「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2022/09/12
乗り役時代に何度もフランスで武者修行していたんですよ
田中博康調教師(美浦)

主な管理馬:
特になし

今週の主な登録馬:
ベジャール(セントライト記念)
ローシャムパーク(セントライト記念)
コスモカレンドゥラ(ケフェウスS)
セブンデイズ(松戸特別)
コスモノアゼット(浦安特別)
コスモルーテウス(鋸山特別・大府特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

埼玉県出身の田中博康君は、中学校3年生の時に、アグネスフライトが勝ったダービーを見て、乗り役になりたいと思ったそうです。
でも、その時は競馬学校の存在を知らなくて、高校に通いながら競馬学校の試験を受けて、1年生の時は不合格だったんですけど、2年生の時に受かって、「第22期生」として競馬学校の騎手課程に入りました。
そして、タイキフォーチュンやサウスヴィグラスなどを管理していて、今年の2月に定年で引退した高橋祥泰君の厩舎から、2006年に乗り役としてデビューしています。
同期には、現役の乗り役でしたら、北村友一君、田村太雅君、的場勇人君、黛弘人君などがいて、他では、2019年の12月に調教師の試験に受かって、去年の3月に開業した田中克典君も同期です。
乗り役としての田中博康君は、2年目の2007年に44勝を上げていましたし、シルクメビウスに乗った2009年のユニコーンSと2010年の東海S、クィーンスプマンテに乗った2009年のエリザベス女王杯と、3つの重賞を勝っていて、調教師の試験に受かって2017年の2月に引退するまでに、通算で129勝を上げていました。
調教師の試験は、何度も受けてやっと受かる人が多いんですけど、田中君は、1回目の挑戦で受かっているんですよ。
しかも、受かった時は31歳という若さでしたから、本当に大したものです。
乗り役時代に、何度もフランスで武者修行していた田中君は、その頃に日本から遠征していた、ヒルノダムールやエイシンヒカリなどの調教を手伝っていたんですよ。
乗り役を引退してからは、高橋祥泰厩舎で技術調教師として勉強しながら、アメリカ、イギリス、フランス、アイルランドなど、海外でも馬のことを勉強していて、フランスでは、ハリケーンランやレイルリンクなど、凱旋門賞を7勝もしているアンドレ・ファーブル厩舎で色々なことを学んでいましたし、池江泰寿厩舎のサトノダイヤモンドが凱旋門賞に挑戦した時は、そのサポートをするため、遠征に帯同していました。
こういう風に、フランスの競馬を肌で感じている田中君は、一番勝ちたいレースに「凱旋門賞」を挙げています。
2018年の3月に自分の厩舎を開業した彼は、それから年末までに、「13勝・獲得賞金1億9419万円」という成績を残していました。
そして、2019年は「22勝・獲得賞金2億7873万円」という、前の年を大きく上回る成績を残していましたし、一昨年はもっと数字を伸ばして、「28勝・獲得賞金3億9189万円」という成績を残していたんですよ。
でも去年は、「18勝・獲得賞金3億4382万円」という成績で、一昨年の数字を大きく下回ってしまいましたから、今年の田中君は、「必ず巻き返したい」と考えている筈です。
実際、今年は、先週までに、もう去年を上回る25勝を上げていますし、賞金も「3億3470万円」を稼いでいて、あと少しで去年を上回るんですよ。
もちろん、今の田中君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
そういった中、今週は、1着賞金が5400万円のセントライト記念にベジャールとローシャムパーク、2400万円のケフェウスSにコスモカレンドゥラ、1510万円の松戸特別にセブンデイズ、1510万円の浦安特別にコスモノアゼット、1510万円の鋸山特別にコスモルーテウス(大府特別にも登録)と、賞金の高い特別レースに6頭を登録してきましたので、私が彼でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。
それに、田中君の厩舎は、まだ重賞を勝てていませんので、セントライト記念のベジャールとローシャムパークには、「ここで初めての重賞勝ちを」という思いも込められている筈です。

2022/09/12
競馬専門の学科があるアイルランドの大学に通っとったんや
橋口慎介調教師(栗東)

主な管理馬:
レーヌブランシュ(2021年レディスプレリュードなど)
グレイスフルリープ(2018年JBCスプリントなど)

今週の主な登録馬:
セイウンハーデス(セントライト記念)
オリオンネビュラ(ききょうS)
ハーランズハーツ(木曽川特別)
アルディテッツァ(ジェンティルドンナC)

担当者:調教師情報部 元調教師T

皆さんもよう知っとる通り、橋口慎介君は、2016年の2月に定年で調教師を引退した橋口弘次郎さんの長男ですな。
橋口弘次郎厩舎っちゅうたら、これも皆さんがよう知っとる通りで、ダンスインザダークを使った1996年の菊花賞や、ハーツクライを使った2005年の有馬記念や、ワンアンドオンリーを使った2014年のダービーとか、GIを10勝、それを入れて重賞を96回も勝っとって、JRAで通算991勝を上げとりました。
そんな弘次郎さんを、子供の頃からずっと見てきた慎介君が、「調教師になりたい」と思うようになったんは、まあ当たり前やったんでしょうな。
そんで慎介君は、高校を卒業する前に、「競馬の世界に進みたい」と親父さんに相談したそうですわ。
そしたら、弘次郎さんに、「これからは競馬の世界も英語が必要になるんで、外国で勉強してこい」と言われて、慎介君は、アイルランドのリムリック大学にある競馬専門の学科で、4年間、馬のことを勉強しとりました。
日本に戻ってからの慎介君は、1999年の10月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の4月から池添兼雄厩舎で厩務員と調教助手をやって、2015年に調教師の試験に受かるまでの15年間、ずっと池添厩舎で経験を積んどりましたな。
慎介君は、「何としても、父の定年より前に調教師の試験に受かりたい」と思っとったそうやし、見事に2回目の挑戦で受かっとるんやから、ホンマに大したもんですわ。
試験に受かった後は、技術調教師として、角居勝彦厩舎と弘次郎さんの厩舎で、馬のことはもちろん、厩舎をどうやって運営したらエエんかなども教わっとりました。
そんで、2016年の3月に、弘次郎さんの厩舎を引き継ぐ形で自分の厩舎を開業した慎介君は、最初の年に、「14勝・獲得賞金3億0655万円」っちゅう、幸先のいいスタートを切っとりましたな。
その後の2年間は、
2017年→15勝・獲得賞金2億9892万円
2018年→15勝・獲得賞金2億8985万円
っちゅう形で賞金が伸び悩んどったんやけど、その後の3年間は、
2019年→24勝・獲得賞金3億7435万円
2020年→22勝・獲得賞金3億8605万円
2021年→27勝・獲得賞金4億0323万円
と書けば分かる通り、賞金が右肩上がりになっとったし、特に去年は、勝ち星と賞金のどっちも、今までで一番の数字やったんや。
で、今年も勢いは続いとって、先週までに18勝を上げて、稼いだ賞金は「3億2399万円」と、去年の同じ時期(9月12日【日】まで)の「2億7227万円」を上回っとります。
もちろん、今の慎介君は、「この勢いでもっと勝ちたい」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が5400万円のセントライト記念にセイウンハーデス、1600万円のききょうSにオリオンネビュラ、1510万円の木曽川特別にハーランズハーツ、1510万円のジェンティルドンナCにアルディテッツァと、4頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、慎介君がどの馬もメイチに仕上げてくるとワシは見とります。

2022/09/12
北里大学馬術部の先輩に勧められて、早田牧場の新冠支場で働いていました
宗像義忠調教師(美浦)

主な管理馬:
ナランフレグ(2022年高松宮記念)
ウインキートス(2021年目黒記念)
フェイムゲーム(2014年アルゼンチン共和国杯など)
バランスオブゲーム(2006年中山記念など)

今週の主な登録馬:
ラーグルフ(セントライト記念)
ルージュリナージュ(ローズS)
アルーフクライ(阪神ジャンプS)
エレナアヴァンティ(ラジオ日本賞)

担当者:調教師情報部 元調教師M

福島県出身の宗像義忠君は、実家が農家で、馬の生産もやっていて、小さい頃、お父さんに何度か福島競馬場に連れて行ってもらったことがきっかけで、競馬に興味を持ったそうですね。
高校に入る時は、「実家を継いで農業をやろう」と考えていたそうで、農業科のある高校に進学したんですが、その頃、実家にいた繁殖牝馬が病気で死んでしまって、「獣医になって、馬を守れるようになりたい」と思ったそうです。
実際、その後は、北里大学に受かって、獣医学部のある青森県に引っ越して、馬術部に入っていて、「調教師になりたい」と考え始めたのはその頃だという話を聞いています。
大学を卒業してからは、馬術部の先輩に勧められて、早田牧場の新冠支場で1年半くらい働いて、1980年から高橋英夫さん(1983年のオークスを勝ったダイナカールなどを管理)の厩舎で調教助手をやって、そこで12年ほど経験を積んで、1992年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しています。
最初の年は、使った頭数が少なかったので6勝止まりでしたが、その後は、2年目に14勝、3年目に21勝と、順調に数字を伸ばしていて、2011年には、開業してから一番多い34勝を上げていたんですよ。
それに、バランスオブゲームを使った2001年の新潟2歳Sで初めて重賞を勝つと、その他にも、ウインブレイズを使った2003年の鳴尾記念や、フェイムゲームを使った2018年のダイヤモンドSなど、今までに重賞を22回も勝っています。
こういう風に、いい結果を残せているのは、高橋さんの厩舎で調教助手をやっていた時に、さっき名前を挙げたダイナカールや、1988年のテレビ東京賞3歳牝馬S(現在のフェアリーS)と1989年のクイーンCを勝ったカッティングエッジなど、走る馬を間近で見ていた経験をしっかり活かせているからなのでしょう。
2009年の宗像君は、東京新聞杯と富士Sを勝ったアブソリュートの活躍などで、32勝を上げて、「5億7281万円」という、今までで一番の賞金を稼いでいました。
ただ、その後は伸び悩んでいて、去年までの5年間も、
2017年→20勝・獲得賞金3億7984万円
2018年→18勝・獲得賞金3億6460万円
2019年→15勝・獲得賞金2億9888万円
2020年→26勝・獲得賞金3億7060万円
2021年→14勝・獲得賞金4億3862万円
という物足りない数字が続いていましたから、今年、開業から30年目を迎えた宗像君は、「キッチリ巻き返したい」と考えているのでしょうし、実際、ナランフレグを使った高松宮記念で初めてのGI勝ちを飾るなど、先週までに12勝を上げて、稼いだ賞金は「4億0314万円」と、もう去年の9割以上になっているんですよ。
もちろん、今の宗像君は、「この勢いを止めたくない」と考えているのでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が5400万円のセントライト記念にラーグルフ、5200万円のローズSにルージュリナージュ、2900万円の阪神ジャンプSにアルーフクライ、2200万円のラジオ日本賞にエレナアヴァンティと、4頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、私が宗像君でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。

2022/09/12
親父さんは大井競馬の調教師でしたな
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
ラヴズオンリーユー(2021年ブリーダーズCフィリー&メアターフなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)
モズアスコット(2018年安田記念など)

今週の主な登録馬:
パーソナルハイ(ローズS)
ラリュエル(ローズS)
タイセイモンストル(ケフェウスS)
ラヴユーライヴ(ケフェウスS)
タケルラスティ(ジェンティルドンナC)
ホウオウフウジン(金山特別)
メトセラ(金山特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それからは、皆さんもよう知っとるように、菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。
矢作君は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目の2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」、「馬を語り、馬に学ぶ」っちゅう3冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「501戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎が「460戦」やったんやから、ズバ抜けて多かったんがよう分かりますな。
2014年の矢作君は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は、今までで一番の「57勝」を上げて、また1位になっとりました。
そんで、去年までの3年間も、
2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(調教師リーディング2位)
2020年→53勝・獲得賞金20億3556万円(同1位)
2021年→52勝・獲得賞金16億5818万円(同2位)
っちゅうエエ成績を残しとったし、去年は、ラヴズオンリーユーを使ったブリーダーズCフィリーズ&メアターフやマルシュロレーヌを使ったブリーダーズCディスタフとか、海外でG1を4勝もしとったんですわ。
今年に入ってからも矢作君の厩舎は勢いが続いとって、先週までに38勝を上げて、調教師リーディング1位の池江泰寿厩舎とは1勝差の2位に付けとるし、JRAで稼いだ賞金は「8億0038万円」と、去年の同じ時期(9月12日【日】まで)の「8億9768万円」を下回っとるんやけど、パンサラッサを使ったドバイターフとか、海外で重賞を4勝もしとって、「約6億1338万円」を稼いどるし、地方で稼いだ「1375万円」も入れたら、全部で「約14億2751万円」も稼いどるんや。
もちろん、今の矢作君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんでしょうな。
そんな中、今週は、1着賞金が5200万円のローズSにパーソナルハイとラリュエル、2400万円のケフェウスSにタイセイモンストルとラヴユーライヴ、1510万円のジェンティルドンナCにタケルラスティ、1070万円の金山特別にホウオウフウジンとメトセラと、賞金の高い特別レースに全部で7頭を登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。