「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/09/21
馬術の推薦で中央大学の法学部に進んでいました
上原博之調教師(美浦)

主な管理馬:
ガロアクリーク(2020年スプリングS)
セイウンコウセイ(2017年高松宮記念など)
マイネルラクリマ(2014年オールカマーなど)
ダイワメジャー(2004年皐月賞など)

今週の主な登録馬:
ロザムール(オールカマー)

担当者:調教師情報部 元調教師O

上原博之君は、土浦第三高校に通っていた頃、獣医をやっていたお父さんの勧めで馬術を始めると、国体で準優勝、東日本大会で優勝という素晴らしい実績を残していましたし、馬術の推薦で中央大学の法学部に進んだ後も、全日本学生選手権で3位に入るなど、素晴らしい実績を残していました。
しかも、大学に通っていた最後の年には、馬のことを勉強するため、イギリスとドイツで半年くらい暮らしていたんですよ。
大学を卒業した後は、一度、乗馬のインストラクターになりましたけど、その後、1980年から柄崎義信厩舎の調教助手をやって、1983年から和田正道厩舎の調教助手をやって、1993年に調教師の試験に受かると、次の年に自分の厩舎を開業しました。
そして、最初の年に13勝を上げると、次の年には、ノーブルグラスを使った札幌スプリントSで初めて重賞を勝っていましたし、それからも、ダイワメジャーを使った2004年の皐月賞や、セイウンコウセイを使った2017年の高松宮記念などを勝っていて、今までに、GIの6勝を含めて重賞を28勝、JRA通算で460勝を上げています。
2006年の上原君は、ダイワメジャーで天皇賞・秋とマイルCSを勝つなど、全部で18勝を上げて、今までで一番多い「7億1971万円」の賞金を稼いでいました。
でも、その後は伸び悩んでいて、去年までの5年間も、
2016年→獲得賞金3億3755万円
2017年→獲得賞金4億9640万円
2018年→獲得賞金3億3365万円
2019年→獲得賞金3億7218万円
2020年→獲得賞金4億1045万円
という物足りない数字でしたし、今年に入ってからも悪い流れが続いていて、9月20日(月)までが「6勝・獲得賞金1億4618万円」という成績ですから、私が上原君でしたら、「少しでも早く巻き返したい」と考えるでしょう。
こういった中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにロザムールを登録していますので、私が彼でしたら、この馬を全力で仕上げますね。

2021/09/21
「自分の経験を題材にした本」を出しとります
矢作芳人調教師(栗東)

主な管理馬:
ラヴズオンリーユー(2021年クイーンエリザベス2世Cなど)
コントレイル(2020年ダービーなど)
リスグラシュー(2019年有馬記念など)
モズアスコット(2018年安田記念など)

今週の主な登録馬:
ステイフーリッシュ(オールカマー)
タイセイドリーマー(九十九里特別)
タイセイモンストル(九十九里特別・木更津特別)
マリーナ(知多特別)

担当者:調教師情報部 元調教師H

地方の大井競馬で調教師をやっとって、2000年から2009年まで、「全国公営競馬調教師連合会」の会長を務めとった矢作和人さんの息子として生まれた矢作芳人君は、皆さんもよう知っとるように、毎年、東大に何人も合格者を出しとる開成高校を卒業した後、大学には行かんで競馬の世界に入ると、オーストラリアで馬のことを勉強して、それから菅谷禎高(さだたか)厩舎とかで調教助手をやっとりましたな。
彼は、厩舎を開業した2005年に15勝を上げると、5年目の2009年に、47勝を上げて調教師リーディング2位になっとりましたし、2013年の7月28日(日)には、「今までで2番目の早さ」でJRA通算300勝を達成したんですわ。
しかも彼は、厩舎の仕事で忙しい中、自分の経験を題材にした、「開成調教師」、「開成調教師の仕事」っちゅう2冊の本を出しとって、スポーツ紙のコラムも書いとるんやから、物書きの才能もあるんでしょうな。
ちなみに矢作君は、「管理馬をできる限り多くのレースに出して、馬主さんにガッチリ賞金を稼いでもらいたい」っちゅう考えなんで、毎年のように「出走回数1位」を記録しとるんですわ。
実際、去年は「504戦」もしとって、2番目に多い清水久詞厩舎が「427戦」やったんやから、ズバ抜けて多かったんがよう分かりますな。
そんで、2014年は、「54勝」を上げて、念願の調教師リーディング1位になっとったし、2016年は、今までで一番の「57勝」を上げて、また1位になっとりました。
その後の3年間は、
2017年→47勝・獲得賞金10億8918万円(リーディング7位)
2018年→54勝・獲得賞金14億0757万円(リーディング3位)
2019年→54勝・獲得賞金19億1331万円(リーディング2位)
っちゅう形で1位になれなかったんやけど、去年は、「53勝・獲得賞金20億3556万円」っちゅう成績で、50勝で2位の友道康夫厩舎に3勝差を付けてリーディング1位やったし、賞金も、「15億9603万円」で2位の国枝栄厩舎に「4億5963万円」の差を付けて1位になっとりました。
せやけど、今年は先週までが「37勝・獲得賞金9億0933万円」っちゅう成績で、「調教師リーディング」は、1位の中内田厩舎と1勝差の2位やし、賞金は、「10億2855万円」を稼いで1位の友道康夫厩舎に「1億1922万円」の差を付けられた3位やから、今の矢作君は、「勝ち星と賞金の両方で1位になりたい」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにステイフーリッシュ、1500万円の九十九里特別にタイセイドリーマーとタイセイモンストル(木更津特別にも登録)、1500万円の知多特別にマリーナと、賞金の高い特別レースに全部で4頭を登録してきましたんで、「どの馬も勝負懸かり」とワシは見とります。

2021/09/21
スズカマンボの生産牧場が実家なんですよ
伊藤圭三調教師(美浦)

主な管理馬:
ハヤブサマカオー(2017年兵庫ジュニアグランプリ)
スマートボーイ(2003年マーチSなど)
プリエミネンス(2002年エルムSなど)
ホワイトカーニバル(2002年フェアリーS)

今週の主な登録馬:
ゴールドギア(オールカマー)
スペロデア(内房S)
シゲルファンノユメ(カンナS)

担当者:調教師情報部 元調教師M

知っている方もいると思いますけど、伊藤圭三君の実家は、スズカマンボやサンビスタなどを生産したことで有名な、静内にある「グランド牧場」でして、1927年にここを作ったのは、彼のお祖父さんの幸太郎さんです。
今、静内と新冠に3ヶ所(合計71馬房)の繁殖場がある「グランド牧場」は、静内(109馬房)と岩手県の遠野市(60馬房)の2ヶ所に育成場があって、1985年から少し前まで、3代目で圭三君のお兄さんの佳幸さんが牧場の代表をやっていました。
ちなみに、2月からは、4代目の佳洋さんが代表をやっています。
こういう環境で育った圭三君は、早い内から「自分も競馬に関わる仕事をしたい」と考えていたのでしょう。
実際、1986年からの11年間は、1992年のカブトヤマ記念を勝ったユーワビームなどを育てた小林常泰さんの厩舎で調教助手として経験を積んで、1997年に調教師の試験に受かって、次の年に自分の厩舎を開業しました。
それから、彼の厩舎は、初めの年に、「12勝・獲得賞金1億9133万円」という数字を残していましたし、3年目だった2000年には、スマートボーイを使ったアンタレスSで初めて重賞を勝って、5年目だった2002年には、プリエミネンスを使ったエルムSなど、重賞の3勝を含めて、「28勝・獲得賞金5億4762万円」という数字を残していて、優秀調教師賞をもらっています。
そうそう、スマートボーイとプリエミネンスは、どっちも「グランド牧場」の生産馬なんですよ。
2003年からしばらくの間、圭三君の厩舎は数字が伸び悩んでいましたけど、去年までの5年間は、
2016年→16勝・獲得賞金2億8444万円
2017年→22勝・獲得賞金2億9807万円
2018年→17勝・獲得賞金3億2549万円
2019年→34勝・獲得賞金4億3376万円
2020年→33勝・獲得賞金4億8515万円
と書けば分かる通り、賞金が「完全に右肩上がり」になっていましたし、去年は、2002年の次に多い賞金を稼いでいました。
そして、今年に入ってからも勢いは続いていて、9月20日(月)までの成績が「26勝・獲得賞金3億8488万円」と、去年の同じ時期(9月21日【月】まで)の「27勝・獲得賞金3億8833万円」とほとんど変わらないですから、きっと今の圭三君は、「もっと厩舎に勢いを付けたい」と考えている筈ですよ。
こういった中、今週は、1着賞金が6700万円のオールカマーにゴールドギア、1820万円の内房Sにスペロデア、1600万円のカンナSにシゲルファンノユメと、賞金の高い特別レースに3頭を登録していますので、私が彼でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。
それに、圭三君の厩舎は、2017年に、ハヤブサマカオーで地方交流重賞の兵庫ジュニアグランプリを勝っていますけど、JRAの重賞は、スマートボーイを使った2003年のマーチSから、18年以上もご無沙汰していますので、オールカマーのゴールドギアには、「久々に重賞を勝ちたい」という思いも込められているのでしょう。

2021/09/21
イギリスに行って、ユーザーフレンドリーの厩舎で馬のことを学んどったんや
高橋義忠調教師(栗東)

主な管理馬:
ワンダフルタウン(2021年青葉賞など)
レッドジェニアル(2019年京都新聞杯)
メイショウテッコン(2019年日経賞など)
ファインニードル(2018年スプリンターズSなど)

今週の主な登録馬:
ワンダフルタウン(神戸新聞杯)
パーティナシティ(ながつきS)

担当者:調教師情報部 元調教師S

高橋義忠君が、2011年に調教師を引退した高橋成忠(しげただ)さんの長男っちゅうんは、皆さんもよう知っとるやろ。
成忠さんは、乗り役時代に、ヒカルポーラで1964年の天皇賞・春と宝塚記念を勝つなど、エエ成績を残しとって、シーエースで桜花賞を勝った1967年には、騎手リーディング1位になっとったんや。
調教師になってからも、ケイエスミラクルを使った1991年のスワンSや、メイショウバトラーを使った2006年のプロキオンSや、メイショウサムソンを使った2007年の天皇賞・春と天皇賞・秋とか、重賞を16回も勝っとりましたな。
義忠君が、調教師になろうと思うようになったんは、もちろん、親父さんが乗り役や調教師をやっとったからやけど、元々、義忠君は飛行機が好きで、大学では、経済学を学びながらパイロットを目指しとったそうや。
けど、その前に、「色々な世界を見たい」と思って親父さんに相談したら、「海外で馬を見てきたらどうや?」と勧められたんで、イギリスに行っとりましたな。
向こうでは、英語の勉強をしながら、1998年と1999年のイギリスチャンピオンSを連覇したアルボラーダとかを育てた、マーク・プレスコット厩舎で馬のことを教わって、その奥深さに惹かれて「競馬の世界もエエもんやな」と思ったそうですわ。
当時のプレスコット厩舎には、1992年にイギリスとアイルランドの両方でオークスを勝って、凱旋門賞で2着だった後、ジャパンCに出走して1番人気で6着だったユーザーフレンドリーがおって、義忠君もこの馬を間近で見とったそうやな。
日本に戻ってからは、1994年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、次の年の1月から吉岡八郎厩舎で厩務員をやって、1996年の6月からは調教助手をやっとりました。
そんで、1999年の10月からは、成忠さんの厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2011年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、親父さんの厩舎には、2001年のシンザン記念と2003年の新潟記念を勝ったダービーレグノや、さっき名前を出した、メイショウバトラーやメイショウサムソンがおって、こういう走る馬を何頭も間近で見てきたんですわ。
でもって、義忠君は、2011年の3月に自分の厩舎を開業したんやけど、決まったんが、その年の1月半ばやったんで、開業するまでの間は、2日に一回は飛行機で北海道に行って馬を集めとりましたな。
その甲斐があって、1年目に11勝を上げて「1億3982万円」の賞金を稼いどったし、2014年には、クリノスターオーを使った平安SとシリウスS、サンレイデュークを使った東京ハイジャンプと、重賞を3つも勝って、「31勝・獲得賞金6億2235万円」っちゅう成績を残しとったし、2018年には、ファインニードルを使った高松宮記念で初めてGIを勝つなど、26勝を上げて、「7億4942万円」っちゅう今までで一番の賞金を稼いだんや。
せやけど、一昨年と去年は、
2019年→22勝・獲得賞金4億7206万円
2020年→27勝・獲得賞金4億5460万円
と書けば分かる通りで、2年続けて2018年を大きく下回ってしもうたし、今年に入ってからも、ワンダフルタウンで青葉賞、サンレイポケットで新潟大賞典を勝っとるんやけど、9月20日(月)までが「12勝・獲得賞金3億7414万円」っちゅう成績で、2018年の同じ時期(9月17日【月】まで)の「21勝・獲得賞金5億1871万円」を大きく下回っとるんやから、今の義忠君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとる筈ですわ。
そんな中、今週は、1着賞金が5400万円の神戸新聞杯にワンダフルタウン、2200万円のながつきSにパーティナシティと、賞金の高い特別レースに2頭を登録してきましたんで、どっちも気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。