「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2023/06/07
旅行会社のJTBで働いていたお父さんが大の競馬好きだったんですよ
宮田敬介調教師(美浦)

主な管理馬:
インダストリア(2023年ダービー卿CT)
ダンシングプリンス(2021年カペラSなど)

今週の主な登録馬:
インダストリア(エプソムC)
レーヴドゥラブレリ(松前特別)

担当者:調教師情報部 元調教師M

宮田敬介君は、茨城県日立市の出身で、家族や親戚に競馬関係者がいた訳ではなくて、お父さんが旅行会社のJTBに務めているサラリーマン家庭で、3人兄弟の長男として育ちました。

そのお父さんが大の競馬好きで、「サンデーレーシング」や「社台レースホース」といった一口馬主クラブの会員になっていて、幼稚園の頃から何度もお父さんと中山競馬場に行っていて、出資していた馬を応援するために、家族で新潟競馬場まで行ったこともあったそうですよ。

こういう環境で育った宮田君が競馬を大好きになったのは、小学生の頃、福島県のいわき市にある「JRA競走馬総合研究所」のリハビリテーションセンターに行った時、そこで休養していたオグリキャップと会えたことがきっかけで、その後、オグリキャップの引退レースを見て、「調教師になりたい」と考えるようになったそうです。

地元の茨城高校を卒業した後、麻布大学獣医学部の動物応用学科に進んだ宮田君は、馬術部に入って、ここで馬乗りを覚えたそうで、大学を卒業した後は、2003年の4月から、お父さんの縁で大学時代に研修したことがあった「ノーザンファーム」で働いて、ここにいた2年半の間に、まだデビューしていなかったディープインパクトの調教を担当したそうですよ。

ちなみに宮田君は、今、「ノーザンファーム天栄」の場長をやっている木實谷(きみや)雄太君と、「ノーザンファーム」の同期です。

2005年の10月に競馬学校の厩務員課程に入った宮田君は、次の年の4月から栗田博憲厩舎で厩務員をやって、2009年の7月からは田島俊明厩舎で調教助手をやっていました。

2014年の3月に国枝栄厩舎に移ると、それから、2018年に調教師の試験に受かるまでずっとここにいましたし、技術調教師になってから、自分の厩舎を開業するまでの間も、国枝厩舎で色んなことを学んでいたんですよ。

国枝厩舎では、2014年の朝日杯FSと2015年の富士Sを勝ったダノンプラチナを担当していましたし、アーモンドアイがデビューする前の調教にも乗っていて、この馬がドバイターフに出た時も現地に帯同していました。

2020年の3月に自分の厩舎を開業した宮田君は、それから年末までに、「16勝・獲得賞金1億7797万円」という、1年目としてはまずまずの成績を残しています。

こうやっていいスタートを切れたのは、国枝厩舎で学んだことをしっかりと活かせているからなのでしょうね。

そして、開業2年目だった一昨年は、ダンシングプリンスを使ったカペラSで初めて重賞を勝つなど、14勝を上げて、稼いだ賞金は「3億5418万円」と、前の年の数字を大きく上回っていましたし、去年は、JRAで、「31勝・獲得賞金4億6852万円」という、開業3年目としてはかなり優秀な成績を残していて、更に、ダンシングプリンスを使ったリヤドダートスプリント(サウジアラビアのG3)を勝って、90万ドル(約1億0353万円)の賞金を稼いでいたんですよ。

ただ、今年に入ってから先週までは、インダストリアでダービー卿CTを勝っていますけど、他の馬があまり活躍できていないことから、全部で9勝しかできていなくて、先週までに稼いだ賞金が「2億0935万円」と、まだ去年の4割くらいなんですよ。

もちろん、今の宮田君は、「去年の勢いを取り戻したい」と考えているのでしょう。

そんな中、今週は、1着賞金が4300万円のエプソムCにグラティアスなど、特別レースに2頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、どっちも全力で仕上げますね。

2023/06/07
今年は重賞を2勝しとるんやけど
安田隆行調教師(栗東)

主な管理馬:
ダノンスコーピオン(2022年NHKマイルCなど)
ダノンスマッシュ(2021年高松宮記念など)
ロードカナロア(2013年スプリンターズSなど)
カレンチャン(2011年スプリンターズSなど)

今週の主な登録馬:
ジュビリーヘッド(函館スプリントS)
ジャスティンヴェル(八王子特別)
レオノーレ(夏至S)
ファジェス(三田特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

安田隆行君が、乗り役時代、1991年に皐月賞とダービーをトウカイテイオーで勝つなど、全部で680勝を上げとって、引退した次の年の1995年に厩舎を開業しとるんは、ワシが改めて説明せんでも、皆さんがよう知っとるやろう。

今年で開業29年目を迎えとる彼の厩舎は、2010年までに勝った重賞は全部で8つやったけど、その後の3年間は、

2011年→重賞11勝を含む43勝・獲得賞金12億8498万円
2012年→重賞3勝を含む46勝・獲得賞金9億7908万円
2013年→重賞6勝を含む44勝・獲得賞金11億9911万円

っちゅう素晴らしい数字を残しとって、この間には、2013年の高松宮記念とスプリンターズSとかを勝ったロードカナロアと、フェブラリーSなどを勝ったグレープブランデーと、2011年のジャパンCダートとかを勝ったトランセンドと、2011年のスプリンターズSと2012年の高松宮記念とかを勝ったカレンチャンっちゅう、4頭のGI馬がよう稼いどりましたな。

それに安田君は、2004年に自分の厩舎からデビューした川田将雅(ゆうが)君を立派な乗り役に育てとるし、2018年の3月に厩舎を開業しとる次男の翔伍君と高柳大輔君は、安田厩舎で調教助手をやっとったように、馬だけやなくて、弟子もしっかり育てとるんやから、ホンマに大したもんですわ。

2014年から、安田君の厩舎はしばらく伸び悩んどったんやけど、2019年には、ダノンスマッシュでシルクロードSとキーンランドCを、ダイアトニックでスワンSを勝つなど、「62勝・獲得賞金12億9916万円」っちゅう素晴らしい成績を残して、初めて調教師リーディングの1位になっとったし、2020年は、ダノンザキッドを使ったホープフルSで7年振りにGIを勝つなど、46勝を上げて、「12億5395万円」の賞金を稼いどりました。

せやけど一昨年は、「41勝・獲得賞金11億8246万円」っちゅう成績で、勝ち星と賞金のどっちも前の年を下回ってしもうたんや。

そんな訳で、去年の安田君は、「キッチリ巻き返さなアカン」って考えとったんやろうし、実際、ダノンスコーピオンを使ったNHKマイルCとか、ダイアトニックを使ったスワンSと阪神Cとか、重賞の7勝を含めて全部44勝を上げとって、稼いだ賞金は「13億0586万円」と、今までで一番の数字やったんですわ。

ただ、今年は、アグリを使った阪急杯、ダイシンクローバーを使った京都ハイジャンプと、重賞を2勝しとるんやけど、3月が0勝やったこととかが響いて、先週までに稼いだ賞金が「5億2299万円」と、まだ去年の4割くらいなんや。

そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の函館スプリントSにジュビリーヘッドとか、全部で4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、安田君は、「ここで一気に稼ぎたい」と考えて、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるやろうな。

2023/06/07
先週までに2勝しか上げられていないんですよ
高柳瑞樹調教師(美浦)

主な管理馬:
スターズオンアース(2022年オークスなど)
アイスジャイアント(2021年JBC2歳優駿)
ホウオウイクセル(2021年フラワーC)
タマノブリュネット(2016年レディスプレリュード)

今週の主な登録馬:
トウシンマカオ(函館スプリントS)
リバーラ(函館スプリントS)
サルサロッサ(遊楽部特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

高柳瑞樹君は、実家が北海道の門別にある生産牧場で、もちろん、彼は子供の頃から牧場の仕事を手伝っていました。

2017年に調教師の試験に受かって、2018年の3月に栗東で厩舎を開業した高柳大輔君は、瑞樹君の弟で、歳は二つ違いです。

瑞樹君が馬に乗り始めたのは、札幌光星高校の馬術部に入ってからで、当時は札幌競馬場の乗馬センターでも練習していました。

そして、スポーツ推薦で入った明治大学でも、もちろん馬術部に入っていて、1997年には主将になっていましたし、その年に明治大学の馬術部は、「全日本学生三大大会」で団体優勝を飾っていたんですよ。

大学を卒業する頃、実家の牧場を継ぐかどうか両親に相談したところ、お父さんからトレセンで働くことを勧められて、1999年の1月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の7月から吉永正人厩舎で厩務員をやって、次の月からは伊藤伸一厩舎で調教助手をやっていました。

6回目の挑戦だった2010年に、調教師の試験に受かった瑞樹君は、技術調教師として、栗東の藤原英昭厩舎に所属して、馬のことはもちろん、馬主さんとの付き合い方や、厩舎をどうやって運営したらいいかなども教わって、その年の12月21日(火)に自分の厩舎を開業しています。

それから、実際に馬を走らせ始めた2011年が5勝、2012年が10勝、2013年が17勝、2014年が20勝と、順調に勝ち星を伸ばしていて、2015年には、今までで一番の25勝を上げて、「3億2186万円」の賞金を稼いでいました。

2016年は、JRAでは「22勝・獲得賞金2億9183万円」と、前の年の数字を少し下回ってしまいましたけど、地方で、ヴィータアレグリアを使った1着賞金が2100万円のマリーンCと、タマノブリュネットを使った1着賞金が3100万円のレディスプレリュードを勝っていたんですよ。

でも、その後の4年間は、

2017年→16勝・獲得賞金2億4834万円
2018年→16勝・獲得賞金2億4194万円
2019年→24勝・獲得賞金2億7497万円
2020年→14勝・獲得賞金2億6538万円

という形で成績が伸び悩んでいましたから、一昨年の瑞樹君は、「必ず巻き返したい」と考えていたのでしょう。

実際、一昨年は、ホウオウイクセルを使ったフラワーCで、JRAでは初めての重賞勝ちを飾るなど、「21勝・獲得賞金2億9972万円」という成績を残していて、勝ち星と賞金のどっちも、前の年を上回っていましたし、地方では、アイスジャイアントを使った1着賞金が3000万円のJBC2歳優駿を勝っていました。

そして去年は、スターズオンアースを使った桜花賞で初めてGIを勝つと、この馬でオークスも勝つなど、全部で18勝を上げて、稼いだ賞金は「7億6852万円」と、今までで一番の数字だったんですよ。

でも、今年に入ってからは、完全に勢いが止まっていて、先週までに2勝しか上げられていなくて、稼いだ賞金は「2億0033万円」と、まだ去年の3割にも達していません。

もちろん、今の瑞樹君は、「大きいレースを勝って、一気に巻き返したい」と考えているのでしょうし、そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の函館スプリントSにトウシンマカオとリバーラなど、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。

2023/06/07
中村均厩舎で調教助手をやっとりましたな
長谷川浩大調教師(栗東)

主な管理馬:
ナムラクレア(2023年シルクロードSなど)
ヤマニンアンプリメ(2019年JBCレディスクラシックなど)

今週の主な登録馬:
ヴァトレニ(函館スプリントS)
サステナブル(夏至S)

担当者:調教師情報部 元調教師H

京都府出身の長谷川浩大(こうだい)君は、2000年に、「第19期生」として競馬学校の騎手課程に入ったんですわ。

ちなみに、競馬学校の同期には、現役の乗り役やったら、石橋脩君と松岡正海君がおって、今は美浦で調教師をやっとる加藤士津八(しづや)君も同期やな。

2003年に競馬学校を卒業する時、騎乗技術が優秀だった者に贈られる、「アイルランド大使特別賞」をもらっとった長谷川君は、この年の3月1日(土)に中村均厩舎から乗り役としてデビューして、マイネサマンサに乗った阪神2Rの新馬戦で「初騎乗・初勝利」を飾ったんや。

しかも、1年目は年末までに、同期の中で一番多い28勝を上げて、関西の新人騎手賞にあたる「中央競馬関西放送記者クラブ賞」をもらっとったように、乗り役として文句ナシのスタートを切れたんですわ。

その後も、2004年は28勝、2005年は38勝、2006年は33勝、2007年は31勝、2008年は22勝と、順調に勝ち星を積み重ねとったし、セフティーエンペラに乗った2004年の福島記念で、同期の中で最初に重賞勝ちを飾ると、ダイワパッションで2005年のフェアリーSと2006年のフィリーズレビューも勝っとりました。

ただ、2009年は3勝と、一気に勝ち星が減ってしもうて、その後も、2010年と2011年が12勝っちゅう数字やったし、次の年も思うように勝てなかったんで、「乗り役として区切りを付けなアカン」と考えた彼は、2012年の9月20日(木)付で乗り役を引退したんや。

それから長谷川君は、前に所属しとった中村均厩舎で調教助手をやって、ここにおった頃には、2018年の福島牝馬Sを勝ったキンショーユキヒメとかを担当しとりました。

2018年の12月、4回目の挑戦で調教師の試験に受かった長谷川君は、次の年の3月に、定年で引退した中村さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業しとって、年末までにJRAで「7勝・獲得賞金1億4185万円」っちゅう成績を残しとったんや。

しかも、ヤマニンアンプリメを使った北海道スプリントC(地方交流重賞)で、初めての重賞勝ちを飾っとったし、その後もこの馬でクラスターC(地方交流重賞)とJBCレディスクラシック(地方交流G1)を勝ったんやから、調教師としてええスタートが切れたと言えるやろうな。

その後も、

2020年→11勝・獲得賞金2億4533万円
2021年→15勝・獲得賞金3億2873万円
2022年→20勝・獲得賞金4億8405万円

っちゅう形で順調に成績を伸ばしとって、この間に、ナムラクレアで重賞を2勝しとるし、今年も好調が続いとって、ナムラクレアでシルクロードSを勝つなど、先週までに12勝を上げて、稼いだ賞金は「3億1074万円」と、もう去年の6割以上になっとるんや。

もちろん、今の長谷川君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。

そんな中、今週は、1着賞金が4100万円の函館スプリントSにヴァトレニとか、特別レースに2頭を登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。