「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2024/02/13
川田将雅君の師匠やな
安田隆行調教師(栗東)

主な管理馬:
ダノンスコーピオン(2022年NHKマイルCなど)
ダノンスマッシュ(2021年高松宮記念など)
ロードカナロア(2013年スプリンターズSなど)
カレンチャン(2011年スプリンターズSなど)

今週の主な登録馬:
レッドルゼル(フェブラリーS)
メイショウウズマサ(大和特別)
プリモカリーナ(唐戸特別)
フェズカズマ(伊万里特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

安田隆行君が、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんがよう知っとるやろう。

今年で開業30年目を迎えとる彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、

2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円

っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年のスプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬がよう稼いどりましたな。

それに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、2018年の3月に厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。

2014年から、安田君の厩舎はしばらく伸び悩んどったんやけど、2019年には、ダノンスマッシュでシルクロードSとキーンランドCを、ダイアトニックでスワンSを勝つなど、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう素晴らしい成績を残して、初めて調教師リーディングの1位になっとったし、2020年は、ダノンザキッドを使ったホープフルSで7年振りにGIを勝つなど、46勝を上げて、「12億5395万円」の賞金を稼いどりました。

2021年は、「41勝・獲得賞金11億8246万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも前の年を下回っとったんやけど、一昨年は、ダノンスコーピオンを使ったNHKマイルCとか、ダイアトニックを使ったスワンSと阪神Cとか、重賞の7勝を含めて全部で44勝を上げとって、稼いだ賞金は「13億0586万円」と、今までで一番の数字やったんですわ。

ただ、去年は、アグリを使った阪急杯、ダイシンクローバーを使った京都ハイジャンプと、重賞を2勝したんやけど、他の馬がイマイチやったこともあって、全部で30勝と、一昨年を大きく下回ってしもうたし、稼いだ賞金も「9億4777万円」と、一昨年を大きく下回ってしもうたんや。

そんで今年は、ミッキーゴージャスを使った愛知杯を勝って、幸先のエエスタートを切っとるんやけど、他の重賞を勝っとらんこともあって、稼いだ賞金が「1億3535万円」と、去年の同じ時期(2月12日【日】まで)の「1億3605万円)とほとんど変わらんのですわ。

もちろん、今の安田君は「もっと稼がなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、フェブラリーSにレッドルゼル、大和特別にメイショウウズマサなど、4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、安田君は、どれも気合いを入れて仕上げてくるやろうな。

そうそう、安田君は、去年の3月5日(日)に「70歳の誕生日」を迎えとって、今月一杯で定年なんやから、今は、「引退までになるべく多く稼いでおきたい」とも考えとるハズや。

2024/02/13
一橋大学を中退して牧場で働いていたんですよ
小手川準調教師(美浦)

主な管理馬:
ウィルソンテソーロ(2023年マーキュリーCなど)

今週の主な登録馬:
ウィルソンテソーロ(フェブラリーS)
ヒュミドール(ダイヤモンドS)

担当者:調教師情報部 元調教師M

東京都出身の小手川準(ひとし)君は、競馬とは縁のない環境で育ちましたけど、ミスターシービーが三冠を勝った1983年頃に競馬を見始めていて、その頃の彼は、GIをいくつも勝つような強い馬よりも、1985年のダービーと菊花賞で2着だったスダホークのような馬が好きだったそうです。

駒場東邦高校から一橋大学の社会学部に進んだ小手川君は、大学に通っている時、アルバイトで夕刊紙の競馬記者をやったことがきっかけで、「この世界で働きたい」と思うようになって、結局、大学を中退して、しばらく牧場で働いた後、27歳だった1998年の1月に、競馬学校の厩務員課程に入りました。

その年の7月に、諏訪富三厩舎の厩務員になった彼は、10月に浅野洋一郎厩舎に移って、ここで調教助手と調教厩務員をやって、2001年の1月に小桧山悟厩舎の調教厩務員になって、2011年の3月からここの調教助手をやっていたんですよ。

30代の間は持ち乗りの仕事に夢中だったそうですが、40歳を過ぎたくらいで、師匠の小桧山君から勧められたのがきっかけで、前から憧れていた調教師を目指すことにしたそうです。

そして2018年の12月、5回目の挑戦で調教師の試験に合格した小手川君は、技術調教師として、栗東の武幸四郎厩舎で、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなどを教わって、2020年の3月に自分の厩舎を開業しました。

同じ2020年の3月に開業した同期には、新谷功一君と宮田敬介君と吉岡辰弥君の3人がいます。

ちなみに、厩舎を開業した時には、「ゼンノ」の冠名でお馴染みの大迫久美子オーナーや、「テソーロ」の冠名でお馴染みの了徳寺健二オーナーなど、多くの馬主さん達から、お祝いの胡蝶蘭が届いていましたよ。

開業した年の小手川君は、年末までに6勝を上げて、稼いだ賞金は「1億3676万円」と、1年目としてはまずまずの成績を残していましたし、2年目だった2021年は、「13勝・獲得賞金2億6586万円」と、一気に成績を伸ばしていました。

でも、一昨年は「9勝・獲得賞金2億3659万円」という成績で、2021年を下回ってしまいましたし、去年は、地方で、ウィルソンテソーロがかきつばた記念とマーキュリーCと白山大賞典を勝って、この3戦だけで「8300万円」の賞金を稼いでいますけど、JRAでは、8勝しか上げられなくて、稼いだ賞金は「2億1286万円」と、一昨年を下回ってしまったんですよ。

それに今年も悪い流れが続いていて、先週までに1勝もできていませんし、稼いだ賞金が「1102万円」と、去年のペースを大きく下回っていますから、今の小手川君は、「早く今年の初勝利を上げて、巻き返しのきっかけにしたい」と考えているのでしょうね。

そんな中、今週は、1着賞金が1億2000万円のフェブラリーSにウィルソンテソーロ、4300万円のダイヤモンドSにヒュミドールを登録していますので、「どちらも勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。

それに、小手川君の厩舎は、さっき書いた通り、地方交流の重賞は勝っていますけど、まだJRAの重賞を勝てていませんので、重賞に登録している2頭には、「ここでJRAでは初めての重賞勝ちを」という思いも込められているのでしょう。

2024/02/13
松岡正海君とかが競馬学校の同期なんですわ
長谷川浩大調教師(栗東)

主な管理馬:
ナムラクレア(2023年シルクロードSなど)
ヤマニンアンプリメ(2019年JBCレディスクラシックなど)

今週の主な登録馬:
ジューンオレンジ(京都牝馬S)
ナムラクレア(京都牝馬S)
ブレーヴジャッカル(川原町S)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

京都府出身の長谷川浩大(こうだい)君は、2000年に、「第19期生」として競馬学校の騎手課程に入ったんですわ。

ちなみに、競馬学校の同期には、現役の乗り役やったら、石橋脩君と松岡正海君がおって、今は美浦で調教師をやっとる加藤士津八(しづや)君も同期やな。

2003年に競馬学校を卒業する時、騎乗技術が優秀だった者に贈られる、「アイルランド大使特別賞」をもらっとった長谷川君は、この年の3月1日(土)に中村均厩舎から乗り役としてデビューして、その日、マイネサマンサに乗った阪神2Rの新馬戦で「初騎乗・初勝利」を飾ったんや。

しかも、1年目は年末までに、同期の中で一番多い28勝を上げて、関西の新人騎手賞にあたる「中央競馬関西放送記者クラブ賞」をもらっとったように、乗り役として文句ナシのスタートを切れたんですわ。

その後も、2004年は28勝、2005年は38勝、2006年は33勝、2007年は31勝、2008年は22勝と、順調に勝ち星を積み重ねとったし、セフティーエンペラに乗った2004年の福島記念で、同期の中で最初に重賞を勝つと、ダイワパッションで2005年のフェアリーSと2006年のフィリーズレビューも勝っとりました。

ただ、2009年は3勝と、一気に勝ち星が減ってしもうて、その後も、2010年と2011年が12勝っちゅう数字やったし、次の年も思うように勝てなかったんで、「乗り役として区切りを付けなアカン」と考えた彼は、2012年の9月20日(木)付で乗り役を引退したんや。

それから長谷川君は、前に所属しとった中村均厩舎で調教助手をやって、ここにおった頃には、2018年の福島牝馬Sを勝ったキンショーユキヒメとかを担当しとりました。

2018年の12月、4回目の挑戦で調教師の試験に受かった長谷川君は、次の年の3月に、定年で引退した中村さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しとって、年末までにJRAで「7勝・獲得賞金1億4185万円」っちゅう成績を残しとったんや。

しかも、ヤマニンアンプリメを使った北海道スプリントC(地方交流重賞)で、調教師としては初めて重賞を勝っとったし、その後もこの馬でクラスターC(地方交流重賞)とJBCレディスクラシック(地方交流G1)を勝ったんやから、調教師としてええスタートが切れたと言えるやろうな。

そんで、2021年には、ナムラクレアを使った小倉2歳Sで初めてJRAの重賞を勝つなど、去年までの4年間も、

2020年→11勝・獲得賞金2億4533万円
2021年→15勝・獲得賞金3億2873万円
2022年→20勝・獲得賞金4億8405万円
2023年→29勝・獲得賞金7億0191万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったんですわ。

ただ、今年は先週までに平場の3勝しかできとらんこともあって、稼いだ賞金が「6322万円」と、去年のペースを下回っとるから、今の長谷川君は、「去年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が3800万円の京都牝馬Sにジューンオレンジとナムラクレアとか、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたんで、どれも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2024/02/13
「みどりのマキバオー」がきっかけで…
辻野泰之調教師(栗東)

主な管理馬:
カラテ(2023年新潟大賞典など)
ミクソロジー(2023年ダイヤモンドS)
ロータスランド(2022年京都牝馬Sなど)
マスクトディーヴァ(2023年ローズS)

今週の主な登録馬:
カラテ(フェブラリーS)
ロータスランド(京都牝馬S)
ディオ(斑鳩S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

1981年生まれで、大阪府枚方市出身の辻野泰之君は、中学生の頃、テレビゲームの「ダービースタリオン」をやったことと、週刊少年ジャンプで連載されとった漫画、「みどりのマキバオー」を読んだことから競馬に興味を持ったそうですわ。

でもって、高校生の頃には、2012年まで乗り役をやっとって、今は調教師をやっとる長谷川浩大君とかが通っとった「京都競馬場乗馬センター」で馬乗りを習っとったんや。

高校を卒業した後、辻野君は、北海道に行って、「吉澤ステーブル」(浦河郡浦河町西舎)と「社台ファーム」(千歳市東丘)で経験を積んで、2005年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、2006年の10月から角居勝彦厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。

ちなみに、角居厩舎におった時、辻野君は、スポークスマンとして、角居君の代わりにインタビューを受けることが多かったんで、辻野君の顔を知っとる競馬ファンは多いんやろうな。

8回目の挑戦やった2019年に、調教師の試験に受かった辻野君は、2021年の3月に自分の厩舎を開業しとって、同期の調教師は、小林真也君、四位洋文君、鈴木慎太郎君、杉山佳明君、田中克典君、茶木太樹君、辻哲英君、畑端省吾君の8人がおるんですわ。

辻野君は、解散した角居厩舎から走る馬を多く引き継いどったこともあって、開業してから2レース目で早くも初勝利を飾っとったし、ロータスランドを使った関屋記念で、2021年の3月に開業した同期の中では一番乗りで重賞を勝つなど、年末までに15勝を上げて、稼いだ賞金は「4億1144万円」と、調教師としてええスタートを切っとりました。

2年目やった一昨年は、ロータスランドで京都牝馬Sを勝って、カラテで新潟記念を勝つなど、「29勝・獲得賞金5億6998万円」っちゅう成績を残しとって、2021年の成績をを大きく上回っとったし、去年は、マスクトディーヴァでローズSを勝つなど、重賞を3勝、全部で26勝を上げとって、稼いだ賞金は「6億0721万円」と、一昨年の数字を上回っとったんですわ。

ただ、今年は先週までに平場の2勝しか上げられとらんこともあって、稼いだ賞金が「3338万円」と、去年のペースを大きく下回っとるから、今の辻野君は、「去年の勢いを取り戻さなアカン」と考えとるんでしょうな。

そんな中、今週は、1着賞金が1億2000万円のフェブラリーSにカラテ、1着賞金が3800万円の京都牝馬Sにロータスランドとか、3頭を特別レースに登録してきましたんで、「揃って勝負懸かり」とワシは見とります。

それに、辻野君は、さっき書いた通り、重賞は勝っとるんやけど、まだGⅠを勝てとらんので、フェブラリーSに登録しとるカラテには、「初めてのGⅠ勝ちをこの馬で」っちゅう思いも込められとるんやろ。