「安定した利益獲得」と「究極のファンサービス」を目指し、完全無欠の情報網を構築
注目調教師
2021/06/14
開業した年にカネツクロスで重賞を勝っていましたね
堀井雅広調教師(美浦)

主な管理馬:
マルターズアポジー(2017年関屋記念など)
アポロマーベリック(2013年中山大障害など)
ボンネビルレコード(2007年帝王賞など)
マイネルレコルト(2004年朝日杯FSなど)

今週の主な登録馬:
フーズサイド(鷹取特別)
ゲンパチフォルツァ(ユニコーンS)
アスティ(町田特別)

担当者:調教師情報部 元調教師O

皆さんもよく知っていると思いますけど、堀井雅広君は、1973年に宮沢今朝太郎(けさたろう)厩舎から乗り役としてデビューしていて、その頃は、美浦トレセンができていなかった(1978年に開場)ので、中山競馬場で調教をやっていました。
それに、まだ寮もなかった時代ですから、美浦トレセンに移るまで、堀井君は中山の調整ルームに住んでいたんですよ。
彼は、デビューした1973年に、サンヨウコウに乗った七夕賞で初めての重賞勝ちを飾っていましたし、1976年には、ニッショウに乗った東北記念(今の七夕賞)で二度目の重賞勝ちを飾るなど、乗り役を引退した1994年までに、全部で181勝を上げていました。
1994年に調教師の試験に受かった堀井君は、次の年に自分の厩舎を開業していて、早速、その年の鳴尾記念をカネツクロスで勝っていましたね。
それからは、マイネルレコルトを使った2004年の朝日杯FS、アポロマーベリックを使った2013年の中山大障害と2014年の中山グランドジャンプと、乗り役時代に勝てなかったGIを3つ勝っていますし、この3戦を含めて、今までにJRAで重賞を17回も勝っています。
それに、地方交流でも、ボンネビルレコードを使った2007年の帝王賞や2008年のかしわ記念などを勝っていますから、乗り役よりも、調教師として馬を育てる方が向いているのでしょう。
彼の厩舎は、開業6年目だった2000年に、今まで一番多い「4億8079万円」の賞金を稼いでいましたし、その後も、2004年はマイネルレコルトなどの活躍によって「4億5869万円」の賞金を、2013年はアポロマーベリックなどの活躍によって「4億5213万円」の賞金を、それぞれ稼いでいました。
でも、その後は数字が伸び悩んでいて、去年までの5年間も、
2016年→15勝・獲得賞金2億5572万円
2017年→14勝・獲得賞金2億6111万円
2018年→4勝・獲得賞金1億1667万円
2019年→15勝・獲得賞金1億8007万円
2020年→10勝・獲得賞金2億2833万円
という形で、物足りない成績が続いていましたから、今年の堀井君は、「必ず巻き返したい」と考えているのでしょう。
実際、先週までに10勝を上げて、稼いだ賞金は「1億6400万円」と、もう去年の7割以上なんですよ。
もちろん、今の彼は、「この勢いを止めたくない」と考えている筈です。
そんな中、今週は、1着賞金が1500万円の鷹取特別にフーズサイド、3500万円のユニコーンSにゲンパチフォルツァ、1500万円の町田特別にアスティと、賞金の高い特別レースに3頭を登録してきましたので、私が堀井君でしたら、どの馬も全力で仕上げますね。
それに、彼の厩舎は、マルターズアポジーを使った2017年の関屋記念から、4年近くも重賞をご無沙汰していますので、ユニコーンSのゲンパチフォルツァには、「ここで久々の重賞勝ちを」という思いも込められている筈ですよ。

2021/06/14
京都産業大学の馬術部におったんや
高柳大輔調教師(栗東)

主な管理馬:
テーオーケインズ(2021年アンタレスS)

今週の主な登録馬:
カレンロマチェンコ(ユニコーンS)
シャークスポット(大雪山特別)
ラヴケリー(礼文特別)

担当者:調教師情報部 元調教師S

門別の実家が生産牧場っちゅうことで、小さい頃から馬の世話を手伝っとった高柳大輔君は、京都産業大学の馬術部におった1999年には、全日本学生馬術大会に出場しとりました。
そうそう、2011年の1月に美浦で厩舎を開業しとる高柳瑞樹君は、大輔君の兄で、年は2つ違いやな。
大学を卒業した後の大輔君は、ノーザンファームで働いてから、2003年の7月に競馬学校の厩務員課程に入って、その年の10月から大久保龍志厩舎で厩務員をやって、次の月からは調教助手をやっとりました。
2005年の5月からは、安田隆行厩舎で調教助手をやって、調教師の試験に受かった2016年まで、ずっとそこで経験を積んどったし、その頃、安田厩舎には、トランセンドやカレンチャンやロードカナロアやグレープブランデーがおって、こういう走る馬を間近で見とったんですわ。
そんで、2016年の12月に調教師の試験に受かった大輔君は、それから開業するまで、矢作芳人厩舎と角居勝彦厩舎と音無秀孝厩舎で技術調教師をやって、馬の仕上げ方や、厩舎をやりくりする方法とか、色んなことを教わっとりました。
2018年の3月に自分の厩舎を開業した大輔君は、その年の暮れまでに「13勝・獲得賞金1億9773万円」っちゅう成績を残しとったし、一昨年と去年は、
2019年→17勝・獲得賞金3億2805万円
2020年→18勝・獲得賞金3億7357万円
っちゅう形で順調に成績を伸ばしとったんや。
それに、今年も勢いは続いとって、テーオーケインズを使ったアンタレスSで初めての重賞勝ちを飾るなど、先週までに15勝を上げて、稼いだ賞金は「2億5196万円」と、もう去年の7割近くになっとります。
もちろん、今の大輔君は、「この勢いを止めたくない」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が3500万円のユニコーンSにカレンロマチェンコ、1500万円の大雪山特別にシャークスポット、1060万円の礼文特別にラヴケリーと、3頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どの馬も気合いを入れて仕上げてくるとワシは見とります。

2021/06/14
実家が酒屋で、千葉県では有名な進学校を卒業しています
斎藤誠調教師(美浦)

主な管理馬:
トーキングドラム(2017年阪急杯)
フラアンジェリコ(2015年京成杯AH)
ヌーヴォレコルト(2014年オークスなど)
ゴスホークケン(2007年朝日杯FS)

今週の主な登録馬:
シャドウディーヴァ(マーメイドS)
シャンデリアムーン(しらかばS)
ギャラクシーソウル(オークランドRCT)
オメガエリタージュ(青梅特別)
セイウンパワフル(相模湖特別・皆生特別)
オンリーワンボーイ(大雪山特別)
フルデプスリーダー(大雪山特別)
ホウオウビクトリー(利尻特別・知床特別)

担当者:調教師情報部 元調教師N

千葉県出身の斎藤誠君は、実家が酒屋という、競馬とは縁のない家庭で生まれ育ったんですけど、お父さんと中山競馬場に行った時に、目の前で馬が走っている姿を見て、「騎手になりたい」と思ったそうで、その後は、二度、競馬学校・騎手課程の試験を受けたのですが、どちらも落ちてしまいました。
でも、競馬の仕事が諦めきれなかった斎藤君は、千葉県では有名な進学校の市川高校を卒業した後、大学には進まないで、3年くらい生産牧場で働いていたんですよ。
そして、1993年に競馬学校の厩務員課程に入って、その後、前田禎(ただし)さんの厩舎で厩務員をやって、1997年から2005年までは調教助手をやっていました。
ちなみに、栗東の安田隆行厩舎に所属していて、一昨年の「最多勝利新人騎手」だった斎藤新(あらた)君は、斎藤誠君の長男です。
斎藤君がいた頃の前田厩舎には、1993年の関屋記念と京王杯AHを勝ったマイスタージンガーや、1998年の毎日杯と京都4歳特別を勝ったミラクルタイムなど、走る馬が何頭もいましたから、その時に、どういう馬がよく走るのかをしっかり学んだのでしょう。
でも、2005年の10月に前田さんが亡くなってしまって、厩舎が解散することになったので、その後は、相沢郁(いくお)厩舎と清水英克厩舎で調教助手をやって、2005年の12月に調教師の試験に受かると、次の年の6月に、35歳の若さで厩舎を開業しています。
最初の年は、「4勝・獲得賞金7697万円」という成績でしたけど、2年目の2007年には、サンツェッペリンを使った京成杯で初めて重賞を勝って、ゴスホークケンを使った朝日杯FSで初めてGIを勝つなど、「18勝・獲得賞金4億0317万円」という成績を残していました。
それに、2017年までの5年間も、
2013年→20勝・獲得賞金3億7065万円
2014年→21勝・獲得賞金6億3518万円
2015年→34勝・獲得賞金6億4029万円
2016年→25勝・獲得賞金5億2467万円
2017年→39勝・獲得賞金7億5598万円
という成績を残していて、特に2017年は、勝ち星と賞金のどちらも開業してから一番の数字だったんですよ。
ただ、その後の3年間は、
2018年→24勝・獲得賞金4億2459万円
2019年→38勝・獲得賞金6億3290万円
2020年→27勝・獲得賞金5億1797万円
と、数字が伸び悩んでいましたし、今年も悪い流れは続いていて、先週までに稼いだ賞金が「1億9778万円」と、去年の同じ時期(6月14日【日】まで)の「2億3512万円」を下回っていますから、今の斎藤君は、「賞金の高いレースを勝って、巻き返しのきっかけにしたい」と考えている筈です。
こういった中、今週は、1着賞金が3600万円のマーメイドSにシャドウディーヴァ、1820万円のしらかばSにシャンデリアムーン、1820万円のオークランドRCTにギャラクシーソウルなど、全部で8頭を賞金の高い特別レースに登録していますので、「どの馬も勝負懸かり」と考えるべきでしょうし、実際に彼がどう仕上げてくるのか、最後まで目が離せませんね。
それに、斎藤君の厩舎は、去年、マドラスチェックを使った地方交流重賞のTCK女王盃を勝っていますけど、JRAでは、トーキングドラムを使った2017年の阪急杯から、4年以上も重賞をご無沙汰していますので、マーメイドSのシャドウディーヴァには、「JRAでは久々の重賞勝ちをここで」という思いも込められているのでしょう。

2021/06/14
調教助手だった時に、担当馬が秋華賞を勝っとりましたな
斉藤崇史調教師(栗東)

主な管理馬:
ラーゴム(2021年きさらぎ賞)
クロノジェネシス(2020年有馬記念など)
サマーセント(2020年マーメイドS)
ラウダシオン(2020年NHKマイルCなど)

今週の主な登録馬:
ソフトフルート(マーメイドS)
ローウェル(ユニコーンS・青梅特別)

担当者:調教師情報部 元調教師Y

神奈川県出身の斉藤崇史君は、中学生の時に、同級生の影響で競馬が好きになって、高校生の時に、調教師を目指すと決めたそうですな。
そんで、日本獣医畜産大学(今の日本獣医生命科学大学)に通って、四年生の時には、もっと馬のことを勉強するために、半年くらいアイルランドに留学しとって、卒業した後は、2年ほどノーザンファームで働いとりました。
それから、2007年の6月に競馬学校の厩務員課程に入っとって、次の年の2月からは松永幹夫厩舎で厩務員を、7月からは調教助手をやっとったんや。
皆さんもよう知っとるように、松永厩舎に入ってから1年くらいの時に斉藤君は、レッドディザイアの担当になって、この馬が2009年の秋華賞を勝っとるし、ドバイとアメリカに遠征した時も一緒に行くっちゅうエエ経験をしとったんですわ。
2015年に調教師の試験に受かった彼は、2016年の3月に自分の厩舎を開業しとって、この年に「7勝・獲得賞金1億4086万円」っちゅう成績を残しとりました。
でもって、その後の3年間は、
2017年→17勝・獲得賞金2億9929万円
2018年→25勝・獲得賞金3億9086万円
2019年→24勝・獲得賞金5億9503万円
と書けば分かる通りで、賞金が「完全に右肩上がり」やったし、特に一昨年は、クロノジェネシスを使ったクイーンCで初めて重賞を勝つと、この馬を使った秋華賞で初めてのGI勝ちを飾っとります。
しかも去年は、ラウダシオンを使ったNHKマイルC、クロノジェネシスを使った宝塚記念と有馬記念を勝つなど、重賞を5勝もして、「34勝・獲得賞金13億5145万円」っちゅう、今までで一番の成績を残しとったんですわ。
せやけど今年は、先週までに稼いだ賞金が「3億4802万円」と、まだ去年の3割にも達しとらんのやから、きっと今の斉藤君は、「早く巻き返さなアカン」と考えとるんやろ。
そんな中、今週は、1着賞金が3600万円のマーメイドSにソフトフルート、3500万円のユニコーンSにローウェル(青梅特別にも登録)と、2頭を賞金の高い特別レースに登録してきましたんで、どちらの馬も「勝負懸かり」とワシは見とります。