中竹和也君は、1980年の4月に吉田三郎さんの厩舎で騎手候補生になって、1984年に試験に受かって、その年の3月に乗り役としてデビューしとりましたな。
そんでもって、ニイキに乗った1985年の阪神障害S・秋で初めて重賞を勝つと、ハッピールイスに乗った1986年の京都大障害・春と中山大障害・秋、ダイカツストームに乗った1995年の中山大障害・春(今の中山グランドジャンプ)と、障害の重賞を4つ勝っとって、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、通算で176勝を上げとったんですわ。
ちなみに、1993年には、障害レースで12勝を上げて、障害リーディングになっとりましたな。
で、1999年に自分の厩舎を開業した中竹君は、最初の年こそ5勝止まりやったけど、2000年に10勝を上げると、その後はずっと2ケタに乗せとります。
初めの頃、中竹君はなかなか重賞を勝てなかったんやけど、2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っとったし、2018年は、アスターペガサスを使った函館2歳Sと、ヨカグラを使った小倉サマージャンプを勝つなど、「56勝・獲得賞金13億6822万円」っちゅう、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の数字を残しとりましたな。
しかも中竹君は、2018年から「日本調教師会」の副会長をやっとって、この仕事をこなしながら、調教師としてもエエ成績を残しとったし、今は会長をやっとるんやから、ホンマに大したもんやで。
2019年の中竹君は、ブレイキングドーンを使ったラジオNIKKEI賞を勝って、「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったんやけど、他の馬がイマイチやったから、「26勝・獲得賞金5億9074万円」っちゅう成績で、2018年を大きく下回ってしもうたし、その後も、
2020年→22勝・獲得賞金5億3331万円
2021年→30勝・獲得賞金6億6162万円
2022年→26勝・獲得賞金5億4590万円
2023年→28勝・獲得賞金6億1196万円
っちゅう形で成績が伸び悩んどったんや。
そんで、去年は、重賞を2勝して、他も入れたら、2018年の次に多い40勝を上げとったし、「7億5158万円」の賞金を稼いで、巻き返しに成功しとったんやけど、今年は、先週までに8勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「2億0513万円」と、まだ去年の2割ぐらいなんですわ。
もちろん、今の中竹君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が5700万円の目黒記念にアスターブジエ、1着賞金が4100万円の葵Sにドゥアムールとレイピアを登録しとりますんで、「どれも勝負懸かり」とワシは見とります。
主な管理馬:
アカイイト(2021年エリザベス女王杯)
サートゥルナーリア(2018年ホープフルS)
ジョーカプチーノ(2009年NHKマイルカップなど)
カデナ(2017年弥生賞など)
今週の主な登録馬:
アスターブジエ(目黒記念)
ドゥアムール(葵S)
レイピア(葵S)
担当者:調教師情報部 元調教師Y
滋賀県出身の中竹和也君は、1980年の4月に吉田三郎さんの厩舎で騎手候補生になって、1984年に試験に受かって、その年の3月に乗り役としてデビューしとりましたな。
そんでもって、ニイキに乗った1985年の阪神障害S・秋で初めて重賞を勝つと、ハッピールイスに乗った1986年の京都大障害・春と中山大障害・秋、ダイカツストームに乗った1995年の中山大障害・春(今の中山グランドジャンプ)と、障害の重賞を4つ勝っとって、調教師の試験に受かって引退した1998年までに、通算で176勝を上げとったんですわ。
ちなみに、1993年には、障害レースで12勝を上げて、障害リーディングになっとりましたな。
で、1999年に自分の厩舎を開業した中竹君は、最初の年こそ5勝止まりやったけど、2000年に10勝を上げると、その後はずっと2ケタに乗せとります。
初めの頃、中竹君はなかなか重賞を勝てなかったんやけど、2009年に、ジョーカプチーノを使ったファルコンSで初めて重賞を勝つと、その勢いで、この馬を使ったNHKマイルCで初めてGIを勝っとったし、2018年は、アスターペガサスを使った函館2歳Sと、ヨカグラを使った小倉サマージャンプを勝つなど、「56勝・獲得賞金13億6822万円」っちゅう、勝ち星と賞金のどっちも開業してから一番の数字を残しとりましたな。
しかも中竹君は、2018年から「日本調教師会」の副会長をやっとって、この仕事をこなしながら、調教師としてもエエ成績を残しとったし、今は会長をやっとるんやから、ホンマに大したもんやで。
2019年の中竹君は、ブレイキングドーンを使ったラジオNIKKEI賞を勝って、「JRA全10場重賞制覇」を達成しとったんやけど、他の馬がイマイチやったから、「26勝・獲得賞金5億9074万円」っちゅう成績で、2018年を大きく下回ってしもうたし、その後も、
2020年→22勝・獲得賞金5億3331万円
2021年→30勝・獲得賞金6億6162万円
2022年→26勝・獲得賞金5億4590万円
2023年→28勝・獲得賞金6億1196万円
っちゅう形で成績が伸び悩んどったんや。
そんで、去年は、重賞を2勝して、他も入れたら、2018年の次に多い40勝を上げとったし、「7億5158万円」の賞金を稼いで、巻き返しに成功しとったんやけど、今年は、先週までに8勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「2億0513万円」と、まだ去年の2割ぐらいなんですわ。
もちろん、今の中竹君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が5700万円の目黒記念にアスターブジエ、1着賞金が4100万円の葵Sにドゥアムールとレイピアを登録しとりますんで、「どれも勝負懸かり」とワシは見とります。